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米国政府補助金が出揃いゆく中、米中摩擦の現下のインパクト関連

先週の4月8日のTSMCに続いて、今週4月15日にこんどはSamsungに対して米国CHIPS and Science Actによる助成が予定通り行われている。次はマイクロン・テクノロジーとの報道が見られている。これまですでにインテル、GlobalFoundries、Microchip TechnologyおよびBAE Systemsに対する優遇措置が発表された経過となっており、主要な配布先が埋まってきて、残る枠の獲得競争が見込まれる様相である。米国国内の半導体製造強化がこうして図られていく中、米中間の様々な摩擦が及ぼすインパクトの局面が引き続いており、現時点の動きから取り出している。米国側の中国向けビジネス確保の一方、中国では半導体生産を高めて自給自足を図る動き、などである。

長見晃の海外トピックス

≪米国内製造強化、問われる今後≫

TSMCへの助成の効果のほどの一方、労働力の問題が指摘されている。

◇U.S. Subsidy for TSMC Has AI Chips, Tech Leadership in Sight (4月15日付け EE Times)
→EE Timesが調査したアナリストによると、Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.社(TSMC)への米国からの補助金により、米国初のAI半導体生産が実現し、技術リーダーシップへの強力な一撃となる。該専門家は、労働力不足が米国半導体業界復活に向けた大きなマイナス面のままであると注意を促している。

TSMCに引き続いて、Samsungへの助成が行われ、業界各紙の取り上げである。

◇Samsung gets $6.4B in preliminary CHIPS Act award, joins other chip giants (4月15日付け FierceElectronics)
→サムスンは、テキサス州テイラー(Taylor, Texas)の最先端拠点とオースティン工場の拡張のため、CHIPS and Science Actに基づく$6.4 billionの直接資金を予備的に獲得した。
同社の提案は、最終的な賞が授与される前に、より徹底的な審査が行われる。サムスンはまた、$40 billionかかると予想されるプロジェクトに対し、25%の投資税額控除を求める予定である。サムスンは、テキサス州の2つの拠点を計画しており、ひとつはオースティン工場のアップグレードで、もうひとつはテキサス州テーラーに新設する最先端拠点である。

◇U.S. gives Samsung $6.4 billion to build chip factories in Texas―Samsung awarded $6.4B for chip facilities in Texas ―The subsidy is the latest wave of funding in the Biden administration’s efforts to bring advanced computer chip-making capacity back to the U.S. (4月15日付け The Washington Post)
→米国はサムスン電子に対し、テキサス州に先端半導体拠点を建設するために$6.4 billionを供与する。この補助金計画は、サムスン電子のチ半導体生産拠点、研究開発(R&D)センターおよび先端パッケージング拠点を支援することを目的としていると、Gina Raimondo(ジーナ・ライモンド)商務長官は述べた。ライモンド商務長官は、「われわれは、米国が再び世界をリードできるよう、このような投資を行っている」と述べた。

◇Samsung Electronics to Establish Leading-Edge Semiconductor Ecosystem in Central Texas with CHIPS Act Funding (4月15日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→本日、バイデン-ハリス政権は、米国商務省とサムスン電子が、CHIPS and Science Actの下、米国半導体サプライチェーンの強靭性を強化し、米国の技術リーダーシップを前進させ、米国の国際競争力を促進するために、最大$6.4 billionの直接資金を提供するための拘束力のない予備的条件覚書(PMT)に署名したと発表した。先端メモリと先端ロジック技術の両方をリードする唯一の最先端半導体企業であるサムスンは、今後数年間でこの地域に$40 billion以上を投資する見込みであり、提案された投資は2万人以上の雇用創出を支援するものである。

◇Samsung gets US$6.4 billion from CHIPS Act, promises to bring HBM and advanced packaging to Texas (4月15日付け DIGITIMES)
→米国商務省(DOC)とサムスン電子は4月15日、CHIPS and Science Actに基づき、最大$6.4 billionの直接資金を提供するための拘束力のない予備的覚書(PMT)に署名した。サムスンは今後数年間で、HBMや2.5Dパッケージング能力を含め、テキサス州中部に$40 billion以上を投資する見込みである。

◇US confirms $6.4 billion chip subsidy for Samsung (4月15日付け The Korea Herald (Seoul))
→米国政府は月曜15日、サムスン電子がテキサス州テイラー(Taylor, Texas)に建設する半導体製造拠点に対し、最大$6.4 billionを供与すると発表した。ホワイトハウスの国家経済顧問、Lael Brainard氏は記者ブリーフィングで、「最先端半導体製造が米国に戻ることは、我々の半導体業界における大きな新しい章である」と述べた。

◇米国、サムスンに9800億円補助;先端半導体の製造誘致 (4月15日付け 日経 電子版 18:00)
→米政府は15日、韓国サムスン電子がテキサス州に建設する半導体の新工場と研究開発拠点に、最大$6.4 billion(9800億円)を補助すると発表した。研究開発から完成工程までを米国内に誘致し、半導体供給網のアジア偏重を避ける狙いがある。
補助金はCHIPS・科学法に基づくもの。

◇サムスン、米の支援1兆円;先端半導体工場建設で;AI用、TSMCと火花 (4月16日付け 日経)
→米政府は15日、韓国サムスン電子がテキサス州に建設する半導体の新工場と研究開発(R&D)拠点に、最大$6.4 billion(約9800億円)を補助すると発表した。サムスンは大手テックなどが居並ぶ米国で、最先端半導体の供給網を整備する。人工知能(AI)向け製品などで、半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)の背中を追う。

このSamsungへの米国政府の助成を、半導体業界団体のSIAおよびSEMIが歓迎している。

◇SIA Applauds CHIPS Act Incentives for Samsung Manufacturing Projects in Texas (4月15日付け SIA Latest News)
→米国・Semiconductor Industry Association(SIA:半導体産業協会)は本日、米国商務省とSamsungが発表した半導体製造インセンティブを称賛するSIAのPresident and CEO、John Neuffer氏の声明を発表した。
CHIPS and Science Actの一環であるこのインセンティブは、Samsungのテキサス州での製造operationsを支援するものである。商務省はこれまで、TSMC、Intel、GlobalFoundries、Microchip Technology、およびBAE Systemsに対する優遇措置を発表している。

◇SEMI Applauds U.S. CHIPS Act Award for Samsung Electronics Facilities (4月19日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→世界のエレクトロニクス設計・製造サプライチェーンに貢献する業界団体であるSEMIは本日、米国商務省がCHIPS and Science Actに基づき、テキサス州におけるサムスン電子のプレゼンス拡大および同社の最先端半導体の開発・生産を支援するための予備的条件覚書を発表したことを称賛した。

Samsungの米国工場拡大についての関連する見方&動きが、以下の通り続いている。

◇Samsung‘s chip expansion catches CEOs’ attention―Tech CEOs take note of Samsung's chip investments in US (4月17日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))
→サムスン電子によるテキサス州での事業拡大計画が、ハイテク企業のCEOたちの注目を集めている。Nvidiaのジェンセン・フアン最高経営責任者(CEO)はこの動きを歓迎し、Nvidiaが高帯域幅メモリー(HBM)半導体でサムスンと協業していることを指摘、Advanced Micro Devices(AMD)のリサ・スー最高経営責任者(CEO)はAI分野でサムスンと提携する可能性を指摘した。

◇Samsung enters high-stakes chip race with TSMC, Intel on back of US subsidy (4月17日付け The Korea Times)
→サムスン電子および業界専門家、火曜16日発。サムスン電子は、米国政府から$6.4 billionの補助金を受け取ることで、急成長するAI半導体市場において、ファウンドリー事業のライバルであるTSMCやインテルと本格的な競争に入った。

Samsungに続いて、米国・マイクロン・テクノロジーが助成を受ける、と以下の通りである。

◇US will provide $6.1 billion to Micron Technology for chip plants in NY and Idaho, Schumer says―Micron set to get $6.1B from CHIPS Act for plants in N.Y., Idaho (4月18日付け The Associated Press)
→バイデン政権は、マイクロン・テクノロジーがニューヨーク州とアイダホ州で先端メモリ・コンピューター・チップを生産するために、$6.1 billionの政府支援を行なうことで合意に達した。
ニューヨーク州選出のChuck Schumer(チャック・シューマー)上院院内総務は、最終的にはSyracuse(シラキュース)近郊のClay(クレイ)という町に4つの半導体工場を建設する予定で、マイクロン社に個人的に働きかけた。同氏は水曜17日のインタビューで、今回の発表は民主党がいかに製造業を復活させようとしているかを有権者に示すものだと述べた。

◇Micron set to get $6.1 bln in chip grants from US (4月19日付け Reuters)
→メモリ半導体メーカーのマイクロン・テクノロジーが、米国商務省から国内半導体工場プロジェクトの費用として$6.1 billionの助成金を受け取ることになったと、民主党のChuck Schumer(チャック・シューマー)上院院内総務が木曜18日に発表した。
ニューヨーク州選出の上院議員であるチャック・シューマー氏は木曜日の声明で、この助成金はまだ確定していないが、CHIPS & Science法からニューヨーク州とアイダホ州のチップ製造拠点に資金が提供されると述べた。

残る助成枠を巡る競争が予想される、と以下あらわされている。

◇Major CHIPS Program Awards Ramp Up Competition For Subsidies―Competition for remaining US subsidies builds up (4月18日付け Forbes)
→CHIPSプログラムは、主要半導体メーカーに資金の大半を交付しており、残りの補助金をめぐっては厳しい競争が予想される。インテルが提案したセキュア・エンクレーブ(Secure Enclave)や、投資税額控除に関する財務省の今後のガイダンスは、資金調達プロセスに不確実性をもたらしている。

バイデン大統領の半導体業界振興に向けたアピールの一端か、次の通りである。

◇Is Biden right that you don’t need a college degree to make $110,000 in the semiconductor field? (4月18日付け Austin American Statesman)
→半導体業界の仕事といえば、「平均給与を知っていますか?$110,000。大学の学位は必要ない。」
ジョー・バイデン大統領は、米国の半導体産業を振興するため、しばしば半導体産業を高給の分野と表現してきた。

米国国内の半導体製造強化を図る道筋が進められる中、米中摩擦に関わる動き、対応が間断なく見られており、以下現時点の取り出しである。

インテルが最近発表したAIアクセラレーター、Gaudi 3であるが、中国市場向け仕様をリリースの備えである。

◇Intel To Release Two “China-Specific” Gaudi 3 AI Accelerators, Availability In September―Intel releasing Gaudi 3 AI chips for Chinese market (4月12日付け Wccftech)
→インテルは、米国の政策に従わなければならない中国市場向けに、2種類のGaudi 3 AIアクセラレーターをリリースする予定。ガウディ3のHL-328とHL-388は、熱設計電力が450ワットと大幅に削減されている。

◇Intel preps export-friendly lower-power Gaudi 3 AI chips for China―Beijing will be thrilled by this nerfed silicon (4月12日付け The Register (UK))
→インテルはGaudi 3 AIアクセラレーターの中国専用モデル2機種を発表する予定だが、米国の制裁措置に合わせるため、大幅に機能低下させる予定。

◇Intel to launch low end AI chips in China to comply with US export rules―Nvidia also has plans to release three reduced capability chips for the Chinese market. (4月16日付け Verdict)
→インテルは、半導体業界が米国の輸出規制を遵守するために曲折がある中、機能を縮小した2つのAI半導体を中国でリリースする。The Registerによると、HL-382とHL-388と名付けられた2つの半導体は、それぞれ6月と9月に発売される予定。

HuaweiのノートパソコンにインテルのAI半導体が搭載されている、と米国議会での追及である。

◇US lawmakers angry after Huawei unveils laptop with new Intel AI chip―Huawei laptop released with Intel AI chip draws criticism from US lawmakers (4月12日付け Reuters)
→米共和党議員は金曜12日、制裁対象の中国通信機器大手ファーウェイが今週、インテルのAI半導体を搭載したノートパソコンを発表したことを受け、バイデン政権を批判した。
米国は2019年、イラン制裁に違反したとしてファーウェイを貿易制限リストに載せた。リストに載せられたことで、同社のサプライヤーは同社に出荷する前に、取得が難しい特別なライセンスを求めなければならなくなった。

米国大手半導体メーカーの中国向け売上げ比率の大きさがあらわされている。

◇China remains crucial for U.S. chipmakers amid rising tensions between the world’s top two economies (4月12日付け CNBC)
→*S&Pグローバルのデータによると、インテル、ブロードコム、クアルコムおよびマーベル・テクノロジーといった米国の大手半導体メーカーは、中国からの売上が米国を上回っている。
 *中国への先端半導体の販売規制が強化されているにもかかわらず、米国の半導体メーカーは該巨大市場への参入を表明している。

先般の中国でのインテルとAMD製品使用中止の動きについてである。

◇AMD and Intel dip on report China told telecoms to remove foreign chips (4月12日付け CNBC)
→*アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)とインテルは、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が、中国が国内最大の通信キャリアに対して外国製半導体の使用中止を指示していると報じたことを受け、金曜12日に株価が下落した。
 *中国当局は今年初め、通信システムに対して2027年までに中国製以外のコア・プロセッサを置き換えるよう指示を出した、と同ジャーナル紙は報じている。

第一四半期のスマホ市場について、中国勢が台頭、アップルが落ち込む、という以下の内容である。

◇Apple iPhone first-quarter shipments sink as Chinese challengers rise; Samsung regains top spot (4月15日付け CNBC)
→*第1四半期のアップルの出荷台数は5,010万台で、前年同期の5,540万台から9.6%減少した。
 *スマートフォン・ブランド上位5社の中で、アップルは前年同期比で最も急激な落ち込みを記録した。
 *「Xiaomiは過去2年間に経験した大きな落ち込みから力強く復活し、Transsionは国際市場で積極的な成長を遂げ、トップ5で安定した存在になりつつある」とIDC Worldwide Trackerチームのリサーチ・ディレクター、Nabila Popal(ナビラ・ポパル)氏は述べた。

◇世界スマホ出荷、1〜3月8%増;中国苦戦のAppleは1割減 (4月15日付け 日経 電子版 15:17)
→米調査会社IDCは14日、2024年1〜3月のスマートフォンの世界出荷台数が前年同期比7.8%増の2億8940万台だったと発表した。全体ではインフレや市場の成熟により出荷が過去10年で最低だった2023年から回復傾向にある。中国販売が苦戦する米アップルが9.6%減となり、韓国サムスン電子に首位を譲った。
IDCが速報値を集計した。

中国の半導体生産の急増ぶりが以下の通り、今後の推移に注目である。

◇China’s semiconductor output jumps 40% in first quarter amid growing dominance in legacy chips (4月16日付け South China Morning Post)
→*新エネルギー自動車やスマートフォンといった川下分野からの旺盛な需要もあり、中国の半導体生産量は急増している。
 *米国の輸出規制は、意図せずして世界のレガシー・チップ生産を中国が独占することになりかねないと研究者は指摘する。

積極的に新分野展開を図るHuaweiにも、目が離せないところである。

◇ファーウェイ、自動運転機能搭載のEVを拡大;小米に対抗 (4月16日付け 日経 電子版 06:30)
→中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は自動運転機能を備えた電気自動車(EV)を拡大する。コストを抑え機能を絞ったシステムを、メーカーと共同運営するブランドの車に搭載する。中国スマートフォン大手の小米(シャオミ)もEVに参入し競争が激しくなるなか、強みを前面に出す。

中国向け優遇を止めるよう、米国のメキシコに対する圧力である。

◇メキシコ、米国圧力で中国向け優遇凍結;BYDに通告か (4月19日付け 日経 電子版 05:55)
→メキシコ政府が米政府から圧力を受け、中国企業のメキシコ進出を促す補助金の交付を凍結した可能性が浮上した。ロイター通信が伝えた。米バイデン政権は中国企業がメキシコ経由で米国への輸出を拡大する動きに神経をとがらせており、進出意欲の強い中国企業に逆風となりそうだ。

米国の国内半導体製造強化の進み具合、そして米中摩擦関連の動き関連には随時注目、事態の推移の把握を要するところである。


コロナ「5類」移行とはいえ、依然用心怠りなくの現状と思われ、コロナ前に戻る舵取りがそれぞれに行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□4月16日(火)

10ヶ月ぶりの6日続落のスタート、小幅な上げ下げを経て、始めよりは高めで締めた今週の米国株式市場である。インフレ基調が収まらないなか、米連邦準備制度理事会(FRB)の発言に敏感に反応する推移の様相である。

◇NYダウ6日続落、248ドル安;米金利上昇でテック売り (日経 電子版 06:44)
→15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続落した。前週末比248ドル13セント(0.65%)安の3万7735ドル11セントと、1月18日以来およそ3カ月ぶりの安値で終えた。米消費の底堅さを示す経済指標を受け、米長期金利が上昇。株式の相対的な割高感が強まり、ハイテク株を中心に売りが優勢となった。セールスフォースが大きく下げたのもダウ平均を下押しした。6日続落は2023年6月以来およそ10カ月ぶりとなる。

中国の1〜3月のGDPは、政府の投資が底上げ、後で示すように、Z世代は現実的な反応である。

◇中国景気、官製投資が底上げ;1〜3月GDP5.3%増 (日経 電子版 19:11)
→中国国家統計局が16日発表した2024年1〜3月の実質国内総生産(GDP)は前年同期比5.3%増えた。電気自動車(EV)などの生産・輸出や官製投資によって景気を底上げした。不動産不況を起点とする深刻な内需不足は変わっておらず、デフレ圧力も残ったままだ。

世界経済、ドル1強に揺さぶられる各国の対応が、以下に続いていく。

◇人民元、対円で31年ぶり高値;介入巡り方向感に違い (日経 電子版 19:41)
→16日の外国為替市場で中国人民元の対円相場が一時、1元=21円台前半をつけた。1993年1月以来、約31年ぶりの円安・人民元高水準だ。米ドル高の流れが強まる中、中国は元安を食い止めようと通貨当局が介入。緩和的な金融環境が続く日本との違いが意識されやすい。

◇Powell Dials Back Expectations on Rate Cuts-Powell: Inflation taking longer than expected to fall -Inflation and hiring have been firmer than expected this year, weakening the case for pre-emptive rate reductions (The Wall Street Journal)
→米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、FRBが目標とするインフレ率2%まで低下するには予想以上に時間がかかりそうだと述べた。「我々は(米連邦公開市場委員会[FOMC]で)、政策緩和が適切となる前に、インフレ率が持続的に2%に向かっているという確信を深める必要があると述べてきた。最近の(インフレ)データは、明らかに我々に大きな自信を与えておらず、むしろその自信を得るには予想以上に時間がかかりそうであることを示している。」

□4月17日(水)

◇NYダウ小反発、63ドル高;パウエル議長発言で伸び悩み (日経 電子版 06:25)
→16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反発し、前日比63ドル86セント(0.16%)高の3万7798ドル97セントで終えた。前日まで下げが続いた後で、主力株の一部に押し目買いが入った。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がインフレ抑制に時間がかかると発言。市場では利下げが遅れるとの見方が広がり、株価は伸び悩んだ。

◇中国のZ世代、強まる節約志向;「5%成長維持」に逆風 (日経 電子版 16:02)
→中国で若年層の節約志向が鮮明だ。経済成長のまっただ中で育った一方、景気停滞や高齢化で将来不安も膨らんでいる。今後消費の主役を担う15〜29歳のZ世代の消費意欲の減退は長期的に打撃を与えかねず、中国政府は警戒を強めている。

□4月18日(木)

◇日米韓「円安・ウォン安の懸念認識」;初の財務相会合で (日経 電子版 02:19)
→日米韓は初となる財務相会合を17日、米ワシントンで開いた。「最近の急速な円安・ウォン安への日韓の深刻な懸念を認識し、外国為替市場の動向について引き続き緊密に協議する」と盛り込んだ共同声明をまとめた。

◇NYダウ、反落し45ドル安;半導体やハイテク株に売り (日経 電子版 06:17)
→17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比45ドル66セント(0.12%)安の3万7753ドル31セントで終えた。市場予想を下回る決算を発表した銘柄に売りが出て、ダウ平均を押し下げた。半導体関連株やハイテク株に売りが広がったことも、相場の重荷となった。今月に入ってダウ平均は大幅に下げた後で、一部の主力株には値ごろ感からの買いが入り、下値は堅かった。

□4月19日(金)

◇G20閉幕、ドル1強時代に解見えず;円安是正は長期戦 (日経 電子版 05:53)
→米国の首都ワシントンで18日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、長期化の様相を呈するドル高の影響が話し合われた。米国1強の背景には世界経済のまだらな回復があり、抜本的な解決策は見つからない。円安是正は難路が予想される。

◇NYダウ小幅反発、22ドル高;FRB高官発言で伸び悩み (日経 電子版 06:03)
→18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比22ドル07セント(0.05%)高の3万7775ドル38セントで終えた。ディフェンシブ株の一角が買われ、ダウ平均を支えた。半面、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始が遅れるとの見方が引き続き相場の重荷となり、ダウ平均は下げる場面もあった。


≪市場実態PickUp≫

【ASML関連】

最先端リソグラフィ装置の中国への出荷が米国により抑えられるオランダ・ASMLの第一四半期業績である。その他での中国販売は好調とされているが、影響はあらわれている。

◇Shares of critical chip firm ASML drop 5% as sales miss expectations with 22% fall (4月17日付け CNBC)
→*ASMLは水曜17日、第1四半期の利益は予想を上回ったが、売上高は予想を下回った。通期見通しを据え置いた。
 *ASMLのPeter Wennink(ピーター・ウェンニンク)最高経営責任者(CEO)は、2024年を「転換期」と呼んだ。
 *ASMLはこれまで、2024年の売上高は2023年と同程度になると予想していると述べてきた。ASMLは月曜日にもこの見解を繰り返した。ASMLの2023年の売上高は276億ユーロだった。

◇ASML Q1 bookings miss forecast, but China sales hold up―ASML reports weak Q1 bookings, but touts continued demand from China (4月17日付け Reuters)
→*第1四半期の新規契約高は予想54億ユーロに対し36億ユーロ
 *通期業績予想を据え置き、2025年は好調な見通し
 *好調な中国販売が業績を下支え、株価は下落

◇ASML orders miss forecast as demand for most-advanced machines decreases (4月18日付け Taipei Times)
→オランダの大手ハイテク企業、ASMLホールディングNVは、半導体製造業界からの最先端マシンに対する需要の落ち込みが響き、新規受注がアナリストの予想を下回った。
ヨーロッパで最も価値のあるテクノロジー企業の第1四半期の受注額は36億ユーロ($3.8 billion)であった。前四半期では最高の91.9億ユーロを記録した。

◇NY株ハイライト;オランダASML売り、米半導体に波及 (4月18日付け 日経 電子版 07:04)
→17日の米株式市場では半導体関連株への売りが目立った。オランダの半導体製造装置大手、ASMLホールディングが発表した決算が失望売りを招いた。2024年は市況回復が見込まれる半導体を巡って行きすぎた期待に修正を迫るかのように、オランダから大西洋を越えて対岸にも売りが波及した。米株相場全体をみても、利下げ観測の後退が鮮明で決算発表シーズンにあって正念場を迎えている。

注目の最新商用高開口数(High Numerical Aperture:HighNA)極端紫外線(Extreme Ultraviolet:EUV)リソグラフィ装置について、最初となるインテルでの状況、以下の通りである。

◇ASML sets density record with latest chipmaking tools ― High-NA EUV equipment prints first patterns―ASML reaches High-NA EUV lithography tech milestone ―ASML reaches another milestone. (4月17日付け Tom's Hardware)
→ASMLは、開口数0.55(High-NA)の投影光学系を備えた初の極端紫外線(EUV)リソグラフィ装置が、最初のパターンを印刷したと発表した。この発表は、ASMLにとっても、High-NA EUVリソグラフィ技術一般にとっても、大きなマイルストーンとなる。

◇With High NA EUV, Intel Foundry Opens New Frontier in Chipmaking (4月18日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→インテル ファウンドリーは、業界初の商用高開口数(High Numerical Aperture:HighNA)極端紫外線(Extreme Ultraviolet:EUV)リソグラフィ・スキャナーの組み立てが完了し、オレゴン州ヒルズボロ(Hillsboro, Oregon)の研究開発(R&D)拠点に設置されたことを発表した。リソグラフィのリーダーであるASMLのTWINSCAN EXE:5000 High NA EUVツールは、現在、インテルの将来のプロセスロードマップの生産に向けたキャリブレーション段階に入っている。

◇Intel Spills The Beans On High Tech Plans To Retake Global Chip Making Crown―Intel looks to high NA tech to boost its status (4月18日付け Wccftech)
→インテルはオレゴン州の同社拠点で高開口数(High-NA)半導体製造機の組み立てを完了した。該高NA技術により、製造プロセスのスピードアップが可能になる。


【TSMCの第一四半期業績】

事前の予想が次の通りあらわされている。

◇TSMC first-quarter profit expected to rise 5% on strong AI chip demand―TSMC's Q1 profit likely up 5% on AI demand (4月15日付け Reuters)
→1)人工知能(AI)アプリケーションに使用される高度な半導体を支配的に生産しているTSMCは、強い需要のおかげで木曜18日に第1四半期の利益5%増を報告する予定。
 アップルやエヌビディアを顧客に持つ世界最大の受託半導体メーカーは、パンデミック(世界的大流行)主導の電子機器需要の先細りを乗り切り、株価を史上最高値に押し上げたAIへの急成長の恩恵を受けている。
 2)TSMCは、AI半導体の需要が続いているとして、第1四半期の利益が5%増加すると発表する。アナリストらはTSMCの第1四半期の純利益が$6.71 billionに達すると予想している。

そして迎えた発表が以下の通りである。

◇TSMC Posts First Profit Growth in a Year After Global AI Boom―TSMC: AI demand yields first quarterly profit in a year (4月18日付け BNN Bloomberg (Canada))
→TSMCは、世界的なAI需要に後押しされ、1年ぶりに増益となった。同社の第2四半期の売上げ見通しは$19.6 billion〜$20.4 billionで、従来の予想を上回る。

◇台湾TSMCが最高益、1〜3月8.9%増;生成AI向け好調 (4月18日付け 日経 電子版 14:41)
→世界最大の半導体受託生産会社(ファウンドリー)である台湾積体電路製造(TSMC)が18日発表した2024年1〜3月期決算は、純利益が前年同期比8.9%増の2254億台湾ドル(約1兆円)、売上高は16.5%増の5926億台湾ドルだった。いずれも同期としての過去最高を更新した。
生成AI(人工知能)向けなど先端半導体の受託生産が好調だった。半導体市況が低迷した23年12月期は前の期比で14年ぶりの減収となっていた。1〜3月期は4四半期ぶりに増収増益となり、成長軌道に戻った。

◇TSMC bullish on AI as Q1 revenues rise (4月18日付け FierceElectronics)
→TSMCは、AI市場は堅調に見え、今月の台湾での大地震後の生産に永続的な影響はないと述べた。
AI市場の熊は最近どこにでもいるように見えるが、半導体企業は雄牛が突進していると証言し続けている。世界最大の半導体メーカーであるTSMCは、2024年第1四半期の決算発表で、純収入が前年同期比で2桁増加したと述べ、第2四半期も増収を予測している。

抑え加減の先行きの見方が、我が国の株価に影響を与えている。

◇TSMC says global tech recovery 'not fast enough' despite AI boom―World's biggest chipmaker warns of potential global oversupply of less-advanced chips (4月18日付け Nikkei Asia)
→Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.が木曜18日、スマートフォンおよびPC市場の回復が予想より穏やかであり、generative AI computingの需要が引き続き強いにもかかわらず、2024年の世界半導体成長ペースが制限される旨。

◇TSMC bullish on demand for AI―RECORD-BREAKING: TSMC’s net profit last quarter beat market expectations by expanding 8.9% and it was the best first-quarter profit in the chipmaker’s history (4月19日付け Taipei Times)
→エヌビディア社を主要顧客とする台湾積電(TSMC)は昨日、需要が高まる中、人工知能(AI)サーバー半導体の売上が今年は昨年の2倍以上になると発表した。


【先端メモリ】

マイクロンの232層QLC NANDの量産、およびサムスン電子の10.7Gbps LPDDR5X DRAMの開発と、ともに業界初の内容である。

◇Micron says it's first to QLC NAND with over 200 layers -Enhanced data density and speed upgrades, though challenges in endurance remain (4月16日付け The Register (UK))
→マイクロンは現在、232層のQLC NANDを量産しており、QLCチップで200層の大台を突破した最初のメモリメーカーだと主張している。
さまざまなタイプのNANDフラッシュの中で、QLCは一般的に価値ある選択肢と見なされている。QLC(quad-level cell)とは、SLC、MLC、TLCがそれぞれセルあたり1ビット、2ビット、3ビットであるのとは対照的に、セルあたり4ビットのNANDを指す。

◇Micron in mass production of 232-layer QLC NAND―Micron's 232-layer QLC NAND now in mass production (4月17日付け Electronics Weekly (UK))
→1)マイクロンは232層のQLC NANDを量産中であり、一部のCrucial SSDsに搭載され、エンタープライズ・ストレージ顧客向けに大量生産され、OEM PCメーカー向けにMicron 2500 NMVe SSDでサンプル出荷されている。
 2)マイクロンテクノロジーは232層のクアッドレベルセルNANDフラッシュを量産しており、QLCチップの200層以上はメモリメーカーにとって初めてのことだとアピールしている。この半導体は最大2,048GBまで提供される。

◇Samsung develops 10.7Gbps LPDDR5X DRAM targeting upcoming AI applications―Samsung unveils LPDDR5X DRAM with 10.7 Gbps for on-device AI (4月18日付け New Electronics (UK))
→サムスン電子は、業界最高性能の最大10.7ギガビット/秒(Gbps)をサポートする業界初のLPDDR5X DRAMを開発した。
12ナノメートル(nm)クラスのプロセス技術を活用したこのDRAMは、既存のLPDDRの中で最小のチップサイズとされ、低消費電力DRAM市場におけるサムスンの技術的リーダーシップを確固たるものにしている。


【AMDのAI PCムーブメント】

AMDが先月、AI PCムーブメントをイベントでアピール、このほど商用AI PCsに向けた最新プロセッサーを発表、以下の各紙取り上げである。

◇AMD unveils new Ryzen chips to drive AI PC evolution (4月16日付け FierceElectronics)
→AMDのリサ・スー最高経営責任者(CEO)は先月、SXSW(Austin, Texas)でAI PCムーブメントにおける同社の役割をアピールしたが、AMDは今週、PC向けの最新プロセッサーを発表した。
AMDは、デスクトップPCやラップトップPCにAI処理機能を搭載するための競争を激化させている。同社は、ビジネス・ラップトップやモバイル・デバイス向けのRyzen PRO 8040シリーズx86プロセッサーと、Ryzen PRO 8000シリーズデスクトップ・プロセッサーを発表したばかりだ。

◇AMD launches processors for commercial AI PCs―AMD unveils latest processors for commercial AI PCs (4月16日付け VentureBeat)
→アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は、商用AI PCsに向けてモバイル向けRyzen Pro 8040シリーズおよびデスクトップ向けのRyzen Pro 8000ラインを発表した。Ryzen Pro 8040シリーズは、8コア、4ナノメートル製造技術およびZen 4アーキテクチャを特徴としている。

◇AMD brings AI to business desktops with Ryzen Pro chips―AMD's Ryzen Pro 8000 desktops will be the only commercial PCs on the market with on-chip AI inside. (4月16日付け PCWorld (4/1)
→AMDは本日、最新世代のビジネスPC向けプロセッサー、Ryzen Pro 8000シリーズをデスクトップおよびノートPC向けに発表した。当面、AMDはビジネス・デスクトップPCsでAI搭載NPUsを提供する唯一のCPUベンダーとなる。

◇AMD rolls out its latest chips for AI PCs as competition with Nvidia and Intel heats up (4月16日付け CNBC)
→*AMD、NvidiaおよびIntelは、AI PCsを業界の新時代と位置づけている。*AI PCsは、リアルタイムの言語翻訳や要約などのAIタスクを実行するように設計されたプロセッサを搭載したパーソナルコンピュータである。
 *AMDのVictor Peng(ビクター・ペン)社長は2月、CNBCに対し、AI PCsの市場は拡大し続け、2024年後半には導入が加速すると語った。


【市況&市場データ】

回復基調ながら本格立ち上がり待ちという現状の受け止めであるが、いろいろな切り口で以下の通りである。

◇台湾IT、3月7.9%増収;4カ月ぶりプラス;半導体・AI好調 (4月13日付け 日経)
→世界のIT大手に半導体やデジタル製品を供給する台湾メーカー主要19社の3月の売上高合計は前年同月比で7.9%増だった。半導体や人工知能(AI)関連が好調で4カ月ぶりのプラスとなった。

◇Worldwide Smartphone Market Up 7.8% in the First Quarter of 2024 as Samsung Moves Back into the Top Position, According to IDC Tracker (4月15日付け IDC)
→International Data Corporation(IDC)Worldwide Quarterly Mobile Phone Trackerの速報データによると、2024年第1四半期(1Q24)の世界のスマートフォン出荷台数は前年同期比7.8%増の2億8,940万台となった。多くの市場でマクロ経済的な課題が残っているため、業界が完全に立ち直ったわけではないが、これで出荷台数は3四半期連続で増加し、回復が順調に進んでいることを示す強い指標となった。

ファウンドリーを含めたランキングに、改めての注目である。

◇TSMC No.1 and Nvidia posts triple-digit growth in TechInsights 2023 top-25 chip suppliers rankings (4月17日付け DIGITIMES)
→半導体調査プラットフォーム、TechInsightsが、売上高に基づく半導体サプライヤー上位25社の2023年最終ランキングを発表、2023年に新たに上位25社に入ったサプライヤーはなかった。それでも、各社の順位には大きな変化があった。
※2023 Top 25 Semiconductor Sales Leaders ($M, including Foundrirs)

2023年
2022年
Company
2022年
2023年
2023/2022
順位
順位
1
2
TSMC
75,851
69,276
-9%
2
3
Intel
60,096
51,505
-14%
3
1
Samsung
76,845
50,904
-34%
4
8
NVIDIA
24,503
49,618
102%
5
4
Qualcomm
36,722
30,913
-16%

                      [Source: TechInsights]

◇Taiwan's semiconductor industry output forecast to grow over 13% in 2024 (4月17日付け Focus Taiwan)
→Market Intelligence & Consulting Institute(MIC)によると、世界市場での在庫調整が終わりを迎える中、2024年の地元台湾半導体産業の生産額は前年比13%以上増加し、回復に転じると予測されている。

◇DRAM上昇一服、3月大口価格;台湾地震の影響注視 (4月19日付け 日経)
→DRAMの価格上昇が一服した。指標品の3月の大口取引価格は前月から横ばいだった。2024年中のパソコン(PC)の更新需要が追い風となる一方、中国の景気回復の遅れが重荷になり、5カ月ぶりに横ばいとなった。


【新興半導体圏】

今回は、マレーシア、チェコ(台湾のプラハ進出)およびインドについて、以下の通りである。長い時間のかかる総選挙を迎えているインドにおける半導体関連の動向にも注目である。

◇Global spotlight on Malaysia as semiconductor powerhouse (4月15日付け Borneo Bulletin)
→マレーシアの活気ある半導体産業は、ペナンに世界的なスポットライトが当てられ、マレーシアが新たな半導体大国として台頭していることから、最近話題になっている。
世界経済フォーラム(WEF)は、LinkedInのページで、ペナンにはヨーロッパとアメリカの主要業界プレーヤーが、これらの重要な部品の新しいグローバルサプライチェーンを構築しようとして、ユニットを設立したり、既存のオペレーションを拡大したりしていると述べている。

◇First overseas IC design training base to launch this year―Taiwan to open IC design training base in Prague―SEMICONDUCTORS: The Prague base would help Taiwanese firms operating in Europe train local IC talent, ideally about 100 specialists in the first year (4月15日付け The Taipei Times (Taiwan)/Channel NewsAsia)
→台湾は、ヨーロッパに進出する企業の専門家育成を支援するため、初の海外IC設計研修基地を開設する。9月に開設されるプラハの拠点は、国家科学技術委員会のWu Tsung-tsong(呉宗宗)大臣によると、初年度に100人の専門家を養成することを目標としている。

◇Key trends that are shaping the semiconductor industry―India emerging as a key player in semiconductors (4月16日付け Business Today (India))
→1)世界的にサプライチェーンが中国から他国へと多様化する中、インドの半導体産業はかつてない成長の瀬戸際に立たされている。半導体チップ市場の競争が激化する中、インドは有望なプレーヤーとして台頭してきた。
 2)インドの半導体産業は軌道に乗りつつあり、そのビジネス環境、技術者人材および政府のインセンティブが該成長分野に拍車をかけている。国内のサプライチェーンの回復力、セキュリティおよび持続可能性は、インドの半導体企業が成長の可能性を利用するために焦点を当てる必要がある分野である、とInflexor VenturesのMurali Krishna Gunturu氏は書いている。

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