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米中摩擦のもと、インテルの新事業&提携&ファウンドリー戦略推進、各々の現時点

米中間の摩擦が激化の一途、新冷戦という表わし方、そして半導体はその中心にあるという見方を目にするようになっている。このような環境下、長年半導体業界を引っ張って、メモリ半導体が落ち込む今はまたも販売高首位のデータがあらわされるインテルの動向にどうしても注目するところがある。以下、現時点の動き、内容を取り出しているが、次世代のCPUそしてGPUの取り組みが見られ、先端受託製造に向けた半導体IPについてかなり先を見越したSynopsysとの連携が行われている。順調にいかないものとして、2022年2月に発表されたイスラエルのTower Semiconductorを$5.4Bで買収する計画が、中国当局の承認が期限内に得られず、中止するに至っている。特に先端プロセスの打開に向けて、一筋縄ではいかぬ必然の推移に今後とも注目である。

長見晃の海外トピックス

≪深まる分断の中での展開の光と影≫

米中摩擦の中での半導体について、中国発の見方が次の通りである。

◇US-China tech war: semiconductors at heart of competition driving world towards new cold war (8月13日付け South China Morning Post)
→*米中両国の技術覇権が最重要視される中、半導体をめぐる世界的な競争が激化するのは確実。
 *現在の米中間の緊張は、第二の冷戦が始まったことを示しており、半導体はその中心にある旨。

長年にわたる業界代表プレイヤーであるインテルの現時点に注目していくが、まずは、次世代に向けた製品はじめ新たな取り組み関連である。

◇Intel's next-gen CPUs could deliver a 75% increase in L2 cache, which would be big news for gamers―Gamers anticipate Intel's Arrow Lake with L2 cache boost ―If a Core i9 15900K tips up with eight Performance cores and 32 Efficient cores, we're looking at potentially 56MB of L2 cache. At least. (8月14日付け PC Gamer)
→インテルは、コードネームArrow Lakeと呼ばれる次世代デスクトップ用中央演算処理装置(CPU)で、L2キャッシュを75%増加させる見込み。Core i9 15900Kの可能性を分析するDave James氏は、ゲームコミュニティはパフォーマンスのために該キャッシュメモリを歓迎するだろうと書いている旨。

◇Intel Foundry Grows Ecosystem for DoD Chips―The partnership will strengthen Intel’s appeal for CHIPS Act funds. (8月15日付け EE Times)
→Intel Foundry Services(IFS)は最近、米国防総省(DoD)の兵器システム向け半導体を製造する新しいエコシステムに顧客とサプライヤーを加えた旨。IFSは、DoDの技術的脆弱性のギャップを埋めるのに役立つと同時に、CHIPS Act補助金に対するIntelのアピールを強化する、と幹部およびアナリストはEE Timesに語った旨。

◇Intel's next-gen Battlemage GPU could take the fight to Nvidia's RTX 4080 after all―Sources: Intel's Battlemage GPU could rival Nvidia ―Big Battlemage is, well, big! (8月16日付け PC Gamer)
→情報筋によると、インテルは来年、次世代グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)、Battlemageをリリースする見込みで、NvidiaのRTX 4080の性能に匹敵する可能性がある旨。インテルは、このGPUはRTX 40シリーズと同じTSMCのN4プロセスを採用すると述べている旨。

先端製造に向けた半導体IPについて、EDAベンダーとの連携が推進されていくが、インテルとSynopsysとの間で以下の通りである。Intel 18Aと、1.8-nmが視野に入っている。

◇Intel adds Synopsys IP to advanced contract manufacturing (8月14日付け Reuters)

◇Intel partners with Synopsys for designing chips for contract manufacturing (8月14日付け VentureBeat)

◇Intel, Synopsys Cut Comprehensive IP Deal For Intel Foundry Services (8月14日付け Forbes)

◇Intel and Synopsys expand advanced process nodes partnership―Intel, Synopsys deepen partnership for advanced nodes (8月15日付け New Electronics)
→1)インテルとシノプシスは、エレクトロニクス設計自動化(EDA)とIPにフォーカスしたパートナーシップを拡大する契約を締結した旨。シノプシスの半導体設計ツールは、インテル・ファウンドリー・サービスの先端プロセス・ノードで使用される旨。
 2)インテルとシノプシスは、両社の長年にわたるIP(知的財産)とEDA(電子設計自動化)の戦略的パートナーシップを拡大する正式契約を締結した旨。

◇Intel and Synopsys Expand Partnership to Enable Leading IP on Intel Advanced Process Nodes (8月15日付け New Electronics)

◇Intel and Synopsys Developing Portfolio of IP for Advanced Process Nodes (8月17日付け EE Times India)
→インテル社とシノプシス社は、長年にわたるIPとEDAの戦略的パートナーシップを拡大し、インテルのファウンドリ顧客向けにIntel 3とIntel 18AのIPポートフォリオを開発する旨。

推進の一方で中止の事態であるが、ファウンドリー事業の強化に向けて2022年2月に発表されたTower Semiconductorを$5.4 billionで買収する計画が、中国の規制当局からの承認が期限内に得られず、中止に至っている。米中摩擦の影を映し出す業界各紙の以下取り上げである。

◇Intel, Tower Semiconductor cancel $5.4B merger deal (8月15日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→両社は、中国の規制当局から承認を得るのが困難であったため、相互に取引を打ち切ったと述べた旨。

◇China Scuttles a $5.4 Billion Microchip Deal Led by U.S. Giant Intel―Intel drops planned $5.4B Tower deal after China delays―Intel calls off its planned acquisition of Tower Semiconductor, an Israeli chip maker, after waiting in vain for 18 months for a review by Chinese regulators (8月16日付け The New York Times)
→インテルは、タワー・セミコンダクターの買収計画$5.4 billionについて、中国での規制当局による遅延が続いたため、買収を中止することで合意した旨。インテルはインテル・ファウンドリー・サービス(IFS)事業を強化しようとしていたが、2022年2月に最初に発表された該合併計画を終了することでタワーと相互に合意した旨。

◇Intel’s Tower Semiconductor Deal Ends on Failure to Get Signoff (8月16日付け BNN Bloomberg (Canada))

◇Intel agrees to drop $5.4B Tower Semiconductor acquisition (8月16日付け VentureBeat)

◇Intel scraps $5.4 billion acquisition of Tower Semiconductor after regulators fail to approve deal (8月16日付け CNBC)
→*インテルは水曜16日、イスラエルの半導体メーカー、タワー・セミコンダクターの買収を中止した旨。
 *米半導体大手の同社は、タワーに$353 millionの契約解除金を支払う旨。
 *インテルは2022年2月にタワーを$5.4 billionで買収する計画を発表した旨。タワーは、他社向けに半導体を製造するコントラクト半導体メーカーである旨。

◇China-US tech fight figures in scrapped Intel deal to buy Tower Semi (8月16日付け FierceElectronics)
→アナリストたちは、インテルとタワー社との$5.4B(約6,000億円)の取引について、中国が承認するのを遅らせたことを、協定の破棄の理由に挙げている旨。これは、インテルのファウンドリーへの野心に対する後退であり、今後の米中ハイテク外交への打撃となる旨。
インテルは、中国が2022年2月に発表した該取引の承認を保留したため、イスラエルのタワー・セミコンダクターを$5.4Bで買収する計画を中止した旨。
この決定は米中貿易摩擦の指標と考えられている旨。 インテルは以前、火曜15日までに中国の承認が得られなければ、この取引は失敗に終わるかもしれないと述べていた旨。

◇インテルがタワー買収計画を断念、中国の承認確保できず (8月16日付け ブルームバーグ 日本語版)
→米インテルは、イスラエルの半導体受託生産会社タワーセミコンダクターを$5.4 billion(約7860億円)で買収する計画を断念した旨。期限までに当局の承認を得ることができなかった旨。
インテルは、タワーセミコンダクター買収合意を2022年2月に発表したが、この合意の解消に双方が同意したと16日明らかにした旨。タワーセミコンダクターも合意の撤回を確認した旨。

◇Intel cancels deal with Tower (8月17日付け Taipei Times)
→ファウンドリーへの失望:あるアナリストは、インテルのファウンドリー事業にとって、Towerでは簡単ではなかった今回の取引不成立は「ささやかな失望」だろうと述べた旨。

◇インテル、イスラエル社買収断念;規制当局承認得られず (8月17日付け 日経 電子版 03:55)
→米インテルは16日、イスラエルの半導体受託生産会社、タワーセミコンダクターの買収を断念すると発表、2022年2月に$5.4 billion(当時の為替で約6200億円)で買収すると発表していた旨。複数の米報道によると、中国の規制当局から承認が得られなかったことが主因の旨。米中対立がM&A(合併・買収)戦略に影を落としている旨。

このような中、再構築の厳しい局面の状況が見られている。

◇Intel is laying off 226 people in Silicon Valley ― dozens more than expected (8月18日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→*インテルは、パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)の今年$3 billionのコスト削減努力の一環として、さらに従業員を解雇する旨。
 *半導体大手のインテルは、サンノゼとサンタクララ本社の従業員を解雇する旨。

米中摩擦に関連するその他の動き、内容である。

前回示した米国の投資規制に対する中国側の対応の見方である。

◇China’s Options for Retaliation Are Few After U.S. Investment Ban―Analysts: China unlikely to retaliate to US tech ban―Beijing is unlikely to match U.S. restrictions given asymmetrical money flows and a weak economy at home, analysts say (8月11日付け The Wall Street Journal)
→アナリストによれば、中国がテクノロジー分野の特定分野に対するアメリカの投資制限に対して大きな報復措置を取る可能性は低い旨。米国企業は、中国企業が米国資本を必要とするほどには中国からの投資に依存しておらず、現在の経済的課題から、中国が事態をエスカレートさせる可能性は低い旨。Eurasia GroupのXiaomeng Lu氏は、「中国が、注目を集めつつも、非エスカレーション的な動きで報復すると予想している。」としている旨。

中国の半導体装置メーカー、AMECのCEO、Gerald Yin氏の発言に注目である。同氏は、Applied Materials、Lam Researchと米国で活躍された方とのこと。

◇US wants China’s chip industry 5 generations behind cutting edge, head of equipment maker AMEC says at Wuxi conference (8月11日付け South China Morning Post)
→*AMECのCEO、Gerald Yin氏は、エスカレートする輸出規制は、中国の半導体の進歩を抑制しようとする米国の「真の意図」を明らかにしたと述べた旨。
 *この発言は、無錫で開催された半導体装置会議において、Yin氏が満員の業界関係者を前に行ったものである旨。

◇Top Chinese equipment supplier: China is 5 gen behind in chip manufacturing due to US sanctions―China's chip tech lags by 5 generations since US ban, supplier claims (8月15日付け DIGITIMES)
→米国とその同盟国は、しばしば国家安全保障上の理由を挙げて、中国の半導体産業の発展を妨害してきている旨。しかし、中国のAdvanced Micro-Fabrication Equipment Inc.(AMEC)の創業者で会長兼CEOのGerald Yin氏は最近、転機は米国が2022年10月7日に発動した包括的な禁止措置だったとの見方を示した旨。それ以来、米国政府の真意が明らかになり、中国は半導体チップ製造技術で少なくとも5世代遅れをとることになった、と同氏は主張する旨。

◇Chinese chip import substitution mired in internal competition as industry leader lambastes US sanctions (8月16日付け DIGITIMES)
→エスカレートする米国の制裁措置に対し、中国半導体製造装置業界の著名人であるGerald Yin氏(Advanced Micro-Fabrication Equipment Inc.[AMEC]のChairman and CEO)がついに発言した旨。米国に長期滞在し、同国の半導体企業で高い地位にあった尹氏は、米国の対中制裁を批判し、根拠がなく、不利な結果をもたらすと述べた旨。

同じく装置の北方華創科技集団(NAURA)の趙晋栄董事長の発言である。

◇中国半導体装置、7割自給目標;官民一体で供給網;米などの規制受け、非先端分野に注力 (8月11日付け 日経)
→中国が官民一体で半導体の国内サプライチェーン(供給網)構築を急いでいる旨。米国などによる先端領域の対中輸出規制の強化を受け、中国の半導体や製造装置の大手は非先端分野の技術開発に注力。製造装置で70%以上の自給率目標を掲げる旨。
「全国の半導体業界の皆さん、一緒に協力して難関を突破しよう」。半導体などの製造設備の業界団体トップを務める政府系の最大手、北方華創科技集団(NAURA)の趙晋栄董事長は10日、江蘇省無錫市の業界団体の会議で呼びかけた旨。

中国での半導体の現下の取り組み関連である。

◇Tokyo Electron says Chinese companies buying chip tech (8月12日付け Taipei Times)
→東京エレクトロン、木曜10日発。米国とその同盟国が最先端技術の輸出規制を強化する中、中国の半導体メーカーは成熟した半導体装置への投資を加速させている旨。

◇China to make steady progress in chip equipment self-sufficiency amid gradual market recovery, UBS survey finds (8月16日付け South China Morning Post)
→*エッチング装置や洗浄装置などの分野で中国での半導体装置自給率の向上が期待される旨。
 *調査によると、IC製品の購買担当者の11%が、国産半導体の使用を「かなり積極的に検討している」と回答した旨。

◇China chip output growth slows in July as self-sufficiency drive continues (8月15日付け South China Morning Post)
→*7月の集積回路(ICs)生産は292億個、4ヵ月連続のプラス成長
 *7月のIC生産量の鈍化は、国内半導体市場が消費者需要の低迷と高水準の在庫に苦しんでいることによる旨。

TSMCのアリゾナ工場での台湾からの人材受け入れについて、台湾の経済相のコメントである。

◇Taiwan minister claims U.S. public supports TSMC amid Arizona union spat(8月15日付け Focus Taiwan)
→台湾の王美花経済相が月曜14日、台湾からの労働者受け入れ計画をめぐる労働組合からの批判がある中、米国民は台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSMC)のアリゾナ工場(建設中)をほぼ支持していると述べた旨。

この先どのような変転を経ての進捗となるか、引き続きの注目である。


コロナ「5類」移行とはいえ、用心怠りなくの現状と言えるかと思うが、コロナ前に戻る舵取りがそれぞれに行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□8月13日(日)

中国経済の低迷懸念関連が以下の通り覆いかぶさる局面が続いている。

◇外資の中国投資最少;4〜6月、87%減;米中対立の激化懸念;成長鈍化、世界に重荷 (日経)
→外資による中国投資の減少が止まらない旨。4〜6月の対中直接投資は確認できる1998年以降で最少となった旨。ハイテク分野をめぐる米中対立への懸念に加え、中国の対外開放への疑念が背景にある旨。外資離れによるデカップリング(経済分断)が進めば、中国だけでなく世界の景気にも影を落としかねない旨。

□8月15日(火)

出だしと終わりに小幅に上げたものの、中国の景気懸念、金融引き締め長期化警戒などから中3日は下げた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ続伸、26ドル高;半導体・ハイテク買いが支えに (日経 電子版 07:58)
→14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比26ドル23セント(0.1%)高の3万5307ドル63セントで終えた旨。業績拡大への期待から半導体やハイテク関連銘柄に買いが入り、相場を支えた旨。半面、中国景気の先行き不安や米長期金利の上昇が相場の重荷となった旨。

我が国の4−6月のGDP、堅調に見えるが、個人消費が弱含み、これも引き続き注視である。

◇GDP年率6.0%増;4〜6月、輸出復調も個人消費は弱含み (日経 電子版 10:39)
→内閣府が15日発表した4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比1.5%増、年率換算で6.0%増。プラス成長は3四半期連続となる旨。個人消費が弱含む一方で、輸出の復調が全体を押し上げた旨。年率の成長率が6.0%を超えるのは、新型コロナウイルス禍の落ち込みから一時的に回復していた2020年10〜12月期(7.9%増)以来となる旨。GDPの実額は実質年換算で560.7兆円と、過去最高となった旨。コロナ前のピークの2019年7〜9月期の557.4兆円を超えた旨。

◇世界景気、中国変調が影;日本は4〜6月に6.0%成長 (日経 電子版 21:04)
→中国経済の変調が世界景気のリスクになってきた旨。15日公表の7月分の経済指標は弱さが目立った旨。同日出そろった日米欧の4〜6月期の国内総生産(GDP)はいずれもプラス成長で、先進各国が深刻な景気後退に陥るとの悲観論は和らいでいるものの、今後は中国景気の低迷や上昇した金利負担などが重荷になる旨。

□8月16日(水)

◇NYダウ反落、361ドル安;中国景気懸念や銀行株安が響く (日経 電子版 06:37)
→15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比361ドル24セント(1.0%)安の3万4946ドル39セントで終えた旨。中国景気の減速懸念が強まったうえ、米金融セクターを取り巻く不透明感が米株相場全体の重荷となった旨。米長期金利の上昇も株式の相対的な割高感につながり、幅広い銘柄に売りが出た旨。

□8月17日(木)

本年最も円安の水準、以下の通りである。

◇円、1ドル146円台に下落;昨秋の介入水準下回る (日経 電子版 03:23)
→16日のニューヨーク外国為替市場で円相場が下落し、一時1ドル=146円台をつけた旨。2022年11月以来およそ9カ月ぶりの円安・ドル高水準。米国でのインフレの根強さを背景に米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの思惑からドル買いが進んでいる旨。昨秋に政府・日銀が為替介入に踏み切った際の水準を下回る円安が進んだ旨。

◇NYダウ続落、180ドル安;長期金利は10カ月ぶり高水準 (日経 電子版 05:38)
→16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比180ドル65セント(0.5%)安の3万4765ドル74セントで終えた旨。7月中旬以来、約1カ月ぶりの安値。米連邦準備理事会(FRB)が午後に公表した7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨はインフレ次第で追加利上げの可能性があることを示した旨。米金融引き締め長期化への警戒が相場の重荷となった旨。

◇対中輸出8カ月連続マイナス;7月13.4%減、経済減速響く (日経 電子版 12:13)
→財務省が17日に発表した7月の貿易統計速報によると、中国への輸出額は1兆5433億円で前年同月比で13.4%の減少、減少は8カ月連続。日本にとって米国と並ぶ最大の輸出先である中国の景気が減速し、日本の貿易収支が黒字基調にならない一因となっている旨。今後、米中対立や半導体分野の輸出規制の影響が鮮明に出る懸念もある旨。

□8月18日(金)

◇NYダウ続落、290ドル安;消費銘柄やハイテク株に売り (日経 電子版 06:03)
→17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落、前日比290ドル91セント(0.8%)安の3万4474ドル83セントと7月中旬以来の安値で終えた旨。朝方に決算を発表した大手小売りが下げ、消費関連株の売りに波及した旨。米長期金利が上昇し、ハイテク株が下げたのも米株相場の重荷だった旨。

□8月19日(土)

週末の日米韓首脳会談、1つとして半導体サプライチェーン強靭化が確認されている。

◇日米韓首脳、毎年会談で合意;半導体の供給網強固に (日経 電子版 06:04)
→日米韓3カ国の首脳は18日(日本時間19日午前)、米首都ワシントン近郊で会談した旨。年1回以上は首脳含め各レベルで会談することを申し合わせた旨。北朝鮮への対処に限らず、対中国を念頭に置いた幅広い協力に広げる旨。半導体や人工知能(AI)などの強固なサプライチェーン(供給網)をつくる旨。

◇NYダウ小反発、25ドル高;ナスダックは4日続落 (日経 電子版 06:13)
→18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに小反発し、前日比25ドル83セント(0.1%)高の3万4500ドル66セントで終えた旨。中国経済の先行き不透明感から売りが先行したものの、値ごろ感の出た銘柄に次第に買いが優勢となった旨。ただ、週末を控えた持ち高調整の売買が中心となり、相場全体の方向感は出なかった旨。


≪市場実態PickUp≫

【潮流の変化】

巨大IT、そしてテレビ視聴と、変化を予感させる内容から、以下の通りである。

◇米テック主要5社の従業員、初の減少;6月時点で3%;人員削減相次ぎ;生成AI分野は積極採用 (8月13日付け 日経)
→アマゾン・ドット・コムやメタなど米テクノロジー大手5社(GAFAM)の従業員数が減少に転じた旨。各社は大規模なレイオフ(一時解雇)などを通じて拡大路線を修正し、人工知能(AI)を使った自動化分野にも力を入れる旨。インターネット産業の発展とともに伸び続けたテック大手の雇用吸収力はピークを過ぎた可能性がある旨。

◇米動画視聴時間、テレビが初の50%割れ;CATV苦戦鮮明 (8月16日付け 日経 電子版 00:48)
→米ネットフリックスなどインターネット動画配信サービスの普及を受けて、米国でケーブルテレビ(CATV)や地上波を通じた従来型のテレビ番組の視聴時間が減っている旨。米調査会社のニールセンによると、2023年7月の総視聴時間に占めるシェアが初めて5割を切った旨。視聴行動の変化はメディア関連企業の戦略にも影響を与えそう。

◇米著名投資家、巨大IT・中国株離れ;半導体関連にシフト (8月18日付け 日経 電子版 02:00)
→米著名投資家の巨大IT・中国株離れが鮮明。16日までに開示された6月末時点の株式などの保有銘柄を分析すると、米アルファベットなどテック株のほか、景気低迷が懸念される中国関連株を売る動きが目立った旨。一方、人工知能(AI)関連の需要が高まる半導体関連に資金を投じる動きは活発だった旨。市場の先行き不安が高まるなか、選別投資に拍車がかかりそう。


【最先端微細化関連】

TSMCのアップル対応、およびSamsungのTexas工場でのAI半導体対応から、以下の通りである。

◇M3 MacBooks could be coming this year, after chip shortage turnaround―Source: Apple secures TSMC's 3nm chips ahead of M3 drop―M3 MacBooks could be out sooner than later (8月9日付け TechRadar)
→情報筋によると、アップルは台湾積体電路製造(TSMC)の希少な3ナノメータ半導体の1年分の供給を確保した後、今年か来年初めにM3 MacBookをリリースする見込みの旨。報道によると、アップルはこれまでTSMCの3nm生産能力の90%を確保していた旨。

◇Apple's High-End M3 Ultra, M3 Max, and M3 Pro Expected to Get Major Upgrades―Report: Apple upgrading M3 series, with up to 32 cores ―Apple's M3 Ultra to have up to 32 cores, up to 80 GPU clusters. (8月14日付け Tom's Hardware)
→Bloombergの報道によると、アップルはTSMCの3ナノメートルファブリケーション・プロセッサと新しい中央演算処理ユニット(CPU)およびグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)マイクロアーキテクチャを採用したM3シリーズ・システム・オン・チップ(SoC)のパフォーマンス・アップグレードを行っている旨。M3、M3 Pro、M3 MaxおよびM3 Ultraは、8〜32個のCPUコアを搭載する旨。

◇Samsung to manufacture AI chips for Groq at Taylor fab―Samsung to supply Groq with AI chips from Texas plant (8月16日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→Samsung Electronics社が、Californiaに本拠を置くGroq社のAI半導体をTexasのSamsung半導体工場で製造する計画である旨。該半導体は、Samsungの4-nanometer FinFETプラットフォーム技術で作られる旨。


【SamsungのASML株売却】

Samsungが、製造強化に向けてASML株の一部を売却、キャッシュフローの確保に当たっている。

◇Samsung Sold More Than Half of Its ASML Stake in Second Quarter―Samsung lowered its holding in ASML to 0.7% in Q2, filing shows (8月16日付け BNN Bloomberg (Canada))
→Samsung Electronics Co.は、半導体製造事業を強化する中、第二四半期にASMLホールディングNVの株式を半分以上削減した旨。

◇Samsung Electronics raises US$2.2 bln from stake sale in ASML (8月16日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→Samsung Electronics Co.は、オランダの半導体製造装置メーカー、ASML Holdings N.V.の株式の一部を売却し、半導体減速の中でキャッシュフローを確保すると発表した。

◇サムスン、ASML株売却;3300億円;設備投資に充当 (8月18日付け 日経)
→韓国サムスン電子がオランダの半導体製造装置大手、ASMLの保有株の一部を売却したことがわかった旨。ASMLの355万株(株式数の0.9%に相当、約3300億円)を売却した旨。サムスンは2012年にASMLの株式2.9%分を取得したが、2016年以降に段階的に売却を進めている旨。


【SiC関連】

車載、産業用はじめ幅広い用途に向けて電源のコントロールを行うパワー半導体で特に注目されているSiC(炭化ケイ素)関連の山谷含んだ多彩な記事が、以下の通り続いている。

◇UNIVERSITY OF ARKANSAS NEWS U of A to build the nation’s first-of-its-kind semiconductors―New Ark. facility to tackle silicon chip prototyping (8月9日付け KNWA-TV/KFTA-TV (Fayetteville, Ark.))
→米国初となるシリコンまたは炭化ケイ素(SiC)半導体製造が、アーカンソー大学に建設中のマルチユーザー炭化ケイ素研究・製造拠点で行われる旨。$17.87 millionのこの施設は、少量生産の試作品を製造することで、大量生産メーカーを支援する旨。

◇Are Chinese SiC equipment suppliers on the rise? (8月11日付け DIGITIMES)
→最近の報道によると、中国の大手新エネルギー自動車メーカーが年初、炭化ケイ素(SiC)半導体の上流材料の自製に向けて大きく前進し、特定の国際的な装置メーカーに相当量の注文を出した旨。しかし半年後、実際の出荷量は激減した旨。装置メーカーは、突然の大量受注と需要減の板挟みになっている旨。

◇Why All The Buzz Around Silicon Carbide (SiC)?―SiC Advantages, Applications, and Acceleration Towards Decarbonization (8月16日付け EE Times)
→今日、ほとんどの半導体はシリコン(Si)を母材として作られているが、近年、比較的新しい半導体の母材が注目を集めている。その材料とは、SiCとしても知られる炭化ケイ素である。今日、MOSFETsとショットキー・ダイオードがSiCを利用した主な半導体技術である。・・・・・

◇Wolfspeed expects rising costs amid SiC production expansion―Wolfspeed continuing expansion, expects costs to rise (8月17日付け DIGITIMES)
→Wolfspeedは、立ち上げコストの増加が予想されるなか、ノースカロライナ州に200ミリ材料拠点を建設するなど、生産能力拡大努力を続ける旨。炭化ケイ素(SiC)半導体のプロバイダーであるウルフスピードの第四四半期の売上高は、前年同期比3.19%増となった旨。


【我が国関連】

熊本県および北海道を軸に進む我が国の半導体構築の進捗、そしてその我が国について中国からの見方が、以下の通りである。

◇日本の半導体戦略が着実に進行、世界の構図に「無視できない影響」与える―中国メディア (8月15日付け Record China)
→2023年8月14日、中国メディアの第一財経は、日本が半導体戦略を着実に進めており、その動きを軽視すべきではないとする文章を掲載した。
文章は、先進国が21世紀における半導体産業の重要性を認識している中、かつて半導体大国であった日本も動き出しており、日本の経済産業省が2021年6月に「半導体・デジタル産業戦略」を打ち出し、金融支援などを通じて、世界的な半導体競争に改めて参入する姿勢を示したと紹介。それから2年の間に日本の半導体戦略は着実に実行されており、世界の半導体競争の構図に無視できない影響を与えるだろうとした。・・・・・

◇熊本県と北海道、半導体産業の振興で協定 (8月16日付け 日経産業)
→熊本県と北海道の産学官が半導体産業の振興や集積に向けて連携する旨。北海道の鈴木直道知事らが熊本県を訪れ協定を結んだ旨。北海道ではラピダスが次世代半導体の量産を目指している旨。半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が進出するなど半導体産業が集積する熊本と組み、人材育成や関連企業の誘致に向けた情報共有、国への要望などに取り組む計画。

◇九州に半導体物流網、TSMC稼働へ着々;日通は3拠点新設―シリコンアイランド (8月17日付け 日経 電子版 05:00)
→半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県で進める工場の建設が大詰めを迎え、2024年末の本格稼働に向けて物流体制の整備が急ピッチで進んできた旨。TSMCを呼び水に半導体関連企業の大型投資も相次ぎ、原材料や製造装置、部品などの輸送需要は今後さらに増大が予想される旨。物流大手から地場企業まで新たな商機をつかもうと拠点の拡充に動いている旨。


【市場好転?の兆し関連】

米国・SIAからの月次世界半導体販売高は小幅ながらの前月比増が続いているが、本格回復はどうなるのか。悩ましい中での兆しを探る以下の記事内容である。

◇Semiconductor market has turned the corner, says analyst (8月15日付け EE News Europe)
→Semiconductor IntelligenceがWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS)を参照して発表したところによると、半導体市場は2023年第二四半期にようやく前四半期比の伸びを示した旨。

◇Turnaround―Data: Global chip market saw 4.2% quarterly growth in Q2 (8月15日付け Electronics Weekly (UK))
→WSTSによると、2023年2Qの世界半導体市場は、2023年1Qに対して4.2%成長した旨。2023年2Qの伸びは、1年半前の2021年4Q以来の前四半期比プラスであった旨。

◇Global Semiconductor Industry on Track for 2024 Recovery but Near-Term Headwinds Remain, SEMI Reports (8月15日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→IC販売高の前期比減少が緩やかになり始めており、世界の半導体業界は下降サイクルの終わりに近づいているようであり、2024年に回復し始める見込みである、とSEMIがTechInsightsと共同でSemiconductor Manufacturing Monitorで報告している旨。2023年第三四半期のエレクトロニクス販売高は、前四半期比10%増の健全な伸びを記録すると予測され、メモリIC販売高は、2022年第三四半期に景気後退が始まって以来初めて2桁の伸びを記録する見込みである旨。ロジックICの売上高は、需要が徐々に回復するにつれて、安定的に推移し、改善すると予測される旨。

◇European semiconductor market showing sign of recovery (8月16日付け DIGITIMES)
→World Semiconductor Trade Statistics(WSTS)が発表した最新データによると、2Q23の世界半導体市場販売高はUS$124.5 billion、四半期ベースで4.2%増、前年同期比では17.3%減であった旨。
欧州は、四半期ベースで1.8%増、前年同期比では7.6%増と、ともに伸びた唯一の地域である旨。中国、アジア太平洋地域、および米国は、第二四半期の売上高が前年同期比で2桁の減少となったが、日本は3.5%の小幅な減少となった旨。

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