Semicon West関連/インテルとAMD/グローバル雑学王-2
真夏の汗が滲み出る陽光が差し込んでくる時節に合わせるかのように、デバイス業界、製造装置業界にも激しい動き、厳しい対照の様相が感じられる。
恒例のSemicon Westの週、今を時めく話題は何か、とともに現実の業況というものが否応なく伝わってくる対比がある。
≪Semicon West関連≫
Semicon West 2008(7月15-17日:Moscone Center, San Francisco)関連の記事から、最先端の話題については以下の見出しに注目、継続する内容かと受け止めている。
◇What's hot at Semicon West? 3D packaging, MEMS and solar.
◇What are the challenges in 3D packaging, lithography, scaling and other subjects in ICs?
◇450-mm debate remains heated(7月18日付け EE Times)
→木曜17日に450-mm技術についてのパネル討議の予定、450-mmの議論が続けて荒れ狂っている旨。
現下の特に製造装置市場については、以下の厳しい雰囲気が伝えられている。
◇SEMI: Fab-tool biz to fall 20 percent(7月14日付け EE Times)
→SEMI(San Jose, Calif.)発。2008年の半導体装置市場、2007年から20%減、$34.12Bの見込みの旨。推移見通し、下記参照。
2007年 2008年 2009年 2010年
6%増 20%減 13%増 6%増
◇Samsung rumors pour cold water on Semicon(7月15日付け EE Times)
→Samsung Electronics Co. Ltd.が今週fab-tool発注を先延ばしという噂が、今回の場に衝撃波、ベンダーを陰鬱で暗い気分にしている旨。
装置業界について、半導体が低迷、FPDは活況という状況は感じ取ってはいたが、韓国の製造装置業界についてもまさにその通りと、以下の記事内容になっている。
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○装置業界、LCDは'ニッコリ'(7月15日付け 韓国・電子新聞から)
第二四半期業績をもとに次の対比が見られる。
第二四半期業績 前四半期比 前年同期比
[LCD装置が主力のメーカー]
DMS 売上げ 680億ウオン以上 65.4%増 約3倍増
営業利益 156億ウオン 昨年赤字から大規模黒字化
Topエンジニアリング
売上げ 288億ウオン 81.5%増
営業利益 57億ウオン 倍以上
KCテック 売上げ 426億ウオン
営業利益 59億ウオン 7.5%増 34.6%増
[半導体装置が主力のメーカー]
ジュソンエンジニアリング
売上げ 406億ウオン
営業利益 17億ウオン
ハンミ半導体 売上げ 28%減
営業利益 63%減
パイコム 売上げ 170億ウオン
営業利益 8億ウオン
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ここまでの違いがあるのかと改めて驚かされるところがある。
≪インテルとAMD≫
対比、コントラストというと、インテルとAMDの業況がもっと率直、辛辣な様相を呈していると感じる。ほんの数日の間の遡る経緯、次の通りと受け止めている。
◇AMD records 'disappointing' 2Q(7月17日付け EE Times)
→AMDの6月28日締め四半期売上げ$1.35B、前四半期($1.46B)比7%減、前年同期$1.31B。7四半期連続の赤字の旨。
◇Intel Q2 out performs challenging economic environment-With revenue that beat Wall Street expectations and net income up 25% year over year, Intel's Q2 results encourage semiconductor market analysts and support the company's stock at a time when other chip industry bellwethers falter.(7月16日付け Electronics Design, Strategy, News)
◇米インテルの4-6月、純利益25%増、MPUが好調。(7月16日付け NIKKEI NET)
→米インテルが15日に発表した4-6月期決算、純利益が前年同期比25%増の$1.601B。MPUの販売が好調を維持した旨。ハイテク市場に対する米景気減速や原油高の影響が懸念されるなか、「2008年後半に入っても、全地域・全分野でMPU需要は力強い」(ポール・オッテリーニ最高経営責任者(CEO))と指摘、先行きに自信を示した旨。
◇Intel defies economic gloom; Q2 profit soars 25% (EET)(7月15日付け EE Times)
→Intel社の2008年第二四半期売上げ$9.5B、前年同期$8.7B。
AMDはMPU市場で非常に盛り返してきたと感じさせられたのはついこの前のこと、という感じ方であるが、このところ新製品の遅れなどもたついている印象が続いたと思う。今回、AMDはトップが交代、次の論評記事が見られる。
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○AMDのRuiz氏、自らの欲求に落ち着く(7月18日付け EE Times)
MPUの世界での支配力の戦いが深くRuiz氏個人のものになってきている兆候の中で、そのAMDでのexecutive chairmanとしての在任は一つの大きな目標が心に宿る形である。即ち、MPU市場のIntel社の"不法な独占"と称せられるものを取り壊すことである。
MPU市場の最もIntelびいきの観測筋でも、Ruiz氏リーダーシップの下でのAMDはすでにIntelの装甲具にひびを入れている、と同意するに違いない。
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Ruiz氏はAMDのプレゼンス浮上とともにIntelの公正取引不法性を責めて、直近も欧州委員会が追加調査に乗り出している。大きな楔を入れた功績という意味では、プロ野球・メジャーリーグの野茂の引退の記事と重ね合わせる思いで目を向けているところがある。
≪グローバル雑学王-2≫
さて、このコーナー2回目は食べものについて。世界各地どこを回ろうと、楽しみは花もそうであるが、やはり団子であろう。ということで、『食の世界地図』(21世紀研究会 編著:文春新書 378)から、食にまつわる諺に特に視点を置いた、以下抜き出しである。
・人が日々口にしている食べものには、各民族の歴史がつまっている。
・朝食の定番の白菜の漬物、白菜が日本に入ってきたのは明治時代のこと。
韓国料理に欠かせない唐辛子、16世紀に日本からもたらされた。
「フレンチ」・フライはベルギーが発祥の地。
スープはもともとパンだった。(下記参照)
□パンは生活の糧
* breadには「生計」の意味も。bread and butter →「生計のための」
breadwinner →「一家の稼ぎ手」
□パンと塩をともに食べた仲
* 同じ釜の飯。歓待の象徴とも。
□ナンはかまどの熱いうちに焼け
* ナン(平焼きの発酵パン)はもともとはペルシア語。「鉄は熱いうちに鍛えよ」のイラン版。
□スープはもともとパンだった
* かたくて歯が立たないパンを食べやすく、煮汁、ワインなどかけてふやかす →suppa(俗ラテン語)
□ビスケットを持たずに船に乗るな
* 準備怠るべからず。
□それぞれのブタにサン・マルティンの日が来る
* ブタにもやがて最期の日が訪れる⇒いつかはツケがまわってくる(スペイン)
□ソーセージにはソーセージ
* 互いに親切にし合う⇒(逆に)しっぺ返し
□ベーコンを持って帰る
* (何らかの)成果を持って帰る、稼ぎを持って帰る
□ガチョウを料理すると台無しになる
* 希望や計画などを台無しにする。近代までヨーロッパでは庶民にとってささやかな財産。
□空飛ぶ鶴より手の中の雀
* 明日の一両より今日の百文
□卵からリンゴまで
* 前菜からデザートまで(古代ローマ)、前菜の卵に始まりデザートにはリンゴというのが定番
□アップル・パイはおふくろの味
* アメリカ的なものの象徴
□ライム野郎とはイギリス人
* 大航海時代に、新鮮な野菜を食べられずにビタミンC不足となり、壊血病に悩まされた船乗りたち。ライムを詰め込むことに。
□羹(熱いスープ)に懲りて膾(刺身や和え物)を吹く
* 一度失敗したのに懲りて度の過ぎた用心をする。
□四つ足は机以外なら・・・
* 豊富な食材を数限りない調理法で利用してきた料理大国、中国。