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4月の世界半導体販売高、前月比0.3%増;AppleのWWDC新製品発表での注目

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、この4月について$40.0 billionと、前年同月比では21.6%と大きくマイナスながら、前月比では0.3%増と2ヶ月連続でプラスとなっている。米国の対中国規制および米国内製造強化を受けて、半導体製造装置販売高の米中間の対比が大きくなる中、米国および中国での半導体市場の持ち直しの推移に引き続きの注目である。今後本年後半に入って回復の足取りに乗れるかどうかにかかってくる。新規需要の展開の期待に向けて、AppleのWorldwide Developer Conference(WWDC)での新製品発表に注目、Apple Watch以来の世代革新を謳う拡張現実(AR)に対応したゴーグル型端末、Vision Pro、そしてMac用の新SoC、M2 Ultraを以下に示す。

長見晃の海外トピックス

≪米中摩擦が影を落とす中の市場の足取り≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○4月のグローバル半導体販売高が、前月比0.3%増‐前年同月比では‐21.6%;業界最新予測では、2023年が‐10.3%、2024年は11.9%の伸び …6月6日付け SIA/Latest News

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)は本日、2023年4月のグローバル半導体販売高が$40.0 billionで、2023年3月の$39.8 billionと比較して0.3%増、2022年4月の$50.9 billionを21.6%下回る、と発表した。月次販売高はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。加えて、新たにリリースされたWSTS業界予測では、年間グローバル販売高が、2023年に10.3%減、それから2024年には11.9%の伸びで持ち直すとしている。SIAは、売上げで米国半導体業界の99%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「グローバル半導体市場は、マクロ経済の低迷によって悪化し、周期的な低迷を続けているが、4月の前月比売上高は2ヶ月連続で増加し、おそらく今後数ヶ月間の継続的な回復を予感させる。」とSIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「最新の業界予測では、2023年のグローバル半導体販売高は2桁の落ち込みを見せ、その後2024年に力強い回復を見せるとの見通しである。」

地域別では、4月の販売高前月比で、China(2.9%)およびJapan(0.9%)では増加したが、Europe(-0.6%), the Americas(-1.0%), およびAsia Pacific/All Other(-1.1%)では減少した。4月販売高前年同月比では、Europe(2.3%)で増加したが、Japan(-2.3%), the Americas(-20.5%), Asia Pacific/All Other(-23.9%), およびChina(-31.4%)では減少した。

                                【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Apr 2022
Mar 2023
Apr 2023
前年同月比
前月比
========
Americas
11.97
9.61
9.51
-20.5
-1.0
Europe
4.47
4.60
4.57
2.3
-0.6
Japan
3.99
3.86
3.89
-2.3
0.9
China
16.67
11.10
11.43
-31.4
2.9
Asia Pacific/All Other
13.85
10.67
10.55
-23.9
-1.1
$50.94 B
$39.83 B
$39.95 B
-21.6 %
0.3 %

--------------------------------------

さらに、SIAは本日、WSTSの2023年春季グローバル半導体販売予測に賛同し、2023年のグローバル年間販売額は$515.1 billionとなり、2022年の販売総額$574.1 billionを下回ると予測している。2024年のグローバル販売高は$576.0 billionに達すると予測される旨。
WSTSは、グローバル半導体メーカーの広大なグループを招集、年に2回業界予測をまとめて表わしており、半導体の流れの正確でタイムリーな指標となる。

※4月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2023/06/April-2023-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

この発表を受けた業界各紙の取り上げ関連が、次の通りである。

◇Global chip sales dropped more than 20% in April, but 2024 rebound expected (6月6日付け Market Watch)

◇2023年の世界半導体市場、10%減に下方修正;スマホ・PC需要低迷 (6月7日付け 日経)
→主要な半導体メーカーで構成する世界半導体市場統計(WSTS)は6日、2023年の半導体市場が前年比10.3%減の$515 billion(約71兆円)になるとの見通しを発表、従来予想(4.1%減)からマイナス幅を広げた旨。スマートフォンやパソコンなど民生品向けの需要が低迷している旨。
WSTSは昨年11月の予想で2023年は前年比4.1%減の$556.5 billionとしていた旨。

相次いで年間販売高史上最高を更新した2021年および2022年と比べていく形で、以下のデータ推移を見ていく。
以下、米国・SIAの月初の発表時点の販売高、そして前年同月比および前月比が示されている。
本年1月は下げ足を早める出だしとなっており、2月はそれが引き続いている。3月に、ようやく2022年5月以来の前月比増加となっている。4月は、20%台の前年比マイナスが続きながらも、3月と同様前月比で0.3%のプラスとなっており、今後本年後半にかけての持ち直しにつながるかどうか、というところである。

販売高
前年同月比
前月比
2021年 1月 
$40.01 B
13.2 %
1.0 %
2021年 2月 
$39.59 B
14.7 %
-1.0 %
2021年 3月 
$41.05 B
17.8 %
3.7 %
2021年 4月 
$41.85 B
21.7 %
1.9 %
2021年 5月 
$43.61 B
26.2 %
4.1 %
2021年 6月 
$44.53 B
29.2 %
2.1 %
2021年 7月 
$45.44 B
29.0 %
2.1 %
2021年 8月 
$47.18 B
29.7 %
3.3 %
2021年 9月 
$48.28 B
27.6 %
2.2 %
2021年10月 
$48.79 B
24.0 %
1.1 %
2021年11月 
$49.69 B
23.5 %
1.5 %
2021年12月 
$50.85 B
28.3 %
1.5 %
$540.87 B
 
2022年 1月 
$50.74 B
26.8 %
-0.2 %
2022年 2月 
$50.04 B
26.1 %
-1.4 %
2022年 3月 
$50.58 B
23.0 %
1.1 %
2022年 4月 
$50.92 B
21.1 %
0.7 %
2022年 5月 
$51.82 B
18.0 %
1.8 %
2022年 6月 
$50.82 B
13.3 %
-1.9 %
2022年 7月 
$49.01 B
7.3 %
-2.3 %
2022年 8月 
$47.36 B
0.1 %
-3.4 %
2022年 9月 
$47.00 B
-3.0 %
-0.5 %
2022年10月 
$46.86 B
-4.6 %
-0.3 %
2022年11月 
$45.48 B
-9.2 %
-2.9 %
2022年12月 
$43.40 B
-14.7 %
-4.4 %
$584.03 B
 
→史上最高更新
 
2023年 1月 
$41.33 B
-18.5 %
-5.2 %
2023年 2月 
$39.68 B
-20.7 %
-4.0 %
2023年 3月 
$39.83 B
-21.3 %
0.3 %
2023年 4月 
$39.95 B
-21.6 %
0.3 %


現下の半導体市場に影を落とす米中摩擦の様相があるが、SEMI発表の2023年第一四半期世界半導体製造装置出荷のデータが次の通りである。

◇Q1 2023 GLOBAL SEMICONDUCTOR EQUIPMENT BILLINGS GROW 9% YEAR-OVER-YEAR, SEMI REPORTS (6月6日付け SEMI)
→SEMIは本日、世界半導体装置市場統計(WWSEMS)レポートにおいて、2023年第一四半期の世界の半導体装置出荷額は前年同期比9%増の$26.8 billionと発表、前四半期比では3%減。
「第一四半期の半導体装置の売上は、マクロ経済の逆風と厳しい業界環境にもかかわらず、堅調に推移した。AI、自動車、その他の成長アプリケーションのための主要な技術進歩をサポートするために必要な長期的な戦略的投資に向けて、ファンダメンタルズは依然健全である。」と、SEMI会長兼CEO、Ajit Manocha氏。

国内半導体製造強化を推進する米国の大きな伸びが目立つ内容である。

◇SEMI: 1Q23 North America chip equipment billings up 50% year-on-year‐Semiconductor equipment billings up 50% in N. America, SEMI says (6月7日付け DIGITIMES)
→SEMIは本日、世界半導体装置市場統計(WWSEMS)レポートにおいて、2023年第一四半期の世界の半導体装置出荷額は前年同期比9%増の$26.8 billionと発表した旨。前四半期比では3%減。
北米(主に米国)が、前年同期比および四半期比ともに50%以上の伸びで全地域をリードしており、CHIPS法補助金を求めて半導体製造サプライチェーンを米国に戻す取り組みが、半導体企業によって一歩ずつ進められている旨。

中国発のこのデータの見方が、次の通りである。

◇Tech war: China’s semiconductor equipment purchases slump as US and allies boost domestic chip production, data shows (6月8日付け South China Morning Post)
→*SEMIのデータによると、米国の輸出抑制の中、中国向け半導体装置の売上が第一四半期に前年同期比で23%減少した旨。
 *国内での半導体生産を促進しようとしている米国と北米の他の地域は、この期間に同50%増の半導体装置を購入した旨。

中国の今年に入ってのIC輸入の大きな縮小ぶりである。このような中の中国市場の持ち直し如何が今後に影響するところである。

◇Tech war: China’s chip imports down 20 per cent in first five months as trade with South Korea, Japan, Taiwan shrinks (6月7日付け South China Morning Post)
→*1月から5月にかけて、中国のIC輸入量は前年同期比19.6%減の1865億個となり、最初の4ヶ月間の21.1%減からわずかに縮小した旨。
 *この減少傾向は、米国が、特に日本、韓国、台湾からの先進的なチップや機器への中国のアクセスを制限しようとする取り組みの中で生まれたものである旨。


次に、今後の新規需要の展開の期待に向けて注目、恒例のAppleのWorldwide Developer Conference(WWDC)(2023年6月5日〜9日)である。
今回は、Apple Watch以来の世代革新を謳う拡張現実(AR)に対応したゴーグル型端末、Vision Proが目玉、そして半導体関連では、Mac用の新SoC、M2 Ultraが目を引いており、全体の概要とともに大きく分けて以下に示している。

≪全体概要≫

◇Apple Inc.'s Worldwide Developers Conference: Where to watch it and what to expect (6月5日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→iPhoneやMacsの通常のソフトウェアアップデートやアップグレードとともに、今年のWWDCで大きく公開されるのは、Appleの複合現実(MR)ヘッドセットと予想される旨。

◇Apple、世界を変えた革新の製品群;経済圏は156兆円 (6月5日付け 日経 電子版 05:00)
→米アップルの年次開発者会議「WWDC」が日本時間6日未明に始まる旨。近年噂されてきた新型のゴーグル型端末が発表されるとの観測が海外主要メディアで相次ぎ報じられている旨。予想通りとなれば、「AppleWatch(アップルウオッチ)」の発表以来、約9年ぶりの大型新製品となる旨。

◇アップル、熱狂再来なるか;スマホの次はゴーグル型端末;変化へ対応力問われる (6月8日付け 日経)
→米アップルは5日、拡張現実(AR)に対応したゴーグル型端末を発表、IT利用のあり方を変え、革新の先頭に立つことをねらう旨。いま世界は人とコンピューターの関係を一変させる生成AI(人工知能)、ChatGPT旋風のただ中にある旨。アップルは再び熱狂の風を起こせるだろうか。

◇モバイルから「スペイシャル」;アップルがゴーグル型の新端末;XR普及、重さ・遅延・価格が壁 (6月9日付け 日経産業)
→米アップルが新たにゴーグル型端末「Vision Pro」を2024年に発売すると発表、コントローラーがなく視線や指、声で操作でき、仕事からエンタメまで3D空間で楽しめるのが特徴。同社は拡張現実(AR)や複合現実(MR)を通じ、コンピューティングの世界をモバイルから「スペイシャル(空間)」に革新するビジョンを示した旨。

≪Vision Pro≫

◇Apple unveiled its long-awaited augmented reality headset (6月5日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Appleは月曜5日の開発者会議で、$3,500のAR(拡張現実)ヘッドセット、Vision Proを公開した旨。

◇Apple launches Vision Pro AR headset to ship next year (6月5日付け FierceElectronics)
→*Appleのティム・クックCEOは、月曜日のWWDCでApple Vision Proと呼ばれる拡張現実ヘッドセットを発表し、同社関係者は、ビジネスとコンシューマの両方の顧客にとって革命的な没入型デバイスであると描いた旨。
 *Appleは、新しいVision Pro ARヘッドセットについて、映画やゲームなどの消費者向けアプリケーションと同様に、業務向けのアプリケーションに焦点を当てた旨。ある例では、ヘッドセットを装着した女性が同僚の前で没入感のあるFaceTime通話を行い、仕事に関するドキュメントを2人の間で共有する様子が映し出されている旨。

◇Why Apple’s VR headset could succeed where every similar product has failed (6月5日付け CNBC)
→*月曜5日、Appleは2014年にApple Watchを発表して以来、初めての新しい主要製品ラインを発表する予定。
 *Appleは、バーチャルリアリティ(VR)業界が幻滅の谷と呼ばれる中で、ヘッドセットを発表している旨。
 *しかし、明確なマーケティングと改良によって、ある技術をより多くの人々に届けるという点で、アップルほど優れた実績を持つ企業は他にない旨。

◇Apple、ゴーグル型の新端末を発表;「iPhone再来」狙う (6月6日付け 日経 電子版 07:12)
→・「Apple Vision Pro」、価格は49万円から
 ・ディズニーとも連携、経済圏の拡大狙う
 ・成熟したApple、革新的製品の再来渇望
米アップルは5日、ゴーグル型ヘッドマウントディスプレー(HMD)「Apple Vision Pro」を発表、装着すると視界に巨大なスクリーンが現れ、現実空間に重ねて3次元の動画視聴やビデオ通話などができる旨。

◇Apple、ゴーグル型の新端末を発表;AR・MRとは? (6月6日付け 日経 電子版 12:23)
→米アップルが新たにゴーグル型端末「Vision Pro」を2024年に発売すると発表、コントローラーがなく、視線や指、声で操作でき、仕事からエンタメまで3D空間で楽しめる旨。拡張現実(AR)や複合現実(MR)を通じて、コンピューティングの世界をモバイルから「スペイシャル(空間)」に革新するビジョンを示した旨。

◇Apple、「現実×CG」革新に懸け 150兆円経済圏を拡大 (6月6日付け 日経 電子版 15:59)
→米アップルが、ゴーグル型ヘッドマウントディスプレー(HMD)を次世代の革新端末として打ち出した旨。5日発表した「Vision Pro(ビジョンプロ)」は、現実世界に3次元(3D)の映像を重ねて会議などビジネスの場面にも応用できる旨。2007年発売のスマートフォン「iPhone」で築いた1.1兆ドル(約150兆円)の経済圏拡大を狙うが、普及には課題も残る旨。

◇Apple Vision Pro review roundup: all of the early verdicts so far‐Will Apple Vision Pro be transformative or a dud? ‐All the big Apple Vision Pro reviews, in one handy place (6月7日付け techradar)
→$3,499のApple Vision Pro AR/VRヘッドセットは、仮想現実と拡張現実の未来である、スマートフォンに取って代わる可能性が非常に高い、まだ目的を探している段階であるなど、レビュアーたちは様々な意見を述べている旨。TechRadarは、実際にこのヘッドセットを試した人のレビューを集めた旨。

≪M2 Ultra≫

◇Apple's new gonzo Mac SoC is called M2 Ultra (6月5日付け FierceElectronics)
→*アップルは、新しいMac StudioとMac Proを史上最もパワフルなデスクトップにするために設計された、Mac用の新しいシステムオンチップ(SoC)、M2 Ultraを発表した旨。
 *最新のApple Macファミリーには、15インチのMacBook Airと、新しいSoC「M2 Ultra」を搭載したタワー型またはラック型のMac Proがある旨。

◇Apple reveals its Vision Pro mixed-reality headset, starting at $3,499‐Apple's Vision Pro device features R1 chip, M2 processor‐Apple's new AR/VR headset is designed as an introduction to spatial computing. (6月5日付け Engadget)
→Appleは、新しいR1半導体とM2プロセッサーを搭載した複合現実ヘッドセット「Vision Pro」を発表した旨。Appleはまた、Mac StudioおよびMac Proデスクトップ向けに、2つのM2 Max半導体を組み合わせたM2 Ultraプロセッサを発表し、Intelからの脱却を最終的に決定した旨。

◇Apple's Brainiest Mac Chip So Far, the M2 Ultra, Means No More Intel‐The new chip powers Apple's new Mac Pro and upgraded Mac Studio, letting power users pack as much as 192GB of memory into their machines. (6月5日付け CNET)

◇Intel drops as Apple moves to its own silicon on all computers (6月5日付け CNBC)
→*Appleは、$7,000ドルのMac Proコンピュータに、Intelプロセッサを搭載した従来のモデルよりも性能面で有利な、新しいM2 Ultra半導体を搭載すると発表した旨。
 *アップルからの圧力に加え、インテルはAMDとNvidiaとの競争激化に直面している旨。

◇Apple、15インチの新型MacBook Air;画面25%大きく (6月6日付け 日経 電子版 07:32)
→米アップルは5日、15.3インチの画面を備えたノートパソコン「MacBook Air」を13日に発売すると発表、価格は1299ドル(日本は税込み19万8800円)から。既存機種より25%大きい画面で映像の編集やゲームに利用しやすくした旨。
同日開いた年次開発者会議「WWDC」で発表した旨。新製品は画像処理性能や省電力に優れた自社設計の半導体「M2」を搭載し、一度の充電で最大18時間使うことができる旨。

今後の市場の反応に注目するところである。

並行するタイミングで、Googleから次期スマートフォン用プロセッサのアップグレードが次の通り、市場の掘り起こし材料に目が離せない現時点である。

◇Google Pixel 8 Tensor G3 chip just tipped for huge upgrades‐Google expected to upgrade Tensor G3 chip for Pixel 8 ‐Serious speed and support for UFS 4.0 storage incoming (6月4日付け Tom's Guide)
→Googleは、次期Pixel 8に搭載が予想されるTensor G3半導体を、より高速化、より優れたグラフィック出力およびUFS 4.0ストレージ対応にアップグレードしている、と関係者の話として伝えられている旨。Tensor G2は、今月発売のPixel TabletとPixel Foldに搭載される予定の旨。


コロナ「5類」移行とはいえ、用心怠りなくの現状と言えるかと思うが、コロナ前に戻る舵取りがそれぞれに行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□6月3日(土)

米国の債務上限問題決着、Biden大統領の署名が行われている。

◇Biden signs debt ceiling agreement; U.S. avoids default‐Biden signs debt ceiling bill, averting US default (Pensions & Investments)
→Joe Biden大統領は、2025年1月まで債務上限を停止し、少なくとも2年間は支出に上限を設けるという法案に署名した旨。証券業金融市場協会の会長兼CEO、Kenneth Bentsen Jr.氏は、「米国がその義務を完全に果たすことは極めて重要である。」「迅速な対応ができなかった場合、金融システム全体に悪影響を及ぼし、米国経済に回復不能な損害を与えるだろう。」と述べている旨。

□6月6日(火)

今年の世界経済の見通し、世界銀行、そしてOECDと、以下続いていく。

◇World Bank offers dim outlook for the global economy in face of higher interest rates‐World Bank projects 2.1% global GDP growth this year (The Associated Press)
→世界銀行が発表した「世界経済見通し」によると、世界の実質GDPは2023年に2.1%、2024年に2.4%、2025年に3%増加すると予想されている旨。米国や中国を含む経済の予想外の回復力が今年の見通しを押し上げたが、来年の見通しは、1月の2.7%予想から低下し、信用収縮と金利上昇が足かせとなっている旨。

先週の急伸への反動で出だし下げたが、来週の経済指標およびFRB発表を待って比較的小幅な上げが以降続いた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ3日ぶり反落、199ドル安;前週末急伸の反動で (日経 電子版 05:45)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前週末比199ドル90セント(0.6%)安の3万3562ドル86セントで終えた旨。前週末に701ドル高と急伸した反動で、主力株の一部に利益確定売りが広がった旨。景況感指標の悪化も景気懸念につながり、相場の重荷だった旨。スマートフォンのアップルは上場来高値を更新したが、下落して終えた旨。

□6月7日(水)

◇NYダウ小幅反発、10ドル高;景気敏感株の物色が支え (日経 電子版 05:39)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発し、前日比10ドル42セント(0.03%)高の3万3573ドル28セントで終えた旨。これまで出遅れ感があった景気敏感株やハイテク株の一角に物色が入り、相場を支えた旨。一方、米利上げ継続への警戒が相場の重荷となり、上げ幅は限られた旨。

◇2023年世界経済は2.7%成長;OECD予測、中国回復が支え (日経 電子版 16:09)
→経済協力開発機構(OECD)は7日発表した世界経済見通しで2023年の世界経済の実質成長率を2.7%とした旨。3月時点の予測とほぼ同水準だった旨。ゼロコロナ政策を解除した中国経済の回復やエネルギー価格の上昇一服が成長を下支えするとみている旨。

□6月8日(木)

上記の半導体市場も然りであるが、中国の持ち直しが今後の大きなカギとなる現下の市況である。

◇中国輸出不振、景気に影;5月、3カ月ぶり減 雇用改善に逆風も (日経)
→中国の輸出が落ち込んでいる旨。税関総署が7日発表した5月の貿易統計によると、ドル建ての輸出は前年同月を7.5%下回った旨。3カ月ぶりに減少した旨。世界経済の減速懸念をうけ、米欧や東南アジア諸国連合(ASEAN)など主要国・地域向けが軒並み減った旨。外需の失速が長引けば、国内の雇用改善など景気回復の逆風になりかねない旨。

◇NYダウ続伸、91ドル高;キャタピラーや石油株に買い (日経 電子版 05:39)
→7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比91ドル74セント(0.3%)高の3万3665ドル02セントで終えた旨。目新しい売買の材料を欠くなか、出遅れ感があった景気敏感株を中心に資金が流入し、ダウ平均を支えた旨。半面、これまで相場を牽引してきたハイテク株の一角は下げ、相場の重荷となった旨。

□6月9日(金)

◇NYダウ続伸、168ドル高;金利低下でハイテク株に買い (日経 電子版 05:59)
→8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比168ドル59セント(0.5%)高の3万3833ドル61セントで終えた旨。約1カ月ぶりの高値。8日発表の経済指標が労働市場の軟化を示したと受け止められた旨。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化への懸念が和らぎ、金利が低下したことで株式の買い安心感が広がった旨。

□6月10日(土)

◇NYダウ続伸、43ドル高;ハイテク株買いが支え (日経 電子版 05:48)
→9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比43ドル17セント(0.1%)高の3万3876ドル78セントで終えた旨。来週に米経済指標や米連邦準備理事会(FRB)による政策金利の発表を控え、様子見の雰囲気があった旨。一方、ハイテク株への買いが引き続き相場の支えとなった旨。


≪市場実態PickUp≫

【TSMC関連】

TSMCの米国工場での労働環境を巡るやりとりが見られている。

◇Chipmaker TSMC needs to hire 4,500 Americans at its new Arizona plants. Its ‘brutal’ corporate culture is getting in the way (6月3日付け Fortune)
→世界最大の半導体メーカーである台湾積体電路製造(TSMC)のGlassdoorプロフィールでは、現職と元米国人社員が過酷な労働環境についてメッセージを交換している旨。あるエンジニアは8月、「1カ月間、オフィスで寝続けた人がいた」と書いている旨。「1日12時間労働は当たり前で、週末のシフトもよくあること。ワークライフバランスがいかに残酷なものであるか、強調することはできない。」「TSMCは従順で、アメリカに向けた準備ができていない」と、別のエンジニアは1月に書いている旨。

◇TSMC touts balanced work environment amid 'brutal' condition claims in U.S. (6月5日付け Focus Taiwan)
→世界最大の半導体受託製造会社である台湾積体電路製造(TSMC)は、週末にフォーチュン誌に掲載された、米国の複数の元社員および現社員による同社の「残忍な」企業文化に対する苦言を受けて、同社が社員に提供するバランスのとれた生活環境について月曜5日に声明を発表した旨。

Nvidiaとの連携強化の発表である。

◇TSMC rallies on deeper Nvidia partnership‐TSMC-Nvidia GPU matchup lifts TSMC shares (6月3日付け The Taipei Times (Taiwan))
→Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.(TSMC)は、Nvidiaとのパートナーシップを強化し、TSMCの4ナノメートルプロセスがNvidiaの人工知能(AI)向け最新グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)に採用されることになった旨。この発表により、先週末のTSMCの株価は2%上昇した旨。

TSMCの年次株主総会関連の内容が、以下続いていく。

◇TSMC can help 'stabilize' U.S.-China relations: chairman‐Mark Liu argues thriving chip industry will have positive effect on geopolitics (6月6日付け NIKKEI Asia)
→台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング社(TSMC)の会長が火曜6日、米中間の緊張が世界最大の契約半導体メーカーの同社に脅威を与えるという懸念を和らげ、同社は実際、2つの大国の関係改善に役割を果たすことができる、と主張した旨。

中国発の取り上げである。

◇Apple chip supplier TSMC tempers 2023 capital expenditure outlook to US$32 billion as global semiconductor demand weakens (6月6日付け South China Morning Post)
→*TSMCの設備投資額は、前回予想した$32 billion to $36 billionの下限に近づくと、マーク・リウ会長は述べた旨。
 *2023年上半期の売上高が米ドルベースで約10%減少するとの見通しを再確認した旨。

ドイツ工場、そして日本の第2工場について。

◇TSMC identifies two challenges with German plan (6月6日付け DIGITIMES)
→TSMCのドイツの計画が直面する2つの主要な課題、すなわち、人手不足に加えて、TSMCに供給する地元の産業クラスターが存在しないことも指摘した旨。TSMCの会長は、ドイツ政府はそれを埋めることを約束しているが、"ギャップ "が存在するようだと指摘した旨。

◇TSMC studying 2nd fab in Kumamoto, focusing on mature technologies(6月6日付け Focus Taiwan)
→台湾積体電路製造(TSMC)は、成熟した半導体技術に焦点を当てた日本で2番目のウェハファブを建設する可能性を検討している、と火曜6日に発表した旨。
TSMCの年次株主総会で、TSMCのマーク・リウ会長は、日本政府がTSMCに日本での投資を拡大するよう促しており、熊本に第2工場を建設する計画を評価中であると述べた旨。

◇台湾TSMC、日本に検討中の「第2工場」も熊本に建設へ (6月6日付け 日経 電子版 16:17)
→半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)は6日、定時株主総会後に記者会見を開き、経営トップの劉徳音董事長は、日本で検討する2番目の新工場について「土地はまだ取得段階だが、恐らく(熊本県に建設中の)第1工場付近に設けることになる」と述べた旨。「日本政府が第2工場を望んでおり、(新工場への)補助金が検討されている段階だ」とも語った旨。

最先端への取り組みの発表が行われており、まずは最先端は台湾で、との基本スタンスである。

◇Advanced chipmaking to stay: TSMC‐COMMITMENT: The world’s biggest contract chipmaker said that its new 2nm chips, as well as next-generation, cutting-edge 1.4nm chips, will be produced in Taiwan (6月7日付け Taipei Times)
→台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング社(TSMC、台積電)は昨日、最先端の半導体の大半を引き続き台湾で製造し、ChatGPTなどの生成型人工知能(AI)アプリケーションによる需要の急増に追いつくため、先端半導体実装能力を増強している、と発表した旨。

2-nmへの取り組み、そして先端backend fab開設が、以下の通りあらわされている。

◇TSMC Begins 2-nm Process Ahead of Samsung, Intel (6月7日付け BusinessKorea)
→ファウンドリー世界No.1の台湾TSMCが2nmプロセスの開発に着手し、競合他社との差を広げている旨。超微細プロセスの主導権争いは、TSMC、サムスン電子、およびインテルの3社に絞られ、この3社がしのぎを削ることになるとみられる旨。

◇Taiwan’s TSMC reportedly preparing for 2nm trial production (6月8日付け Taiwan News)
→UDNによると、Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.(TSMC)は、AppleやNvidiaなどの顧客の需要に応えるため、2nm半導体の量産を2025年に間に合わせるべく、競争していると伝えられている旨。
TSMCの次期2nm半導体は、ゲート・オール・アラウンド(GAA)トランジスタ・アーキテクチャを初めて採用する旨。

◇TSMC opens new backend fab in northern Taiwan (6月8日付け Focus Taiwan)
→台湾積体電路製造股?有限公司(TSMC)が木曜8日、SoIC(System on Integrated Chips)プロセス技術の商用化に向け、台湾北部のMiaoli(苗栗)に新しいパッケージングおよびテストファブリケーション工場を開設したことを発表した旨。

◇TSMC opens new advanced backend fab‐TSMC opens its first all-in-one automated fab (6月9日付け DIGITIMES)
→Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.(TSMC)は、台湾北部に、同社最大かつ初のオールインワン施設となるファブリケーション工場を開設した旨。情報筋によると、TSMCは2年以内に2ナノメートル半導体の大量生産に向けて取り組んでいるとのこと。


【CHIPS for America R&Dリーダー】

米国の半導体製造強化に向けたCHIPS for Americaについて、新しい半導体研究開発(R&D)プログラムを率いるリーダー5人の顔ぶれ関連の以下記事内容である。

◇Penn State Official to Lead R&D Arm of $52 Billion US Chips Push‐Biden administration taps Penn State official to lead US chip R&D effort (6月6日付け BNN Bloomberg (Canada))
→Biden政権は、米国の経済と国家安全保障を強化する$52 billionの計画の指導者チームを構築するため、新しい半導体研究開発(R&D)プログラムの責任者にペンシルバニア州立大学の関係者を起用する旨。
ペンシルベニア州立大学の研究担当上級副学長、Lora Weiss氏は、商務省のChips for America内の研究開発オフィスのディレクターに就任し、高度なコンピュータ半導体設計とエンジニアリング施設のネットワークを構築するために$11 billionを投じる予定の旨。

◇U.S. Department of Commerce Announces CHIPS for America R&D Leaders (6月6日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→本日、商務次官(標準技術担当)兼国立標準技術研究所(NIST)所長のLaurie E. Locascio氏が、産業諮問委員会での発言で、CHIPS for America内のCHIPS研究開発室に加わる5人のリーダーについて発表する旨。CHIPS for Americaは、半導体製造を米国に戻し、技術とイノベーションにおける米国のリーダーシップを確固たるものにするために、歴史的な法制化により設立された旨。
リーダー各氏:
 Lora Weiss, Director
 Eric Lin, Deputy Director
 Neil Alderoty, Executive Officer
 Richard-Duane Chambers, Associate Director for Integration and Policy
 Marla Dowell, Director of the CHIPS R&D Metrology Program

◇NIST unveils new leadership team to drive semiconductor innovation‐The agency’s CHIPS Research and Development Office aims to advance U.S. research and development efforts and "ensure America’s global leadership" in the semiconductor sector, officials said. (6月6日付け Nextgov)


【東芝関連】

日本産業パートナーズ(JIP)など国内連合による東芝へのTOB(株式公開買い付け)について、東芝が株主に対して応募を推奨すると発表、買収成立に向けて大きく前進している。

◇Toshiba recommends shareholders accept $14 bil. buyout offer‐Toshiba advances privatization plans with buyout push (6月8日付け Kyodo News (Japan))
→3月に買収提案に賛成した東芝は、現在、日本産業パートナーズ(JIP)主導のコンソーシアムによる$14.3 billionの公開買付で、株主に持ち株を売却するよう助言している旨。このファンドグループにはオリックスとロームも入っており、7月に公開買付けを開始する予定の旨。

◇東芝、国内連合TOBで株主に「応募推奨」 成立に前進 (6月8日付け 日経 電子版 13:06)
→東芝は8日、投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)など国内連合による東芝へのTOB(株式公開買い付け)について、株主に対して応募を推奨すると発表、これまではTOBへの賛同のみを表明していた旨。JIPは7月下旬からTOBを始める見通し。東芝が応募推奨を表明したことで買収成立に大きく前進する旨。

◇東芝、非公開化へ前進;国内連合のTOB「応募推奨」;株主構成整理「最善の選択」 (6月9日付け 日経)
→東芝は8日、投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)など国内連合による東芝へのTOB(株式公開買い付け)について、株主に対して応募を推奨すると発表した旨。
2015年に不正会計が発覚してからの8年、経営の混乱や株主との対立が続いていた旨。非公開化によって複雑な株主構成を整理し、経営を安定させて成長シナリオを描く旨。


【STMicroelectronics関連】

2つの動き、まずは、GlobalFoundriesとのフランスでの共同量産型半導体製造拠点設立の契約締結である。

◇GlobalFoundries and STMicroelectronics Finalize Agreement for New 300mm Semiconductor Manufacturing Facility in France (6月5日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→GlobalFoundries社とSTMicroelectronicsは、2022年7月11日に発表した、Crolles(フランス)に共同で運営する新しい量産型半導体製造拠点を設立する契約を締結したことを本日発表した旨。

◇GlobalFoundries, STMicroelectronics Complete Deal for 300mm Fab in France (6月6日付け EE Times India)

◇GF and STMiroelectronics finalize agreement for new 300mm fab in France‐GlobalFoundries, STMicro move forward with fab in France (6月6日付け DIGITIMES)
→GlobalFoundriesとSTMicroelectronicsは、フランスのクロールにある300mmウェーハの大量生産を目的とした半導体製造拠点に共同で取り組むことで合意した旨。この拠点では、3年以内に、年間62万枚のウェーハを生産する予定。

次に、中国でのSiCデバイス製造合弁会社設立の契約締結である。

◇ST and Sanan to set up SiC manufacturing jv in China‐STMicro to create $3.2B SiC manufacturing JV with Sanan ‐ST and Sanan Optoelectronics of China have are to create a 200mm SiC device manufacturing JV in Chongqing, China. (6月7日付け Electronics Weekly (UK))
→STMicroelectronicsとSanan Optoelectronics(Xiamen[廈門市])は、中国で半導体製造のための合弁会社を設立する契約を締結した旨。200mm炭化ケイ素(SiC)ファブは2025年後半に生産を開始し、フルビルドアウトで$3.2 billionかかる見込みの旨。

◇UPDATE 1-STMicroelectronics and Sanan plan silicon carbide venture in China (6月7日付け Reuters)

◇STMicroelectronics, Sanan Optoelectronics to Form $3.2 Bln China Joint Venture (6月7日付け The Wall Street Journal)

◇Europe’s No 2 chip maker STMicroelectronics to form US$3.2 billion semiconductor joint venture with China’s Sanan Optoelectronics in Chongqing (6月7日付け South China Morning Post)
→*該合弁会社は、2025年第四四半期に生産を開始する新しい200mm炭化ケイ素(SiC)デバイスの製造オペレーションを構築する旨。
 *山南オプトエレクトロニクスは、該合弁の要求を満たすために、200mmのSiC基板製造施設を新たに建設し、別個に運営する旨。

◇ST, Sanan Joint Venture Powers China’s SiC Revolution (6月9日付け EE Times)


【SK hynixの業界最先端NAND】

韓国・SK hynixが、業界最高238層の4D NANDフラッシュメモリーの量産を開始、以下関連記事である。

◇SK hynix Starts Mass Production of Speedy, 238-Layer NAND‐The new memory promises speeds of up to 2,400 MT/s. (6月8日付け Tom's Hardware)

◇SK hynix Begins Mass Production of Industry’s Highest 238-Layer 4D NAND (6月8日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→SK hynix社が本日、2022年8月の開発に続き、238層4D NANDフラッシュメモリの量産を開始し、グローバルなスマートフォンメーカーとの製品互換性テストを実施中であることを発表した旨。

◇SK hynix begins mass production of industry's highest-layer-count NAND chips‐SK Hynix's 238-layer 4D NAND goes into mass production ‐World No. 2 memory chip maker widens technological gap with US rival Micron, China's YMTC (6月8日付け The Korea Herald (Seoul))
→SK Hynixは、スマートフォンや大容量ソリッドステートドライブ(SSDs)向けに、業界最高の238層を持つ4D NANDフラッシュメモリーの量産を開始した旨。毎秒2.4ギガビットのデータ転送速度は、従来品に比べ50%向上している旨。


【応酬の1件】

ともに台湾のMediaTekおよびRealtek Semiconductorの間で、特許"bounty"合意を巡る応酬が見られている。

◇Realtek sues semiconductor rival MediaTek over patent 'bounty' agreement‐Realtek files suit against MediaTek over patent "bounty" (6月7日付け Reuters)
→Realtek Semiconductorは、IPValue Managementと結んだ "バウンティ "特許ライセンス契約について、ライバルのMediaTekを連邦裁判所に提訴し、その訴訟の目的は "業界の自由で公正な競争の保護 "にあると述べている旨。スマートテレビ用半導体で世界シェアの60%近くを占めるMediaTekは、Realtekから、同社を市場から追い出そうとしていると非難されている旨。

◇MediaTek says will defend itself in accusation over patent 'bounty' agreement‐MediaTek plans to fight Realtek's patent "bounty" accusations (6月8日付け Reuters)
→台湾の半導体設計トップ企業であるメディアテック社が、特許をめぐって訴訟を起こす企業に「秘密の訴訟報奨金」を支払ってメリットのない訴訟を起こさせたというリアルテック社の告発に対し、法廷で自己防衛を行うと木曜8日に発表した旨。

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