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最新の世界半導体上位15社ランキング

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2021年第1四半期における世界半導体企業トップ15位のランキングをIC Insightsが発表した。1位のIntelは売上額が4%減の186億7600万ドルと1社だけマイナス成長となった。2位のSamsungは1位に肉薄しており、Intelは新CEOのPat Gelsinger氏の手腕が業績に反映されるまでには少し時間がかかりそうだ。15社平均では21%成長だった。

表1 ファウンドリも含めた半導体企業トップ15社ランキング 出典:IC Insights

1Q21 Top 15 Semiconductor Sales Leaders ($M, Including Foundries)


ファウンドリを含めた半導体企業ランキングは、IC Insights独特である。ファウンドリを含めると半導体売上額を二重に計算することになり、正確な市場を表さなくなるからだ。ファウンドリの売り上げは、ファウンドリを依頼するファブレスやIDMなどにとってはコストに算出される。それでも同社がファウンドリを掲載することにこだわるのは、売上額の規模感が設備投資の規模感につながり、半導体製造装置メーカーや材料メーカーへの重要な情報になるからだ。もしこのランキングからファウンドリのTSMCを除くと15位にNXPが入るという。TSMCだけではなくSamsungのファウンドリ部門の売り上げもここでは含まれているが、他の調査会社、例えばGartnerのSamsung項目にはファウンドリ売り上げを除いている。

今回、上位15社に新たに入ったのは、MediaTekとAMDである。それぞれ前年同期比90%増、93%増と倍増に近い。今回、50%成長という大きな飛躍を遂げた企業は他に、55%増のQualcommと51%増のNvidiaであり、急成長企業は全てファブレス半導体である。メモリ企業は1%増しか伸びなかったキオクシアを除き、Samsungが15%増、SK Hynixは26%増、Micronは31%増と大きな伸びを示した。

トップ15社から姿を消したのは、HiSiliconとソニーである。HiSiliconは親会社の華為科技へ90%以上納める企業だったが、昨年9月15日以降TSMCに作ってもらえなかったために、昨年の前半は華為向けに作りだめをしていたことで、それ以前のランキングではランクインしていた。ソニーも華為向けのCMOSイメージセンサの痛手を被り、キオクシアも華為向けのNANDフラッシュの出荷が減ったことで売上額を伸ばせなかった。残念ながら日本勢は、華為に代わって大きくスマホ売上額を伸ばしたOppoやVivo、小米などへの営業が間に合わなかったようだ。

半導体は車載向けから始まった供給不足に加え、テキサスの寒波や火災事故、台湾の水不足などが加わり、需要を満たせない期間が続いている。

参考資料
1. Top-15 Semi Companies Log Year-Over-Year Growth of 21% in 1Q21 (2021/05/25)
2. 2020年の世界半導体企業トップ15社ランキング (2020/11/25)

(2021/05/27)

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