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半導体製造装置の受注が増加へ転じる

2014年10月における日本製半導体製造装置のB/Bレシオは、1.11となった。好調な半導体デバイスを受け、半導体製造装置の受注が先月よりも上向きになった。販売額は前月比6.8%減の968億4400万円だが、受注額が前月比11.2%増の1078億7400万円、と増えている。

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ

図1 日本製半導体製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ


この数字は3ヵ月の移動平均で表されているため、4月の消費増税前の駆け込み需要で3月の販売額が異常に高くなり、その影響が3ヵ月間続いた。受注額も高い状態が続いたため、その3ヵ月の推移を無視すると、受注も販売も堅調に推移していると読める。

今回10月の受注の増加はやはり3ヵ月の移動平均値であることを考慮すると、半導体製造装置は再び成長期に入っていると考えても差し支えないだろう。


図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ

図2 日本製FPD製造装置の受注額・販売額・BBレシオ 出典:SEAJ


半導体は堅調だが、FPDの製造装置は依然として供給過剰の状態に入っている(図2)。10月は、販売額が204億6500万円であったのに対して、受注額は89億3100万円と少ない。その結果、B/Bレシオは0.44まで下がった。テレビやパソコンの大きな画面から、スマホやタブレットの小さな画面に、市場を牽引するビジネスが変わったために大型化の装置ではなく小型のLCDを大量に高精細に作る装置が求められている。金額が減少傾向にあることは、液晶需要のトレンドが大きく変わったことに対応している。

参考資料
1. 半導体製造装置、しばしの安定期に (2014/10/28)

(2014/11/21)
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