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回復の歩みは遅いが着実に戻りつつある国内の半導体製造装置市場

半導体製造装置の受注額がゆっくりだが着実に回復しつつある。SEAJ(日本半導体製造装置協会)が発表した2010年1月の受注額は3ヶ月間の移動平均で280億3000万円と、1年前(前年同月比)の2.73倍に増えた。これは2009年12月の228億2900万円をも超える受注額である。

図 受注額の伸びは著しい

図 受注額の伸びは著しい


とはいえ、2008年の4〜6月に800億円前後の受注額があったという実績と比べるとまだ完全回復ではない。残念ながら販売額はまだ昨年レベルにも達せず、1月における前年同月比-26.8%の189億9000万円である。


図 半導体製造装置の販売額

図 半導体製造装置の販売額


これを先行指標の数字B/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)で見ると1.56(3ヵ月の移動平均)と好調のように見える。


図 製造装置のB/Bレシオ

図 製造装置のB/Bレシオ


製造装置が2008年レベルに戻ることはもしかするとないかもしれない。というのは、製造装置に活発に投資する半導体メーカーはファウンドリーとメモリーメーカーだけに限られてしまう傾向がはっきりしてきたからだ。

(2010/03/15)
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