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米国の対中規制関連:同盟国への追随要請、やむにやまれぬ動きなど

新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜4日夕方時点、世界全体で6億3180万人、1週間前から227万人増、前週比38万人減である。感染下げ止まりが続く中、米欧とアジアで異なる派生型の流行が見られ、見通せない先行きである。米国の中国に対する次世代半導体技術輸出規制の波紋が続いており、米国Biden政権は我が国はじめ同盟国に対し、歩調を合わせて追随するよう要請している。中国でのビジネスが非常に大きいだけに、該規制がどのような条件範囲に及ぶのか、関係各国・地域における政府および半導体関連業界の対応が模索されている状況がうかがえている。ギリギリの線での打開策を探るやむにやまれぬ動きが、それぞれに行われている模様である。

≪米国の要請へのそれぞれの対応≫

米国の同盟国への要請について、中国での受け取りがあらわされている。

◇China's state-backed trade body hits out at Biden's chip controls as Chinese tech firms face more curbs (10月28日付け South China Morning Post)
→*中国国際貿易促進委員会が、グローバル企業に対し、「アメリカの一方的な動き」の影響を緩和するために協力するよう呼びかけている旨。
 *米国の高官は、米国が半導体輸出規制を一方的に発表したが、多国間協定が間もなく予定されていると述べた旨。

今回の規制で中国の半導体業界への多大なインパクトは必至、米国に対し寛大な措置を求めるスタンスも見えている。

◇Tech war: China's semiconductor ambitions face moment of reckoning as Washington launches all-out siege (10月29日付け South China Morning Post)
→*あるアナリストのレポートは、中国の半導体企業の多くが、最新の米国の輸出規制によって"破壊、損傷、または制限される"とまで言っている旨。
 *即時対応の1つは、特に未検証リストに追加された31社に対して、コンプライアンスを通じて米国に寛大な措置を求めることかもしれない旨。

Kioxiaからは、米国による分断のリスク、とのあらわし方である。

◇Japanese chipmakers' warning shows risk of US decoupling (10月31日付け Global Times (China))
→日本の半導体メーカー、Kioxiaの副会長、Lorenzo Flores氏は、同氏の会社は最近の米国の輸出規制が半導体に及ぼす影響を分析していると述べ、世界のサプライチェーンを切り離すことは"非常に複雑で、費用と時間がかかる"と付け加えた、とFinancial Timesが日曜30日に報じた旨。

Biden政権は、我が国はじめ同盟国に今回の規制への順守を以下の通り明確に求めている。

◇U.S. pushes Japan and other allies to join China chip curbs‐US wants trade allies to embrace China chip restrictions ‐Tokyo weighs similar restrictions, prompting concern among equipment makers (11月1日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→Biden政権は、日本など貿易同盟国に、次世代microchipsやその他の技術に関する中国への輸出制限を順守させようとしている。日本は、国内生産が多い半導体製造装置への規制を懸念している旨。

◇米国、対中半導体規制に追随求める、日本など同盟国に (11月1日付け 日経 電子版 17:00)
→バイデン米政権は先端半導体の対中輸出規制について、日本など同盟国にも同様の措置を求める旨。関係国政府と協議して早期の合意をめざす旨。米国では半導体の技術者が中国から引き揚げるなど対応を迫られている旨。日本の半導体産業でも米中対立の影響がさらに強まる見通し。
日本政府関係者によると、米国からの打診を受けて政府内で調整に入った旨。

先端リソ装置のASMLを擁するオランダとも米国はコンタクトである。

◇US Chip-Gear Makers Told to Wait for Relief From China Curbs (11月3日付け Bloomberg)
→*米国の半導体企業は、中国における外国企業よりも多くのハードルに直面している
 *アメリカとオランダの当局者は今月後半に会談を行う

Raimondo米国商務長官による政権の強力なスタンスのプレゼンである。

◇U.S. Commerce Secretary Raimondo doubles down on Biden plan to restrict American companies, and citizens, from helping China make semiconductor chips (11月3日付け CNBC)
→*Gina Raimondo米国商務長官は、中国の半導体製造を支援する米国企業や市民に対するバイデン政権の禁止を擁護した旨。
 *Raimondo氏は、該新規制は米国企業を傷つけるようには設計されていないと述べたが、一部の企業は売上げの一部が打ち消される旨。
 *該新規則は先月初めに導入された旨。

◇US seeks to pressure allies' chip gear makers to join export control‐Raimondo: US wants allies making IC gear to boycott China (11月4日付け DIGITIMES)
→Gina Raimondo米国商務長官は、中国の半導体メーカーから高度な半導体製造装置を引き離そうとしている旨。「中国は軍事と民間の融合戦略と呼ばれるものにますます積極的になっている。これは本質的に、商業目的である我々の高度な半導体を購入するための空想的な話。」とRaimondo氏がTVインタビューで語った旨。

日本もオランダも追随するとの見通しが示されている。

◇米商務長官、対中半導体規制「日本も追随するだろう」 (11月5日付け 日経 電子版 07:53)
→米国のレモンド商務長官は米国政府が始めた先端半導体の対中輸出規制について日本も追随するとの考えを示した旨。「日本とオランダが私たちに追随するだろう」と述べた旨。
3日の米CNBCのインタビューで明らかにした旨。米政府高官が対中輸出規制での連携について具体的な国名を明言したのは初めてとみられる旨。米国からの打診を受け、日本政府はどのような内容なら追随できるか議論している旨。レモンド氏は具体的な中身には言及しなかった旨。

米国政府による一方的な規制の動きであるだけに、当惑、困惑のやむにやまれぬ反応が関係各所であらわされている。

中国の企業で働く米国人についての見方である。

◇US Ban on Americans Aiding China Chip Firms Narrower Than Feared (10月31日付け Bloomberg)
→*特定の機能を実行する人のみを制限する規制
 *中国は技術開発を米国の人員と企業に依存

オランダのASMLの苦慮の反応である。

◇US ‘suggests’ EU impose a chip export ban on China (10月31日付け Asia Times)
→ASMLは、何十年にもわたって1,000台の半導体製造装置を販売してきた中国から自発的に離れようとはしていない旨。

韓国・SK Hynixでも、米国の圧力があらわされている。

◇SK hynix says Arm stake acquisition 'not underway'‐SK Hynix asserts it is not pursuing an equity stake in Arm (10月31日付け The Korea Herald (Seoul))
→SK Hynixは、韓国の金融監督院(Financial Supervisory Service)に提出した書類の中で、Armの少数株を取得しようとしていないことを明らかにした旨。同社は、1年間の免除が発行されたにもかかわらず、米国政府の中国に対する半導体関連の輸出制限からの同社事業への圧力を感じている旨。

中国の企業で働く米国人に対する米国政府の今回の指針が次の通りである。

◇BIS FAQ reflects enforcement complexity on chip ban‐Commerce clarifies status of US citizens working in China (11月1日付け DIGITIMES)
→米国商務省産業安全保障局が、中国の半導体産業で働く米国市民の問題に対処した旨。米国人は、中国の"拠点"が制限の基準を満たしているかどうかにアクセスするためにデューデリジェンスを実施する必要があり、"顧客を知ること"のガイドに米国人は従うよう勧められる旨。

中国の半導体メーカーにおける率直な対応である。

◇Chinese chip makers seek way out of US curbs (11月3日付け Asia Times)
→一部の中国の半導体メーカーは、先月、米国商務省の貿易監視リストに掲載された後、率先して北京の米国大使館に連絡したとされている旨。一部の中国企業は、制裁リストから自社の名前を削除しようとし、他は、米国以外の外国人エンジニアに当たっている旨。

中国の半導体業界における現時点のインパクトがあらわされている。

◇中国半導体、自立に逆風、上海で大手参加の国際会議開催、米規制で先端品欠く (11月3日付け 日経)
→中国の半導体関連メーカーが、技術開発の加速や増産対応を相次ぎ表明している旨。米国による輸出規制の強化を受け、習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)は「ハイテクの戦いで勝利せよ」と強調。半導体自給率の引き上げに力を入れる旨。ただ規制対象は人にも及び、足元では米国籍の企業幹部の流出が始まった旨。習氏が目指す「科学技術の自立自強」への道のりは容易ではない旨。

このような米国の対中国規制を巡る動きの中で、直接あるいは間接、関連する記事内容を以下取り出している。

台湾発の連載記事から、以下の通り。

◇Leaders in semiconductor in 2030 (7): Taiwan-Japan partnership in a new era (10月28日付け DIGITIMES)
→これまで、サプライ チェーンは直線的な大量生産が特徴であったが、将来的には、差別化された需要に対応する分散型生産システムに移行していく旨。製品が複雑になればなるほど、機会が多くなる旨。台湾は小さく人口密度が高く、産業は新竹の北に集中しており、通信と輸送が容易である旨。ハイテク大手は、台湾企業のサプライ チェーンとコンポーネントに依存している旨。生産を東南アジア諸国に移す場合でも、自動車部品を欧米から台湾に販売する場合でも、台湾と協力することが最善の解決策である旨。

◇Leaders in semiconductor in 2030 (8): South Korea's role in Chip 4 alliance (10月31日付け DIGITIMES)
→結局のところ、経済と産業はすべて政治的な目的を果たしている旨。 米国が中国の台頭に対する非軍事的な対抗手段として半導体を使用することを決定した場合、台湾と日本は選択の余地がなく、韓国も例外ではない旨。また、台湾海峡で戦争が勃発した場合、私たちの誰もが無傷になることはなく、日本も韓国もそうではない旨。

◇Leaders in semiconductor in 2030 (9): Embracing collaboration and emerging biz opportunities, rather than conflicts (11月1日付け DIGITIMES)
→過去30年間、世界経済の勢いの3分の1は中国からもたらされた旨。これは、世界に対する中国の積極的な貢献であるが、しかし、中国が外資を導入し、国内市場をテコ入れしようとする動きの背後には、一帯一路の拡大という形で現れた技術国家主義的な狙いがある旨。このような議題は、米国主導の西側陣営に深刻な懸念を引き起こし、西側資本主義に対する深刻な挑戦であると考えられる旨。

◇Leaders in semiconductor in 2030 (10): Golden decade vs perfect storm (11月3日付け DIGITIMES)
→MediaTekの会長、Ming-Kai Tsai氏が、短期的な利益を過大評価し、長期的なビジネス チャンスを過小評価することが多いと指摘している旨。同氏が事業を開始した1998年には、世界のIT市場は約500 billionの規模であった旨。

中国でのハイテク戦争シリーズ記事から、いろいろな議論が見られる内容である。

◇Tech war: industry veterans say huge domestic demand for mature chips can shelter Chinese firms from US hostilities (11月1日付け South China Morning Post)
→*専門家が、エグゼクティブ、研究者、政府関係者が意見を共有するためのフォーラムであるSemicon China executive summitで講演した旨。
 *一部のスピーカーは、これらの半導体に対する下流の需要が非常に大きいため、中国は成熟したノード技術に焦点を当てる必要があると述べた旨。

◇Tech war: local authority in Chinese chip-making hub hosts talks with companies on US export curbs (11月3日付け South China Morning Post)
→*無錫市東部の地方当局が、外国および地元の半導体メーカーと会談し、最新の米国の輸出規制について話し合った旨。
 *中国政府当局者が、企業がワシントンの規制の潜在的な影響を緩和するのを助けるための彼らの取り組みを認めたのはこれが初めて。

同じSouth China Morning Postでのコラム記事から。米国に対する警告の論調である。

◇Computer chips are the new oil and Taiwan is the new Saudi Arabia‐Viewpoint: Taiwan's place in the tech trade war (10月31日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→中国と米国の間の貿易戦争の中で、台湾はmicrochipsの重要な製造業者である、とSouth China Morning Postのコラムニスト、Alex Lo氏。「しかし、長期的には、米国は技術的に中国を締め出そうとするため、台湾の貴重な半導体産業を抹殺してしまうかもしれない」とLo氏は推測している旨。

ハイテク戦争の渦中、三次元実装がより早く展開するのでは、との見方である。

◇3D IC packaging to develop faster under US trade sanctions against China, says AP Memory chair‐AP Memory exec: 3DIC packaging to advance in trade bans (11月2日付け DIGITIMES)
→成熟した製造プロセスでは、3D IC実装が先端プロセスの代替ソリューションになると予想され、最新の米国の先端ロジックおよびメモリ半導体関連への輸出規制の下で、予想よりも早く展開していく旨。

台湾有事への進出企業の備えについての調査である。

◇台湾有事に進出企業の半数が対応策、50社調査、備え拡大 (11月2日付け 日経 電子版 05:15)
→・台湾進出企業50社に有事対応を調査。23社で策定進む
 ・駐在員らの退避に備え航空券確保、駐在員絞る動きも
 ・通信遮断も懸念。帰国後の現地事業の継続に重い課題
台湾に進出する企業の間で、中国侵攻などの有事を想定し、駐在員の退避計画や事業継続計画を策定する動きが急速に広がってきた旨。

台湾の半導体産業への寄与が、改めてあらわされている。

◇Maintaining semiconductor industry's edge key to future: Powerchip chair‐Powerchip chairman: Taiwan chipmakers need IC engineers (11月4日付け The Taipei Times (Taiwan))
→国家の関与: 台湾の半導体分野の役割を維持するための鍵は、技術および研究機関を通じてトップ エンジニアを育成すること、とPowerchip Semiconductor Manufacturing Corp(力積電)のchairman、Frank Huang(黄崇仁)氏。

一層激動の世界情勢の中、引き続き注目していく。


コロナ対応の完全には収まりきらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□10月31日(月)

コロナ規制が続く中国、景気指数がまたも下落している。

◇10月の中国景況感、再び50割れ、コロナ規制で需要低迷 (日経 電子版 10:50)
→中国国家統計局が31日発表した2022年10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2。9月より0.9ポイント下落し、好調・不調の境目である50を2カ月ぶりに下回った旨。新型コロナウイルスを抑え込む「ゼロコロナ」政策に伴う厳しい行動制限などが需要を抑圧した旨。

□11月 1日(火)

米国連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee:FOMC)の0.75%利上げが決定された今週であるが、以下の通り前4日は下げて、最後に雇用統計を受けて上げた米国株式市場である。

◇NYダウ7日ぶり反落、128ドル安、FOMC控え利益確定 (日経 電子版 08:12)
→10月31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反落し、前週末比128ドル85セント(0.4%)安の3万2732ドル95セントで終えた旨。前週末までの6日続伸で2500ドル強上げた後とあって、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を11月2日に控えて目先の利益を確定するための売りが優勢となった旨。

□11月 2日(水)

◇NYダウ続落79ドル安、堅調な米雇用指標が売り誘う (日経 電子版 05:53)
→1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比79ドル75セント(0.2%)安の3万2653ドル20セントで終えた旨。午前に発表された米雇用指標が堅調で、米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢が続くとの観測が相場の重荷となった旨。もっとも、2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエル議長の記者会見を見極めたい投資家も多く、積極的な売買は見送られた旨。

FRBのFOMC利上げ決定関連の動きである。

◇The Fed is expected to raise interest rates by three-quarters of a point and then signal it could slow the pace‐All eyes on Powell as markets gauge future rates policy (CNBC)
→アナリストと市場参加者は、連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee:FOMC)の会議が本日終了した後、連邦準備制度理事会(FRB)のJerome Powell議長のコメントに政策転換の可能性の兆候があるかどうかを注視している旨。FRB当局者は、ベンチマーク金利がさらに75 ベーシスポイント上昇する可能性が高いことを示唆しており、金利は3.75%から4%の範囲になる旨。

□11月 3日(木)

◇FRB、0.75%利上げ、減速示唆も到達水準は「より高く」 (日経 電子版 06:21)
→・通常の3倍の利上げ幅で、6月に約27年ぶりに実施してからは4会合連続
 ・パウエル議長は利上げペース減速を示唆、12月会合で議論
 ・同時に利上げ終了時に到達する金利水準は「より高く」と表明米連邦準備理事会(FRB)は2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げを決めた旨。通常の3倍の利上げ幅で、6月に約27年ぶりに実施してからは4会合連続となる旨。記者会見したパウエル議長は利上げペースの減速を示唆しつつ、利上げ終了時に到達する金利水準はより高くなるとの見通しを示した旨。

◇NYダウ3日続落、505ドル安、FRBの利上げ長期化を警戒 (日経 電子版 07:12)
→2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比505ドル(1.5%)安の3万2147ドルで取引を終えた旨。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が同日、利上げの停止時期を考えることは「かなり時期尚早だ」と指摘。政策金利の水準が従来の想定以上に高くなる可能性も示唆したことで、景気の一段の冷え込みを懸念する投資家の売りが広がった旨。

□11月 4日(金)

◇NYダウ4日続落、146ドル安、金融引き締めへの警戒強く (日経 電子版 05:34)
→3日の米株式市場ダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比146ドル51セント(0.5%)安の3万2001ドル25セントで終えた旨。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の2日の会見を受け、金融引き締め長期化への警戒が強まった旨。ただ、4日朝に発表される10月の米雇用統計を見極めたいとのムードから午後にかけては下げ渋り、持ち高調整の買いで小幅に上昇する場面もあった旨。

□11月 5日(土)

◇NYダウ反発401ドル高、雇用統計受け株買い直し (日経 電子版 05:40)
→4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発し、前日比401ドル97セント(1.3%)高の3万2403ドル22セントで終えた旨。4日発表の10月の米雇用統計は米労働市場の引き締まりを示したが、米金融政策の見通しを変えるほど強くないとの見方から株式が買い直された旨。ただ、米長期金利の上昇を受けて売りに押される場面もあり、不安定な相場展開だった旨。


≪市場実態PickUp≫

【アップルiPhone関連】

中国でのゼロコロナ政策によるiPhoneの生産混乱の関連について、以下の通りである。

◇中国iPhone主力拠点でコロナ巡り混乱、世界供給に影響も (10月31日付け 日経 電子版 02:00)
→米アップルのスマートフォン「iPhone」の生産を請け負う台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の鄭州工場(河南省)で新型コロナウイルスを封じ込める「ゼロコロナ政策」を巡って混乱が起きている旨。コロナ対策で出勤できない従業員が増え、地元当局も事態の収拾に乗り出した旨。ホンハイは30日に声明を発表し、対処が「持久戦になる」として、事態の長期化を示唆した旨。

◇IPhone output could drop 30% due to COVID-19 curbs (11月1日付け The Taipei Times (Taiwan))
→アップル社のiPhoneの生産は、中国でのCOVID-19抑制の強化により、世界最大の工場の1つで来月30%も落ち込む可能性がある、と本件を直接知る人物が昨日語った旨。

◇Foxconn's latest disruptions in Zhengzhou highlight supply chain risks in China, prompting more production in Vietnam and India (11月2日付け South China Morning Post)
→*世界最大のiPhone工場からの最近の労働者の流出は、中国におけるAppleの製造サプライチェーンの最新の混乱を示している旨。
 *Foxconnやその他のAppleサプライヤーは、すでに一部の生産能力をベトナムとインドに移し始めている旨。

◇Foxconn lockdown shows risks of China dependence, analysts say‐OUTPUT LOSS: A heavy dependence on China invites operational risks, especially as the US-China trade dispute shows no sign of being resolved, a consulting firm said (11月4日付け Taipei Times)
→iPhoneの世界最大の生産元であるFoxconn Technology Group(富士康科技集團)の鄭州工場の封鎖は、"ゼロCOVID"政策の中で中国の製造分野に依存することのリスクのいくつかを浮き彫りにした、とアナリストが述べている旨。

Qualcommのモデム半導体が、当面引き続きiPhoneで使われるとのこと。

◇Apple's iPhones to still run on Qualcomm 5G modems in 2023 amid setbacks with in-house designs (11月3日付け South China Morning Post)
→*Qualcommは、Appleが自社設計に向けて採用をやめるのではないかとの懸念を経て、iPhonesの"大部分"にモデム半導体を供給し続ける旨。
 *Appleの独自の5Gモデムへの取り組みは、過熱しているプロトタイプ バージョンによって妨げられ、計画された切り替えが遅れている旨。

アップルにとっての中国市場の重みが、率直にあらわされている。

◇[FT・Lex]Apple、容易でない中国依存脱却 (11月4日付け 日経 電子版 10:52)
→別れるのは難しい。米アップルに聞いてみればいい。アップルは、同社にとって3番目に重要な市場で、ほとんどの製品が組み立てられている中国への依存度を引き下げようとしている。新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)がサプライチェーンに大きな混乱をもたらしたことから、すでに一部の製品の生産をベトナムとインドに移管した。・・・・・


【Micronの1β DRAM】

Micron Technologyが、従来の1α(1-alpha)プロセスノードから15%の電力効率の向上と35%以上のビット密度の改善を実現、DUV(Deep Ultraviolet)リソグラフィによって製造され、EUV(Extreme Ultraviolet)ツールを使用しない同社最後のDRAM生産プロセスという1β DRAMのサンプル配布を発表している。同社広島拠点での製造とのこと。

◇Micron Unveils 1β (1-beta) DRAM Process Node, LPDDR5X-8500 Memory‐The final frontier for non-EUV DRAM fabrication tech (11月1日付け Tom's Hardware)

◇Micron plates 1-beta DRAM for smartphone consumption (11月1日付け FierceElectronics)
→Micronが、革新的な1ベータ ノードDRAMが一部のスマートフォン メーカーとチップセット パートナーに出荷され、大量生産の準備が整っていることを発表した旨。初登場は、8.5Gbpsの最高速度グレードのLPDDR5Xモバイルメモリである旨。前世代よりも電力効率が15%向上し、メモリビット密度が35%増大して、dieあたりの容量が16 Gbになっている旨。

◇Micron Ships World's Most Advanced DRAM Technology With 1-Beta Node (11月1日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Micron Technology社が本日、同社の1β(1-beta) DRAM テクノロジの認定サンプルを出荷、スマートフォン メーカーとチップセット パートナーを選択し、世界最先端のDRAMテクノロジー ノードで大量生産の準備が整ったことを発表した旨。

◇U.S. memory chip maker Micron ships latest DRAM chip to smartphone partners‐Micron samples 1-beta DRAM going into smartphones (11月2日付け Reuters)
→Micron Technologyが、1-alphaテクノロジーを採用したLPDDR5X DRAMを量産出荷している旨。同社は、1-beta DRAMsをサンプル配布しており、該新メモリは、日本の広島にある同社のウェーハ製造拠点で製造される、とMicronのVice President of DRAM Process Integration、Thy Tran氏。


【オン・セミの新潟工場買収】

かつての三洋電機の半導体・新潟工場に馴染みがあるが、米国のオン・セミコンダクター傘下の同工場を、日本政策投資銀行や伊藤忠商事が出資する投資ファンド、マーキュリアホールディングス(Mercuria Holdings)が買収している。今後は、パワー半導体に取り組むとしている。

◇政投銀出資のファンド、半導体工場買収、金融主導で再生【イブニングスクープ】 (10月31日付け 日経 電子版 18:00)
→日本政策投資銀行や伊藤忠商事が出資する投資ファンドなどは米半導体大手、オンセミの新潟県の工場を買収する旨。最新設備を導入し、電気自動車(EV)向け半導体などの受託製造を12月に始める旨。国内には約80の半導体工場があるが、設備の老朽化が進んでいる旨。金融主導で資金を振り向け、国内の半導体産業の再生を後押しする旨。買収するのはオンセミの新潟工場(同県小千谷市)。

◇Japan fund buys Onsemi plant to make EV semiconductors‐Report: Investment fund acquires Onsemi wafer fab in Japan ‐Mercuria eyes buying more Japanese fabs, could rejuvenate industry domestically (10月31日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→日本政策投資銀行(DBJ)と伊藤忠商事が支援する日本のファンドが、オンセミとして知られるアメリカのメーカー、オン・セミコンダクターが所有する日本の半導体工場を買収する、と日経発。
該新潟工場は最新の生産設備を備え、12月から電気自動車や家電向けパワー半導体の受託生産を開始する旨。該工場は現在の約600人のスタッフを維持する旨。

◇ON Semiconductor to sell 200mm wafers to Japanese and US foundries under new strategic focus (11月1日付け DIGITIMES)

◇政投銀や伊藤忠の出資ファンド、半導体工場買収し再生 (11月1日付け 日経)
→日本政策投資銀行や伊藤忠商事が出資する投資ファンドなどは米半導体大手、オンセミの新潟県の工場を買収する旨。最新設備を導入し、電気自動車(EV)向け半導体などの受託製造を12月に始める旨。国内には約80の半導体工場があるが、設備の老朽化が進んでいる旨。金融主導で資金を振り向け、国内の半導体産業の再生を後押しする旨。
買収するのはオンセミの新潟工場(同県小千谷市)。ファンドのマーキュリアホールディングス(Mercuria Holdings)がM&A(合併・買収)助言の産業創成アドバイザリー(東京・中央)、福岡銀行系の福岡キャピタルパートナーズ(福岡市)と組んで買い取る旨。

◇米半導体企業の新潟工場買収、知事「地域活性化に期待」 (11月3日付け 日経 地方経済面 信越)
→新潟県の花角英世知事は2日の記者会見で、国内勢による米半導体大手、オン・セミコンダクターの新潟県小千谷市の工場買収について「成長分野のパワー半導体に投資し、新たな雇用や付加価値の高い生産を増加されると聞いている。今回の経営の変更が地域活性化にもつながると期待している」と歓迎した旨。


【TSMC関連】

TSMCの先端プロセスについて、Cadenceとの連携である。

◇Cadence automates custom/analogue design migration on TSMC advanced technologies‐Cadence platform is tied to advanced TSMC processes (10月31日付け New Electronics)
→Cadence Design Systemsが、同社のVirtuoso設計プラットフォームを調整、Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.(TSMC)のN5およびN4プロセステクノロジと連携できるようにした旨。該Cadenceプラットフォームには、同社のVirtuoso Application Library Environment回路図移行機能が組み込まれている旨。

TSMCの値上げ調整が、MediaTekの価格引き上げにつながる可能性である。

◇MediaTek may raise chip prices in 2023‐Sources: MediaTek likely to boost prices next year (11月1日付け DIGITIMES)
→業界筋によると、MediaTekは2023年にmicrochipsの価格を引き上げることを検討している旨。MediaTekのデバイスを製造するTaiwan Semiconductor Manufacturing Co.(TSMC)は、今後1年間の価格見積もりを調整していると、該情報筋は言及している旨。

米国・アリゾナfabでの動き関連である。

◇TSMC to hold first tool-in ceremony in Arizona fab (11月1日付け Focus Taiwan)
→台湾積体電路製造股?有限公司(TSMC)は、12月に米国アリゾナ州のファブで最初のツールイン式を開催し、工場に生産設備の最初のバッチを設置する予定である、とTSMCが火曜1日に述べた旨。

◇TSMC puts capacity expansion focus on 3nm capacity, US fab‐Sources: TSMC keys in on 3nm chips at Arizona wafer fab (11月3日付け DIGITIMES)
→Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.(TSMC)が、アリゾナ州にある同社の新しいウェーハ製造拠点で、3-nanometer featuresを備えたmicrochipsを製造するための生産能力を優先している、とIC装置ベンダーの情報筋が述べている旨。TSMCはまた、台湾南部にも3nmプロセス技術のファブ サイトを持っている旨。

さらにその先の注目、1-nmの取り組み関連である。

◇TSMC mum on 1nm Longtan fab news‐TSMC's Longtan fab may or may not make 1nm chips ‐CHOICE SITE: Taoyuan's mayor said that the city has been ramping up plans to expand the Longtan campus to satisfy the demands of the world's top chipmaker (11月1日付け The Taipei Times (Taiwan))
→世界最大のcontract半導体メーカー、TSMC(台湾積電)が昨日、新竹科学園区のLongtan(龍潭)キャンパスで1ナノメートル(nm)工場を建設することを否定しないと発表した旨。

◇TSMC approaching 1 nm with 2D materials breakthrough (11月3日付け EDN)
→TSMCの1 nm半導体製造プロセスが形になり始めている旨。MITおよび台湾国立大学(NTU)との共同研究の結果がこの夏に公開された後、TSMCは台湾の桃園(Taoyuan)に1 nmファブを計画していると伝えられている旨。
Taiwan Newsに掲載されたレポートによると、新しい1 nm半導体生産拠点は、TSMCがすでに2つの半導体実装およびテスト工場を運営しているLongtan District(龍潭区)の工業団地に設置される予定の旨。


【巨大ITでの採用凍結】

景気低迷急転の取り沙汰の渦中、アップルそしてアマゾンにて採用凍結が以下の通りである。

◇Apple said to join 'hiring freeze' club. Here are the other members. (11月3日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Insiderのレポートによると、Apple社(Cupertino)はすべての雇用を一時停止し、同社の会計年度の終わりである来年9月まで、おそらく新入社員のオンボーディングを行わない予定の旨。

◇Amazon、新規採用を凍結、「普通ではない経済環境」 (11月4日付け 日経 電子版 05:03)
→米アマゾン・ドット・コムは3日、今後数カ月にわたって人材採用を凍結すると発表、小売事業ではすでに採用活動を止めており、広告やクラウドコンピューティング事業にも拡大する旨。金融引き締めに伴う景気後退への警戒が強まるなかで、人件費を抑えるための雇用調整が広がっている旨。


【Semiconductor Climate Consortium】

SEMIより、温室効果ガス排出量の削減加速に向けた創設メンバー60以上のSemiconductor Climate Consortiumが、以下の通り発表されている。

◇SEMI ANNOUNCES SEMICONDUCTOR CLIMATE CONSORTIUM FOUNDING MEMBERS (11月1日付け SEMI)
→*該コンソーシアムは、半導体のバリュー チェーン全体で温室効果ガス排出量の削減を加速することを目指している旨。
 *該コンソーシアムのメンバーとSEMIは、2022年国連気候変動会議(COP27)に参加する旨。
世界の電子機器製造および設計サプライ チェーンにサービスを提供する業界団体、SEMIと、エコシステムによる温室効果ガス排出量の削減を加速するために半導体バリュー チェーン全体の企業によって形成された新しいグループ、Semiconductor Climate Consortium(SCC)が本日、創設メンバーが60以上の該コンソーシアムを発表した旨。

◇Semiconductor Climate Consortium pledges to hit net zero emissions by 2050‐Chips consortium sets 2050 goal of net zero emissions (11月1日付け VentureBeat)
→Semiconductor Climate Consortiumと国際通商団体、SEMIが、2050年までにネット ゼロ エミッションを達成するために協力している旨。SEMIのpresident and CEO、Ajit Manocha氏は声明の中で、「個々の企業が脱炭素化に向けて重要な措置を講じている一方で、業界は団結して環境に優しいソリューションを開発し、net zeroに向けて推進する必要がある。」と述べている旨。

◇SEMI Announces Semiconductor Climate Consortium Founding Members (11月2日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)


【メモリ価格】

下げ幅が広がる現下のメモリ半導体価格の関連が、以下の通りである。

◇Drops in memory spot prices widen‐DRAM, NAND flash spot prices are declining, sources say (11月1日付け DIGITIMES)
→メモリモジュールメーカーの関係者発。DRAMとNANDフラッシュのスポット価格の下落が拡大しており、ニッチ市場のDDR3半導体の価格はすでに1ヶ月で11%下落している旨。

◇DRAM、10%安、10月大口、下げ幅拡大 (11月3日付け 日経)
→パソコン(PC)やスマートフォンでデータの一時保存に使う半導体メモリー、DRAMの値下がりが続いている旨。10月の大口取引価格は、指標となるDDR4型の8ギガビット品が1個2.15ドル前後と前月比10%下がった旨。前年同月比では35%安い旨。値下がりは6カ月連続で、前月よりも下げ幅が拡大した旨。

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