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半導体製造強化、インテルとTSMCの間の応酬、米政府$52 billion関連

新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜10日午前時点、世界全体で2億6840万人に達し、6日前から約366万人増と、続く増勢である。新たな変異株「オミクロン株」の感染が確認された国・地域が52に広がった、と火曜7日のEUからの発表である。半導体の製造強化を図る各国の動きの中、インテルのCEO、Pat Gelsinger氏の"台湾が安定したところではない"との発言に端を発して、TSMC側から反論が見られ、Gelsinger氏が近々収拾に向けTSMCを訪れる運びとなっている。また、米国半導体製造の拡大に向けた$52 billion支援法案の議会通過、そしてその支給獲得を巡る関係各社・団体の駆け引きの動きが見られ、推移に敏感な当面の展開が続いていく。

≪各国、各社の敏感な投げかけ&反応≫

発端は、IntelのCEO、Pat Gelsinger氏の"台湾が安定したところではない"との発言。対するTSMCのChairman、Mark Liu氏の反論である。

◇TSMC chairman hits back at Intel CEO over Taiwan jab (12月3日付け Focus Taiwan)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が水曜1日、CaliforniaでのFortune Brainstorm Tech summitにて、1つには"台湾が安定したところではない"ことから、米国政府は米国における持続可能な半導体supply chainをサポートすべき旨。これに対して、TSMCのChairman、Mark Liu氏が金曜3日、台北で反論の旨。

続いて、地政学的摩擦の中でのTSMCの積極的な設備投資に改めての言及である。

◇TSMC serious about capital spending, says chairman-TSMC chairman: Capital spending to remain high for 3 years (12月6日付け DIGITIMES)
→TSMCのchairman、Mark Liu氏。地政学的摩擦で半導体メーカーがcapacity拡大計画を詰め込み過ぎる可能性があるが、TSMCは向こう3年にわたる非常に大きなcapital spendingに真剣である旨。

TSMCのfounder、Morris Chang氏からも厳しいコメントである。

◇TSMC founder criticizes recent remarks made by Intel CEO (12月8日付け DIGITIMES)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏による最近の公の発言は、Intelにより多くの米国政府補助金をもってくる試み、とコメントするTSMCのfounder、Morris Chang氏。Chang氏はまた、Gelsinger氏がIntelに以前の輝きを取り戻せるのか疑念を呈した旨。

TSMCとのいろいろな収まりをつけるため、Gelsinger氏のTSMC訪問が予定されている。

◇Intel CEO to visit Taiwan and meet TSMC after spat-Intel CEO heads to Taiwan to smooth TSMC issues-Intel needs quality chips from TSMC but also wants to compete with its own offerings (12月10日付け Taiwan News)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が、来週台湾を訪問、TSMCのsenior executivesと会って両社の間のいくつかの問題を取り除く旨。

米国政府からの半導体製造の拡大に向けた$52 billion支援を巡る現下の動き関連を、以下取り出している。

IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が、Oregon州関係者に求める支援である。

◇Intel's CEO is pressing Congress to pass a bill that has $52B in subsidies for domestic chip production (12月6日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が、Oregonのビジネス&政治指導者を督促、米国communitiesが国内半導体生産から利益を被るとして$52B法案推進への支援を求めている旨。

米国下院の承認待ちのこの法案に対する論調の1つである。

◇With CHIPS Act, US Risks Building a White Elephant-EE Times Opinion (12月7日付け EE Times)
→米国上院が、向こう10年にわたってアメリカ半導体業界の再生を狙ったCHIPS for America Actに向けて$52 billionを承認、該法案は下院の承認待ちであるが、国内製造への投資奨励が最も有効な方法か、調べるべき旨。

米国商務長官からは、法案承認が2022年に遅れるとの見方である。

◇U.S. Commerce chief: Funding for semiconductor production could slip to 2022-Raimondo: Federal chip funding may be delayed to 2022 (12月7日付け Reuters)
→米国商務長官、Gina Raimondo氏が火曜7日、米国半導体製造の拡大に向けた$52 billionを承認する議会での努力が2022年に入り込む可能性の旨。

SEMIからは、この$52 billion支援について、米国国内だけでなく台湾、韓国など外国企業も支援対象にすべきと指摘している。

◇米半導体業界支援、外国企業も対象にするよう業界団体求める (12月8日付け ブルームバーグ 日本語版)
→半導体業界団体、SEMIは、米政府が計画している半導体業界への$52 billion(約5兆9000億円)の支援について、国内企業だけでなく外国企業も対象とするよう求めた旨。
2400社が加盟するSEMIのバートランド・ロイ(Bertrand Loy)会長は、米国内で強力なエコシステムを構築するためには、台湾積体電路製造(TSMC)や韓国サムスン電子など米国外の半導体メーカーも支援対象にすべきだと指摘。TSMCとサムスンは生産能力増強に向け既に米国で新工場を建設している旨。

◇US chip act should include foreign firms, SEMI says (12月10日付け Taipei Times)

そのほか、現下の関連する動き、情勢を以下示していく。

NvidiaのBiden政権に対する税金についての要請である。

◇Nvidia is asking the Biden administration to lower the price of GPUs-Nvidia: Exempt tariffs on graphics cards (12月3日付け Digital Trends)
→グラフィックスカードが、2020年を通してあったように、税金を免除されるべき、とNvidiaが他の会社とともにBiden政権に対し。該税金でグラフィックスカードのコストが最大25%高まる、とUS Trade Representative(USTR)オフィスに届けられたコメントにて。

米国と台湾のコンタクト関連であるが、半導体では協力の枠組み構築ながら、政治的には踏み出せない状況がある。

◇米台、急接近も中国の壁、蔡氏はサミット「参加できず」 (12月5日付け 日経 電子版 14:48)
→バイデン米政権は、9〜10日に開く「民主主義サミット」に台湾を招待した旨。台湾にとっては世界約110の国・地域の首脳らが集まる国際会議の場に「台湾」の名称で参加する異例の機会で、昨年来の米台接近の象徴的な動き。ただ中国への配慮から、蔡英文(ツァイ・インウェン)総統の出席という「一線」は越えられなかった旨。

◇UPDATE 1-U.S., Taiwan discuss chips, to cooperate under new framework -US establishes framework with Taiwan for chip tech (12月7日付け Reuters)
→米国商務長官、Gina Raimondo氏が、台湾の相手方との電話で半導体supply chainsを議論、双方は、新たに構築されたmechanismによりハイテク貿易&投資で協力する旨。

米国・SIAからUSTRに宛てたコメント、やはり関税関連である。

◇SIA Urges Elimination of Harmful Section 301 Tariffs (12月8日付け SIA Blog)
→米国・SIAが、12月1日にOffice of the United States Trade Representative(USTR)宛てコメントを提出、継続する半導体の不足を悪化、我々の経済を鈍化させている有害な半導体関税の除去を督促の旨。

我が国でも同じ論調が見られたが、米国にこぞって半導体新工場というものの、熟練人材の手当ては大丈夫か、との以下の問いかけである。

◇Chip fabs are coming to the U.S., but will there be enough skilled workers? (12月9日付け FierceElectronics)
→Intel, TSMC, Samsungなどグローバルな各社がみんな、向こう数年での米国における半導体fabsを計画している旨。billions of dollarsがそれらハイテク工場&装置に向かう一方、各社が必要とされるjobsを如何に埋めるかの問題が残る旨。
米国には現在、約102,000人の半導体&回路製造従業員。新しい半導体工場にはそれぞれ数1000人のworkersが必要。Samsungが最近、Texasでの$17 billion半導体工場の計画を発表、2,000のハイテクjobs、2024年にオープンの旨。

◇Report: Critical talent shortage for over 70,000 semiconductor manufacturing jobs-Eightfold AI: Industry will need to fill 70,000+ jobs (12月9日付け VentureBeat)
→Eightfold AIからの最新リサーチ。半導体製造工場が生み出すと見込まれる高度熟練の70,000+ new jobsを満たすために、重大な人材の不足が生じる旨。


コロナ対応のなかなか完全には収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□12月5日(日)

この時点での「オミクロン型」の世界の株式市場へのインパクトである。

◇世界の時価総額410兆円減、市場、オミクロン型なお警戒 (日経 電子版 19:50)
→新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」を巡る金融市場の警戒が続いている旨。11月下旬の出現報告以降、世界の株式時価総額は約3.7兆ドル(約410兆円、約3%)減った旨。経済正常化の恩恵を受ける航空会社の株式や、原油などの国際商品から資金が流出。債券市場は金融緩和縮小と景気鈍化を織り込んでいる旨。ただ感染拡大への市場の評価はなお定まらず、当面は神経質な値動きが続きそう。

□12月7日(火)

その後の「オミクロン型」の世界各地の報告から懸念が後退傾向となり、上げ基調で戻していく今週の米国株式市場である。

◇NYダウ反発、646ドル高、オミクロン型への懸念和らぐ (日経 電子版 06:53)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に反発し、前週末比646ドル95セント(1.9%)高の3万5227ドル03セントで終えた旨。1日の上げ幅としては米大統領選があった2020年11月9日(834ドル高)以来、1年1カ月ぶりの大きさだった旨。
新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」に対する懸念がやや後退し、景気敏感株を中心に上昇した旨。ダウ平均は前週まで4週連続で下落し、短期的な戻りを狙った買いが入った旨。

北京五輪を巡る米中間のさや当てが見られている。

◇米政権、北京五輪の外交ボイコット発表、選手団は派遣へ (日経 電子版 07:43)
→米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は6日の記者会見で、2022年2月の北京冬季五輪に選手団以外の外交使節団を派遣しない「外交的ボイコット」を発表、米政府が懸念する新疆ウイグル自治区などでの中国の人権弾圧に抗議する狙いがある旨。

◇中国反発「対抗措置とる」、米の五輪外交ボイコット (日経 電子版 16:31)
→中国外務省の趙立堅副報道局長は7日の記者会見で、米国が2022年2月の北京冬季五輪に選手団以外の外国使節団を派遣しない「外交ボイコット」を決めたことについて、「強烈な不満を表明し、断固とした反対を表明する」と述べた旨。「対抗措置をとる」とも発言した旨。

□12月8日(水)

◇NYダウ続伸492ドル高、オミクロン型への懸念後退で (日経 電子版 06:56)
→7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比492ドル40セント(1.4%)高の3万5719ドル43セントで終えた旨。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」のまん延が米景気の悪化につながるとの懸念が和らぎ、景気敏感株に買いが入った旨。投資家心理が強気に傾き、ハイテク株にも押し目買いが広がった旨。

□12月9日(木)

◇NYダウ続伸35ドル高、変異型の懸念後退、消費株に買い (日経 電子版 06:25)
→8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸し、前日比35ドル32セント(0.1%)高の3万5754ドル75セントで終えた旨。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」への懸念が後退し、消費関連株に買いが入った旨。ただ、足元で大きく上昇した後とあって、目先の利益を確定する目的の売りも出て上値は重かった旨。

□12月10日(金)

◇NYダウ横ばいの6セント安、景気敏感株に利益確定売り (日経 電子版 06:59)
→9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は横ばいとなり、前日比6セント安の3万5754ドル69セントで終えた旨。前日までの3日続伸で1100ドルあまり上昇しており、上げ相場を牽引してきた景気敏感株やハイテク株の一角が利益確定売りに押された旨。半面、ディフェンシブ株が上昇し、指数を下支えした旨。

米国主催の「民主主義サミット」、そして中南米で止まらない台湾との断交、と米中摩擦の影が色濃く広がっている。

◇米大統領、権威主義拡大に危機感、民主主義サミット開幕−独立系メディア・市民団体支援に480億円 (日経 電子版 07:58)
→バイデン米大統領は9日、2日間の日程で約110カ国・地域が参加する「民主主義サミット」をオンライン形式で開いた旨。冒頭の演説で中国とロシアを念頭に「権威主義者は世界で影響力拡大を図っている」と危機感を表明し、民主主義勢力の結束を呼びかけた旨。

◇中南米、台湾「断交ドミノ」止まらず、中国が攻勢 (日経 電子版 18:30)
→中南米で台湾との外交関係を断ち、中国と国交を結ぶ「断交ドミノ」が止まらない旨。ニカラグアが9日に発表したほかホンジュラスも検討中。中国が断交を強く迫っているためで、世界で台湾と外交関係のある国はわずか14カ国に減った旨。台湾の後ろ盾となる米国も危機感を強める旨。

□12月11日(土)

半導体の不足も一因、我が国でも然りで、消費者物価が上昇しているが、米国株式市場ではすでに織り込み済みの反応となっている。

◇米消費者物価11月6.8%上昇、39年ぶり水準 (日経 電子版 05:33)
→米労働省が10日発表した11月の消費者物価指数(CPI、1982〜84年=100)は前年同月比の上昇率が6.8%と、約39年ぶりの高水準に勢いを強めた旨。半導体から食品まで幅広い分野で供給不足が続く旨。14〜15日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が控え、物価高が米連邦準備理事会(FRB)に緩和縮小や利上げ時期の前倒しをせかしている旨。

◇NYダウ反発、216ドル高、消費者物価上昇は想定内で (日経 電子版 06:53)
→10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比216ドル30セント(0.6%)高の3万5970ドル99セントで終えた旨。朝方発表の11月の米消費者物価指数(CPI)の大幅な上昇はほぼ想定内と受け止められた旨。インフレ加速を警戒した売りは強まらず、買いが優勢となった旨。長期金利が低下し、相対的な割高感が和らいだハイテク株への買いが目立った旨。


≪市場実態PickUp≫

【インテルの子会社上場】

インテルが、車載半導体子会社、Mobileyeを来年半ばに米国で上場させるとの発表、5兆円規模の企業価値が見込まれ、先端半導体の開発・製造の推進に充てるとともに、車載の成長を取り込むアプローチとの受け止めである。

◇Intel to take Mobileye public next year-Intel plans a Mobileye IPO in 2022 (12月6日付け TechCrunch)

◇Intel is planning to spin off Mobileye, its autonomous vehicle unit, via an IPO (12月6日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Intel社が、同社の自動運転車部門、Mobileye Technologies Ltd.をスピンオフする計画の旨。

◇Automotive Silicon Spurs Intel's Mobileye IPO (12月7日付け EE Times)
→Mobileyeが、これまで投資家の期待に適合できていない自動車electronics startupsの増大するリストに加わる旨。

◇Intel to take AV unit Mobileye public in mid-2022 (12月7日付け FierceElectronics)

◇自動運転半導体モービルアイ上場へ、企業価値5兆円規模 (12月7日付け 日経 電子版 11:23)
→米インテルは6日、車載半導体を手掛けるイスラエルの子会社モービルアイを2022年半ばに米国で上場させると発表、株式公開によって得る資金を、CPUの先端品などを生産するための設備投資に充てる計画。公開後も過半の株式を保有し、共同開発も続ける旨。

◇インテル、先端投資へ「虎の子」開放、子会社モービルアイ上場、車載向けの成長取り込み (12月8日付け 日経)
→米インテルが「虎の子」の開放を決めた旨。6日、車載半導体などを手掛けるイスラエルの子会社モービルアイを2022年半ばに米国で上場させると発表、交通アプリなど関連企業も集約し、スマートフォン向けを上回る車載向け市場の成長を取り込む旨。モービルアイの企業価値は5兆円を超える見通しで、インテルは上場で得る資金を先端分野の投資に充てて構造改革を加速する旨。

【Samsungの組織改編】

Samsungの若返りを図る刷新がメディアに取り上げられているが、スマホとテレビなど家電を一体化、「デバイス」と並ぶ2部門体制への改編である。中国勢の追い上げなど意識され、今後の踏み出しに注目である。

◇Samsung Replaces CEOs, Merges Mobile and Consumer Electronics Businesses-Samsung shakeup combines mobile, consumer electronics-South Korean company replaces three leaders with two new co-CEOs (12月6日付け The Wall Street Journal)
→Han Jong-hee氏が、Samsungの新しいモバイル & consumer electronic部門を統率、2つの部門を合わせ、いくつかのdivision headsの置き換えにもつながる内部改編の一環としてつくられた旨。過去にSamsungにとって主要な売上げ源であったテレビおよびスマートフォン製造が、合わせてoperating profitの4分の1に留まっている旨。

◇Samsung combines mobile and consumer electronics businesses-Two new CEOs announced (12月6日付け The Verge)

◇サムスン、部門CEO刷新、「製品」「デバイス」2部門制に、対中国勢、事業創出急ぐ (12月8日付け 日経)
→韓国サムスン電子は7日、主要3部門を率いる3人の最高経営責任者(CEO)を全員交代したと発表、CEOの交代は4年ぶり。今後はスマートフォンと家電の部門を「製品」として一体運営し、「デバイス」と並ぶ2部門体制として新任CEOの2人に強い権限を持たせて意思決定スピードを速める旨。人事と組織の大幅な刷新で新事業創出を急ぎ、中国勢の追い上げを振り切る旨。

◇Samsung Electronics conducts major executive reshuffle (12月9日付け Yonhap News Agency)

【最先端微細化関連】

TSMCの3-nmパイロット生産がアップル用にスタート、2023年の製品向け、との見方である。

◇半導体大手TSMC、アップル製品用に3nmチップの試験生産を開始 (12月6日付け 36KrJapan)
→台湾のテックメディア「DigiTimes」の最新報道によると、半導体ファウンドリ世界最大手の「台積電(TSMC)」がN3と称される3nmプロセスによるチップの試験生産を開始した旨。TSMCは2022年第4四半期までに3nmプロセスを量産に移行し、2023年第1四半期にはAppleやIntelなどの顧客に3nmチップの出荷を開始する見通し。
3nmチップを搭載した最初のアップル製デバイスは2023年に発表されると予想され、その中には、A17チップ搭載の「iPhone 15/Proシリーズ」およびM3チップ搭載の「Apple Silicon Mac」(商品名はいずれも暫定)が含まれる旨。

最先端微細化に欠かせないASML社のEUV装置。先行するTSMCを追うSamsungの割り当てパイ確保の状況があらわされている。

◇「サムスン電子が変わった」…ASML社のEUVを積極導入、TSMCを猛追へ (12月6日付け コリア・エレクトロニクス)
→サムスン電子が半導体超微細工程の核心装備である極紫外線(EUV)露光装備の確保に拍車をかけている。台湾TSMCより一歩遅れてEUV争奪戦に飛び込んだが、早い速度で物量を確保している。韓国メディア「中央日報」が報じた。
5日、関連業界と金融投資業界によると、今年世界のEUV装備出荷量は48台と予想される。このうち、ファウンドリ(半導体委託生産)市場1、2位のTSMCとサムスン電子がそれぞれ22台と15台を確保したという。来年は格差がさらに縮まる見通しだ。ユアンタ証券は最近の報告書で「来年ASMLのEUV出荷量は51台と予想される」とし「このうちTSMCとサムスンがそれぞれ22台、18台を確保した」と明らかにした。・・・・・

【2021年を振り返って】

残り約3週間の2021年。振り返りながら見遣る来年、2022年のトレンド、そして2021年の業界注目記事、とそれぞれ以下の通り挙げられている。

◇Chip Shortages Continue: Top Trends for 2022 (12月6日付け EE Times)
→2021年を振り返ると、地震性の移行が半導体業界を動かし、最も著しいのは半導体の不足のグローバルな波及効果である旨。2022年は、半導体の不足が引き続きsupply chainsに影響を与えると見込まれるが、該業界の景観を劇的に形成するいくつかの他のカギとなる流れがある旨。
 The Chip Shortage Lives On
 Geopolitical Impacts
 New Competition …自前設計
 Arm Emerging as High-Performance Contender
 Sustainable Solutions
 A New Year with New Opportunities

◇Top 10 stories of 2021 on Fierce Electronics (12月8日付け FierceElectronics)
→振り返りたくない向きもあるかもしれないが、いくつかの興味深い流れ、Fierce Electronicsに本年あらわれた記事からpage viewsによるtop stories、次の通り:
 1. Goodbye gas tax. Hello road user fees.
 2. Drone helicopter lands on Mars attached to belly of Perseverance rover
 3. Dragonfly drone to fly on Titan in follow-up of Ingenuity on Mars
 4. The key skills that every embedded engineer needs now
 5. How Biden plans to tackle the chip shortage
 6. Medtronic’s Hugo to expand on AI with robotic surgeries
 7. The future of EVs is solid?as in solid-state batteries
 8. Victor Peng on the AMD-Xilinx deal, chip shortage, more
 9. 4 sectors hardest hit by the global chip shortage
 10. Robot reality: Tesla faces tough task with humanoid robot

【車載用半導体の不足】

半導体の不足を今年のニュースのキーワードに押し上げた車載用半導体であるが、ここにきて不足が緩和、そして底打ちに繋がる気配か、とのあらわし方が以下の通り続いている。今後の推移に注目である。

◇Automotive chip supply improves, but shortage to remain in 2022-Auto chip shortages ease; will continue next year (12月6日付け DIGITIMES)
→2021年第四四半期における車載用半導体の不足が、前四半期比大きく緩和しているが、車載supply chainは2022年の半導体不足の継続に依然具えている旨。

◇車8社の世界生産10月25%減、減少幅縮小も供給不足続く (12月7日付け 日経産業)
→トヨタ自動車など国内の乗用車メーカー8社がまとめた10月の世界生産は前年同月比25%減の181万8千台。4カ月連続で前年同月を下回ったが、マイナス幅は9月の35%減から縮小した旨。半導体不足や東南アジアの新型コロナウイルス感染拡大による部品調達難の影響は改善しつつある旨。だが変異株「オミクロン型」の世界的拡大など予断を許さない状況。

◇国内新車販売、11月14%減、減少幅半減、底打ち感も (12月9日付け 日経産業)
→自動車販売の業界団体が発表した11月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は前年同月に比べて14%減の35万2455台。前年同月の実績を下回るのは5カ月連続。半導体不足による乗用車の減産は続いているが、落ち込み幅は10月より大幅に縮小した旨。販売台数も10月より増えており、回復の兆しが見え始めた旨。

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