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米中はじめ各国での半導体業界問題視点:知的財産、危機、後退、復権

新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜19日午後時点、世界全体で5億9418万人に達し、7日前の午後から571万人増、前週比78万人減である。
我が国では、お盆休みの移動が影響か、全国の1日当たり新規感染が最高を更新、一層の防備&警戒を要している。半導体業界を巡る問題の視点が、各国それぞれにあらわれている現時点である。米国では、CHIPS Actへの大統領署名が行われ、様々な反応&動きが続く一方、対中国ではEDAソフト輸出規制が新たな論議を呼んでいる。英国では、半導体製造を見過ごしたことへの危機意識が示されている。中国では、生産拡大への取り組みの後退が仄めかされ、韓国では、次世代半導体R&Dでの実質的復権を目指す動きである。

≪日々刻刻情勢変化を受けての反応≫

まず、米国について、新たな輸出規制の動き、次世代半導体が含まれている。

◇U.S. tightens export controls on advanced chip, gas turbine engine tech‐US restricts ICs, gas turbines production tech exports (8月12日付け Reuters)
→米国連邦政府が、次世代半導体デバイスおよびガスタービンエンジンの生産技術に関する新しい輸出管理を確立した旨。Biden政権は、これらのテクノロジーが国家安全保障を維持するために不可欠であると強く主張の旨。

特に、EDAソフトウェアの輸出規制が対中国主眼に、以下の通りである。

◇米産業安全保障局、半導体用酸化ガリウムやECADなどを輸出規制 (8月15日付け PC Watch)
→Bureau of Industry and Security(BIS、米国産業安全保障局)は12日(米国時間)、半導体製造用の酸化ガリウムやECAD用ツールなどを含む、新たな輸出規制に関する暫定的な最終規定を発表した旨。
輸出規制の対象となるのは、高温や高電圧下での半導体動作を実現する酸化ガリウムおよびダイヤモンド、複雑な集積回路を設計できるECAD、3nm以下のプロセス微細化につながるGAAFET技術、ロケットや超音速システムの燃焼器に応用可能なPGC(Pressure Gain Combustion)技術の4項目。

◇US ban on chip tech could hurt China‐POTENTIAL SETBACK: Although Chinese chip designers and foundry firms already have US EDA software, they might be unable to update those programs under new US rules (8月16日付け Taipei Times)
→市場調査会社のTrendForce社(集邦科技)が昨日、中国への高度な電子設計自動化(EDA)ソフトウェアの輸出に対する米国の最新の禁止措置は、今後3年から5年で3-nmプロセスへのアップグレードを試みる中国の半導体企業が高度な半導体技術にアクセスするのを妨げる可能性がある旨。

◇EDA software ban latest blow to China’s chip makers‐New US export controls on electronic design automation software seeks to box China out of the 3-nm and lower chip markets (8月17日付け Asia Times)
→北京は、最先端の3-nm半導体の製造に使用される電子設計自動化(EDA)ソフトウェアの中国への出荷を米国が新たに禁止したことに対応して、半導体設計ソフトウェア部門を後押しすることを目指している旨。
米国商務省産業安全保障局(BIS)は8月12日に、高度な半導体とガスタービンエンジンの生産をサポートする4つの技術に関する新しい輸出管理を確立するという決定を発表した旨。

◇Inside the software that will become the next battle front in US-China chip war (8月18日付け MIT Technology Review)
→米国はEDAソフトウェアの輸出を制限する動きを見せている。それは何か、そしてこの動きは中国にどのように影響するか?

CHIPS Actに続いて、エネルギー対策などのInflation Reduction Act(IRA)が成立している。

◇Renewable energy tax credits and the Inflation Reduction Act ‐Podcast: Unpacking all the tax credits in the Inflation Reduction Act (8月16日付け Renewable Energy SmartPod)
→Inflation Reduction Act(IRA)には$369 billionの気候とクリーン エネルギーのイニシアチブが含まれており、税制上の優遇措置はその金額のかなりの部分を占めている旨。Vinson & Elkinsのパートナー、Lauren Collins氏は、IRAの手に余るほどの税制優遇措置が、米国における今後数年間の再生可能エネルギーの展開を後押しすることになると説明している旨。
Collins氏はまた、IRAが残念ながら見落としているエネルギーパズルの1つの重要な領域を強調している旨。

これも知財絡み、半導体製造関連での1件である。

◇The U.S. accused a Chinese MIT professor of spying. Now cleared, he helped discover what may be the ‘best semiconductor material ever found’‐MIT professor, cleared of spying, crafts microchip material (8月16日付け Fortune)
→MITの教授であるGang Chen氏は、技術の流用で調査され、後に該嫌疑を取り除いた旨。同氏は、MIT、ヒューストン大学、その他の研究機関の研究チームに参加し、半導体製造においてシリコンよりも優れていると主張されているcubic boron arsenide(立方晶ヒ化ホウ素)材料を発案した旨。

CHIPS and Science Act成立の波紋&反応が、いろいろな切り口で続いている。投資への期待、賛否入り混じる評論など、以下の通りである。

◇Micron's Mixed CapEx Plans Square Up, Analyst Says (8月17日付け EE Times)
→米国のCHIPS Act制定で$40 billionを投資するというMicronの公約に続いて、MicronのCFO、Mark Murphy氏が投資家に対し、同社は2023年に資本拡大への支出を削減すると語った旨。
Wedbush Securitiesのsenior vice president、Matthew Bryson氏は、EE Timesとのインタビューで、Micronがこの10年間に米国に$40 billionを投資し、短期的に設備投資を削減するという計画は理にかなっている、と述べた旨。

◇How the CHIPS and Science Act impacts chipmakers (8月17日付け FierceElectronics)
→2020年の半導体不足は、多くの業界に大きな打撃を与え、需要に追いつくために必要な半導体を見つけるために大急ぎ。それに応じて、政治家は2022年のCHIPS and Science Actを起草した旨。該CHIPS法は、前進する半導体メーカーにどのような影響を与えるか?

◇Lee: CHIPS Act may miss leading-edge tech mark (8月18日付け FierceElectronics)
→台湾海峡全体で緊張が高まっているため、米国内のサプライチェーンの回復力を達成するためのスケジュールはますます急務になっているよう。これは、米国がアジアに後れを取り続けているため、最先端の製造に特に当てはまる旨。CHIPS Actを実現するためのワシントンの短期的および長期的な約束を実現するために対処する必要がある重要なリスクがある旨。

◇The CHIPS Act won't end US reliance on foreign foundries‐Analysis: Even with the CHIPS Act, US will rely on foreign foundries‐For all the billions poured in, is a 'Made in America' sticker worth it? (8月18日付け The Register (UK))
→$280 billionのCHIPS and Science Actへの署名をめぐるファンファーレとファウンドリーの拡張にも拘らず、半導体不足は間もなく終わり、米国は台湾のTSMCおよび韓国のサムスンとSKハイニックスに匹敵するシリコン大国として台頭するだろうと考えるのは許されるであろう。
しかし、それは国家主義者の空想であり、政界の両側の法案の支持者が1年以上にわたって売り込んできたものであり、Intel、Micron、およびその他のような企業は、あまりにも喜んで参加することができなかった旨。

◇Tech war: China’s chip veterans predict huge challenges as US ratchets up tech restrictions (8月18日付け South China Morning Post)
→*ある専門家によると、米国のChips and Science Actは、高度な半導体を国内で製造しようとする中国の動きに克服できない困難をもたらしている旨。
 *中国の半導体業界の売り上げは好調に見えるが、そのコア技術には多くの要望が残されている、と別の業界関係者が述べた旨。

◇GlobalWafers Texas plant on track following CHIPS Act passage‐GlobalWafers will break ground on Texas plant with CHIPS Act (8月19日付け Focus Taiwan)
→台湾に本拠を置く世界第3位のシリコン ウェーハ サプライヤ、GlobalWafers Co.が木曜18日、テキサス州で計画されている 12インチ シリコン ウェーハ工場が予定どおり11月に着工すると発表、Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors(CHIPS) and Science Actの可決に続く旨。

英国では、国内で半導体業界を完結させる重みが見過ごされた、と痛切&切実なあらわし方である。

◇The semiconductor boom: has the UK missed its chance? (8月15日付け Financial Times)
→英国はマイクロチップブームを逃したか。

◇UK chips industry dying a certain death‐While US and EU invest heavily to challenge Asia, the UK's industry is in mortal danger without government support (8月16日付け Asia Times)
→英国では歴代の政府が、コンピュータやスマートフォンだけでなく、自動車、飛行機、衛星およびスマート デバイスなどを支えるこの重要なコンポーネントの国内業界を持つことの重要性を見過ごしてきた旨。戦略的計画が明らかに欠如しており、Brexit後のEUの勢いに乗る方法がない旨。それで、何をする必要があるか?

米国の標的、中国であるが、足元の半導体生産量の減少が、後退の問題意識を高めている。

◇China's semiconductor output shrank 17 per cent in July as supply chains remained under pressure from strict Covid-19 policies (8月15日付け South China Morning Post)
→*中国の7月の集積回路(IC)の生産が、前年比で16.6%減少、272億個になった旨。
*半導体生産の弱さは、地元の半導体生産を拡大するという中国の野心をさらに後退させる旨。

米国のChips and Science Act成立対して中国半導体産業協会(CSIA)の非難の反応である。、

◇Tech war: China semiconductor group slams US Chips and Science Act as violation of fair trade, warns of supply chain chaos (8月17日付け South China Morning Post)
→*中国半導体産業協会(CSIA)が、この分野における公正慣行の共有原則に違反しているとして、米国のChips and Science Actを非難した旨。
 *それは、World Semiconductor Council(WSC:世界半導体会議)の憲章の精神と世界貿易機関(WTC)の憲章の精神を損なうとして、該米国の法律を非難した旨。

米国の制裁回避に向けて、チップレット技術に向かう動きが示されている。

◇Chinese IC industry counts on chiplet to mitigate US sanctions‐China looks to chiplet tech to avoid US sanctions (8月17日付け DIGITIMES)
→中国国内の半導体業界は、同国の半導体メーカーに対する米国の制裁を回避するために、チップレット技術に目を向けている、とこの分析は指摘している旨。Omdiaは、チップレット市場が2024年に$5.8 billion、2035年までに$57 billion以上に増加すると予測している旨。

韓国では、Samsungの李在鎔副会長がこの15日の光復節で復権、経営活動の制約が解かれたとのこと。

◇経営制約解けた李在鎔サムスン副会長、売上高100兆ウォン増やすM&Aへ (8月15日付け 韓国・中央日報)
→光復節(解放記念日)を迎えて15日付で復権し、経営活動の制約が解除された李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が今後、サムスンにいかなる変化をもたらすかに関心が集まっている旨。サムスン物産・第一毛織合併関連の裁判が進行中であるため活発な活動は難しいという見方があるが、複合経済危機の現実化、半導体覇権葛藤の中で解決法を模索し、大型M&A(企業の合併・買収)で成長動力を見いだすだろうという声も出ている旨。

同副会長のその後初の公式活動として、ソウル近郊の半導体研究開発センター訪問が以下の通りである。

◇Samsung Electronics breaks ground on new chip R&D centre, plans $15 billion investment by 2028‐Samsung will boost chip tech with $15B R&D facility (8月19日付け Reuters)
→Samsung Electronicsが、ソウル近郊の半導体研究開発センターに$15 billion以上を費やす予定の旨。Yongin(龍仁)にある同社のGiheungキャンパスにあるR&Dコンプレックスは、2028年にオープンする予定であり、半導体技術におけるサムスンの地位を強化することを目的としている旨。

◇Samsung holds groundbreaking ceremony for next-gen chip R&D complex (8月19日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→Samsung Electronics Co.が、最先端の半導体技術におけるグローバルなリーダーシップを強化する動きとして、ソウルの南にある新しい半導体研究開発(R&D)複合拠点の起工式を金曜19日に開催した旨。

◇サムスントップが半導体拠点訪問、2兆円投じR&D団地建設へ (8月19日付け 聯合ニュース)
→韓国のサムスングループ経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が19日、ソウル近郊の京畿道・器興と華城にある半導体拠点を訪問した旨。光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)に合わせた15日付の特別赦免(恩赦)で自由な経済活動が認められる「復権」の対象となって以降、初の公式的な活動となる旨。韓国経済の成長の牽引役も見込まれる次世代半導体の開発現場に出向くことで、サムスンの新たな経営を加速させると同時に韓国経済の厳しい状況を乗り越えていく意思を前面に押し出した旨。

最後に台湾について、ペロシ米国下院議長の電撃訪問に続いて、米国超党派議員団が台湾を訪問、中国にまたも反発を起こさせているが、以下関連の内容である。

◇米超党派議員団が台湾訪問、15日に蔡総統と会談 (8月14日付け 日経 電子版 22:15)
→米上下院の超党派議員団が14日、台湾に到着、上院外交委員会東アジア太平洋小委員会のマーキー委員長(民主党)ら5人で、15日午前に蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と会談する予定。
台湾にはペロシ米下院議長が訪問したばかり。相次ぐ米議員の訪台で、中国の反発は必至。

◇TSMC discusses its U.S. investment with American lawmakers (8月16日付け Focus Taiwan)
→TSMCが火曜16日、同社の関係者がEd Markey民主党上院議員が率いる訪問中の米国議会代表団と会談し、同社の米国市場への投資に焦点を当てた会談を行ったことを確認した旨。

◇Taiwan's chipmaking giant TSMC discusses US investments with visiting congressional delegation (8月17日付け Taiwan Sun)
→両岸の緊張が高まり、半導体チップが不足する中、台湾のTSMCは火曜16日、訪問中の米国議会代表団と米国投資について話し合った旨。

TSMCの法務顧問を務めた方が、米中の狭間でのスタンスのあり方について述べている記事である。

◇No need for TSMC to take side between US and China: Q&A with Richard Thurston (8月15日付け DIGITIMES)
→Nanteroの独立取締役であるRichard L Thurston氏は、TSMCで元法務顧問として15年以上勤務、洗練された知的財産と企業秘密の保護メカニズムの構築を支援し、TSMCの成長と成功の多くの重要な瞬間に立ち会った旨。
Chips and Science Actに関する同氏の洞察と専門家としての意見をDIGITIMESと共有した旨。


コロナ対応の完全には収まりきらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている中での世界の概況について、以下日々の政治経済の動きの記事からの抽出であり、発信日で示している。

□8月15日(月)

我が国の4−6月四半期の実質GDPの実額がコロナ前を超えた、とある一方、世界経済は物価高で変調、該四半期マイナス成長となっている。

◇4〜6月GDP年率2.2%増、3期連続プラス、コロナ前回復 (日経 電子版 11:04)
→内閣府が15日発表した4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.5%増、年率換算で2.2%増だった旨。新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置の解除で、個人消費が回復して全体を押し上げた旨。設備投資も伸びた旨。実質GDPの実額は542.1兆円と、コロナ前の2019年10〜12月期(540.8兆円)を超えた旨。

□8月16日(火)

◇世界経済、物価高で変調、4〜6月マイナス成長 (日経 電子版 05:05)
→世界経済の変調が鮮明。4〜6月期は2年前の新型コロナウイルス禍当初以来のマイナス成長に陥り、先行きも不透明感が増す旨。米欧は物価高に手を焼き、景気後退のリスクをにらみながら利上げを進める難局に立つ旨。中国は感染封じ込めを狙うゼロコロナ政策が将来不安を強める旨。

インフレ懸念緩和、利上げ減速期待など上げ基調が続いてきたが、利益確定売り、長期金利への嫌気から下げて締めた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ続伸、151ドル高、インフレ懸念和らぐ (日経 電子版 05:49)
→15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比151ドル39セント(0.4%)高の3万3912ドル44セントで終えた旨。インフレがピークアウトし、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの見方が相場を支えた旨。米原油先物相場が大幅に下げたのもインフレ懸念を和らげた旨。半面、中国景気の先行き不安は相場の重荷となった旨。

□8月17日(水)

◇NYダウ5日続伸、239ドル高、小売り決算を好感 (日経 電子版 06:07)
→16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比239ドル57セント(0.7%)高の3万4152ドル01セントで終えた旨。小売り大手の決算が市場予想を上回り、消費関連銘柄や景気敏感株が買われた旨。半面、金利上昇をきっかけにハイテク株は売りに押された旨。

□8月18日(木)

◇NYダウ6日ぶり反落、171ドル安、利益確定売りが優勢 (日経 電子版 06:05)
→17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落し、前日比171ドル69セント(0.5%)安の3万3980ドル32セントで終えた旨。5日続伸で1377ドル上げた後で、景気敏感株やハイテク株などに目先の利益を確定する目的の売りが優勢となった旨。米長期金利が上昇したのも相場の重荷となった旨。

□8月19日(金)

ここまで経済が拡大した中国に支援の必要があるか、アジア開発銀行が打ち切りを検討している。

◇アジア開発銀行、中国への支援終了検討へ、総裁が表明 (日経 電子版 00:00)
→アジア開発銀行(ADB)の浅川雅嗣総裁は日本経済新聞のインタビューに答え、中国への新規融資を終える検討を2023年に始めることを明らかにした旨。世界2位の経済大国になった中国は所得水準が向上した旨。アジア向け融資も主導し、支援を受ける立場ではないとの見方がある旨。ADBは中国が借り手でなくなれば、低所得国の支援に注力しやすくなる旨。

◇NYダウ小反発、18ドル高、利上げ減速期待の買いが支え (日経 電子版 05:38)
→18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比18ドル72セント(0.1%)高の3万3999ドル04セントで終えた旨。前日公表の7月分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受け、利上げペースが減速するとの観測が買いを支えた旨。ただ、7月中旬から続く相場の戻りで短期的な過熱感への警戒は強く、ダウ平均は小幅安に転じる場面もあった旨。

□8月20日(土)

◇NYダウ反落、292ドル安、長期金利上昇を嫌気 (日経 電子版 06:20)
→19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比292ドル30セント(0.9%)安の3万3706ドル74セントで終えた旨。7月中旬から上昇基調が続いていたため、短期的な利益確定売りが優勢になった旨。米長期金利が一時2.99%と1カ月ぶりの水準に上昇したのも株売りを誘った旨。


≪市場実態PickUp≫

【猛暑による計画停電の影響】

最高気温が40℃を超える熱波が続いているという中国内陸部の四川省。
iPhoneおよびコンピューター組立、半導体製造そしてトヨタの自動車生産と、電力対策の影響関連が、以下の通りである。

◇Apple supplier Foxconn's iPad factory in southwest China halts production for six days amid power crunch in summer heatwave (8月16日付け South China Morning Post)
→*Foxconnは、政府の命令により、8月15日から20日まで成都市の工場で操業を停止している旨。
 *中国の四川省では、住民が極端な暑さに対処しようとするため、記録的な高い電力使用量が見られた旨。

◇中国内陸部、猛暑で計画停電、トヨタやApple受託工場 (8月16日付け 日経 電子版 15:49)
→中国内陸部の四川省政府は20日まで大半の工場に生産の一時停止を命じる通知を出した旨。猛暑で需要が急増した家庭用電力を確保するため計画停電を実施する旨。米アップル製品やトヨタ自動車の工場も含まれ、世界的なサプライチェーン(供給網)に悪影響が出そう。重慶市や浙江省、江蘇省でも電力制限は広がっており、経済を下押しするのは避けられない旨。

◇China's worst heatwave in 60 years is forcing factories to close‐China's semiconductor hub hit by heat wave (8月17日付け CNN)
→中国の四川省は、全国的な熱波に対応して、ウェーハ製造拠点を含むすべての工場に6日間の操業停止を命じている旨。この州は、FoxconnやIntelの工場など半導体製造の重要な場所と見なされている旨。

◇China power cuts unlikely to affect Hon Hai, Pegatron‐STRETCHED TO THE LIMIT: Sichuan Province is cutting power supply to industrial customers until Saturday to ensure grid stability amid a heat wave in Southern China (8月17日付け Taipei Times)
→Fubon Securities Investment Services Co(富邦投顧)、昨日発。中国四川省での停電は、鴻海精密工業(鴻海精密)やペガトロン(和碩)などのApple社のiPhoneおよびコンピューター組立業者の稼働に影響を与えず、これらの製品は主に中国の他の製造拠点で製造されている旨。

◇中国計画停電、日本企業に影 トヨタなどの工場休止 (8月19日付け 日経 電子版 02:00)
→猛暑による電力需要の急増で中国の現地政府が計画停電を実施し、進出する日本企業が相次ぎ工場の稼働を停止している旨。内陸部の四川省成都市でトヨタ自動車が完成車生産を止めたほか、重慶市ではパナソニックやデンソーも工場の稼働を休止した旨。小売業も時短営業や照明を落とすなど節電対応に追われた旨。

【Qualcommのサーバー半導体復帰】

スマホおよび通信半導体の最大手、Qualcommが、4年前に撤退したデータセンター・サーバー半導体への復帰に取り組んでいるとのこと。Apple出身技術者によるスタートアップ、Nuviaを昨年買収している。

◇Qualcomm Is Plotting a Return to Server Market With New Chip‐Qualcomm plans chips for data-center servers ‐Amazon has agreed to take a look at company's offerings‐Qualcomm abandoned an earlier foray into market four years ago (8月18日付け Bloomberg)
→Bloombergの報道によると、Qualcommが再びサーバー プロセッサに取り組んでいる模様、同社はAmazon Web Servicesの注目を引きつけている旨。Qualcomm は 2018年にサーバー半導体の販売でIntelと競合することを断念し、4年前にデータセンター事業を売却した旨。

◇米クアルコム、サーバー向け半導体市場への復帰を計画−関係者 (8月19日付け ブルームバーグ 日本語版)
→米クアルコムがサーバー向け半導体市場への復帰を計画している旨。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした旨。同社はスマートフォン用半導体メーカーの最大手。急成長する市場に活路を見いだし、スマホ依存度を下げる狙いがありそう。
非公開情報であることを理由に匿名で語った同関係者によると、クアルコムは昨年に行った半導体スタートアップのヌビア(Nuvia)買収で手にした製品の顧客を探している旨。

◇Qualcomm's diversification strategy: back to datacenter? (8月19日付け DIGITIMES)

【インテル関連】

インテルが、保有する約5,000件の特許の譲渡を行っている。前回も触れた内容である。

◇Intel hands over nearly 5,000 patents in deal with IP management outfit‐Nearly 5,000 Intel patents are transferred to IPValue‐Newly formed Tahoe Research Limited will seek to license them to third parties (8月15日付け The Register (UK))
→インテルが保有する約5,000件の特許が、知的財産管理者であるIPValue Management Groupに譲渡された旨。IPValue Managementは、コンピュータ、接続性と通信、データストレージとメモリ半導体、ロジックデバイス、マイクロプロセッサおよび半導体製造技術に関する特許を取り扱うために、Tahoe Research Limitedを設立した旨。

元はMicronと共同開発したメモリ技術、「3D XPoint」を採用したSSD、Optaneメモリ事業の放棄が、控え目に示されている。

◇What Legacy Will Money-Losing Optane Have?‐Adding a tier of memory between DRAM and NAND is now widely seen as a worthy goal. (8月18日付け EE Times)
→3D XPointのバージョンであるOptaneを数年にわたって促進してきた後、Intelが先月、第二四半期の収支報告で、Optaneテクノロジーを放棄するとそっと話した旨。「ほとんど見落としていた。」と、Objective Analysisのプリンシパル アナリスト、Jim Handy氏が、このあらわし方について。

【現下&先行き市場データ】

Gartner社が、本年の世界半導体売上げ予測を下方修正している。

◇Gartner Forecasts Worldwide Semiconductor Revenue Growth to Slow to 7% in 2022 (8月15日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Gartner社の最新予測。2022年の世界の半導体売上げが、2021年の26.3%の成長から、7.4%増の予測。これは、2022年13.6%成長という前四半期での予測から低下の旨。

DRAM世界売上げ、第二四半期は増加をなんとか維持したが、第三四半期は低下に転じる見込みとあらわされている。

◇Global DRAM revenue grows 6.5% in 2Q22, says TrendForce (8月16日付け DIGITIMES)
→TrendForce発。世界のDRAMメモリ市場の売上げは、2022年第二四半期に前四半期比6.5%成長し、$25.59 billionに達した旨。これは、特定DRAM サプライヤーがビットの出荷を伸ばすようやりくりした旨。
ただし、トップ3のDRAMサプライヤーは、顧客の在庫調整と半導体ASPの下落により、2022年の第三四半期に前四半期比売上げが減少する見込みの旨。

以下、転機の市場局面のなか、関連する記事内容である。

◇Chip industry faces bad downturn with recession fears, demand lag (8月17日付け FierceElectronics)
→アナリストによると、半導体業界は在庫調整に直面しており、この10年以上で最悪の落ち込みとなり、売上げの急落につながる可能性がある旨。

◇半導体素材、なお強気投資、凸版系はガラス板に200億円 (8月17日付け 日経 電子版 05:14)
→半導体素材メーカーが増産投資に乗り出している旨。凸版印刷は子会社を通じて2023年度までに約200億円を投じ、半導体製造で使うガラス板の生産設備を増強する旨。三菱ケミカルグループは半導体の洗浄などに使う高純度硫酸の生産設備を台湾で立ち上げた旨。素材各社は中長期的に旺盛な需要をにらみ、強気の投資を続ける旨。

◇DRAM、6%安、7月大口、PC・スマホ販売鈍く (8月18日付け 日経)
→半導体メモリーの一つ、DRAMの値下がりが続いている旨。指標となるDDR4型の8ギガビット品は7月の大口取引価格が1個2.55ドル前後と、前月比6%安い旨。3カ月連続で下落した旨。パソコン(PC)やスマートフォンの販売が鈍く、需要家が調達を抑制している旨。供給過剰感は解消されていない旨。

◇台湾IT、7月も2ケタ増収、鴻海など、アップル・サーバー向け好調 (8月19日付け 日経産業)
→世界のIT大手に半導体やデジタル製品を供給する台湾主要メーカーの7月売上高は好調を維持した旨。上場IT、19社の売上高の合計額は前年同期比14.0%増えた旨。世界的なインフレなどの逆風があるなか、台湾勢と関係の深い米アップルのシェア拡大や、サーバー向けの堅調な需要が寄与した旨。

【Samsung関連】

SamsungのSustainable Electronics領域での活動スタンスが、以下あらわされている。

◇What's Samsung Doing in the Sustainable Electronics Space?‐Q&A: Samsung's exec talks sustainable electronics (8月10日付け Waste360)
→Samsung Electronics Americaのsustainability chief、Mark Newton氏が、エレクトロニクスに関して、より環境に配慮しているSamsungの取り組みについて概説している旨。「Samsungは、製品から業務、そして人々が私たちに加わって行動を起こせるようにする方法に至るまで、私たちの仕事の中心に持続可能性を置いている。」とNewton氏。

Micronはじめ競合が先行した200層を超えるNAND型フラッシュメモリーの量産予定を、Samsungがついにあらわしている。

◇【独自】サムスン電子、業界最高236層NAND型フラッシュメモリーを年内に量産 (8月17日付け chosun Online 朝鮮日報)
→半導体世界最大手のサムスン電子が236層NAND型フラッシュメモリーの量産を年内にも開始する旨。米マイクロンが先月、232層品の量産を発表したのに続き、今月に入り、SKハイニックス(238層の開発)、中国・長江存儲科技(YMTC、232層の開発)など後発メーカーが相次いで「230層以上」の技術力をアピールし、追い上げる中、最大手サムスンも本格的な対応に乗り出すことになる旨。

【韓国勢の米国拠点設立】

SK Hynixが、半導体の後工程で米国に新工場を来年はじめ起工、としている。

◇SK Hynix to break ground on new U.S. chip packaging plant early next year‐Report: SK Hynix will build a US IC packaging plant in 2023 (8月12日付け Reuters)
→ロイター通信によると、SK Hynixは来年、米国に半導体実装拠点を建設する計画の旨。韓国の同社は、米国が半導体製造インフラをめぐって中国と競争を続けているため、該拠点の設置場所として米国を選択すると予想されている旨。

Samsung SDIが、バッテリーR&D拠点をBostonに設立、他にMunichにもあり、来年には中国が加わるとのこと。

◇Samsung SDI establishes Boston research and development center (8月16日付け JoongAng Daily (South Korea))

◇Samsung SDI sets up battery R&D hubs in U.S. and Germany‐Samsung SDI forms battery R&D facilities in Germany, US ‐South Korean company collaborating on next-generation power storage (8月16日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→Samsung SDIが最近、BostonおよびMunichにバッテリーの研究開発拠点を設立した旨。同社はまた、来年中国にバッテリー研究開発拠点を開設する計画を明らかにした旨。

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