半導体製造装置は依然として好調を維持
半導体製造装置市場は日米とも好調を維持している。SEMIとSEAJが発表した2018年1月の北米製および日本製の半導体製造装置の販売額は、前年同期比27.2%増の23億6500万ドル、同23.6%増の1597億7100万円と相変わらず好調だ。
図1 日米の半導体製造装置販売額 出典:SEMI、SEAJの数字を元にセミコンポータルがグラフ化
これら販売額の数字は全て3ヵ月の移動平均で表されているため、将来的な予測をすることは難しい。ただ、これまでの推移を見る限り、多少の凸凹はあるが、まだ高値安定のままと言える。
北米製の半導体製造装置の販売額は、2017年3月以来ずっと20億ドル以上を続けており、日本製のそれもずっと1500億円以上の販売額を保っている。高値安定であるからこそ、前月比で比較する意味はほとんどない。ただし、この状態がいつまで続くのか、明確な予測はできないものの、NANDフラッシュの単価が下がり始め、DRAMはピーク値に間もなく達するようである。
メモリ単価が下がり始めたからと言って、即不況になるわけではない。もともとメモリは年ごとに値下がりしながら容量と用途を拡張してきた。2016年後半からこれまで続いてきたこのメモリバブルの状況は、値下がりせず値上がりを続けてきたから異常事態だった。値上がりすぎたためにコンピュータやスマートフォンが高止まりして売れなかった。むしろメモリは健全な値下がりこそが市場を拡大し売り上げアップに使がる「健全な成長」へ向かう。ただし、急に値下がりしないように注意していきたい。
参考資料
1. 半導体製造装置市場、日米とも高止まり続く (2018/01/30)