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世界の半導体販売額、1月も前年より33億ドル増え、好調さを持続

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WSTSが2017年1月の半導体売上額を公表した。先週SIA(米半導体工業会)が2017年1月の半導体販売額が前年比14%上がったと発表したが、この数字は3カ月の移動平均値であり、1月単独の数字ではなかった。WSTSは単独の数字と移動平均値の両方を発表する。この数字から半導体景気がしっかりと上向いていることが明確になった。

図1 世界半導体販売額の前年同月差 プラスは成長、マイナスは減速を表す 出典:WSTSのデータを元にセミコンポータルが加工した

図1 世界半導体販売額の前年同月差 プラスは成長、マイナスは減速を表す 
出典:WSTSのデータを元にセミコンポータルが加工した


2017年1月の販売額は前年同月比12.7%増の292億7649万ドルであるが、この数字は1月として過去最高。ただ、その単月の成長率は、SIAが発表した移動平均の13.9%よりもやや少ない。単月の数字は浮き沈みが激しく、統計を読みにくいが、将来に傾向をつかむのには単月だけの数字の方がその傾向をつかみやすい。3カ月の移動平均は、統計を見やすくするが、過去3カ月の平均値であるだけに将来を見るにはふさわしくない。

実は3カ月の移動平均をとると、12月に突出した分がならされてしまうため、将来に向けたトレンドが読みにくい。このため移動平均するSIAの発表ではなく、WSTSの1月単独の発表を待っていた。2017年1月の販売額は、前月の販売額よりも8.6%下がっているが、プラスの幅は11月での前年との差30億9000万ドルのプラスよりも大きく、1月の前年との差は32億9600万ドルとなっている。図1のグラフは、期末の12月が突出して売り上げが伸びているが、12月は特別と考えると、2017年1月を2016年12月よりも減少したとみるのではなく、11月よりも伸びたとみるべきであろう。

今のところ、負の材料は見られない。このため、2月も1月と同様、前年同月よりもプラスで、しかも同じような金額になるとみられる。

参考資料
1. 9月の世界半導体販売額は単月過去最高の320億ドルを突破 (2016/11/06)

(2017/03/14)

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