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半導体販売高、9月および第三四半期最高、一方、重大な不足の事態

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新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜5日午前時点、世界全体で2億4851万人に達し、1週間前から約306万人増と引き続く増え加減である。
収まる傾向の我が国と対照的に、ドイツ、ロシアなど事態悪化が伝えられている。米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より、この9月そして7-9月、第三四半期の世界半導体販売高が発表され、ともに振り返れる限り最高を更新している。本年1-9月販売高累計も、$400 billionのすぐ手前に達して、残る3ヶ月、年間販売高$500 billion突破の可能性が色濃くなってきている。販売高最高更新の一方で、世界的な半導体の不足による重大な事態が依然各地で見られており、両立しない流れの様相を呈している。

≪9月および第三四半期の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇第三四半期のグローバル半導体販売高が、前年同期比27.6%増−半導体の不足の中で業界が生産を立ち上げ、2021年第三四半期に出荷された半導体数量が業界史上どの四半期よりも多い …11月1日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2021年第三四半期の世界半導体販売高総計が$144.8 billionで、前年同期、2020年第三四半期に対し27.6%増、前四半期、2021年第二四半期より7.4%増と発表した。2021年第三四半期に出荷された半導体数量は、該業界史上どの四半期よりも多くなっている。

2021年9月のグローバル販売高が$48.3 billionで、2020年9月に対し27.6%増、2021年8月より2.2%増であった。月次販売高の数字はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、売上げで米国半導体業界の98%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「2021年第三四半期における半導体出荷は史上最高に達して、グローバルな高い半導体需要の継続、および該需要への適合に向けた該業界の生産を立ち上げる並外れた努力の両方を示している。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「Americas地域の販売高が先頭に立っており、前月比および前年比ともに他の市場地域より増えている。」

9月販売高は地域別には、前年同月比で、the Americas(33.5%), Europe(32.3%), Asia Pacific/All Other(27.2%), Japan(24.5%), およびChina(24.0%)と増加、前月比では、the Americas(3.9%), Europe(2.0%), Japan(2.0%), Asia Pacific/All Other(1.9%)およびChina(1.5%) と増加した。

2021年9月地域別販売高増減

Americas
前年同月比  33.5%/
前月比  3.9%
Europe
32.3%/
2.0%
Japan
24.5%/
2.0%
China
24.0%/
1.5%
Asia Pacific/All Other
27.2%/
1.9%

                         【3ヶ月移動平均ベース】
市場地域
Sep 2020
Aug 2021
Sep 2021
前年同月比
前月比
========
Americas
8.02
10.30
10.70
33.5
3.9
Europe
3.03
3.93
4.01
32.3
2.0
Japan
3.07
3.75
3.82
24.5
2.0
China
13.48
16.48
16.72
24.0
1.5
Asia Pacific/All Other
10.24
12.78
13.02
27.2
1.9
$37.84 B
$47.24 B
$48.28 B
27.6 %
2.2 %

--------------------------------------
市場地域
4- 6月平均
7- 9月平均
change
Americas
9.45
10.70
13.2
Europe
3.91
4.01
2.6
Japan
3.53
3.82
8.2
China
15.79
16.72
5.9
Asia Pacific/All Other
12.27
13.02
6.2
$44.95 B
$48.28 B
7.4 %

--------------------------------------

※9月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2021/10/September-2021-GSR-table-and-graph-for-press-release1.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けた業界各紙の取り上げが、以下の通りである。記録づくめの販売高の一方での半導体の不足のまさに実態があらわされている。

◇Record chip ramp-up comes during dismal quarter for auto, smartphones and other products (11月1日付け FierceElectronics)
→米国・SIA発。9月に出荷された半導体の数量が、史上初、100 billion個を越えた旨。第三四半期の結果は、両立しない流れを示している旨。半導体の売上げおよび出荷は最高記録であるが、自動車メーカーおよびスマートフォン生産者などOEMsには半導体の不足からくる重大な問題がある旨。該半導体の不足のいくつかはsupply chainにあり、いくつかの通関港での40-footコンテナー渋滞など出荷の困難を伴っている旨。Susquehanna Financial Groupは最近、工場に届けられる半導体の平均待ち時間が22週に達し、自動車業界が必要とするmicrocontrollers(MCUs)は38週の待ち時間、としている旨。

◇Q3 Global Semiconductor Sales Increase 27.6% Year-to-Year (11月1日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇Global semiconductor sales increase 27.6% in 3Q21-SIA: Q3 microchip sales hit $144.8B, up 27.6% on year (11月2日付け DIGITIMES)

シリコンウェーハの世界出荷も、販売高の増加、そして不足への対応の中、以下の通り最高更新が重なり続く推移となっている。

◇Worldwide Silicon Wafer Shipments Reach Record High in Third Quarter of 2021, SEMI Reports (11月4日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→SEMI Silicon Manufacturers Group(SMG)のシリコンウェーハ業界四半期分析。2021年第三四半期の世界シリコンウェーハ出荷が3,649 million square inches(MSI)、前四半期比3.3%増、業界記録更新の旨。前年同期の3,135 MSIからは16.4%増。
*Silicon Area Shipment Trends - Semiconductor Applications Only Millions of Square Inches[MSI]

2Q 2020B
3Q 2020B
4Q 2020B
1Q 2021B
2Q 2021B
3Q 2021
Total
3,152B
3,135B
3,200B
3,337B
3,534B
3,649

  [Source: SEMI (www.semi.org), November 2021]

遡って、2016年後半から2年あまり史上最高を更新し続ける勢いの熱い活況が続いた半導体業界であるが、2021年が現下の活況を維持してこれまで最高の2018年の年間販売高の更新となるかどうか、以下の販売高の推移の見方を続けていくことにする。先行き不安定性が漂う中、増勢基調を保てるかどうかに注目である。2021年の1月から3月は$40 billion台平均を維持して、2018年を上回る出だしであり、第二四半期の始めの4月も増勢を維持、そして5月は$43.61 billionと一段の飛躍、6月は$44.53 billionとさらに上げ、そして7月の$45.44 billion、8月の$47.18 billion、そして今回9月の$48.28 billionと、一段の引き続く最高更新となっている。1-9月累計が$391.54 billionと$400 billionのすぐ手前に達しており、2018年の年間販売高最高の更新、さらには$500 billion突破が開けてくることになる。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
(月初SIA発表)
2016年 7月 
$27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月 
$28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月 
$29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月 
$30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月 
$31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月 
$31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
 
2017年 1月 
$30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月 
$30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月 
$30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月 
$31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月 
$31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月 
$32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月 
$33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月 
$34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月 
$35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月 
$37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月 
$37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月 
$37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
 
2018年 1月 
$37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月 
$36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月 
$37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月 
$37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月 
$38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月 
$39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月 
$39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月 
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
2018年 9月 
$40.91 B
13.8 %
2.0 %
2018年10月 
$41.81 B
12.7 %
1.0 %
2018年11月 
$41.37 B
9.8 %
-1.1 %
2018年12月 
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
$468.94 B
 
→史上最高
 
2019年 1月 
$35.47 B
-5.7 %
-7.2 %
2019年 2月 
$32.86 B
-10.6 %
-7.3 %
2019年 3月 
$32.28 B
-13.0 %
-1.8 %
2019年 4月 
$32.13 B
-14.6 %
-0.4 %
2019年 5月 
$33.06 B
-14.6 %
1.9 %
2019年 6月 
$32.72 B
-16.8 %
-0.9 %
2019年 7月 
$33.37 B
-15.5 %
1.7 %
2019年 8月 
$34.20 B
-15.9 %
2.5 %
2019年 9月 
$35.57 B
-14.6 %
3.4 %
2019年10月 
$36.59 B
-13.1 %
2.9 %
2019年11月 
$36.65 B
-10.8 %
-0.3 %
2019年12月 
$36.10 B
-5.5 %
-1.7 %
$411.10 B
 
2020年 1月 
$35.39 B
-0.3 %
-2.2 %
2020年 2月 
$34.50 B
5.0 %
-2.4 %
2020年 3月 
$34.85 B
6.9 %
0.9 %
2020年 4月 
$34.43 B
6.1 %
-1.2 %
2020年 5月 
$34.97 B
5.8 %
1.5 %
2020年 6月 
$34.53 B
5.1 %
-0.3 %
2020年 7月 
$35.20 B
4.9 %
2.1 %
2020年 8月 
$36.23 B
4.9 %
3.6 %
2020年 9月 
$37.86 B
5.8 %
4.5 %
2020年10月 
$39.03 B
6.0 %
3.1 %
2020年11月 
$39.41 B
7.0 %
1.1 %
2020年12月 
$39.16 B
8.3 %
-2.0 %
$435.56 B
 
2021年 1月 
$40.01 B
13.2 %
1.0 %
2021年 2月 
$39.59 B
14.7 %
-1.0 %
2021年 3月 
$41.05 B
17.8 %
3.7 %
2021年 4月 
$41.85 B
21.7 %
1.9 %
2021年 5月 
$43.61 B
26.2 %
4.1 %
2021年 6月 
$44.53 B
29.2 %
2.1 %
2021年 7月 
$45.44 B
29.0 %
2.1 %
2021年 8月 
$47.18 B
29.7 %
3.3 %
2021年 9月 
$48.28 B
27.6 %
2.2 %
$391.54 B
 
→1-8月累計

半導体販売高の数字は手放しとはいかず、世界的な半導体の不足からくるデータ、重大な事態の記事が続いている。

スマートフォン出荷のここにきての落ち込みである。

◇Chip shortages, supply snafus hammer smartphones in 3Q (10月29日付け FierceElectronics)
→IDC発。グローバルsupply chainおよび半導体&コンポーネントの不足での長引く問題から、第三四半期のスマートフォン出荷が6.7%減に。2021年始めの2四半期では二桁伸長ということで、該減少は特に強烈の旨。

◇Supply woes catch up to smartphones (11月1日付け Taipei Times)
→International Data Corp(IDC)、先週のレポート。第三四半期のスマートフォンメーカーの出荷が331.2 million台、前年同期の354.9 million代から6.7%減、supply chainの制約が効き始めている旨。

世界最大の車載サプライヤ、Boschは、半導体工場に投資、この危機に立ち向かうとしている。

◇Bosch To Spend 400 Million Euros In Semiconductor Factories-Bosch will invest $462M+ in its 3 wafer fabs (10月31日付け Forbes)
→世界最大の車載サプライヤが、ドイツおよびマレーシアの工場での半導体生産立ち上げに向けて大きな損害を与える半導体供給危機の風に立ち向かっていくと宣言の旨。Dresden, ReutlingenおよびPenang工場での400 million eurosの投資を確認、Boschは計画前倒しで生産を立ち上げるとも主張の旨。

我が国の新車販売の落ち込みである。

◇国内新車販売、10月31%減、過去最低の27万9341台 (11月1日付け 日経 電子版 15:29)
→自動車販売の業界団体が1日発表した10月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は前年同月比で31%減の27万9341台、前年同月の実績を下回るのは4カ月連続で、10月単月の販売として過去最低だった旨。東南アジアの新型コロナウイルス感染拡大による部品供給の遅れで、トヨタ自動車などが大幅減産した影響により落ち込みが続いている旨。

ArmのCEOによる現状の不足の事態の見方である。

◇Is the Chip Shortage Here to Stay? (11月2日付け EE Times)
→ArmのCEO、Simon Segars氏が今週のLisbonでのWeb Summitにて、グローバルな半導体の不足を論じ、チップセット生産の現状の混乱は2022年末まで、たぶんにその先も続く可能性、と予測の旨。半導体業界の健全性について楽観的な一方、現状の危機の打開にはある時間がかかる、と議論の旨。

供給実態の最新分析である。

◇Chip crunch: lead times up to 52 weeks, stability begins first half 2023 (11月2日付け FierceElectronics)
→Supplyframe Commodity IQレポートからの最新分析。半導体供給の安定感があらわれるのは来年半ばという以前のレポートに対して、半導体供給安定化が始まるのは2023年前半以降、と示している旨。

AMDは今回の事態を早くから予想、生産capacityの予約手回しを行った、とのコメントである。

◇What chip shortage? AMD books capacity years ahead to ease crunches-AMD has reserved production capacity for years to come (11月2日付け Reuters)
→AMDのchief technology officer(CTO)、Mark Papermaster氏。昨年のpandemicの始まりから、Advanced Micro Devices(AMD)は、microchips需要増大を予想、ファウンドリーパートナー、GlobalFoundriesおよびTSMCに生産capacityの予約を始めた旨。「誰もがsupply chain重点化を高めなければならなかったが、pandemicのまさに始めからそうしている。」と特に言及の旨。

任天堂のゲーム機での下振れインパクトである。

◇任天堂スイッチ生産2割下振れ、ゲーム機にも半導体不足【イブニングスクープ】 (11月2日付け 日経 電子版 18:00)
→任天堂の主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の2022年3月期の生産が、当初計画より2割少ない2400万台前後にとどまることが分かった旨。10月8日発売の新型機を中心に需要は強いものの半導体など部品調達が滞っており、販売への影響が避けられない状況。半導体不足の影響が身近なヒット商品にも広がってきた旨。

distributorの目での半導体supply chainの映り方である。

◇Viewing the Semiconductor Supply Chain Through the Distributor's Eyes-The distributor's perspective on the chip supply chain (11月3日付け Electronic Design)
→コンポーネントdistributor、Smith(Houston)のpresident、Todd Burke氏が、重要microchipsの不足継続について同社の見方を論じているインタビュー記事。製品および業界にわたっての半導体の広がり増大は、"半導体が異なる法的、法制的、そして時間圧力を受ける業界および地勢にわたって半導体が売買される"ことを意味する旨。

ABF基板での不足悪化の状況である。

◇ABF substrate shortage worsening, to last till 2023 at least-ABF substrate shortages will run to 2023, sources say (11月3日付け DIGITIMES)
→ABF(味の素ビルドアップフィルム)基板の不足がさらに悪化、需要が予想より早いペースで引き続き増大、供給の混乱が2023年まで続き、特にhigh-end offeringsについては2026年までも続く可能性の旨。

ヤマハでとられている不足への対応である。

◇ヤマハ、半導体不足に対応、電子楽器・音響機器、設計変更に着手 (11月5日付け 日刊工業)
→ヤマハは世界的な半導体不足を受けて、電子楽器や音響機器の設計変更に着手する旨。代理部品や調達可能な半導体で生産できるように変更し、独自設計の音源LSIなどは生産を増やすよう調整する旨。半導体不足と物流の混乱、新型コロナウイルス感染拡大の影響による工場稼働減により、9月末で約400億円の受注残を抱えており、設計変更で生産できる品種を増やし受注残の解消につなげる旨。

米国の半導体製造およびsupply chains強化の動きに関して、その取り組み、問題意識があらわれる以下の内容である。

◇Chip makers are threatening to scrap future US factories without generous tax breaks-Chipmakers to Congress: We won't add fabs without US aid (10月30日付け Quartz)
→世界最大手半導体メーカー、Intel, Samsung, およびTSMCがすべて、米国に新しい半導体工場を建設する計画を発表の旨。誰もが該計画を誇らしげに語っており、アメリカのlawmakersは米国の地に半導体製造を戻していくことが国家セキュリティを強化するとする一方、今年の損害の大きい半導体不足で抑えられた半導体メーカーは今後の危機回避に向けてsupply chainsを多角化の旨。
しかし1つ問題があり、誰が支払うのか?

◇US aims to ease semiconductor crunch by working more closely with allies and private sector, says senior US official-US official: Allies are key to solving chip supply issues (11月4日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→1)米国が、半導体supply chainにおける不足の解決に向けて世界中の同盟国とコラボ、と米国務省のBureau of Economic and Business AffairsのMatt Murray氏。該政府は、破れたsupply chainの修復に向け民間分野とも協働の旨。
 2)*米国は、先週Romeで開催されたG20 summitからの勢いに乗る旨。
  *台湾のサポートが、半導体supply chainを安全確実にするより広い計画の一部になる旨。

米国政府のsupply chains情報提供の要求に対する韓国での動きが、以下の対応状況となっている。

◇South Korea chipmakers grapple with U.S. deadline for supply chain data-Deadline looms for Samsung, SK Hynix to provide data to US -Samsung and SK Hynix fear risk to client info as they prepare response by Nov. 8 (11月2日付け Nikkei Asian Review (Japan))
→韓国の半導体メーカー、Samsung ElectronicsおよびSK Hynixにとって、supply chains情報への米国の要求に如何に応えるかの決定に1週間しかない旨。米国商務省が9月24日、半導体などコンポーネントの重大な不足の中、グローバルsupply chainにおけるbottlenecksを同定できるよう、multinational半導体会社に14の領域でのデータの開示を求めており、11月8日が期限の旨。

◇S Korea companies to offer semiconductor business information to US government (11月4日付け ANI News)

◇South Korean chip firms to omit detailed data in response to U.S. request -sources-Sources: Korean firms to leave out data on trade secrets (11月5日付け Reuters)
→Reuters発。Samsung ElectronicsおよびSK Hynixは、貿易秘密を米国商務省に開示しないが、あるビジネスデータを11月8日の期限までに供給する旨。
商務省は、corporate情報の自主的提示を求めており、自動車、ゲーム機などの製品の製造を混乱させている重要コンポーネントの世界的不足を打開する答を見い出そうとしている旨。

本件、台湾の対応にも注目である。


コロナ対応のなかなか完全には収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□11月1日(月)

米国と中国のトップが揃わない中でのG20、そしてRCEPの動きが続いていく。

◇米中、駆け引き激化、包囲網・台湾めぐり (日経 電子版 00:19)
→「中国不在」の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が終わった旨。バイデン米大統領は当初見定めていた中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との直接対話が実現しない一方で同盟国と協調して台湾問題を含む中国抑止に布石を打つ外交を展開した旨。狭まる国際社会の包囲網に危機感を募らせる習指導部との駆け引きが一段と強まった旨。

□11月2日(火)

1日わずかに下げたもののあとは前週から続いて過去最高値を更新し続けた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ94ドル高、最高値更新、企業の好業績を好感 (日経 電子版 06:22)
→1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比94ドル28セント(0.3%)高の3万5913ドル84セントで終えた旨。ダウ平均を含む主要3株価指数は連日で過去最高値を更新した旨。前週までに市場予想を上回る米企業決算の発表が相次いだ旨。米景気や企業業績に対する楽観が広がり、株買いを支えた旨。3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見ムードも強く、朝方の買い一巡後は伸び悩んだ旨。

□11月3日(水)

◇World's largest trade deal will come into force in January. The U.S. won't be part of it (CNBC)
→*Regional Comprehensive Economic Partnership(RCEP)が、2022年1月に施行される旨。
 *オーストラリアおよびニュージーランドが、この世界最大の通商合意を最近に批准の旨。
 *オーストラリア・Department of Foreign Affairs and Tradeによると、他にRCEPを批准している国々は、ブルネイ, カンボジア, ラオス, シンガポール, タイ, ベトナム, 中国および日本など

◇NYダウ続伸138ドル高、連日の最高値、企業業績を好感 (日経 電子版 06:19)
→2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比138ドル79セント(0.4%)高の3万6052ドル63セントで終え、連日で過去最高値を更新した旨。市場予想を上回る米企業決算の発表が相次ぎ、米景気の底堅さを意識した買いが入った旨。ただ、3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見ムードも強く、相場は上値が重くなる場面もあった旨。

□11月4日(木)

◇NYダウ連日の最高値、104ドル高、FRBのハト派姿勢好感 (日経 電子版 05:50)
→3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比104ドル95セント(0.3%)高の3万6157ドル58セントで終えた旨。米連邦準備理事会(FRB)が3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通りにテーパリング(量的緩和の縮小)開始を決めた旨。もっとも、利上げには慎重な姿勢を維持したことで米株に買い安心感が広がった旨。

□11月5日(金)

◇NYダウ反落、33ドル安、ナスダックは9日続伸で最高値 (日経 電子版 05:48)
→4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落し、前日比33ドル35セント(0.1%)安の3万6124ドル23セントで終えた旨。前日まで連日で過去最高値を更新していたため、短期的な利益確定の売りが出た旨。米長期金利が低下し、利ざや縮小懸念から金融株が下落したこともダウ平均の重荷となった旨。

COP26での動きの1つである。

◇石炭火力廃止、46カ国賛同、COP26議長国・英が声明、日米中印は未同意 (日経)
→英北部グラスゴーで開催中の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で、石炭火力発電の段階的な廃止をめざす動きが加速している旨。議長国の英国は4日、先進国などは2030年代、世界全体は2040年代に石炭火力を廃止することなどを盛り込んだ声明を発表。アロク・シャーマ議長によると石炭廃止を初表明した23カ国を含む46カ国が賛同した旨。
日本や米国、中国、インドは加わっていない旨。米国は州単位では一部が同意している旨。産炭国のウクライナのほか、インドネシアや韓国、シンガポールなどが段階的な廃止を約束した旨。

予想を上回って好転の米国労働市場が、株価に好感を呼んでいる。

◇Job creation roars back in October as payrolls rise by 531,000-Economy gained 531K jobs last month (CNBC)
→米国労働省発。10月の非農業部門雇用者数に531,000 jobs加わり、Dow Jonesの見積もり、450,000を上回る旨。失業率は4.6%に低下、予想されていた4.7%を下回った旨。

□11月6日(土)

◇NYダウ反発203ドル高、最高値更新、雇用統計を好感 (日経 電子版 05:48)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比203ドル72セント(0.6%)高の3万6327ドル95セントと2日ぶりに過去最高値を更新した旨。朝方に発表された10月の米雇用統計で雇用者数の増加幅などが市場予想を上回った旨。米景気の回復期待の高まりに伴う買いが景気敏感株を中心に入った旨。


≪市場実態PickUp≫

【アップル関連】

半導体供給不足の中のアップルのスマートフォン関連の動きである。

◇Apple slashes iPad production to supply chips to iPhone 13, report says-Report: Apple cuts iPad output to free up iPhone 13 chips-iPad production has reportedly been cut by 50% over the last two months. (11月1日付け CNET)
→複数の筋を引用、Nikkei Asia発。Appleが、iPhone 13 handsets製造に向けてより多くのmicrochipsを割り当てるべく、iPadsの生産を削減の旨。
「ecosystem lock-in、特にiMessageの粘着性の点でiPhonesがAppleにはより比重がある。」と、IDCのvice president of devices research、Bryan Ma氏。

◇Apple Shines Despite Supply Constraints (11月3日付け EE Times)
→供給不足の中、今年第三四半期の間の全体スマートフォン出荷が低下しても、Appleのスマートフォン販売高が最高を記録の旨。

Apple Car用の電池について、Panasonicとの協議が取り沙汰されている。

◇Apple rumored to be in talks with Panasonic for Apple Car battery-Report: Apple, Panasonic discuss Apple Car battery deal (11月1日付け DIGITIMES)
→Appleが、2024年に生産開始となる来るApple Car用の電池の開発についてPanasonicと協議している旨。Appleは韓国の電池メーカーとの協働も検討している旨。

次世代iPhone用半導体について、TSMCの4-nmプロセス採用を検討、との見方である。

◇Apple may adopt TSMC 4nm process in next-gen iPhone chips, sources say-Sources: TSMC's 4nm process catches Apple's eye (11月4日付け DIGITIMES)
→backend会社筋発。Appleが、次世代iPhone用microchipsの製造でTSMCの4-nanometerプロセス技術の使用に注目している旨。Appleが2022年のiPhoneモデルに向けて設計する該custom system-on-a-chip(SoC) ICには、複数のintegrated passive devices(IPD)があり、TSMCのwafer-level InFO(Integrated Fan-Out))_PoP(Package on Package)実装技術でつくられる、と特に言及の旨。

【DDR5およびDDR6関連】

DRAM市場の曲がり角の気配が囁かれる中、動作電圧がさらに低下し、パフォーマンスが向上する流れに乗るDDR5、そしてDDR6への取り組み、今後への期待が各社、以下の通りである。

◇DDR5 Ecosystem Ramps Up-Analysis: The DDR5 ecosystem is growing (11月1日付け EE Times)
→1)DRAMですべて繰り返されるように、DDR5は、先端workloadsがメモリバンド幅要求を引っ張るとしても、支配的になるには技術サポートのecosystemを必要とする旨。Rambus Incorporatedは、DDR5実行に向けてすでに土台を置いている旨。
 2)DDR5 DRAMのecosystemサポートが拡大している旨。Rambusは例えば、DDR5メモリモジュールのベンダーに5600 MT/s第2世代DDR5 registering clock driversをサンプル配布、DDR5実行に取り組んでいる旨。

◇DDR5 Ecosystem Ramps Up-Data centers and desktop systems expected to leverage performance improvements. (11月3日付け EE Times India)

◇Micron delivers 16Gbps GDDR6 memory for AMD graphics cards-AMD's graphics cards get Micron's 16Gbps GDDR6 memory (11月3日付け DIGITIMES)
→Micron Technologyの16Gb/16Gbps GDDR6メモリデバイスが、AMD RDNA 2 gamingアーキテクチャーでつくられるAMD Radeon RX 6000シリーズグラフィックスカードと対にされている旨。該GDDR6技術は、gamingおよびグラフィックス応用で有用である旨。

◇Korean memory majors likely to beat DRAM down cycle with lead in DDR5-Analysis: DDR5 DRAM demand to buoy memory makers (11月3日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))
→Samsung ElectronicsおよびSK Hynixは、DRAM価格の現状の軟化をじっとしのぎ通していくとされ、DDR5技術の実行のさらなる広がりに期待の旨。Intelとしては、"Alder Lake" desktopプロセッサを投入、DDR5メモリをサポートする"Sapphire Rapids"データセンターCPUsもまもなくお披露目の旨。

【Qualcomm】

今週、いくつかの注目。まずは、Qualcommの温室効果ガス対策の取り組みである。

◇Qualcomm plans to produce net-zero greenhouse emissions by 2040-Qualcomm targets net-zero greenhouse emissions -The company wants to halve its direct emissions by 2030. (11月1日付け Engadget)
→Qualcommが、同社のScope 1およびScope 2温室効果ガス放出について2030年までに2020年水準比50%の削減に取り組んでいる旨。包括的目標は、2040年までにnet-zero放出実現である旨。

半導体の不足の渦中、大きく飛躍する内容の直筋四半期業績発表が以下の通りである。

◇Qualcomm marks 'huge' quarter based on revenue diversification (11月3日付け FierceElectronics)
→"売上げ多角化"がQualcommにとってのキーワード。第四四半期の売上げが43%増の$9.3 billionと最高を記録、net incomeが75%増の$2.9 billion。
Qualcommの株価が、水曜3日の市場終了後すぐ5%上昇、146.20に。2021年度の業績が、売上げ55%増の$33.4 billion、net incomeが104%増の$9.8 billion。

◇Qualcomm Posts Record Sales Amid Surging Demand for 5G Smartphones-Qualcomm sales soar on wave of 5G phone demand-Company predicts shipments of 500 million to 550 million 5G handsets this year despite chip shortage (11月3日付け The Wall Street Journal)
→5G handsetsについての熱気増大で、Qualcommの直近四半期でのスマートフォン用半導体販売高が、世界的な半導体の不足にも拘らず、前年比56%増、executivesが、2021年の間の5G phone出荷が500 million 〜 550 million台に達すると見ている旨。同社CEO、Cristiano Amon氏は、Qualcommは半導体の適切な供給を確保できたが、不足は2022年後半まで続くと見る、としている旨。

◇Qualcomm shares pop after company reports earnings beat, 56% rise in smartphone chip sales (11月3日付け CNBC)

上記のAMDと同様のニュアンスを感じるが、半導体の不足の事態には早くから備えた、とのスタンスである。

◇Why Qualcomm's supply issues are ‘in the rear view’ during a global chip shortage-Qualcomm lined up multiple foundries to make microchips (11月4日付け CNBC)
→*Qualcommが、グローバルな半導体の不足についてライバルの多くより楽観的
 *QualcommのCEO、Cristiano Amon氏は、同社は今年はじめ不足について計画、販売する3つの異なるpartsに向けて複数の工場を見い出せた、としている旨。
 *Qualcommはまた、スマートフォンメーカーが十分なsecondary partsを見い出せないと、最先端で最も高価なQualcommプロセッサの使用を優先、としている旨。

【IBMの先端の取り組みから】

量子computingについて、新たな速度指標が提案されている。

◇IBM proposes new quantum computing speed metric: CLOPS (11月2日付け FierceElectronics)
→量子computingのパイオニア、IBMが、速度指標としてcircuit layer operations per second(CLOPS)を提案、ある時間内でどれだけ多くの回路がハードウェア上で動作できるかを示す旨。

artificial intelligence(AI)推論プラットフォーム構築について、startupとの連携である。

◇IBM and NeuReality team up to build AI inference platform-IBM plots AI inference platform with NeuReality (11月3日付け New Electronics)
→IBMが、artificial intelligence(AI)に特化するイスラエルの半導体startup、NeuRealityとコラボ、高性能AI推論プラットフォームを設計する旨。該プラットフォームの目標は、金融および製造、並びにsmart citiesに向けたselect応用などいろいろな業界においてある旨。

◇NeuReality Licenses IBM's Low-Precision AI Cores (11月4日付け EE Times)
→AI accelerator会社、NeuReality(イスラエル)が、IBM Researchのlow-precision高性能ディジタルAI coresのライセンス供与を受ける最初の半導体startupとなっている旨。NeuRealityは、IBM Research AI Hardware Centerのメンバーになる旨。該イスラエルのstartupのアーキテクチャーも、IBMのhybrid cloud上で評価される旨。

【SiC関連のM&A】

ON SemiおよびQorvoによるsilicon carbide(SiC)分野関連のM&A(企業の合併・買収)が、以下の通りである。

◇onsemi completes acquisition of GT Advanced Technologies-Deal complete: GT Advanced Technologies is now part of ON Semi (11月2日付け New Electronics)
→onsemiが、silicon carbide(SiC)を生産するGT Advanced Technologies(GTAT)の買収を完了、onsemiのSiCの供給を確保し伸ばす能力を強化する動きの旨。

◇Qorvo announces United Silicon Carbide acquisition-Qorvo buys United Silicon Carbide, gaining SiC power chips (11月4日付け New Electronics)
→Qorvo(Greensboro, North Carolina)が、silicon carbide(SiC) power半導体のメーカー、United Silicon Carbide(New Jersey)を買収の旨。

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