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上半期の世界半導体販売高/輝きを増すLED/グローバル雑学王-5

原油高、サブプライムなど足元がすくわれる要因に見舞われて、デバイス各社の業績発表でもレイオフや先行きへの警告が目に付く感じ方が強くなっている。猛暑の続く中、怪談を聞くよりも寒気を感じるところがあるが、以下、この上半期、1-6月の比較的堅調な世界半導体販売高、そして北京オリンピックと同期して非常に大きく輝きを増していると感じるLEDに注目している。

≪上半期の世界半導体販売高≫

米SIAからの月次発表、今回は今年前半の状況を含めて示されている。新興国市場の牽引がますます鮮明になって、上半期前年比5.4%増と販売高は拡大基調を維持している。

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○2008年上半期の世界半導体販売高が5.4%増−6月の販売高、前年比8%増−…8月4日付けSIAプレスリリース

2008年上半期のグローバル半導体販売高が$127.5 billionで、2007年上半期に対して5.4%増と伸びた、とSemiconductor Industry Association(SIA)が本日発表した。6月の販売高は$21.6 billionで、2007年6月の$20 billionから8%増えている。6月の販売高は、前月5月の$21.5 billionからは0.5%増えている。第二四半期の販売高は$64.7 billionで、第一四半期の$62.8 billionに対し、3%の増加である。今までのところエネルギーコストの増加は、半導体需要を引っ張るelectronic製品の需要にほとんど影響を与えていない。

「国際市場が引き続き力強く、米国の健全な需要と合わさって、6月の世界半導体販売高を引き上げる助けになっている。」とSIA President、George Scalise氏は言う。「半導体需要を大きく引っ張る牽引役、特に半導体販売高の40%を占めるパソコンおよび需要の約20%を引っ張る携帯電話は、引き続き二桁の数量伸長を示している。JPMorganは最近、携帯システムの売上げが急増しているとして、パソコンの販売数量予測を13%に上方修正している。
2008年のmobile handsets販売数量の伸びは10%から12%の範囲となっている。」

「新興市場が世界半導体販売高を牽引する大きな要因である。」とScalise氏は続ける。「新興市場でのPC販売数量は今年19%の伸びが見込まれ、先進国市場での伸長率の倍以上である。2008年では、開発途上諸国は153M台以上を売り上げて、世界のPC販売の半分を占める。携帯電話では開発途上諸国は、13億台以上の世界販売数量全体の66%を占めると見込まれ、昨年の61%から比率が高まる。中国、インド、東欧および南米での大規模な中流階級の人口の出現で、米国経済における伸びの鈍化の影響を打ち消す以上のものがある。このような新しい市場でのconsumer electronic製品の需要は、向こう数年先進市場での伸びを引き続き凌ぐものと見られる。」

「該業界の在庫は、いくつかの製品分野で若干の余剰があるが、バランスしている。」とScalise氏は特に言及している。

6月の半導体販売高全体は、メモリ製品を除くと、前年比12%伸びている、とSIAは述べている。メモリ製品における価格低下により、販売数量の急激な増加にも拘らず、メモリ全体の販売高は前年比6%の減少となっている。

「半導体技術の進展は、引き続き消費者に莫大な利点を与えており、半導体デバイスにより高性能化および低コスト化のもとでのfunctionality増大が得られる。」とScalise氏は言う。「同時に、microchipsの急速な価格低下は、該業界の本当の伸びを隠してしまいがちである。1GビットDRAMのコストはこの1年で43%低下している一方、2GビットNANDフラッシュの価格はここ12ヶ月で61%下がっている。価格の低下で、consumer機器に入るメモリの量を増やすことができる。Micronの見積りによると、平均的なPCに入るメモリの量は今年少なくとも50%は増える一方、平均の携帯電話に入るメモリの量は150%以上増えるとしている。」

ここ10年の間に代表的なデスクトップPCの価格は約2/3ほど下がっている一方、性能およびfunctionalityは100倍以上に高まっている、とScalise氏は述べている。「エネルギー効率に対する先端技術のインパクトは、一層劇的である。」とScalise氏は言う。「最近のある調査によると、コンピュータはここ30年で約3 millionパーセントエネルギー効率が高まってきている。」とScalise氏は結んでいる。

※6月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
http://www.sia-online.org/downloads/gsr_0806.pdf
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≪輝きを増すLED≫

北京オリンピックの開会式をテレビで見ていて、踊る衣装に付けられたLEDの色や輝き、そして中国ならではの数の多さに注目させられている。この4年に一度のグローバル・イベントにタイミングを合わせたようなLED関係の以下の記事を目にしたから、尚更ということであろうか。

◇Slideshow: Technology@Olympics(8月4日付け EE Times)
→北京オリンピックで披露される様々な新技術について写真紹介。以下の例。
・水泳などが行われるWater Cubeの外壁を照らす約44万個のLEDs
・松下開発のLED Astrovision

◇Distributors go 'green' with LED design, installation(8月7日付け EE Times)
→light-emitting diode(LED)技術が商用領域に進展、コンポーネントdistributorsが、energy-saving対応性を利用するよう建物の電気配線取替えでoperationsを再編している旨。

◇Avnet inks HB-LED-focused distribution agreement-Avnet Electronics Marketing and the Avnet LightSpeed team will work with customers on the application of Nuventix's HB-LED-focused technology by offering specialized engineering and system-level design assistance(8月7日付け Electronics Design, Strategy, News)
→Nuventix社の高効率冷却および低audibleノイズ技術が、HB-LED(high-brightness LED)照明システムからくる要請に理想的に適合する旨。

改めてLED(Light Emitting Diode)、すなわち発光ダイオードをインターネットで調べてみた(出典: フリー百科事典『Wikipedia』)。

※発光ダイオードは、順方向に電圧を加えた際に発光する半導体素子のこと。LEDとも呼ばれ、発光原理はエレクトロルミネセンス(EL)効果を利用、また、寿命も白熱電球に比べてかなり長く、素子そのものはほとんど永久に使える。発光色は用いる材料によって異なり、赤外線領域から可視光域、紫外線領域で発光するものまで製造することができ、今後蛍光灯や電球に置き換わる光源として期待されている。

北京オリンピック注目の水泳競技が行われる建物の外壁など、ここしばらくはLEDの光源としての存在感を再認識することになりそうである。


≪グローバル雑学王−5≫

世界各国の法、規則、警告について、ここまでいろいろあるのかという思いに駆られる今回の内容である。
『法律の世界地図』(21世紀研究会 編著:文春新書 589:2007年9月第1刷)から取り出しているが、個々には今は廃止されている可能性もあり、アップデートが必要という前提がある。

・国王のことを話題にしないことが無難のよう。
  [タイ]

・ゴミに関する規則は有名。道端に捨てたら罰金。
 高層住宅の下を通るときは頭上に要注意、物の投げ捨てが絶えない状況あり。                          [シンガポール]

・ひどい交通渋滞、ナンバー・プレートの末尾の数字で規制。
  [フィリピン]
 →北京でも偶数、奇数で五輪の渋滞対策。

・すっかり有名になった「一人っ子政策」。1950年代には、毛沢東が産めよ、増やせよとの政策。約5億4000万人だった人口が20年ほどで倍近くに。
  [中国]

・古くからの伝統が残るイギリス、死法となってしまったものの、排除しないで残されたままにしてあるものも。
 最近の無差別テロ頻発で新たな法。無人の場所、および無人になったときに袋物を置いておくことは違法。
  [イギリス]

・午前8時から午後8時までの間、ラジオで流される曲の70%はフランス人アーティストによるものでなくてはならない。
  [フランス] 
 →自国民の利益、フランス人のプライド

・「ビール純粋令」→水、大麦麦芽、ホップと酵母のみを原料とする飲料物しかビールとして表示してはいけない。
  [ドイツ]

・「パパの月」→父親に与えられている育児休業期間の30日間
  [スウェーデン]

・日曜日は穏やかに休むことが美徳。洗濯物を干してはならない:芝刈りなど騒音を立てることをしてはならない。日常生活に関する事細やかなことも法律や条例でそうするように書かれている。
  [スイス]

・安息日(土曜日)やユダヤ教の祭日に鼻をほじるのは違法。
  [イスラエル]

・ラジオ放送の内容の35%は「カナダ的な内容」でなくてはならない。
  [カナダ]

アメリカでは徴兵制を巡る話題が多い。以下、州法や条例から:
 ×酔ってビンゴに参加することは許可されない(California)
 ×公共の場所で、どんな聖職者の仮装をすることも軽犯罪に(Alabama)
 ×12才以下の児童がハイウェイで遊んだり道草を食うことは違法(Hawaii)
 ×イエス・キリスト、聖霊などを罵倒する、非難することを言ってはならない(Massachusetts)
 ×水着だけで、警察の警護なしにハイウェイや町の通りに出ると罰金(Kentucky)
  [アメリカ合衆国]

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