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6月半導体販売高、4ヶ月連続前月比微増;引き続く米中摩擦、現下の動きから

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、この6月について$41.5 billion、そして4−6月四半期について$124.5 billionとなっている。6月は前月比1.9%増で4ヶ月連続前月比微増、そして4−6月は前四半期比4.7%増であるが、前年比ではともに17.3%減と大きな落ち込みである。本年後半にかけての市場回復を期待する見方が優勢ななか、引き続き注目を要するところである。米中摩擦も引き続く動きが見られ、半導体を含む新たな規制が間近とされる一方、規制に抵触しない中国市場向けの半導体の設計、そして中国ではこれも規制を逃れる成熟プロセス世代の半導体の生産の取り組みが強化されている。
繰り返されるいたちごっこの展開であり、目が離せない状況が続いていく。

長見晃の海外トピックス

≪引き続き本格的回復をうかがう様相≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○第二四半期のグローバル半導体販売高が、前四半期比4.7%増―第二四半期販売高が前年同期比17.3%減;6月世界販売高が前月比1.9%増 …8月4日付け SIA/Latest News

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)は本日、2023年第二四半期の世界半導体販売高が$124.5 billionで、2023年第一四半期に対して4.7%増、しかし2022年第二四半期を17.3%下回る、と発表した。2023年6月のグローバル販売高は$41.5 billionで、前月比1.9%増であった。月次販売高はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、売上げで米国半導体業界の99%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「2023年の世界半導体販売高は昨年の合計にまだ及ばないものの、6月の販売高は4ヶ月連続で増加、前四半期比でも堅調な伸びを示し、今年後半にかけて市場が回復を続けるとの楽観的な見方となっている。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。

地域別では、6月の販売高前月比で、the Americas(4.2%), China(3.2%), Japan(0.9%), およびEurope (0.1%)と増加したが、Asia Pacific/All Other(-0.5%)では減少した。6月販売高前年同月比では、Europe(7.6%)で増加したが、Japan(-3.5%), the Americas(-17.9%), Asia Pacific/All Other(-20.4%), およびChina(-24.4%)と他は減少した。

                        【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Jun 2022
May 2023
Jun 2023
前年同月比
前月比
========
Americas
12.11
9.54
9.94
-17.9
4.2
Europe
4.35
4.67
4.68
7.6
0.1
Japan
4.09
3.91
3.94
-3.5
0.9
China
16.24
11.90
12.28
-24.4
3.2
Asia Pacific/All Other
13.38
10.71
10.66
-20.4
-0.5
$50.17 B
$40.74 B
$41.51 B
-17.3 %
1.9 %

--------------------------------------

※6月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2023/08/June-2023-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

この発表を受けた業界各紙の取り上げは、週末の発表ということで、これからである。

相次いで年間販売高史上最高を更新した2021年および2022年と比べていく形で、以下のデータ推移を見ていく。
以下、米国・SIAの月初の発表時点の販売高、そして前年同月比および前月比が示されている。
本年1月は下げ足を早める出だしとなっており、2月はそれが引き続いている。3月に、ようやく2022年5月以来の前月比増加となっている。4月は、20%台の前年比マイナスが続きながらも、3月と同様前月比で0.3%のプラスとなっており、5月は前年比同様に大きくマイナスながらも前月比では1.7%増となり$40 Billion台を1月以来のこと、回復している。そして6月、1月の販売高を上回って、本年最高となって、まだ小幅ながら4ヶ月連続の前月比増加である。本年後半にかけての回復に向けて上げ足を早められるか、なお見極めを要するところである。

販売高
前年同月比
前月比
2021年 1月 
$40.01 B
13.2 %
1.0 %
2021年 2月 
$39.59 B
14.7 %
-1.0 %
2021年 3月 
$41.05 B
17.8 %
3.7 %
2021年 4月 
$41.85 B
21.7 %
1.9 %
2021年 5月 
$43.61 B
26.2 %
4.1 %
2021年 6月 
$44.53 B
29.2 %
2.1 %
2021年 7月 
$45.44 B
29.0 %
2.1 %
2021年 8月 
$47.18 B
29.7 %
3.3 %
2021年 9月 
$48.28 B
27.6 %
2.2 %
2021年10月 
$48.79 B
24.0 %
1.1 %
2021年11月 
$49.69 B
23.5 %
1.5 %
2021年12月 
$50.85 B
28.3 %
1.5 %
$540.87 B
 
2022年 1月 
$50.74 B
26.8 %
-0.2 %
2022年 2月 
$50.04 B
26.1 %
-1.4 %
2022年 3月 
$50.58 B
23.0 %
1.1 %
2022年 4月 
$50.92 B
21.1 %
0.7 %
2022年 5月 
$51.82 B
18.0 %
1.8 %
2022年 6月 
$50.82 B
13.3 %
-1.9 %
2022年 7月 
$49.01 B
7.3 %
-2.3 %
2022年 8月 
$47.36 B
0.1 %
-3.4 %
2022年 9月 
$47.00 B
-3.0 %
-0.5 %
2022年10月 
$46.86 B
-4.6 %
-0.3 %
2022年11月 
$45.48 B
-9.2 %
-2.9 %
2022年12月 
$43.40 B
-14.7 %
-4.4 %
$584.03 B
 
→史上最高更新
 
2023年 1月 
$41.33 B
-18.5 %
-5.2 %
2023年 2月 
$39.68 B
-20.7 %
-4.0 %
2023年 3月 
$39.83 B
-21.3 %
0.3 %
2023年 4月 
$39.95 B
-21.6 %
0.3 %
2023年 5月 
$40.74 B
-21.1 %
1.7 %
2023年 6月 
$41.51 B
-17.3 %
1.9 %


次に、米中摩擦関連の現下の動きである。規制絡みとして、まずは半導体関連法案の上院通過を歓迎する米国・SIAである。

◇SIA Applauds Senate Passage of CHIPS Permitting Legislation (7月28日付け SIA Latest News)
→米国・Semiconductor Industry Association(SIA)半導体産業協会(SIA)は本日、国防権限法(NDAA)の一部としてのBuilding Chips in America Act(Kelly Amendment #985)の上院通過を称賛するSIAのPresident and CEO、John Neuffer氏の声明を発表した旨。この修正案は、環境保護を維持しつつ、半導体製造プロジェクトに対する連邦政府の審査を合理化することにより、CHIPS and Science Actの影響を最大化するものである旨。

特にAI(人工知能)半導体関連について、対中投資を規制する大統領令に向けた動きである。

◇Biden to Sign Order Curbing US Tech Investments in China by Mid-August―Sources: Biden to OK order tech investment limits in China (7月28日付け BNN Bloomberg (Canada))
→情報筋によると、ジョー・バイデン大統領は8月中旬に、AI、半導体および量子コンピューティングに関連する技術を中心に、米国の対中投資を制限する大統領令に署名する予定である旨。また、2人の米国議員は、インテル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)およびエヌビディアに影響を与えた10月に設定されたAI半導体の輸出規制をさらに制限するよう商務省に求めている旨。

◇US lawmakers urge Biden administration to tighten AI chip export rules (7月31日付け Reuters)

そして、間近、「来週にも」との現時点となっている。

◇米政府、対中投資規制で大統領令;「来週にも」米報道 (8月5日付け 日経 電子版 04:01)
→米政府は来週にも中国への投資を規制する大統領令を公表する検討を始めた旨。ロイター通信が4日報じた旨。対象には先端半導体や量子技術、人工知能(AI)などが浮上している旨。実現すれば、ハイテク分野での米中分断が一段と深まる旨。

中国の方は、8月からガリウムとゲルマニウムの輸出制限を開始している。インパクトの度合いに目が離せないところである。

◇Gallium and germanium: What China’s new move in microchip war means for world―China tightens access to microchip materials (7月31日付け BBC)
→中国は、先進的なマイクロプロセッサー技術への中国のアクセスを制限しようとする米国の動きに対抗して、マイクロチップ製造に使用されるマイナー金属であるガリウムとゲルマニウムの輸出制限を課している旨。中国からこれらの材料を輸出するには特別なライセンスが必要となるが、代替品は入手可能であり、採掘・加工施設は他の地域で使用できる旨。

◇中国、ガリウムなど輸出規制開始;半導体材料 (8月2日付け 日経)
→中国は1日、半導体素材として使う希少金属、ガリウムとゲルマニウムの関連製品の輸出を許可制とした旨。米国を中心に先端半導体などの対中輸出規制を強化する動きへの対抗措置とみられる旨。足元で日本企業に大きな影響は出ていないが、中国の運用次第では供給の4割を依存する素材産業にとって打撃となりかねない旨。

我が国の規制はすでに行われているが、その中国への影響の見方があらわされている。

◇Photolithography and thin film deposition equipment export to China likely to be Japan prime control focus, says DIGITIMES Research (8月3日付け DIGITIMES)
→2023年3月に改正外国為替及び外国貿易法が公布されたことを受け、日本政府は5月23日、半導体製造装置23品目に対し、7月23日から輸出制限を課すと発表した旨。DIGITIMES Researchの観測によると、リストにはフォトリソグラフィー、エッチング、薄膜蒸着、熱処理、洗浄、検査、その他の主要半導体製造工程の装置が含まれているが、日本は先端工程のフォトリソグラフィーや薄膜蒸着装置の輸出を規制する可能性が高く、中国の先端半導体製造技術の進歩を妨げることになる旨。

対中輸出規制について、米国の元政府高官の見解である。

◇Former U.S. Officials Urge New Export Alliance on China―Current export restrictions are losing their effectiveness. (8月4日付け EE Times)
→EE Timesが調査した米国の元政府高官は、中国への半導体技術の輸出を管理するために、より多くの国が新たな同盟を設立する必要があると強く訴えており、現状の規制が有効性を失ってきている旨。

米国の規制が敷かれる中、中国市場に向けた半導体設計を行う動きが、インテル、AMDなど、以下の通り見られている。

◇Intel’s new Chinese chip innovation centre is a collaboration with a Shenzhen district, deepening ties amid US scrutiny―Innovation center plans signal Intel's commitment to China (7月31日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→*米半導体大手インテルは、(深セン市)南山区政府および地元ハイテク企業と提携し、AI、半導体アプリケーションおよびエッジ・コンピューティングに焦点を当てたセンターを設立した旨。
 *インテルは、パトリック・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)が3ヶ月の間に2回も南山を訪問するなど、世界第2位の経済大国でのビジネス維持を模索している旨。

◇AMD considers making a specific A.I. chip for China to comply with export controls (8月2日付け CNBC)
→*AMDは、米国の輸出規制を遵守するために、中国市場向けに特別に人工知能(AI)半導体を開発する機会があると考えていると述べた旨。
 *NvidiaとIntelはすでに、輸出規制を遵守するために、中国向けに出荷するAI半導体の改良版を製造している旨。
 *AMDは、AIトレーニングに使用されるNvidiaのグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPUs)のライバルと位置づけるMI300チップの増産に向けて準備を進めている旨。

◇AMD considers making a specific A.I. chip for China to comply with export controls―AMD sees AI opportunity in China, plans custom chip (8月2日付け CNBC)
→1)Advanced Micro Devices(AMD)は、米国の輸出規制に適合するよう、NvidiaとIntelとともに中国市場向けにAI半導体を提供していく旨。AMDのリサ・スー最高経営責任者(CEO)は、ハードウエア、ソフトウエア、そして展開を加速させるためのパートナーシップに関する同社ののAI戦略を説明した旨。
 2)*AMDは、米国の輸出規制を遵守するために、中国市場向けに特化した人工知能(AI)半導体を開発する機会があると考えていると述べた旨。
  *NvidiaとIntelはすでに、輸出規制を遵守するために、中国向けに出荷するAI半導体の改良版を作成している旨。
  *AMDは、AIトレーニングに使用されるNvidiaのグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPUs)のライバルと位置づけるMI300半導体の増産に向けて準備を進めている旨。

もう1つ、中国での自給自足に向けて、成熟プロセスノードでの生産強化を図る動きが見られており、関連含め以下の通りである。

◇Tech war: US-sanctioned chip maker Jingjia Micro to develop GPUs in Wuxi in latest sign of China’s self-sufficiency push (7月31日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→*該プロジェクトを主催する無錫ハイテク区は投資規模を明らかにしなかったが、年間生産高は50億元($699 million)に達すると述べた旨。
 *Jingjiaは2021年12月に米国企業リストに追加され、ワシントンの承認なしに半導体設計ソフトウェアを含む米国の技術にアクセスすることができなくなった旨。

◇China boosts silicon wafer production to strengthen resilience (7月31日付け DIGITIMES)
→地政学がサプライチェーンの安全保障を脅かす中、中国の半導体サプライチェーンは、半導体製造コストの30%近くを占めるシリコンウェーハの重要性に気づいている旨。中国最大の国内シリコンウェーハメーカーであるNational Silicon Industry Group(NSIG)は最近、長期生産能力計画の認可を受けた旨。2024年と2025年の中国ウェハーファブの拡張をサポートするため、月産能力を30万枚から120万枚に増やすことを目標としている旨。

◇Tech war: Chinese media boast imminent chip-making tech breakthrough, as US threatens more equipment export restrictions (8月2日付け South China Morning Post) 
→*Shanghai Micro Electronics Equipment(上海微電子機器有限公司)は、中国初の国産28nm露光装置を年末までに納入できると言われている旨。
 *オランダの大手ASMLが製造する半導体製造装置への中国のアクセスは、米国の圧力によりますます不透明になっている旨。

◇US, Europe growing alarmed by China’s legacy chip production, fear changing supply chains (8月2日付け South China Morning Post) 
→*中国は旧世代半導体の生産を加速させており、該半導体が市場で抑制される懸念につながっている旨。
 *レガシー半導体の重要性は、Covidパンデミックの最中、自動車メーカーを中心に企業を動揺させた供給ショックによって浮き彫りになった旨。

◇Taiwan, US, and allies' over-emphasis on advanced node IC manufacturing faces blind spots―Mature nodes need innovation too, expert says (8月2日付け DIGITIMES)
→台湾をはじめ、CHIPS Act補助金を先進ノード半導体製造能力にしか支給しない国々には大きな盲点があり、交通インフラ、建物の温度制御、自動車制御など、日常的なアプリケーションで使用されるチップを製造するために使用される成熟ノードでの革新は、制限なく中国で巨額の投資を受け続けている旨。

その他、各国の半導体製造強化に絡む動きを、以下の通り取り出している。

インテル関連である。

◇Intel To Invest In Workforce Recruitment Programs For New U.S. Chip Factories―Intel invests in education to address worker shortfall (7月28日付け AllworkSpace)
→1)インテルは、2025年までにオハイオ州コロンバス近郊に2つの半導体工場を開設する予定で、約3,000人の従業員を雇用する意向であると報じられている旨。オハイオ州の高等教育部門に対する$50-millionのコミットメントの一環として、インテルは、半導体産業における潜在的な労働力不足に対処することを期待して、技術者や初級エンジニアの役割を担う学生を養成するためのコース開発や設備のために学術機関に投資している旨。
 2)同社は当初約3,000人の従業員を雇用する予定で、コース開発、設備、および学生募集のために3年間で8つの教育機関に$17.7 millionを投資する旨。

◇Intel plans massive Oregon factory expansion, filings show―Intel to invest more in Ore. research factories (8月1日付け The Oregonian (Portland))
→オレゴン州の資料によると、インテル社はオレゴン州 Hillsboro(ヒルズボロ)にある研究工場、D1X工場の第4期計画の書類を提出した旨。インテルはまた、Aloha(アロハ)のD1A工場の改良・拡張を含む既存施設のアップグレードも計画している旨。

◇Gov. Tina Kotek to give Intel $90 million from state semiconductor fund (8月1日付け Oregon Public Broadcasting)
→この支払いは、議員たちが今年業界のために用意した$260 millionのうちの主要な部分である旨。しかし、月曜31日には詳細は明らかにされなかった旨。

インド関連の内容である。

◇India woos U.S. chip giants as it looks to become a semiconductor superpower―India aims to lure US chipmakers with incentives, alliances (7月28日付け CNBC)
→*MicronとCadenceのCEOsおよびApplied MaterialsとAMDの上級幹部が、ナレンドラ・モディ首相とともにインドの主要半導体イベントに登壇した旨。
 *世界最大級の半導体企業が参加したこのイベントは、米国、台湾および韓国と並ぶ半導体の主要ハブになるというインドの野望を浮き彫りにしている旨。
 *インドは外国企業の投資を誘致しようとしており、AMDは今後5年間で約$400 millionをインドに投資する計画だと述べている旨。

◇Micron to create 'ready to ship' semicon chips: CEO Sanjay Mehrotra―Micron CEO: India plant to offer "ready to ship" chips ―Micron on Friday reaffirmed its commitment to establish India's first semiconductor plant in Gujarat, creating 5,000 direct jobs and addressing demand from domestic and international markets (7月28日付け Business Standard (India))
→マイクロンテクノロジー社長兼CEOのSanjay Mehrotra氏によると、同社はインドのグジャラート州に同社初の工場を建設し、国内外の半導体需要に対応することを目指している旨。この工場は、「DRAMおよびNAND製品を...最終顧客に出荷可能な完成部品パッケージ、メモリモジュールおよびソリッドステートストレージドライブに変換する」とメーロットラ氏は言う旨。

◇米半導体関連、インド投資続々;現地でエンジニア育成 (7月31日付け 日経産業)
→半導体製造装置最大手の米Applied Materialsは、インドのカルナタカ州ベンガルール市にエンジニアリングセンターを設立する計画。センターの設立のために今後4年間で$400 million(約578億円)を投資する旨。

◇Foxconn to invest $600M in Karnataka for iPhone components, chipmaking tools projects―Foxconn funding 2 projects in India with $600M investment (8月2日付け TechCrunch)
→Foxconnはインドのカルナータカ(Karnataka)州に$600 millionを投資し、Applied Materialsと共同での半導体製造施設およびiPhone部品工場を建設する旨。インドの優遇措置は大手半導体メーカーやサプライヤーを惹きつけており、フォックスコンは最近発表されたプロジェクトによって13,000人の雇用が創出されると見込んでいる旨。

◇Applied Materials works to bring global suppliers to India―Applied Materials promotes India as tech hub, invites suppliers (8月4日付け Reuters)
→アプライド マテリアルズは、半導体製造装置メーカーの同社がインドでのサプライチェーン拡大に取り組む中、欧州や日本などのサプライヤーにインドでの事業立ち上げを望んでいると、同社のインド責任者がロイターに語った旨。

ASMLの台湾拠点新設である。

◇Construction of ASML facility in Linkou approved (8月3日付け Taipei Times)
→半導体製造装置サプライヤーのASML Holding NVは昨日、New Taipei City’s Linkou District(新北市林口区)に300億台湾ドル($948.6 million)の製造工場を建設するための最初のハードルを乗り越え、都市開発局から認可を取得した旨。

TSMCのアリゾナ工場の状況である。

◇TSMC vows to prioritize US-based hiring in Arizona―‘OFFENSIVE’: A US construction workers’ union protested Mark Liu’s comments that completion of TSMC’s Arizona fab would be delayed due to a lack of skilled workers (8月3日付け Taipei Times)
→世界最大の受託チップメーカーである台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC、台積電)は、アリゾナ州にある同社の最先端ウェハー・ファブ建設のための雇用プロセスにおいて、アメリカ人を優先的に採用すると約束した旨。

いろいろな問題を孕む中での各国の半導体製造強化の進捗に、引き続き注目していく。


コロナ「5類」移行とはいえ、用心怠りなくの現状と言えるかと思うが、コロナ前に戻る舵取りがそれぞれに行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□7月31日(月)

中国経済について、依然厳しい局面が次の通りである。

◇中国、潜在的な若年失業率は5割弱?;増えるニート―中国総局 川手伊織 (日経 電子版 00:00)
→中国で若年層の雇用悪化に歯止めがかからない。16-24歳に限った6月の失業率は政府統計でみても2割を超え、過去最悪の更新が続く。実態はより深刻だ。職探しをしていないため統計に含まれないニートを含めると5割近くに達するとの試算もある。若者が長く失業したままだと技術の蓄積が遅れて労働生産性の伸びが鈍り、経済成長を阻みかねない。・・・・・

◇7月中国製造業景況感、4カ月連続50割れ;受注回復せず (日経 電子版 10:54)
→中国国家統計局が31日発表した2023年7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.3、前月より0.3ポイント高かったが、4カ月連続で好調・不調の境目である50を下回った旨。不動産市場の低迷が長引き、建材などの生産が伸び悩んでいる旨。

□8月1日(火)

前2日は上げたものの、後半3日は米国国際格下げでの長期金利上昇を嫌う空気から下げとなった今週の米国株式市場である。

◇NYダウ続伸、100ドル高;ハイテク決算控え売買手控え (日経 電子版 06:03)
→31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸、前週末比100ドル24セント(0.3%)高の3万5559ドル53セントと2022年2月以来の高値で終えた旨。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ継続観測の後退が引き続き相場を支えた旨。もっとも、週内に大手ハイテク企業の決算発表を控えている旨。小幅に下げる場面も目立つなど、積極的な売買は手控えられた旨。

□8月2日(水)

◇NYダウ続伸、71ドル高;キャタピラー急伸も金利高重荷 (日経 電子版 05:59)
→1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比71ドル15セント(0.2%)高の3万5630ドル68セントと昨年2月以来の高値で終えた旨。1日朝に決算を発表した建機のキャタピラーが大幅高となり、ダウ平均を押し上げた旨。半面、長期金利が上昇したことが投資家心理の重荷となり、指数の上昇幅は限られた旨。

米国国債の格下げ評価が次の通り、財務長官が反論している。

◇Fitch downgrades U.S. long-term rating to AA+ from AAA―Fitch downgrades US credit rating to AA+ (CNBC)
→米国債はFitch Ratingsによって、長年のAAAからAA+に格下げされた旨。フィッチは、「過去20年間における『AA』および『AAA』格付けの他者に対するガバナンスの低下」、「今後3年間に予想される財政悪化」、および「一般政府債務負担の高さと増大」などを要因として挙げている旨。ジャネット・イエレン財務長官はこれに対し、「フィッチの決定は、米国人、投資家、そして世界中の人々がすでに知っていること、すなわち、財務省証券は依然として世界有数の安全かつ流動的な資産であり、アメリカ経済は基本的に堅調であること、を変えるものではない、としている旨。

◇フィッチ、米国債を格下げ 財務長官「恣意的」と反論 (日経 電子版 07:30)
→大手格付け会社フィッチ・レーティングス(Fitch Ratings)は1日、米国の格下げを発表、外貨建て長期債務格付けを最上位の「トリプルA」から1段階低い「ダブルAプラス」に引き下げた旨。今後3年間で予想される財政悪化や、債務上限問題を巡る政治の混乱を理由にあげた旨。
イエレン財務長官は同日、「フィッチの決定は恣意的で、古いデータに基づく」と反論する声明を発表、米政府のガバナンス低下を指摘されたことに対し「債務上限対応、インフラ投資、競争力強化に向けた投資の法案を超党派で可決するなど、改善をみせている」と強調した旨。

□8月3日(木)

◇NYダウ反落、348ドル安;米国債格下げで長期金利上昇 (日経 電子版 07:21)
→2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落し、前日比348ドル(1%)安の3万5282ドルで終えた旨。大手格付け会社による米国債の格下げなどで長期金利に上昇圧力がかかり、割高感の強まっていたハイテク株を中心に売りが広がった旨。

□8月4日(金)

◇NYダウ続落、66ドル安;長期金利上昇を嫌気 (日経 電子版 05:44)
→3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比66ドル63セント(0.2%)安の3万5215ドル89セントで終えた旨。米長期金利の上昇基調が強まり、株式の相対的な割高感が意識された旨。ただ、3日の通常取引終了後にスマートフォンのアップルやネット通販のアマゾン・ドット・コムが発表する四半期決算や4日の7月の米雇用統計を見極めたい投資家が多く、下げ渋って終えた旨。

□8月5日(土)

◇NYダウ続落、150ドル安;Apple大幅安が重荷 (日経 電子版 07:20)
→4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比150ドル27セント(0.4%)安の3万5065ドル62セントで終えた旨。朝方発表の7月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数の増加幅が市場予想に届かなかった旨。半面、平均時給の前年同月比の上昇率は市場予想以上だった旨。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ継続の可能性も意識され、売りが優勢となった旨。


≪市場実態PickUp≫

【インテル関連】

第一四半期に最大の業績落ち込みとなったインテルが、第二四半期は事前の予想を上回って、純利益を計上している。

◇Intel boosted by AI , foundry services in its Q2 earnings (7月28日付け FierceElectronics)
→売上高は前年同期を下回ったものの、インテルは第二四半期に予想を上回った旨。今年第一四半期に会社史上最大の四半期損失を計上したインテルにとって、事態は好転するはずだった旨。
2023年第二四半期、インテルは前回のガイダンスを上回った旨。 売上高は$12.9 billionで、2022年第二四半期の$15.3 billionから前年同期比で15%減少したが、予想を上回った旨。第二四半期の純利益は$1.5 billionで、2022年同期の$500 millionの損失から増加した旨。 同社は現在、2023年第三四半期の売上高を約$12.9 billion to $13.9 billionと予想している旨。

◇Analysts see hope in Intel’s earnings but remain wary of structural issues (7月28日付け CNBC)
→*インテルは木曜27日夕方、予想を上回る第二四半期決算を発表し、トップ・ボトムラインを上回った旨。
 *アナリストは四半期業績を評価したが、継続的な実行と企業支出の優先順位の変化によるプレッシャーについて懸念を表明した旨。
 *GPUを多用するAIへの投資は、AMDやNvidiaといった同業他社ほどにはインテルに利益をもたらさないであろう旨。

同社のIDM 2.0戦略の取り組みについての見方である。

◇Gold: With IDM 2.0, Intel bets on competition being a good thing (7月28日付け FierceElectronics)
→インテルの2023年第二四半期決算報告を受けて、アナリストのJack Gold氏がインテルのIDM 2.0戦略を詳しく見ている。
インテル、チップ製造事業を再構築
インテルは最近、IDM 2.0戦略の一環として、半導体製造とファウンドリー事業を再編し、より大きなインテルの企業組織の中で独立した事業部門とした。様々な製品設計グループが毎年、事業維持のためのコスト分担を「課税」される代わりに、製造部門は独立した損益計算書となり、外部のサプライヤーと同じようにビジネスを獲得するために競争する必要がある。・・・・・


【AMD関連】

インテルに対抗するAMDも、前年比では大きく減少するものの予想を上回る業績と、以下の通りあらわされている。

◇AMD Q2 revenue down, but AI keeps spirits, expectations high (8月1日付け FierceElectronics)
→AMDは、2023年第二四半期の売上高を$5.4 billion弱と発表、この数字は、アナリストの予想と同社のガイダンスを上回ったものの、前年同期比では約18%減少し、今年第一四半期の売上高をわずかに上回ったに過ぎなかった旨。

◇AMD's shares jumped 5% on better-than-expected Q2 results (8月1日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Lisa Su氏が率いるAMDは火曜1日、第二四半期の売上と利益が前年同期から大幅に減少したと発表した旨。サンタクララ半導体企業の同社の売上と利益は前年同期比で減少したが、ウォール街の低い水準は上回った旨。

◇AMD reports better-than-expected results even as PC market shows continued weakness (8月1日付け CNBC)
→*AMD、第二四半期の売上高は前年同期比18%減も業績はアナリスト予想を上回る旨。
 *第三四半期の売上予想は予想を下回った旨。
 *PC市場の低迷により、クライアント部門が急減した旨。

同社のRDNA3アーキテクチャーを採用するNavi 33ベースのGPUsリリースの備えである。

◇AMD Readies Radeon Pro W7600, W7500 Single-Slot GPUs―Sources: AMD set to launch pair of Navi 33-based GPUs ―AMD finding more uses for Navi 33 (8月2日付け Tom's Hardware)
→Advanced Micro Devices(AMD)は、2つのNavi 33ベースのグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPUs)、Radeon Pro W7600およびW7500をリリースする準備を進めている、と情報筋は述べている旨。該GPUsは、エントリーレベルの価格で、プロフェッショナルおよびワークステーションユーザーをターゲットとしている旨。


【TSMC関連】

2-nm以降の次世代技術に向けたグローバルR&Dセンターを、新竹に開設している。

◇TSMC opens new global R&D center―GLOBAL LEADERSHIP: The center, focusing on the R&D of next-generation technologies, demonstrates the company’s commitment to keeping its roots in Taiwan, C.C. Wei said (7月29日付け Taipei Times)
→台湾積電股份有限公司(TSMC、台積電)は昨日、新竹に新しいグローバル研究開発(R&D)センターを開設し、2ナノメートル以降の次世代技術の開発を推進、世界的な技術的リーダーシップの確保に努める旨。

熊本工場関連の動きが、以下の通りである。

◇Chip Czar Sees Japan Funding One-Third of Second TSMC Plant―Lawmaker sees Japan paying a third of costs for TSMC's second factory (8月2日付け BNN Bloomberg (Canada))
→熊本県南部に建設される台湾セミコンダクタ・マニュファクチャリング社(TSMC)の第2工場について、日本政府はかなりの部分を負担することになるだろうと、与党議員連盟の半導体担当リーダーたちが語った旨。
自民党の半導体に関するグループの甘利明会長と関義弘幹事長は、政府が熊本第1工場の費用の半分を負担すると約束した以上、何の支援もしないことは問題外だと述べた旨。甘利氏は、この種のプロジェクトでは費用の3分の1程度が普通であり、第1工場への支援額は異例に大きいと述べた旨。

◇TSMC駐在員が熊本入り;住宅や教育、受け皿整備進む―シリコンアイランド (8月4日付け 日経 電子版 11:00)
→熊本県菊陽町で工場建設を進める半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が台湾から派遣する駐在員の熊本入りが今月から本格化する旨。
家族を含めると750人規模となる見通し。熊本市などによるファミリー向け集合住宅もこのほど完成し、菊陽町は生活サポートの連絡会議を開くなど受け皿整備も熱を帯びてきた旨。


【Samsung関連】

当面メモリ半導体の減産を続ける、と次の通り発表が行われている。

◇Samsung to keep cutting chip output to boost bottom line―Tech giant's semiconductor business expected to turn around in Q4 (7月28日付け The Korea Times)
→Samsung Electronicsは木曜27日、在庫削減による業績回復を加速させるため、今年後半も半導体の減産を続けると発表した旨。
「DRAMとNANDフラッシュ両方の生産量を追加調整する。」と、メモリー事業を担当するサムスン電子のKim Jae-joon(キム・ジェジュン)副社長が、第二四半期決算に関する電話会議にて。「特にNANDの大幅減産を実施する。」。

2倍の帯域幅を実現するHigh Bandwidth Memory 3半導体をNvidiaに供給する計画、とあらわされている。

◇Significant InvestmentSamsung Electronics to Supply HBM3 to Nvidia (8月2日付け Business Korea)
→サムスン電子は、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPUs)に不可欠な部品、広帯域メモリー(HBM)、および高度なパッケージング・サービスを、米国の半導体企業、Nvidiaに供給する計画である旨。


【回復の兆し】

半導体市場の本格回復はいつなのか、気持たせの現状であるが、シンガポール政府発のデータ、および現下のDRAM価格の推移から、それぞれ回復の兆しがあらわされている。

◇Singapore hints at global chip market rebound―Trade data from bellwether city-state point to rebound from the worst of the global electronics downturn (7月31日付け Asia Times)
→6月もシンガポールの製造業は惨憺たる結果となり、工場生産高は4.9%減と9ヵ月連続のマイナス成長となったが、エレクトロニクスの落ち込みが浅かったため、半導体と部品はプラス成長に転じ、世界のメモリー半導体市場が回復し始めているという楽観論を刺激している旨。
シンガポール経済開発庁(EDB)が7月26日に発表したデータによると、6月の電子機器生産高は2.9%減となり、5月のマイナス23.7%を下回った旨。輸送エンジニアリングを除くすべてのクラスターで前年同月比マイナスとなったものの、電子モジュール・部品は7.5%増、半導体は3.1%増となった旨。

◇DRAM価格下げ止まり;6月大口;PC需要回復の兆し、メーカー減産も影響 (8月1日付け 日経)
→パソコン(PC)やスマートフォンに使う半導体メモリー、DRAMの大口取引価格が下げ止まった旨。指標品は2カ月連続で横ばいだった旨。デバイス製品の一部の需要に回復の兆しが出ている旨。大手メモリーメーカーの減産もあり、余剰感が後退した旨。相場が底入れする可能性がある旨。値下がりが止まれば、メモリーメーカーの業績悪化に歯止めをかける要因となる旨。

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