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中国、台湾、韓国の半導体市場関連を巡る早々の駆け引き&取り組み

新型コロナウイルスによる累計感染者数は土曜15日午前時点、世界全体で3億2242万人に達し、1週間前から約2000万人増と約535万人の増加、オミクロン型感染の急拡大を示している。我が国でもこの1週間で桁違いの急増、一層の用心警戒である。現状の世界の半導体生産を引っ張るアジア圏に早々の注目の動きが見られており、中国については、取り組む半導体事業がすべて失敗とのThe Wall Street Journalの記事、および半導体世界シェアが欧州、日本に迫るという米国SIAの分析、と良し悪し反する内容が波紋を呼んでいる。台湾と韓国では、TSMCおよびSamsungの2021年最高業績発表の後、最先端微細化推進および新分野新製品の発表など、相次ぐ動きである。

≪アジア圏半導体生産への注目≫

中国の半導体事業&業界への米国からの2つの注目記事。まずは、中国国内では商用の先端半導体がまったくつくれない、とのThe Wall Street Journalの見方である。

◇Two Chinese Startups Tried to Catch Up to Makers of Advanced Computer Chips-and Failed-Chinese startups fail to match high-end chipmakers -Foundries with ties to a little-known Chinese entrepreneur set out to match TSMC and Samsung, but never commercially produced an advanced semiconductor (1月9日付け The Wall Street Journal)
→中国は、半導体業界のリーダーである台湾積体電路(TSMC)およびSamsung Electronicsと同じくらいの先端半導体をつくろうと、武漢(Wuhan)と済南(Jinan)でのプロジェクトにhundreds of millions of dollarsを費やした旨。しかしながら、地方当局は複雑なハイエンドチップの作成がいかに難しいかを過小評価、操業が停止または中断されていることがまもなく明らかになった旨。

これに対して、米国・Semiconductor Industry Association(SIA)からは、2020年の中国の半導体業界は30.6%の最高の伸び、台湾を抜いて欧州および日本にシェアで急追、との分析である。

◇China's Share of Global Chip Sales Now Surpasses Taiwan's, Closing in on Europe's and Japan's (1月10日付け SIA Blog)
→中国企業からの世界的なチップ販売が増加しており、これは主に、米中の緊張の高まりと、政府の補助金、調達選好、その他の優遇政策など、中国の半導体分野を前進させるための国を挙げた取り組みによるものである旨。わずか5年前、中国の半導体デバイスの売上高は$13 billionで、世界の半導体売上高の3.8%にすぎなかった旨。 しかし、SIAの分析によると、2020年には、中国の半導体産業は前例のない年間成長率30.6%を記録、年間総売上高は$39.8 billionに達した旨。 成長の急増により、中国は2020年に世界の半導体市場の9%を獲得し、2年連続で台湾を上回り、それぞれが市場シェアの10%を占めた日本とEUに僅差で続いた旨。 2021年の販売データはまだ利用できない旨。
SIA分析による2020年中国半導体メーカー売上げトップ10:

売上高
前年比伸び率
1 HiSiliconファブレス
$7.5B
22%
2 SMICファウンドリー
4.3
36
3 JCETOSAT
4.1
20
4 OmniVisionファブレス
2.7
63
5 UNISOCファブレス
2.3
1
6 ZTE ファブレス
1.6
118
7 TF MicroOSAT
1.6
39
8 NexperiaIDM
1.5
1
9 Zhixin Microファブレス
1.5
92
10 Huada Semiファブレス
1.5
23

これら相次ぐ2つの記事発表を受けて、敏感な反応&取り上げが以下続いている。

◇「サムスンに追いつく」はずが…23億ドル投じた中国半導体事業「すべて失敗に終わる」 (1月10日付け 韓国・中央日報)
→「韓国のサムスン電子と台湾のTSMCに追いつく」として中国が巨額を注ぎ込んで最先端半導体メーカー育成に出たが、いずれも失敗に終わったとの分析が出てきた旨。
ウォール・ストリート・ジャーナルは9日付で、中国でこの3年間に少なくとも6件の新たな大規模半導体製造プロジェクトが失敗したと企業発表と中国国営メディア報道、地方政府文書などを分析し報道した旨。

◇中国の半導体売上急増…2年後には韓国を脅かす水準に成長する見通し(1) (1月12日付け 韓国・中央日報)
→中国の半導体売上が急増し、2年後には韓国を脅かす水準まで成長することが予想されている旨。莫大な政府補助金が投入された大型半導体プロジェクトが相次いで座礁し、中国の「半導体崛起」の勢いが折れるだろうとの観測とは異なる主張。韓国が半導体の超格差を維持するためには政府が今よりも破格的な支援策を出さなければならないという主張も力を得ている旨。
12日、米国半導体産業協会(SIA)は報告書を通じて中国企業の世界半導体市場におけるシェアが2020年9%から2024年17%に増加すると展望した旨。中国の半導体売上が今後3年間で年平均30%成長するという前提による旨。2020年中国の半導体売上は前年比30.6%増加した旨。

◇中国の半導体売上急増…2年後には韓国を脅かす水準に成長する見通し(2) (1月12日付け 韓国・中央日報)
→反面、SIA展望とは違い、中国の半導体崛起が失敗する可能性があるという分析もある旨。今月10日(現地時間)、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は中国で最近3年間で少なくとも6件の大規模半導体プロジェクトが失敗したと報じた旨。
WSJは「これらのプロジェクトに中国政府は少なくとも23億ドルを支援した」とし「一部の企業はたった一つの半導体さえ作ることができなかった」と指摘した旨。

◇China reports robust semiconductor industry growth despite US sanctions-China's domestic semiconductor industry is growing (1月14日付け DIGITIMES)
→Semiconductor Industry Association(SIA)のblog発。米国政府が中国に対して多くの貿易制限を課している一方、中国における半導体業界は2020年売上げが30.6%増の$39.8 billionに上げている旨。中国のファブレス半導体分野は、規模で台湾および米国に続き、世界市場シェアが2015年の10%に対し、2020年には16%となっている旨。

中国における動きから、フラッシュメモリに取り組むYMTCが、Samsungの現地顧客の注文獲得を狙っている。同社の独自技術、Xtackingの浸透を目指している模様である。

◇YMTC eyeing SSD orders from Samsung customers-Sources: YMTC sees Samsung customers ordering its SSDs (1月12日付け DIGITIMES)
→業界筋発。Yangtze Memory Technologiesが、Zhitaiブランドの消費者向けsolid-state drives(SSDs)を強化しており、中国のSamsung Electronicsの現地顧客からのビジネスを期待している旨。 YMTCは最近、同社独自のXtacking 2.0半導体アーキテクチャーと128層3DNANDフラッシュメモリデバイスを備えたフラッグシップTiPro7000シリーズを発表の旨。

米国の制裁に縛られているHuaweiは、実装分野に乗り出しており、台湾・ASEからの人材引き抜きの様相があらわされている。

◇Huawei bets big on chip packaging to counter U.S. clampdown-Huawei looks to get around US restrictions -China tech champion doubled semiconductor investments in 2021 (1月12日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→本件情報筋発。Huawei Technologiesは、依然としてアメリカの半導体技術から締め出されているため、microchip実装のビジネスを拡大している旨。HuaweiはFujian Province(福建省)のQuliang Electronicsと協力しており、台湾のASE TechnologyHoldingから実装の専門家を採用しようとしている旨。 ASEは該報道についてコメントを与えていない旨。

中国の電気自動車(EV)販売、2021年の急伸長ぶりである。

◇中国EV販売、最高の291万台、2021年2.6倍 (1月13日付け 日経 電子版 05:11)
→中国汽車工業協会は12日、2021年の電気自動車(EV)の新車販売台数が前年比2.6倍の291万台だったと発表、過去最高を更新し、新車販売全体が4年ぶりに増加に転じる原動力となった旨。政府の普及促進策が奏功した旨。EV販売は米国でも87%増と大幅に伸びており、市場の急拡大が鮮明。

次に、台湾関係に目を移すと、まずはこれ以上の値上げが難しい様相のファウンドリー対応価格である。

◇Taiwan foundries may freeze quotes in 2Q22-Sources: Q2 price quotes may not increase for foundries in Taiwan (1月10日付け DIGITIMES)
→台湾の専業ファウンドリーが、ファブレスおよびIDMクライアントが上昇するコストを顧客に転嫁することがますます困難になり、したがってより高いファウンドリーを受け入れることに消極的であるため、2022年の第二四半期における見積もりを凍結する可能性がある旨。

我が国と台湾の一層の連携が謳われている。

◇Japan urges more chip tie-ups with Taiwan at trade talks-Are more Japan-Taiwan tie-ups ahead? (1月11日付け Reuters)
→TSMCの日本における新しいウェーハ製造拠点の計画は、両国間の外交関係の不足にもかかわらず、日本と台湾の間のより多くの協力をもたらす可能性の旨。「これらの協力関係が拡大し続け、台湾と日本両方のsupply chainsの回復力にプラスの影響を与えることを願っている。」と日本台湾交流協会の大橋光夫会長。

そして、TSMCの最高更新の2021年第四四半期はじめ業績関連の発表である。

◇TSMC December revenues up 32.4%-TSMC posts December revenue of $5.6B (1月11日付け Electronics Weekly (UK))
→TSMCの2021年12月売上げがNT$155 billion($5.6 billion)、前月比4.8%増、前年同月比32.4%増。2021年1-12月売上げ総計がNT$1,587.42 billion($57 billion)、前年比18.5%増。

◇台湾TSMC、10〜12月の売上高・純利益が過去最高 (1月13日付け 日経 電子版 15:50)
→半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は13日、2021年10〜12月期の売上高が前年同期比21.2%増の4381億台湾ドル(約1兆8000億円)になったと発表、純利益は同16.4%増の1662億台湾ドル。売上高、純利益ともに四半期ベースで過去最高を更新した旨。
世界的な半導体不足を受け、好調な生産が続き、需給逼迫から値上げ効果も寄与した旨。売上高全体の2割強を占める米アップル向けでは、新型スマートフォン「iPhone13」に搭載する最先端の半導体の出荷が好調だった旨。

◇TSMC sees multi-year growth ahead, to boost chip spending in 2022 (1月13日付け Reuters)
→TSMCは、半導体需要の急増により、今後数年間で力強い成長が加速すると予想しており、同社は木曜13日、最高記録の四半期利益を発表、昨年より少なくとも3分の1多く投資に充てる計画の旨。

好調の業績のもと、最先端、2-nm対応など今年の設備投資、5兆円が打ち出されている。

◇TSMC's 2022 Expansion Budget Exceeds $40 Billion-In response to what seems to be insatiable demand for ICs, theworld's biggest foundry signaled yet another increase in itsexpansion (1月13日付け EE Times)
→TSMCが、設備投資の増加を再び計画、この新しいラウンドでは、今後数年間で最大20%の成長が見込める需要に対応するために、2022年に$44 billionが求められる旨。

◇TSMC to invest US$44 billion this year-‘BULLISH YEAR AHEAD’: The contract chipmaker set a growth target of up to 29 percent, as it expects to outperform its peers in the semiconductor industry (1月14日付け Taipei Times)

◇TSMC、設備投資5兆円、今年4割増で最高、「2ナノ品」新工場建設 (1月14日付け 日経)
→TSMCは13日、2022年の設備投資額が最大440億ドル(約5兆円)に達すると発表、2021年比で4割強増え、過去最高額になる旨。5年前の2017年比では4倍の水準になる旨。現在の最先端品より、さらに2世代先の技術となる「2ナノ品」の新工場を年内に台湾で着工するなど、競争優位性を一段と引き上げる狙い。

業績とともに、TSMCのインテル向け3-nm製造対応が次の通り取り沙汰されている。

◇TSMC to make 3nm chips for Intel at new site in northern Taiwan-Sources: Intel's 3nm ICs will be made by TSMC's fabs (1月13日付け DIGITIMES)
→業界筋発。TSMCが、新竹の宝山地域(Baoshan area of Hsinchu)にあるP8およびP9と呼ばれるウェーハ製造拠点で、Intel向けに3-nanometer寸法のmicrochipsを製造する予定の旨。TSMCの第四四半期の売上高は$15.74 billionで、前年比24%増、一方、純利益は$6 billionに増加した旨。

TSMCの熊本工場の取り組みは特別なケース、と以下の通りあらわされている。

◇TSMC hails Japan plant as special case in overseas expansion (1月13日付け Kyodo News (Japan))
→TSMCのchairmanが木曜13日、ソニーグループの子会社との日本の合弁は、通常海外工場の完全な所有権を求めているため、特別なケースであると述べた旨。

◇TSMC seeing customers queue for 28nm fab capacity-TSMC's customers clamor for capacity in 28nm chips (1月14日付け DIGITIMES)
→TSMCが、28-nanometer features搭載microchipsへの旺盛な需要を報告、中国、日本、台湾でのウェーハ製造拠点で28nmの生産能力を拡大している旨。熊本県での$7 billionのファブを展開するソニーとのTSMCの合弁事業は、同社の海外工場に関する特別な免除となっている旨。「単一の技術を持っている非常に大規模の顧客があり、また、日本での製造経験でてこ入れもでき、学習曲線の加速に役立つ。」とTSMCのChairman、Mark Liu氏がearnings callにてアナリストに対し。

最後に韓国関連。Samsungの2021年最高業績である。

◇サムスン営業益43%増、2021年12月期、売上高は27兆円 (1月7日付け 日経 電子版 09:50)
→韓国サムスン電子が7日発表した2021年12月期の連結決算は、営業利益が51兆5700億ウォン(約5兆円)と前の期比で43%増。売上高は18%増の279兆ウォン(約27兆円)と過去最高を3年ぶりに更新した旨。増収増益は2年連続。パソコンやデータセンター向けの半導体メモリが引き続き好調で利益を押し上げた旨。

SamsungとHyundaiの車載用半導体のアライアンスは成り立つのか、と懐疑的な見方が示されている。

◇[Market Eye] Samsung-Hyundai auto chip alliance? It's more complicated than you think-Experts see Samsung-Hyundai auto IC alliance as tricky (1月7日付け The Korea Herald (Seoul))
→Hyundai Motor GroupとSamsung Electronicsが、車載用electronicsのマイクロチップの開発&製造に向けた提携を発表したが、韓国の2つのコングロマリットは互いに協力した歴史がない、とこの分析は特に言及の旨。
「Samsungのファウンドリー事業はすでに利益を上げているので、同社が自動車用半導体を委託ベースで製造する明確な動機はない」と主張するElectronics and Telecommunications Research Institute(電子通信研究院)のChun Hwang-su氏。

中国・西安の封鎖の影響は、Samsungには最小限とのこと。

◇Samsung's chip biz faces minimal impact from Xi'an lockdown: analysts (1月12日付け Yonhap News Agency)
→NH Investment & Securitiesのアナリスト、Doh Hyun-woo氏。中国の西安市での長期にわたる封鎖は、そこにチップ製造complexを持っているサムスン電子の業績に最小限の影響しか及ぼさない旨。

Samsungが、人工知能(AI)半導体に向けて、世界初、MRAMベースのin-memory computing技術を発表している。

◇Samsung Claims First with In-Memory MRAM-Samsung claims the first the in-memory MRAM capable of both data storage and data computing. The target application is AI. (1月13日付け EE Times)
→Samsungは本日、MRAMの革新を発表、単一のメモリネットワーク内でデータストレージとデータcomputingの両方を実行できるMRAMに基づく世界初のin-memory computingを主張の旨。 同社は、MRAMアレイ半導体が低電力AI半導体を実現するための次のステップと訴えている旨。

◇Samsung Demonstrates the World's First MRAM Based In-memory Computing (1月13日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇Samsung next-generation AI semiconductors with MRAM technology published in 'Nature’-Samsung publishes paper on AI chips with MRAM tech (1月13日付け Korea IT Times (Seoul))
→サムスン電子は、in-memory computing応用に向けた磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)技術を備えた人工知能半導体に関する論文を発表、この論文は今週オンラインで投稿され、Natureジャーナルの印刷版に掲載される旨。

1月31日からの旧正月を控え、北京冬季オリンピック、一方、コロナ・インパクトと慌ただしい情勢の中でのそれぞれの動きに引き続き注目するところである。


コロナ対応のなかなか完全には収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□1月11日(火)

「オミクロン型」急拡大、中国および米国の状況である。

◇中国・天津、1400万人PCR検査、北京五輪控え厳戒 (日経 電子版 05:17)
→中国の首都・北京市に隣接する天津市で新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」が確認され、当局は全市民約1400万人にPCR検査を始めた旨。2月に北京冬季五輪を控え中国政府は厳戒態勢を敷くが、トヨタ自動車が工場を一時停止するなど影響は大きい旨。

◇オミクロンまん延、対面業務に試練、米で420万人欠勤も (日経 電子版 08:28)
→新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」のまん延で、経済的な影響を指摘する声が増えてきた旨。米国では、公共交通機関の乗務員や医療スタッフなど対面業務に就く労働者の欠勤が目立ってきたから。米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)のエコノミストは1日あたり420万人が職場からの離脱を迫られると試算する旨。

金融政策への敏感な反応から上げ下げが続いた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ続落162ドル安、一時600ドル近く下落も下げ渋る 日経 電子版 07:05)
→10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前週末比162ドル79セント(0.4%)安の3万6068ドル87セントで終えた旨。米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを前倒しするとの観測が投資家心理の重荷だった旨。午前中には一時600ドル近く下げたが、米長期金利の上昇が一服するとハイテク株が買い直され、下げ渋った旨。

□1月12日(水)

◇NYダウ反発183ドル高、FRB議長の議会証言後に買い (日経 電子版 06:31)
→11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発し、前日比183ドル15セント(0.5%)高の3万6252ドル02セントで終えた旨。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言後に米長期金利の上昇が一服し、長期金利が上昇すると売られやすい高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に買い直された旨。

□1月13日(木)

世界的な物価高、米国での端的な指標の動きである。

◇米消費者物価7.0%上昇、12月、39年半ぶり伸び (日経 電子版 05:14)
→米労働省が12日発表した2021年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が7.0%と39年半ぶりに7%台に達した旨。供給不足や需要の高まりで自動車や食品、住居の値上がりが一段と進んだ旨。ガソリン価格の高騰も続いた旨。インフレの過熱をにらみ、米連邦準備理事会(FRB)は金融引き締めに動く構え。

◇NYダウ38ドル高、長期金利低下、ハイテク株に買い (日経 電子版 06:51)
→12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比38ドル30セント(0.1%)高の3万6290ドル32セントで終えた旨。朝方に発表された昨年12月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想並みにとどまり、米長期金利が一時低下した旨。相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に買いが優勢となった旨。半面、金融のゴールドマン・サックスが売られ、ダウ平均の重荷となった旨。

□1月14日(金)

◇NYダウ反落、176ドル安、金融政策の早期正常化を警戒 (日経 電子版 07:01)
→13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落し、前日比176ドル70セント(0.5%)安の3万6113ドル62セントで終えた旨。金融政策の正常化が早期に進むとの警戒感からハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄が売られ、相場の下げを主導した旨。

□1月15日(土)

◇NYダウ続落201ドル安、消費関連や金融株に売り (日経 電子版 06:36)
→14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比201ドル81セント(0.6%)安の3万5911ドル81セントで終えた旨。14日発表の昨年12月の米小売売上高が市場予想を下回り、投資家心理を冷やした旨。消費関連株を中心に売りが出た旨。取引開始前に決算を発表した銀行のJPモルガン・チェースが大幅安となり、他の金融株にも売りが波及した旨。


≪市場実態PickUp≫

【CESの余韻】

米国・ラスベガスでのConsumer Electronics Show(CES)(2022年1月5-8日)関連の記事が続いている。

◇CES 2022: AMD's Next-Gen AM5 Platform to Have Long Term Support (1月7日付け AnandTech)
→何年にもわたって、AMDは複数の世代に単一のソケットを活用しており、ユーザは同じマザーボードを毎年使用できるようになっているが、競合他社はせいぜい数世代ごとにソケットを変更している旨。 そのmantraを維持するために、AMDは今年後半に登場する次世代プラットフォーム、AM5も多世代プラットフォームになるとしている旨。

◇AMD CEO Lisa Su talks cheaper GPUs, Intel competition, 3D chiplets, and Zen 4 (1月7日付け VentureBeat)

韓国・SKグループのAI半導体の取り組みである。

◇[CES 2022] SK to launch Sapeon Inc. for AI chip supremacy-SK Group seeks AI chip hegemony with Sapeon unit (1月10日付け The Korea Herald (Seoul))
→SK Hynix、SK Telecom、SK Squareが、米国で人工知能マイクロチップを開発するSapeon社設立に向けて連携、SK ICTAllianceを構築の旨。 該SKグループ3社がSapeonに$41.5 millionを投入、SK Telecomが該スタートアップの62.5%の株式を取得、SK Hynixが25%を所有、SK Squareが12.5%を所有する旨。

今回のCESの印象が、いくつかの切り口、以下の通りである。

◇米見本市CES閉幕、車とテック目立つ連携、自動運転・EV性能競う、半導体企業、高まる存在感 (1月10日付け 日経)
→7日閉幕した米テクノロジー見本市「CES」では、電気自動車(EV)や自動運転などモビリティー関連の発表が相次いだ旨。米ゼネラル・モーターズ(GM)などが主力車種のEV化、ボルボ・カー(スウェーデン)や米インテルは自動運転車の商用化を表明した旨。テック企業との連携も目立ち、次世代車ビジネスの急加速が鮮明になった旨。

◇Scanning the Future at CES (1月12日付け EE Times)
→chameleon cars、量子ドットディスプレイ、ポータブルスクリーン。 気まぐれな新製品が消費者に届くまでに如何に時間がかかるか。

オンラインに慣れた出足感の率直なところがあらわされている。

◇CES 2022: In Person But Not Many People-A quick look at the hybrid consumer electronics event. (1月13日付け Semiconductor Engineering)
→CESは公式にハイブリッド開催であり、ラスベガスのオンサイトイベントとオンラインイベントがある旨。 しかし、大規模な出展者の多くは直接出席することをやめた旨(ケイデンスなど、DACでは大きな出展者かもしれないが、CESでは小さい)。多くのマスコミも対面からは離れていたよう、正直なところ、10万人の人々と戦うという苦難に耐える必要がないほど多くのことがオンラインで利用可能であるため、多くの報道機関は何年も徐々に遠ざかっている旨。

【人材の移動関連】

アップルの半導体設計者がインテルに、以下の通りである。

◇Apple chip designer who helped lead its effort to ditch Intel processors moves back to Intel-Apple's custom ICs designer is returning to Intel-Jeff Wilcox announced Wednesday he took a leadership role at Intel designing systems-on-chip products. (1月6日付け Protocol)
→Jeff Wilcox氏の今週LinkedInでのメッセージ、Intel Fellowになるオファーを受けて、Appleで最近M1プロセッサの設計に取り組んだ後、system-on-a-chip(SoC)デバイス設計の開発を引っ張っていく旨。Wilcox氏は、Apple在任8年の間にT2 cybersecurity半導体も開発の旨。

◇Intel Poaches Apple Engineer Responsible for Arm Transition and M1 Chips-Another heavy-hitting acquisition for Intel Corp. (1月7日付け Tom's Hardware)

インテルのCFOに、マイクロン出身の就任である。

◇New Intel CFO to Help Steer Chip Maker's Finances Through Turnaround-Micron Technology's David Zinsner to join Intel as CFO -David Zinsner, previously the CFO of Micron Technology, will join Intel next week (1月11日付け The Wall Street Journal)
→Intel(Santa Clara, Calif.)が月曜10日、David Zinsner氏を次期最高財務責任者(CFO)に任命、1月17日に発効。同氏は、10月に引退を発表、5月までアドバイザーとしてインテルに残るGeorge Davis氏の後任。Zinsne氏は、Micron Technology社で約4年間CFOを務めていた旨。

◇New Intel CFO to Help Steer Chip Maker's Finances Through Turnaround-David Zinsner, previously the CFO of Micron Technology, will join Intel next week (1月12日付け The Wall Street Journal)
→Intel社の新しい財務責任者(CFO)であるDavid Zinsner氏は、同社の財務を管理し、割り当てを行う際に重要な役割を果たす旨。

もう1つ、カスタム半導体について、アップルからマイクロソフトへの人材の移動である。

◇Microsoft Hires Key Apple Engineer to Work on Custom Chips-Report: Microsoft recruits veteran chip designer-Mike Filippo joins software giant after two-year Apple stint-Microsoft has been seeking to develop chips for Azure servers (1月12日付け Bloomberg)
→本件事情通引用、Bloomberg News発。アップルで2年以上働いているベテランの半導体設計者、Mike Filippo氏が、ソフトウェアの巨人、Microsoftがカスタムサーバ半導体を開発するのを支援するためにMicrosoftに雇われた旨。

◇Apple lost another top chip engineer - this time to Microsoft (1月13日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Appleから直接引き抜かれたMicrosoftの最新の人材採用は、世界的なプロセッサ不足の中で、Azureサーバ用に独自の半導体を構築するための推進の一部と見られる旨。

【半導体市場データ】

IC Insightsから2点。まずは、2022年も半導体販売高が最高更新、11%増の$680.6 billionとの見方である。

◇2022 Semiconductor Sales to Grow 11% After Surging 25% in 2021 (1月7日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→IC InsightsのJanuary Semiconductor Industry Flash Report。Covid-19 virus危機2020年発生から、2021年に経済が戻して世界半導体売上げが25%増、2022年の半導体販売高総計が11%増の史上最高、$680.6 billionに達する見込みの旨。

◇Semiconductor sales to grow 11% in 2022, says IC Insights-IC Insights predicts chip market will top $680B in 2022 (1月10日付け DIGITIMES)
→IC Insights発。2022年の半導体総売上高は、2021年の25%増の後で、11%増加、過去最高の$680.6 billionに達すると予測される旨。
すべての主要製品カテゴリーで平均以上の増加が見込まれ、昨年の景気回復からの成長率鈍化にもかかわらず、2022年には世界市場が過去最高の売上げに引き上げられる旨。

もう1つ、electronicシステムでの半導体比率であるが、2021年に33.2%に達し、これも史上最高更新とのこと。

◇Semi Content in Electronic Systems Reached Record High in 2021-The value of semiconductor content in electronic systems reached 33.2% last year, surpassing the previous record high set in 2018, says new 2022 report. (1月11日付け IC Insights)

◇Semi content in electronic systems tops 33%-IC Insights: Microchips accounted for 33% of systems in 2021 (1月12日付け Electronics Weekly (UK))
→IC Insights発。electronicシステムにおける半導体contentの金額が昨年33.2%に達し、2018年に記録された過去最高を上回った旨。

◇Semiconductor Content in Electronic Systems Reached Record High in 2021 (1月14日付け EE Times India)

SEMIからの半導体製造投資の見方であるが、2022年も最高更新が見込まれている。

◇Global fab equipment spending to log record high in 2022, says SEMI-SEMI: IC gear spending forecast to hit $98B+ in 2022 (1月12日付け DIGITIMES)
→SEMI発。フロントエンド拠点へのグローバルfab装置投資が、2022年には前年比10%増の$98 billion超と新たな史上最高更新が見込まれ、3年連続の成長となる旨。

【2021年PC世界出荷】

GartnerおよびIDCから、2021年のPC世界出荷がそれぞれ以下の通りあらわされている。3億4,000万台前後、9年ぶり高水準とも示されている。現下のコロナ禍の情勢、今後にどう働くか、見づらいところではある。

◇Gartner Says Worldwide PC Shipments Declined 5% in Fourth Quarter of 2021 but Grew Nearly 10% for the Year-Market to Remain Healthy Even as Slowing U.S. PC Market Signals the End of Pandemic-Driven Growth (1月12日付け Gartner)
→Gartner社速報。2021年第四四半期の世界のPC出荷台数は合計8,840万台、2020年第四四半期から5%減、これは、6四半期連続の成長に続く最初の前年比減少となる旨。年間のPC出荷台数は2021年に3億3,980万台に達し、2020年から9.9%増。

◇PC世界出荷14%増、昨年、9年ぶり高水準 (1月14日付け 日経)
→米調査会社のIDCは12日、2021年のパソコンの世界出荷台数が前年比14.8%増の3億4880万台になったと発表、在宅勤務などのためにパソコンを購入する流れが続き、半導体などの供給が滞った影響を受けたものの9年ぶりの高水準になった旨。先行きに関しては慎重な見方も出ている旨。

【Nvidia関連】

膠着状態のNvidiaによるArm買収の1件であるが、両社より英国の独禁対応当局への打開に向けた訴えが行われている。

◇Nvidia and Arm fight back as U.K. competition regulator considers blocking deal-Arm and Nvidia challenge antitrust regulators in the UK (1月11日付け CNBC)
→Nvidiaが提案した$40 billionのArmの買収はが、世界中の独占禁止法規制当局によって精査されており、両社は英国のCompetition and Markets Authority(競争市場局)に書面提出、該取引の推進が納得されなければならないとしている旨。

Nvidiaの新たな買収が、次の通りである。

◇Nvidia Acquires Bright Computing (1月11日付け EE Times)
→HPCクラスター管理スペシャリスト、Bright Computing(Amsterdam)は、Nvidiaのソフトウェアstackのニッチを埋める旨。

【我が国の政府基金関連】

我が国の政府基金全体について、四半期ごとの検証が行われようとしている。

◇政府基金、四半期ごと検証、賢い支出へ運営是正−国費解剖 (1月11日付け 日経 電子版 05:29)
→政府は基金事業の効果を検証する仕組みを2022年度から始める旨。四半期ごとに支出状況や残高などを公表し、成果が乏しければ予算削減も検討する旨。基金は中長期の運営がしやすく、近年は成長分野への投資として活用されている旨。増加傾向にあるが、一部で非効率な運営が問題視されており、透明性の向上が急務となっている旨。

TSMCの熊本工場はじめ国内新設の半導体工場への政府補助金について、「10年生産」が前提条件となる方向である。

◇【独自】半導体工場の国内新設、補助金は「10年生産」条件…政府方針 (1月11日付け 読売新聞)
→政府は、先端半導体工場の国内での新設に補助金を出す際の要件として、企業に対し、少なくとも10年間の継続的な生産を求める方針を固めた旨。
政府は、半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)などが熊本県内に建設する工場に4000億円規模の巨額の補助金を出す方針。長期間の生産を求め、経済安全保障の観点から半導体の安定調達を目指す旨。

◇Japan wants 10-year pledge from Taiwan's TSMC, other chipmakers to qualify for subsidy-Japan to subsidize foreign chipmakers if they stay 10 years -TSMC expected to receive US$3.49 billion subsidy from Tokyo for planned Kumamoto fab (1月13日付け Taiwan News)

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