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ファブレス半導体市場、2020年に22%も成長

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ファブレス半導体は2020年に前年比22%もの成長を遂げそうだという見通しをIC Insightsが発表した。設計から製造まで受け持つIDM(垂直統合型半導体メーカー)が同6%成長だったことと対照的だ。ファブレスは22%増の1300億ドル(約13兆5200億円)にまで成長した。日本はIDMにこだわりすぎてファブレスで取り残された。

Fabless/System Company IC Sales as a Percent of Worldwide IC Sales (2002-2020)

図1 全IC販売額に占めるファブレスIC販売額の比率の推移 出典:IC Insights


IC Insightsによると、IDMのIC販売額は2010年の2043億ドルから2020年になっても2657億ドルと30%強しか成長しなかったが、ファブレス半導体は2010年の635億ドルから100%以上(2倍以上)成長したことになる。図1は世界のIC販売額全体におけるファブレス半導体の販売額の比率を示したものだが、2002年には13%しかなかったファブレス半導体の比率は2.5倍以上伸びたことになる。

IDMには、Intelに加え、Samsung、SK Hynix、Micron、キオクシアなどの大手メモリメーカー、そしてアナログやパワー半導体メーカーが含まれる。2017年と18年のメモリバブルの時期にはファブレスの比率が25.8%にまで落ちたが、すぐに盛り返し、20年にはこれまで最高の32.9%に高めた。

ICの成長はIDMよりもファブレスの方が大きい。図2は、ファブレス半導体とIDMの成長率を比べた年次推移である。


Fabless/System vs IDM Company IC Sales (2002-2020)

図2 ファブレスとIDMの年成長率の推移 出典:IC Insights


これによると、2002年から2020年までの19年間でファブレスの方の成長率が高かった年は15年もあるが、IDMの方が高かった年は4年しかない。つまりファブレスの方が成長しやすいことを裏付けている。

今年急成長を遂げたファブレスのAMDは、かつてIDMだった。2008年秋にAMDは業績が不調になったため、思い切って設計だけの部門(現在のAMD)と製造だけのファウンドリ部門に分けた。翌年、ファウンドリ事業は幸いにもアブダビの投資家が出資してGlobalFoundries として独立、ファウンドリの大手に成長した。AMDは2017年にLisa Sue氏がCEOになってから、ゲーム用のCPUであるRyzenがヒットし、パソコン事業の好調さも手伝って20年の急成長に貢献した。秋にはXilinxを買収提案し、データセンター事業にも力を入れることを示した。AMDは当初、製造をかつての仲間のGFに依頼していたが、微細化が必要と見るやいなやTSMCに依頼するようになった。かつてFreescaleが元の親会社Motorola向けの半導体を優先し、伸びなかったこととは大きく違っていた。完全独立な企業体を作ることがAMDの強さにもつながった。

参考資料
1. 直近の世界ファブレス半導体ランキング、Qualcommがトップに返り咲き (2020/06/11)

(2021/01/06)

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