Semiconductor Portal

» ブログ » インサイダーズ » 長見晃の海外トピックス

2月の世界半導体販売高、引き続き減:輸出規制に対する中国の反発&動き

米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高が発表され、2月が$39.7 billionと2年ぶりに$40 billionを下回り、前月比4.0%減、前年同月比20.7%減とともにマイナスが6ヶ月連続である。Samsungの第一四半期業績が非常に大幅な減益となり、メモリ半導体の生産量を減らしている。市場の需要は堅調で、中長期的な見通しは明るいとして、持ち直しを注視するスタンスが大方でもある。米国の半導体輸出規制に対して中国側の反発があらわれるとともに、Huaweiからは中国の業界は"生まれ変わる"として14-nm以降に改めて取り組む動きが示されている。韓国そしてEUから、CHIPS Act推進の動きが見られて、米国を軸に世界情勢を受けながらの各国・地域の半導体の取り組みが進んでいく現状である。

≪2月の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○2月のグローバル半導体販売高が、前月比4%減‐前年同月比では20.7%減 …4月6日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2023年2月のグローバル半導体業界販売高総計が$39.7 billionで、前月、2023年1月の$41.3 billionに対して4.0%減、そして前年同月、2022年1月の$50.0 billionを20.7%下回った、と発表した。月次販売高はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、売上げで米国半導体業界の99%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「2月の世界半導体販売高は減速を続け、前年同月比、前月比とも6ヶ月連続で減少している。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「短期的な市場循環とマクロ経済の逆風が売上高の冷え込みにつながったが、さまざまなエンドマーケットで需要が拡大しているため、市場の中長期的な見通しは依然として明るい」。

地域別では、前年同月比でJapan (1.2%)で僅かに増加したが、Europe (-0.9%), the Americas (-14.8%), Asia Pacific/All Other (-22.1%), およびChina (-34.2%)では減少した。前月比では、Europe (-0.3%), Japan (-0.3%), Asia Pacific/All Other (-3.6%), the Americas (-5.3%), およびChina (-5.9%)とすべての地域で減少した。

                 【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Feb 2022
Jan 2023
Feb 2023
前年同月比
前月比
========
Americas
11.68
10.51
9.95
-14.8
-5.3
Europe
4.51
4.48
4.47
-0.9
-0.3
Japan
3.86
3.92
3.90
1.2
-0.3
China
16.67
11.66
10.97
-34.2
-5.9
Asia Pacific/All Other
13.32
10.77
10.39
-22.1
-3.6
$50.04 B
$41.33 B
$39.68 B
-20.7 %
-4.0 %

--------------------------------------
市場地域
9-11月平均
12-2月平均
change
Americas
10.51
9.95
-5.3
Europe
4.48
4.47
-0.3
Japan
3.92
3.90
-0.3
China
11.66
10.97
-5.9
Asia Pacific/All Other
10.77
10.39
-3.6
$41.33 B
$39.68 B
-4.0 %

--------------------------------------

※2月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2023/04/February-2023-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

この発表を受けた業界各紙の取り上げから。

◇Global Semiconductor Sales Decrease 4% Month-to-Month in February (4月7日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇Global Semiconductor Sales Down 4% in February (4月7日付け EE Times Asia)

相次いで年間販売高史上最高を更新した2021年および2022年と比べていく形で、以下のデータ推移を見ていく。
以下、米国・SIAの月初の発表時点の販売高、そして前年同月比および前月比が示されている。
本年1月は下げ足を早める出だしとなっており、2月はそれが引き続いている。

前年同月比
前月比
2021年 1月 
$40.01 B
13.2 %
1.0 %
2021年 2月 
$39.59 B
14.7 %
-1.0 %
2021年 3月 
$41.05 B
17.8 %
3.7 %
2021年 4月 
$41.85 B
21.7 %
1.9 %
2021年 5月 
$43.61 B
26.2 %
4.1 %
2021年 6月 
$44.53 B
29.2 %
2.1 %
2021年 7月 
$45.44 B
29.0 %
2.1 %
2021年 8月 
$47.18 B
29.7 %
3.3 %
2021年 9月 
$48.28 B
27.6 %
2.2 %
2021年10月 
$48.79 B
24.0 %
1.1 %
2021年11月 
$49.69 B
23.5 %
1.5 %
2021年12月 
$50.85 B
28.3 %
1.5 %
$540.87 B
 
2022年 1月 
$50.74 B
26.8 %
-0.2 %
2022年 2月 
$50.04 B
26.1 %
-1.4 %
2022年 3月 
$50.58 B
23.0 %
1.1 %
2022年 4月 
$50.92 B
21.1 %
0.7 %
2022年 5月 
$51.82 B
18.0 %
1.8 %
2022年 6月 
$50.82 B
13.3 %
-1.9 %
2022年 7月 
$49.01 B
7.3 %
-2.3 %
2022年 8月 
$47.36 B
0.1 %
-3.4 %
2022年 9月 
$47.00 B
-3.0 %
-0.5 %
2022年10月 
$46.86 B
-4.6 %
-0.3 %
2022年11月 
$45.48 B
-9.2 %
-2.9 %
2022年12月 
$43.40 B
-14.7 %
-4.4 %
$584.03 B
 
→史上最高更新
 
2023年 1月 
$41.33 B
-18.5 %
-5.2 %
2023年 2月 
$39.68 B
-20.7 %
-4.0 %


特に落ち込みが大きなメモリ半導体を映し出して、SK Hynixの資金調達、およびSamsungの減産、と以下の通りである。市場需要の早期回復に期待をかけながらの動きとなっている。

◇SK Hynix raises $1.7bln in convertible bond as chip slump deepens‐SK Hynix received $1.7B from a convertible bond sale (4月4日付け Reuters)
→韓国のSKハイニックスは、世界第2位のメモリー半導体メーカーの同社が、世界的な半導体需要の急激な落ち込みにより、四半期ごとに赤字が深刻化する中、10年ぶりに転換社債を発行し、$1.7 billionを調達した旨。

◇サムスン営業利益96%減;1〜3月、半導体不況が直撃  (4月7日付け 日経 電子版 10:11)
→韓国サムスン電子が7日発表した2023年1?3月期の連結決算速報値で、営業利益が6000億ウォン(約600億円)と前年同期に比べ96%減と大きく落ち込んだ旨。景気低迷を背景に幅広いデジタル製品の需要減によって主力の半導体メモリーの販売が振るわなかった旨。市況の底打ちはまだみられず、半導体産業の苦境は当面続きそう。

◇Samsung to Cut Memory Chip Output After Worst Profit Since 2009‐Samsung posts slim profit, will reduce memory output ‐Smartphone division helped mitigate losses in memory chips‐Chip demand cratered in post-Covid era as economic risks soar (4月7日付け Bloomberg)
→Samsung Electronicsは、2009年以来最小の利益を計上した後、メモリー半導体の生産量を減少させる旨。「Samsung Electronicsが生産調整を行い、メモリー半導体の生産量を意味のあるレベルまで下げるので、需給状況はもっと早く改善される」と、Yuanta Securities Co.(元太証券)のBaik Gilhyun氏。

米国の半導体関連輸出規制に対して、中国外相の反発、WTOへの精査要請など、以下の通りである。

◇日中、危機管理を重視――半導体輸出規制、中国外相が反発 (4月3日付け 日経)
→中国の秦剛国務委員兼外相は2日の林芳正外相との会談で、日本が3月31日に発表した半導体関連の輸出規制に反発した旨。人工知能(AI)用などの先端品で中国向け輸出の規制を強めた米国に同調しないよう求めた旨。
秦氏は「米国はかつていじめの手段で日本の半導体産業を残酷に抑圧し、今では中国に同じ手を使っている」と主張した旨。「日本はいまだに深い傷を負っている。虎の手下になってはいけない」とクギを刺した旨。

◇China urges Japan not to back U.S. chip export restrictions as Washington tries to rally allies (4月3日付け CNBC)
→*中国のQin Gang(秦剛)外相は、中国の半導体産業に対する米国の抑制策を支持しないよう日本に求めた旨。
 *家電製品から軍事機器に至るまで、あらゆるものに欠かせない部品である半導体は、米中間の技術覇権争いの中心に押し上げられた旨。
 *米国は、半導体のサプライチェーンに関わる主要国に対して、チップの輸出規制を行うよう働きかけている旨。

◇China urges WTO to sift US-led chip export curbs‐China wants the WTO to look at US chip export restrictions (4月4日付け Reuters)
→中国が世界貿易機関(WTO)に対し、先進的な半導体製造能力を抑制することを目的とした米国主導の技術輸出規制を精査するよう要請したと、国営テレビが水曜5日に伝えた旨。

◇China calls for WTO review of US chip curbs (4月6日付け Taipei Times)
→北京は、米国、日本およびオランダに対し、中国への半導体輸出を抑制するための3カ国間の申し立て合意の存在を確認するよう求めたと、国営メディアが昨日報じた旨。

中国で自給自足を図っていくのは、作り過ぎ、そして価格急落につながらないか、と中国での危惧である。

◇Fallout of US-China chip war could be global overcapacity across industries (4月4日付け South China Morning Post)
→*中国の半導体自給率向上追求は、過剰生産と価格競争につながる危険性がある旨。
 *今回の経験は、中国が他の脆弱性に目を向け、国内の代替品を開発する動機となり、多くの産業で過剰生産能力を広げることになるかもしれない旨。

中国が、Micronから輸入する半導体について、サイバーセキュリティ上の問題について調査している、と業界各紙以下の取り上げである。米中間の新たな「CHIP WAR」の危惧があらわされている。

◇China to examine US chipmaker Micron's products for cybersecurity risks‐China opens a Micron cybersecurity risk inquiry (3月31日付け Reuters)
→中国は、米国の半導体メーカー、Micron Technologyが製造したメモリについて、サイバーセキュリティ上の問題の可能性を調査している旨。「これは、何よりも政治的な性格が強く、最近の米国の行動に対する反駁に思える。」と、MorningstarのAbhinav Davuluri氏。「マイクロンが販売する製品の特定のセキュリティリスクという点では、何かがあるとは思えない。」

◇China hits cybersecurity probe on largest US chip maker Micron‐"There is some speculation that Micron was behind efforts to push the US government to impose sanctions against China," claims a Chinese analyst. (4月2日付け Interesting Engineering)
→米国最大のメモリ半導体メーカー、Micron Technology社が、中国によるサイバーセキュリティ調査の対象となり、両国間の既存の貿易摩擦を悪化させる可能性がある旨。

◇Micron Technology: China probes US chip maker for cybersecurity risks as tech tension escalates (4月3日付け CNN)
→中国は、アジアとヨーロッパの米国の同盟国が北京への主要技術の販売に関する新たな制限を発表した後の報復の様相、米国最大のメモリ半導体メーカーの1つ、Micron Technologyに対するサイバーセキュリティ調査を開始した旨。
中国サイバースペース管理局(CAC:Cyberspace Administration of China)は、Micronが中国国内で販売した製品を審査すると、金曜31日遅くに発表している旨。

◇Beijing’s Micron probe propels rally in Chinese chip makers as US tech rivalry deepens (4月3日付け South China Morning Post)
→*上海と深センの半導体関連銘柄を対象とするCNIチップ指数は、月曜3日に5.2%上昇した旨。
 *Micron の調査は、中国のメモリ半導体産業に新たな機会をもたらす、とEssence Securitiesのアナリスト、Ma Liang氏が述べている旨。

◇China’s Micron probe ups the ante in rivalry with US (4月3日付け Taipei Times)
→北京は、米国最大のメモリー半導体メーカー、Micron Technology社からの輸入品に対するサイバーセキュリティ審査を開始し、米中間の半導体の戦いの激化に新たな戦線を開いた旨。

◇Micron probe by China seen as chip war retaliation‐Bad blood: China fingered ‘decoupling’ Micron’s products in server hack; Micron accused China of stealing IP (4月4日付け Asia Times)
→中国のサイバーセキュリティ監視機関が、米国のメモリー半導体メーカー、Micron Technologyの製品に関する調査を開始した旨。この調査は、日本が米国、オランダと共同で中国への半導体製造ツールの輸出禁止を強化した直後のタイミングで発表された旨。

韓国にも影を落とすとの見方である。

◇「中国のマイクロン規制はサムスン・ハイニックスへの警告」 (4月4日付け 韓国・中央日報)
→中国が米国の半導体輸出統制に対抗して米最大メモリー半導体企業、マイクロン・テクノロジー規制を電撃に行い、世界半導体業界では緊張感が高まっている。こうした中、中国の今回の措置は韓国のサムスン電子とSKハイニックスへの警告ではないかとの分析が出ている。米国の反中半導体戦線に合流する場合、2社も同じような規制を受ける可能性があることを暗示したということだ。・・・・・

米国の制裁下が続いているHuaweiであるが、中国国内で14-nm以降に取り組むとともに、中国の半導体産業は「生まれ変わる」との主張が打ち上げられている。

◇Huawei, Nvidia pushing chip war boundaries‐Huawei’s 14nm EDA platform could overcome US sanctions while Nvidia’s CuLitho marks next frontier in computational lithography (3月31日付け Asia Times)
→Huaweiと中国のEDA(Electronic Design Automation)企業が、14ナノメートル(nm)の微細な半導体を製造するための集積回路(IC)設計自動化プラットフォームを開発したと報じられている旨。

◇China’s chip industry will be ‘reborn’ under U.S. sanctions, Huawei says, claiming breakthrough (4月1日付け CNBC)
→*中国の半導体産業は、米国の制裁の結果、「生まれ変わる」と、Huaweiの輪番会長、Eric Xu氏が金曜31日に述べた旨。
 *過去数年間、ワシントンは制裁と輸出制限によって中国と中国企業を切り捨てようとしてきた旨。
 *同氏は、ファーウェイは他の国内企業とともに、14ナノメートル以上の大きさの半導体を作るのに必要な電子半導体設計ツールを共同開発したと主張した旨。

◇Huawei Says China's Chip Sector Will Be 'Reborn' Amid US Sanctions‐Huawei: China's IC sector will be "reborn," become more self-reliant ‐Huawei said it is committed to supporting China's semiconductor industry. (4月2日付け Tech Times)
→土曜1日CNBCの報道によると、中国の通信大手、Huaweiは、米国の制裁に直面して中国の半導体業界は”生まれ変わる”と主張している旨。
Huaweiの輪番会長、Eric Xu氏は、金曜31日の記者会見でこの声明を発表し、中国の半導体業界は強化され自立するための行動を起こすと信じていると述べた旨。


コロナ対応の完全には収まりきらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□4月2日(日)

競争力の落ち込みが鮮明な英国。TPP加盟に賭けるスタンスが以下続いていく。

◇英国、産業競争力の低下鮮明;自動車生産66年ぶり低水準 (日経 電子版 22:17)
→英国の産業競争力の低下が鮮明。2022年の自動車生産台数は66年ぶりの低水準に沈んだ旨。ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計アームは上場先にお膝元のロンドン証券取引所ではなく、米国を選んだ旨。欧州連合(EU)を離脱して独自に成長する英国のシナリオは行き詰まっている旨。

□4月3日(月)

上記の通り、半導体輸出規制への反発も1つ、中国側の改めてのスタンスである。

◇日中外相、4時間協議;中国「台湾は核心的利益の核心」‐懸案多く危機管理へ対話の枠組み重視 (日経 電子版 00:00)
→林芳正外相は2日、北京で中国の秦剛国務委員兼外相と会談し、2国間の対話継続を確認した旨。両国は東シナ海などを巡り緊張し、米中対立も絡む旨。昼食会を含めた協議時間は当初予定の2時間半を上回る4時間ほどで、台湾などを巡り応酬する場面もあった旨。

◇英国のTPP加盟「インド太平洋、英戦略の根幹」 閣外相 (日経 電子版 19:30)
→英ビジネス貿易省のドミニク・ジョンソン投資担当閣外相(副大臣級)は3日、都内で日本経済新聞の取材に応じた旨。英国が環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を認められたことに絡み「インド太平洋地域は地政学的に重要であり、英国の戦略の根幹をなす」と発言。TPPへの参加を通じて、加盟国が多いアジアへの関与を深める姿勢を強調した旨。

□4月4日(火)

景気懸念が重荷な中の上げ下げ、金曜が取引なしの今週の米国株式市場である。

◇NYダウ続伸、327ドル高;原油高で資源関連株に買い (日経 電子版 06:38)
→3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比327ドル00セント(1.0%)高の3万3601ドル15セントで終えた旨。2月17日以来およそ1カ月半ぶり高値。原油先物相場が大幅高となり、資源関連を中心に買いが入った旨。景気の先行きに懸念が高まりディフェンシブ株が総じて上昇したことも相場を押し上げた旨。

□4月5日(水)

フィンランドがNATOに正式加盟、対ロシアの壁が強化されている。

◇フィンランド、NATOに正式加盟;対ロシア抑止力強化 (日経 電子版 03:28)
→フィンランドは4日、北大西洋条約機構(NATO)に正式に加盟した旨。ロシアのウクライナ侵攻を受け、北欧の軍事強国が長年の中立政策を破棄して米欧の集団安全保障の枠組みに入る旨。ロシアの西側国境の大部分がNATO加盟国で占められる。
抑止力と防衛力が大幅に強化されるが、ロシアの反発は必至。

◇NYダウ反落、198ドル安;求人件数減り景気に懸念 (日経 電子版 05:57)
→4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前日比198ドル77セント(0.6%)安の3万3402ドル38セントで終えた旨。4日発表の2月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が市場予想以上に減り、米景気の急減速を示したと受け止められた旨。ダウ平均は前日までの4営業日で1200ドルあまり上昇しており、主力銘柄には利益確定の売りも出やすかった旨。

米国での景気懸念の現時点である。

◇米雇用減速、市場に景気懸念;米利上げ停止観測強まる (日経 電子版 21:15)
→金融・資本市場で米雇用情勢の悪化に警戒感が強まっている旨。4日に発表された雇用指標が市場予想を大きく下回り、米景気の先行きに対する懸念が増した旨。
外国為替市場ではドル安が進み、金(ゴールド)は最高値更新が迫る旨。市場は雇用の減速をインフレの沈静化に加えて景気悪化のシグナルとして捉え始め、米連邦準備理事会(FRB)が次回会合で利上げを見送るとの観測が優勢になっている旨。

□4月6日(木)

◇NYダウ反発、80ドル高;製薬やヘルスケア株が上昇 (日経 電子版 05:47)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比80ドル34セント(0.2%)高の3万3482ドル72セントで終えた旨。市場予想を下回る米経済指標の発表が相次ぎ、景気懸念が相場全体の重荷となった旨。一方、景気動向に左右されにくいディフェンシブ株に買いが入り、ダウ平均を支えた旨。

米国と台湾の接触が、できるだけの配慮のもと行われている。

◇米下院議長、台湾総統と会談;「絆は過去最高に強い」 (日経 電子版 06:47)
→・台湾の蔡英文総統とマッカーシー米下院議長が会談
 ・マッカーシー氏、超党派で台湾を支援する方針伝達
 ・中国の反発強く、米国との対立が一段と強まる恐れ
 台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は5日、訪問中の米西部カリフォルニア州で共和党のマッカーシー下院議長と会談した旨。

IMFより、本年の世界経済鈍化の見通しである。

◇IMF専務理事「先進国の9割で成長鈍化」;2023年見通し (日経 電子版 22:00)
→国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は6日、世界銀行と合同で開く春季総会を控えて講演した旨。近く公表する経済見通しについて2023年の経済成長率が「先進国の9割で鈍化する」と説明。高インフレに対応する金融引き締めが需要の低下や金融不安を招き、世界経済を下押しする旨。

□4月7日(金)

◇NYダウ横ばい;ハイテク株高が支えも景気懸念が重荷 (日経 電子版 05:53)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均はほぼ横ばいで、前日比2ドル57セント高の3万3485ドル29セントで終えた旨。同日発表の労働関連の指標が市場の想定より悪く、米景気の先行き不安が高まったことから売りが出た旨。半面、米長期金利の低下を背景にハイテク株が買われ、指数を下支えした旨。

◇米就業者数、3月23.6万人増;2カ月連続で鈍化 (日経 電子版 22:14)
→米労働省が7日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から23万6000人増えた旨。伸びは市場予想通りで、2カ月連続で鈍った旨。失業率は2月の3.6%から3.5%に低下した旨。
過熱状態が続く雇用が落ち着くかどうかは米連邦準備理事会(FRB)が利上げ停止を探る際の重要な判断材料となる旨。


≪市場実態PickUp≫

【Chips Act関連】

米国のChips Actに続いて、各国・地域での半導体法の取り組みである。

韓国の国会が、K-Chips Actを承認している。

◇South Korean chips bill approved by parliament‐RACE WITH TAIWAN: With the new bill and subsidies, Seoul is hoping to maintain its tech leadership or even supercede Taiwan in the production of logic chips (3月31日付け Taipei Times)
→韓国の国会が昨日30日、企業に税制上の優遇措置を与えることで投資を促進し、同国の半導体産業を後押しする法案を承認した旨。
K-Chips Actとして知られるこの法案は、製造拠点に投資する大手企業に対する税額控除を現在の8%から15%に引き上げ、中小企業に対する税額控除は16%から25%に引き上げるというもの。

台湾でも、半導体業界に向け特に中小の保護を求める次の論調である。

◇EDITORIAL: Smaller chip firms need support (4月4日付け Taipei Times)
→韓国のK-Chips法からヒントを得て、政府は、グローバルサプライチェーンにおける地元の半導体産業の重要な役割を保護するための法案をカスタマイズすべきである旨。税制上の優遇措置は、一握りの大規模な半導体メーカーを対象とするのではなく、中小企業にも適用されるべき旨。

欧州連合(EU)では、半導体生産世界シェア倍増を目指すEU Chips Actが、今月承認の可能性、と以下の通りである。

◇Exclusive: EU Chips Act likely to get green light on April 18 -sources‐Sources: EU on track to complete its own Chips Act this month (4月5日付け Reuters)
→欧州連合(EU)が半導体産業を強化し、米国やアジアに追いつくために策定した43 billion euro($47 billion)の計画は、4月18日にEU諸国と議員から許可を得る可能性が高いと、本件を直接知る人々が水曜5日に述べた旨。

◇EU Chips Act likely to get green light this month (4月6日付け South China Morning Post)
→*この法案は、今後10年間で、世界の半導体生産に占める該EUブロックの割合を20%に倍増させることを目的としている旨。
 *EUの政府および議員は、旧来の半導体や研究・設計施設を含むバリューチェーン全体に範囲を広げている旨。

Chips Actを制定して半導体製造を強化して世界を主導する狙いの米国であるが、サプライチェーンは一国では支配できない、との辛口の論調が見られている。

◇As US moves to regain microchip leadership, some say it never left‐While US funds chip firms, the supply chain is global (4月6日付け Computerworld)
→1)Biden政権はCHIPS法を制定したが、米国の半導体産業は依然として中国や台湾に製造を委託する必要がある、とMITの教授、Yossi Sheffi氏。「すべての卵を一つのカゴに入れることになるため、すべてを米国にシフトすることは、いくつかのリスクを高めることになる」と同氏。
 2)米国政府は、マイクロチップメーカーに米国への生産移転を促すために数百億ドルの資金を投入し始めたが、多様化するグローバルなサプライチェーンは一国では支配できないなど、ハードルは依然として高い旨。


【水の確保】

Arizona州というと、州都、Phoenixを思い浮かべるが、砂漠の中、灌漑設備という印象がある。インテルそしてTSMCが半導体製造拠点を建設する計画の中での水の問題について、以下の記事が見られている。

◇Water battle adds absurdity to US push for semiconductor 'reshoring'‐Will enough water flow for TSMC, Intel's Ariz. fab plans? (4月3日付け Global Times (China))
→台湾積体電路製造股?有限公司(TSMC)は、アリゾナ州に6つのウェーハ製造拠点を建設する計画であり、インテルは該グランドキャニオン州でマイクロチップを製造し、水資源に圧力をかけている旨。アリゾナ州の半導体企業が直面する水資源の争奪戦は、米国の半導体『リショアリング』計画の複数の両立不可能な矛盾と実現不可能性を露呈している旨。

◇TSMC reiterates water sourcing plan for US fabs (4月5日付け Taipei Times)
→台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング社(TSMC、台積電)は昨日、干ばつに見舞われる米国アリゾナ州での「水政治」に巻き込まれる可能性があるという報道を受け、同州での包括的な水処理およびリサイクル施設の計画をあらためて発表した旨。


【SamsungとAMDの連携延長】

SamsungとAMDが、ここ4年にわたるSamsungのExynos SoCsにAMDのRadeonグラフィックス・アーキテクチャを搭載する連携を延長することに合意している。今までの山谷の経緯もあらわされている。

◇Samsung extends mobile chip partnership with AMD despite past results‐The Exynos 2200 SoC was very underwhelming (4月5日付け TechSpot)
→このパートナーシップは過去4年間、必ずしも大成功とは言えなかったが、韓国の巨大企業はAMDが提供できるものへの信頼を失ってはいない旨。

◇Samsung and AMD Renew GPU Architecture Licensing Agreement More RDNA Exynos Chips to come‐AMD, Samsung re-up mobile chip partnership (4月6日付け AnandTech)
→Advanced Micro Devices(AMD)とSamsung Electronicsは、SamsungのExynosシステムオンチップ(SoC)デバイス技術向けのGPUアーキテクチャライセンス契約を更新した旨。Samsungは、ArmベースのExynos SoCs向けにAMDのRadeonグラフィックス・アーキテクチャのライセンスを継続し、2019年までさかのぼる協業を続けている旨。

◇Samsung Electronics and AMD Extend Strategic IP Licensing Agreement (4月6日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Samsung Electronics Co., Ltd.とAMDは本日、複数世代の高性能・超低消費電力AMD Radeonグラフィックス・ソリューションを、SamsungのExynos SoCsの拡張ポートフォリオに導入するための複数年契約延長に合意したことを発表した旨。


【AI関連】

生成AI、そしてChatGPTと、そのインパクトを測る記事が、以下の通り相次いでいる。
グーグルに次いでメタの参入と、しばらく余韻が続く気配である。

◇Nvidia helps bring Generative AI into healthcare, pharma (4月4日付け FierceElectronics)
→最近のNvidiaの発表は、創薬やMedtronicsのGI Geniusのような医療機器にAIを導入することを目的としている旨。
ジェネレーティブAIにまつわる新たな宣伝と倫理的ジレンマは、特に医薬品やヘルスケアなどの分野で、AI技術ツールができるすべての良いことに影を落とす影響をもたらすかもしれない旨。

◇ChatGPTの衝撃;米労働者の8割に影響も‐編集委員 吉川和輝 (4月4日付け 日経 電子版 05:00)
→米オープンAIの対話型人工知能(AI)、ChatGPT(チャットGPT)から目が離せないのは、これが従来のAIとは異質の万能型「汎用AI」の片りんを見せているからだ。その基盤技術である「大規模言語モデル」の産業波及効果も大きい。これらが世界規模でイノベーションをけん引する一方、ホワイトカラーを中心に労働市場の再編を促すシナリオも現実味を帯びてきた。・・・・・

◇Qualcomm, Nvidia spar for top spot in AI chip efficiency tests‐Qualcomm, Nvidia AI chips do battle in test (4月5日付け Reuters)
→QualcommとNvidiaの人工知能(AI)コンポーネントの調査では、3項目中2項目でQualcommの半導体の方がエネルギー効率で優れていた旨。自然言語処理テストでは、"絶対的なパフォーマンス条件と電力効率 "でNvidiaが勝者と判断された旨。

◇Google reveals its newest A.I. supercomputer, says it beats Nvidia (4月5日付け CNBC)
→*Googleは水曜5日、同社のAIスーパーコンピューターの詳細を公開し、競合するNvidiaのシステムよりも高速かつ効率的であると述べた旨。
 *NvidiaがAIモデルの訓練と展開の市場で90%以上を占めているのに対し、Googleは2016年からTensor Processing Unit(TPU)と呼ばれる人工知能(AI)用の半導体を設計・展開しており、一部は社内用として使用されている旨。

◇メタが生成AIを年内商用化;CTO表明、広告画像に活用【イブニングスクープ】 (4月5日付け 日経 電子版 18:00)
→米メタ(旧フェイスブック)は5日、文章や画像などを自動的に作る生成人工知能(AI)を年内に商用化する方針を明らかにした旨。同社は2013年にAIの研究に本格的に着手し、論文の引用数などで米グーグルに次ぐ地位を占める旨。グーグルなども商用化の方針を示しており、米テクノロジー大手の相次ぐ参入で普及に弾みがつきそう。

◇Nvidia: H100 AI Performance Improves by Up to 54 Percent With Software Optimizations‐Nvidia's software upgrades boost H100 AI performance ‐Nvidia's H100 remains the inference performance king and keeps getting faster. (4月5日付け Tom's Hardware)
→Nvidiaは、ディープラーニングワークロード用の著名なベンチマークの最新バージョン、MLPerf 3.0において、H100コンピュートGPUの新しい性能数値を発表した旨。
Hopper H100プロセッサは、time-to-train測定で前身のA100を上回るだけでなく、ソフトウェアの最適化によって性能を向上させている旨。

◇OpenAI、対話AIの安全策公表 欧米での批判受け (4月6日付け 日経 電子版 12:07)
→人工知能(AI)開発の米オープンAIは5日、高度な言語能力を持つAIの安全面での施策を公表、外部の専門家や利用者の声を交え、動作監視して改善するほか、AIの訓練に使うデータから個人情報をできる限り削除することなどを掲げた旨。プライバシー侵害をめぐり欧米で批判や懸念の声が強まっていることに対応した旨。


【Rapidusとimecの連携】

次世代半導体の量産化を目指すRapidusと世界的な次世代技術研究機関のimec(ベルギー)が、EUV露光技術での連携、およびimecのCore Partner ProgramへのRapidusの参加が、次の通り発表されている。

◇Rapidus, Japan’s Newly Founded Chip Manufacturer, Joins imec’s Core Partner Program (4月4日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Imecと日本の新設半導体メーカー、Rapidusが本日、RapidusがimecのCore Partner Programに参加し、先端半導体研究の分野で長期的かつ持続的な協力関係を構築する重要な次のステップを踏み出したことを発表した旨。

◇ラピダスとベルギーimec、EUV露光技術で連携 (4月5日付け 日刊工業)
→最先端半導体の開発製造会社のRapidusは4日、ベルギーの世界的な次世代技術の研究機関であるimec(アイメック)と次世代半導体の微細加工に必要な極端紫外線(EUV)露光技術の開発で連携すると発表、3月29日に合意した旨。

ご意見・ご感想