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注目の経済地域/市場実態PickUp/グローバル雑学王−42

半導体業界は底入れの空気が斑模様で見えている感じがするが、今や半導体という枠組みに留まるのではなく、市場経済全体の視点で見つめざるを得ない状況ということと思う。"産業の米"と言われてから相当経つが、あらゆる産業分野に浸透していて、半導体の動静、動向は世界経済の状況、推移をますます色濃く映し出す指標にも思えてきている。

≪注目の経済地域≫

世界経済全体の見方は、最新のところで次の通りとなっている。

◇世界経済、年末にかけ回復始動 G7共同声明案。(4月25日付け NIKKEI NET)
→24日午後(日本時間25日未明)にワシントンで開く7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の共同声明案が明らかに。「経済活動は2009年末にかけて回復を始める」と明記、世界経済を上向かせるため「雇用や成長の回復、危機の再発防止のために協調行動する」として、各国が政策対応を継続する決意を示す旨。
声明案は「最近の指標は先進国経済の下降ペースが緩やかになってきたことを示唆している」と指摘、今回の金融危機下で初めて年内の明るい見通しを打ち出す旨。2月の前回会合では「厳しい減速は2009年を通じて続くと見込まれる」と記していた旨。ただ「見通しは引き続き弱く、下振れリスクは残る」として各国が危機対応モードを続ける姿勢も強調する旨。

それでは、現状気になる地域の状況はどうか、ということで以下の通り。
※印以下は、もう恒例の小生の受け止め、感じ方である。    

◇アブダビ、大型都市開発の発表相次ぐ、ドバイは縮小。(4月20日付け NIKKEI NET)
→アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で19日、大型の都市開発計画が相次いで発表された旨。UAEの中で大型不動産開発で先行してきたドバイ首長国では金融危機の影響で新規の開発計画が昨年秋以降ほとんどなくなり、発表済みの計画も先送りや縮小が相次いでいる旨。これに対し、UAEの油田の大半が集中するアブダビはドバイに比べて景気後退の影響が軽微にとどまっている旨。

※ドバイへの金融危機の余波は、先般本欄でも触れている。最近の石油値上がり傾向を反映する状況を感じるところがある。

どうしても注目は中国ということで、以下の通り。

◇家電の農村への普及政策、大きな成果(4月22日付け 13億人の経済ニュース[biglobe配信])
→商務部によると、家電の農村への普及政策が大きな成果を上げている。
同政策による農村部の家電販売台数は、第一四半期で270万台、金額にして40億元となった。3月は特に効果があり、販売台数148万台(前月比70%増)、販売額は22億4千万元(前月比72%増)。
世界的な不況の中、中国は内需拡大を進めているが、早くも効果が出始めている。

※中国での消費のうねり、エネルギーの凄さを感じている。

◇IT製品の情報開示義務、中国が近く詳細公表。(4月25日付け asahi.com)
→中国政府が日本政府に対し、外国企業に情報セキュリティー製品の技術情報開示を義務づける「強制認証制度」の詳細内容を5月1日までに公表すると伝えたことが24日、分かった旨。日本政府は、企業の知的財産が流出する恐れがあるとして、制度導入の撤回を強く求めている旨。
経済産業省によると、中国当局から今月上旬に連絡があった旨。制度が導入されると、機密性の高い先端暗号技術や基本ソフト(OS)まで中国当局に開示しなければ、中国での製造や販売ができなくなる恐れがある旨。
中国政府は昨年1月、13製品を対象とした制度の概要を公表、今年5月に制度を導入するとしていたが、日米欧などの反対にあって今年3月に延期を表明している旨。

◇中国、ソフト設計図に固執、IT情報強制開示、来月に詳細。(4月25日付け NIKKEI NET)
→中国が導入にこだわるのは、独自の安全基準である「強制製品認証制度(CCC[China Compulsory Certification]認証)」にITセキュリティー製品13品目を加えること。ICチップ用OSやネットワーク監視システムなど、情報システムや情報機器の安全性確保に不可欠なソフトウエアであり、日米欧企業が強みを持つ分野で、認証を受けられなければ中国で販売できなくなる旨。

※貿易、そしてもっと距離感のある知財分野と、まだまだ摩擦解消に向けて何ステップか要するということと思う。

さて、その中国の半導体製造であるが、この1-3月は半分以上のfab稼働ストップに陥っているとのこと。経済危機以前の80%超の水準に戻るのは2012年との見方になっているが、今後の注目指標の一つと思う。

◇China's fab utilization sinks to 43%, says iSuppli(4月20日付け EE Times)
→iSuppli社発。中国の第一四半期半導体fab稼働率が43%に落ち込み、世界で最も急速に伸びている半導体製造地域であった中国には最低新記録の旨。

◇China's capacity utilization hit new low in Q1-In Q1, 57% of China's semiconductor manufacturing capacity went unused in response to a rock-bottom utilization rate generated by the global economic downturn, according to iSuppli.(4月22日付け Electronics Design, Strategy, News)
→2004年第二四半期から2013年までの中国半導体製造capacity稼働率の推移と予測、下図参照。
http://www.reed-electronics.com/articles/images/ENEWS/20090422/6653228_chart.gif


≪市場実態PickUp≫

半導体市場の盛り返しに向けた世界各地、そして各社の取り組みを、いつも通り抜き出している。再建に向けては、政府が入って浮上を図る動きが何処も主体となっている情勢である。半導体がまさに基幹というそれぞれの国の考え方、スタンスを映し出すものと思う。

【支援の動き】

◇改正産業再生法が成立、業績不振企業に資金支援。(4月22日付け NIKKEI NET)
→公的資金を使った一般企業への資本注入制度を盛り込んだ産業活力再生法(産業再生法)改正案が22日午前の参院本会議で可決、成立した旨。世界的な金融危機で一時的に業績不振に陥った企業を国が信用補完し、再生を促すのが狙い、新制度は30日にも施行する見通しの旨。
新制度では、産業再生法の認定を受けた企業に対し、日本政策投資銀行が優先株や優先出資証券を引き受ける形で資金を投入する旨。出資を受けるには、国内従業員数が5000人以上、売上高が四半期で20%以上、または半期で15%以上減少しているといった要件を満たす必要がある旨。

◇Will KKR inject more funds into NXP? (4月24日付け EE Times)
→Kohlberg Kravis Roberts & Co.(KKR)(New York)が、苦境の半導体メーカー、NXP B.V.など同社の欧州出資グループにさらに資金注入したいとしている旨。

◇Russia airs interest in Qimonda (4月22日付け EE Times)
→ロシアのVladimir Putin首相との協議後、ドイツSaxony地域president、Stanislaw Tillich氏。Putin氏が、ロシアのQimondaに出資する可能性を論じている旨。

◇Infineon seeks state aid, reports say (4月20日付け EE Times)
→MUNICH, Germanyでのメディアリリース発。苦境の半導体メーカー、Infineonが、ドイツ政府からの財政支援を求めて申請準備中の旨。

【業界再編】

◇ルネサス・NECエレ、来春統合で合意 合併軸に出資比率詰め。(4月24日付け NIKKEI NET)
→半導体国内2位のルネサステクノロジと同3位のNECエレクトロニクスが23日、来年4月をメドに経営統合することで基本合意、統合形態は合併が有力、27日にも発表する旨。両社合計の売上高は1兆2000億円を超え、東芝を抜いて国内最大の半導体メーカーとなり、世界でも第3位に浮上する旨。

◇Taiwan DRAM makers question government rescue plans(4月23日付け DIGITIMES)
→台湾政府の公的資金の使い方が、台湾の苦境にあるDRAMプレーヤーを必ずしも平等に扱ってなく、不公平という業界筋の声がある旨。

※前提になるのは、今までの競争相手がいっしょになっていって相乗効果を出していくこと。各社の持ち味をまとめていく業界活動に通じるものを感じている。

【ここぞの動き】

◇TSMC invests in downturn, tips 22-nm (4月21日付け EE Times)
→その輝かしい歴史の上で最も厳しい期間の渦中、TSMCが、IC業界について依然用心しながらも楽観視、不況にも拘らず引き続きR&Dに投資していく旨。

◇TSMC beefs up R&D, moving to 22nm by 2011 (4月23日付け DIGITIMES)
→TSMCのアプリ別プロセスロードマップ:生産スケジュール、次の通り。
                2008   2009   2010   2011
 Logic IC     Low-power 45nm in 3Q    32nm in 1Q
                 Low-power 32nm in 4Q   22nm in 3Q
 Mixed-signal/analog IC
           Low-power 45nm in 2Q  -       -
                   Low-power 32nm in 1Q
 Embedded memory Low-power 45nm in 1Q -        -
                   Low-power 32nm in 1Q
[Source: TSMC, compiled by Digitimes, April 2009]

※大変な積極性を感じるとともに、市場経済、アプリを拡大、創出していく気概あってこそのアプローチということと思う。

【今後の市場展開】

◇Turning point seen in capital spending (4月23日付け EE Times)
→IC Insights社による半導体設備投資の見方。2年連続の減少、しかしながら早かれ遅かれ''turning point''が見えてきそうな旨。
  2007年  2008年  2009年  2010年
  $60.9B  $43.9B  $26.6B  $30.6B
         28%減   39%減  15%増
図面データ、下記参照。   
http://i.cmpnet.com/eetimes/seminews/2009/chart1mp_042309.gif

◇Memory profitability still distant, says iSuppli(4月23日付け EE Times)
→iSuppli社(El Segundo, Calif.)発。メモリ半導体価格全体は、今年これから安定化に向かうと見られるが、本当の需要および利益回復はすぐには起こりそうもない旨。DRAMおよびフラッシュを合わせた市場の前四半期比見込み:   2009年第一四半期 第二四半期 第三四半期 第四四半期
   14.3%減        3.6%増    21.9%増  17.5%増
図面データ、下記参照。
http://i.cmpnet.com/eetimes/eedesign/2009/chart1_042309.gif

◇2010 to see 17% jump in semiconductor industry revenue, Databeans estimates-While this industry recession shows some similarities to the one that occurred in 2001, when semiconductor sales plummeted by 32.5% and took nearly three years to return to 2000 levels, Databeans reports this crisis will be far shorter lived.(4月20日付け Electronics Design, Strategy, News)
→Databeansのいくぶん楽観的な見方。2008年の半導体市場は3%減の$248.6Bという販売高、2009年は2000年と大体同じ市場規模、$200Bを越える程度と予測、今回の不況は2001年の落ち込みとはずいぶん異なる様相の旨。推移&予測データ図面、下記参照。
http:/www.reed-electronics.com/articles/images/ENEWS/20090420/databeans_042009.jpg

※強気、弱気、若干分かれるが、慎重な見方がどうしても優勢になる現時点ということと感じている。


≪グローバル雑学王−42≫

読み進めてきた「血液型」編も今回が最終になる。

『「血液型」の世界地図』
(著者 能見 俊賢氏:青春新書INTELLIGENCE PI-144)

から、人それぞれの生き方、考え方というものについて、新たな視点を頂いたように感じるところが強い。本著者は、お父様の能見 正比古氏とともに「血液型性格判断」の研究を展開されたとのこと。医学的、心理学的な裏付けがないということで学者からは批判を受けたとのことであるが、小生には味わい深く興味深い人生の物差しが一つ加わったという思いが強い。

7章 血液型の新視点で「現代の世相」を斬る
   〜イギリスで肩身が狭いAB型、韓国で元気なB型女性〜

[なぜかイギリスではAB型がノイローゼになる?]
・O型とA型で9割前後になる欧米先進国
→論理性と効率重視から生まれる社会正義
 B型、AB型比率の高いアジアやイスラム圏の国々
→ファジーと多様性を包括した上での社会正義
 ⇒東西文明の交流、すなわち人間性の理解とその人間が築く社会への認め合いは、なかなかに難しい。
・ノイローゼにはO型が極端に少ないとするデータがある一方、イギリスではAB型にノイローゼが多いという話も
 →イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド共に、O型率は50%前後、対してAB型はたったの3%しか
  (一例)品数多く食べたいAB型の不満が溜まっているのかも?

[自己分析で見誤る体質傾向もある]
・気質と体質に関するアンケート調査より:
 *よく便秘になると感じているか?
  A型 …男性で63%、女性で47%、男女合わせA型の半分以上
    →毎日のリズムが一定していたり、キチンと安定整理された状態でないとすぐ不安に
  B型 …何と!男性で9%、女性でも23%という違い方
    →細かいことにいちいち頓着しない傾向、同じことの繰り返しより、イレギュラーな状況の方が安定する
 *血圧は高いほうか?
  A型が突出、男性が48%、女性は69%
  B型は、男性で14%、女性は7%止まり

[韓国女性が元気なのにはワケがある]
・韓国に行き、多くの人々と接して思うこと
→女性のパワー、元気っぷりが凄い
 ⇒Bっ気のある人、すなわちB型とAB型の合計が、日本31%に対して41%にも
 …何か関係あり?
・Bっ気が集まるところ、女性はのびのびするらしい
 …B型の多い韓国では、女性の活動意欲、自己主張の強さがハッキリ見てとれる
・喜怒哀楽を全身で示してくれる女性たち →ホントBっ気の多い国

[自殺大国にならないための血液型の知恵]
・フィンランドという国は、A型率の高い北欧の中でも珍しい血液型分布:
                O型  A型  B型  AB型
                33%  42% 18%  7%
→日本のように全血液型がまんべんなく分布
 ⇒国民性の共感につながっていそう
  (例)日露戦争後にあったトーゴービール(東郷元帥のラベル)
・フィンランドは、ヨーロッパでも1、2を争う自殺大国
→似ては困るが、日本でも問題
・各血液型の気質行動の弱点になりやすいポイント:
 O型 …生きるということにストレートに意欲を燃やす。重い病気には弱点も。
 A型 …追い詰められた状態になると、ゆとりや柔軟さに欠ける
 B型 …客観性が高く、意外に冷静
 AB型 …自分自身に対する客観視に関しては、とび抜ける

[主流や大勢に「順応するA型」と「反発するA型」]
・ケータイメールの普及 →"前かがみ原人"があっちこっち
・昨今、それぞれが周囲の動きや都会のリズムに踊らされているみたい 
→みんな心急く動き
→数多くの人と情報回路でつながっている安心感
 大勢に順応し主流に乗って流されている安堵感
・対処しなくてはならない情報が過剰で、アタマもカラダも"前のめり"
・A型 →"長いものには巻かれよ"といった協調と事なかれの傾向、その一方で、殊更に反発するガンコ者やたしなめ好きも

[別行動で旅の成果を張り合うB型]
・アンケート: 旅先で別行動をとるほうか?
 O型、A型 →おおむね旅のいろいろな体験、楽しみは、共にいてこそ
 B型、AB型 →必ず別行動の時間を持ちたいとする意見が、圧倒的に多い
・旅も人生も、別れと再会を積み重ねていくもの
→あちこちで再会できる旅行のsituationづくりから、かなり奥深い楽しみ


【エピローグ】
・"人類のための血液型"というとてつもなく大きなテーマを、自分に課してみようと考えた。
≪きっかけ≫*ニッポンという国の絶妙な血液型バランスへの興味
        *世界の国々の血液型分布の違い→それぞれの集団特性や社会システムへの影響
・著者のイスタンブールへの旅
→イスタンブールは、東西の文化と民族が激しくぶつかり合い、刺激し合う要衝の地
→民族や文化、宗教さえも渾然として、ただ人間としての興味が広がる
・旅のふとした出会いや時間の中で感じた、同じ人間としての共感、関わることの意味を、血液型というコミュニケーション・ツールを通して探ってみよう
→果てしない人間探究の、ワクワクするような興奮

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