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IT大手の半導体自前設計開発が本格化、アップル、Google、中国勢

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新型コロナウイルスによる累計感染者数は土曜23日午前時点、世界全体で2億4291万人に達し、1週間前から約293万人増と4万人の増え幅である。我が国では、経済再開に向けて制限緩和あるいは撤廃が施行の運びである。昨年11月にアップルの自社開発プロセッサ「M1」搭載Macintoshコンピュータ、「Mac」が発表され、自前custom設計に向かう流れに注目したが、このほどまたアップルが、独自設計開発の「M1 Pro」と「M1 Max」の2種類の高性能半導体を性能に応じて搭載する「MacBook Pro」シリーズを発売するとしている。同じタイミングで、Googleが、初のcustom-designed Arm SoC、Tensorを搭載したPixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンを打ち上げている。中国勢の取り組みも見られるIT大手の自前半導体開発に注目している。

≪米国、そして中国への広がり≫

アップルそしてGoogleの自前の半導体開発による相次ぐ製品発表が、次の通りあらわされている。

◇米IT、半導体開発に本腰、アップル・グーグル、新商品に搭載、自社設計が競争力左右 (10月20日付け 日経)
→世界のIT大手による半導体の開発競争が本格化している旨。米アップルは18日に発表したノートパソコンに自前で設計した半導体を採用する旨。グーグルも28日発売の新型スマートフォンに自社開発の半導体を搭載する旨。部品である半導体が製品そのものの競争力を左右するようになり、自動車や通信でも自前の開発能力を備える動きが広がる旨。

まず、アップルの「MacBook Pro」シリーズ発表関連の内容を以下に示していく。発表イベントに先立っての見方が次の通り。

◇Apple expected to unveil new Macs with more powerful chips-Report: Apple plots Macs with advanced custom chips (10月18日付け Reuters)
→Apple社が月曜18日遅く流されるイベントにて、より強力なプロセッサ半導体を搭載した新しいMac laptop computersを披露する、とアナリストの見方。Appleは、これまでのMacモデルを動かしたIntel半導体に置き換えて、custom-designedプロセッサを特徴とする新しいMac laptopsを投入の見込み、Bloomberg Newsは、同社がともに"Apple Silicon"を搭載した14-inchおよび16-inchディスプレイの2つのMacBook Proモデルをもたらす、としている旨。

発表を受けての内容が以下続いていく。

◇Apple unveils two new MacBook Pros with M1 Pro or M1 Max chips (10月18日付け FierceElectronics)
→Apple、月曜18日発。同社の新しいMacBook Pro laptopsは、新しいM1 Pro CPUを搭載、10個のコアを持ち、現在のM1半導体より70%高速の旨。M1 Maxも出されており、M1およびM1 Proのさらに強力なversionであり、57 billion個のトランジスタおよび32-coreのグラフィックスプロセッサを搭載の旨。Appleの新しいMacBook Pro laptopの価格は、14-インチモデルが$1,999、16-インチモデルが$2,499、先行予約が月曜18日開始、該機器の出荷は来週。

今回の半導体のトランジスタ規模が以下に示してあるが、昨年の「M1」プロセッサは、5-nanometerプロセス技術でつくられ、16 billion個のトランジスタであった。

Apple Announces M1 Pro & M1 Max: Giant New Arm SoCs with All-Out Performance-Apple debuts Arm-based M1 Pro and M1 Max processors (10月18日付け AnandTech)
→Appleが、同社最新Macモデルの中核にあるArm-ベースsystem-on-a-chip(SoC)デバイス、M1 ProおよびM1 Maxプロセッサを投入、該M1 Proは、10-core CPU, 18-core graphics processing unit(GPU)および33.7 billion個のトランジスタを擁する一方、M1 Max SoCは、32-core GPUおよび57 billion個のトランジスタの旨。

◇Apple Just Upturned the Industry. Who's Next? (10月19日付け EE Times)
→Appleが昨日、新しいcustom M1 ProおよびM1 Maxを打ち上げ、ともに以前Intelプロセッサを用いるMacBooksには大きな更新の旨。しかし、業界、そして特にAppleの競争相手に意義深いことには、この動きでAppleがIntelおよびMicrosoftにずっと先行する旨。

◇Apple unveils new computer chips amid shortage (10月19日付け BBC News)

◇Apple、クリエーター経済に照準、新型MacBook Pro発売 (10月19日付け 日経 電子版 11:30)
→米アップルが祖業であるパソコン事業の再成長に力を入れている旨。
18日、ノートパソコンの上位機種「MacBook Pro」シリーズ2機種を26日に発売し、映像編集・音楽制作向けソフトも刷新すると発表した旨。新型コロナウイルス感染拡大に伴う在宅特需が一服するなか、個人の情報発信で伸びる「クリエーターエコノミー」に狙いを定めた旨。
スマートフォン「iPhone」向けの半導体「A」シリーズと同様に、M1 ProとM1 Maxの2種類の半導体はいずれも英アームの設計支援ツールを使って開発した旨。生産は台湾の台湾積体電路製造(TSMC)に委託したとみられ、最先端の回路線幅5-nmの半導体製造プロセスで生産する旨。

◇Apple、新型MacBook Proを26日発売、独自半導体2種類 (10月19日付け 日経 電子版 07:45)
→米アップルは18日にオンラインで開いたイベントでノートパソコンの上位機種「MacBook Pro」シリーズ2機種を26日に発売すると発表、同シリーズ向けに新たに「M1 Pro」と「M1 Max」の2種類の高性能半導体を独自に設計・開発し、ユーザが求める性能に応じて搭載する半導体を選べるようにした旨。

そして、アップルの発表の明くる日にGoogleのPixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンが披露され、搭載される新しいカスタム設計のTensor半導体とともに以下紹介されている。

◇The Pixel 6's Tensor processor promises to put Google's machine learning smarts in your pocket-Google's Pixel 6 phones have Tensor chips -Google's first custom smartphone chip is an interesting piece of hardware (10月19日付け The Verge)
→Googleが投入したPixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンは、同社のcustom-designed Tensor processing units(TPUs)で動作の旨。該TPUsにより、artificial intelligence(AI)およびmachine learning(ML)技術がhandsetにもたらされ、顔検出tool, Motion ModeおよびAndroid 12 operating system(OS)として該featuresを可能にする旨。

◇The “Google Silicon” team gives us a tour of the Pixel 6's Tensor SoC-Learn more about the Google Tensor from the people that designed it. (10月19日付け Ars Technica)

◇Google unveils its newest smartphones, the first powered by the company's own chip (10月19日付け CNBC)
→*Googleが火曜19日、新しいPixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンの全容を披露の旨。
 *Pixel 6の価格は$599から、一方、Pixel 6 Proは$899から、ともに10月28日発売される旨。
 *該電話に搭載のGoogleの新しいTensor半導体は、独自のソフトウェアfeaturesを可能にする旨。

◇Google specs Pixel 6 and Pixel 6 Pro phones based on first custom Tensor SoCs (10月20日付け FierceElectronics)
→Googleが火曜19日、Pixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンを正式に打ち上げ、ともに$599および$899と積極的な価格づけ、初のcustom-designed Arm SoC、Tensorを搭載の旨。Tensorは、Machine Learning(ML)内蔵に向けたcustom Tensor Processing Unitを持ち、他のhigh-end Android phonesで用いられるQualcomm製Snapdragon 888と競合するよう設計されている旨。

◇Google新スマホ「Pixel」100ドル安く、日本は据え置き (10月20日付け 日経 電子版 04:25)
→米グーグルは19日、スマートフォンの新機種「Pixel 6」を米国や日本などで28日に発売すると発表、初めて独自に開発した半導体を搭載し、人工知能(AI)を活用して画像処理や翻訳などの機能を高める旨。米国では価格を100ドル(約1万1000円)引き下げ、シェア獲得に本腰を入れる旨。
スマホ市場で米アップルなどが大きく先行するなか、CPUなどの機能を組み合わせた半導体「グーグル・テンソル」を活用して違いを出す旨。撮影した画像から不要な物体を消去できる「消しゴムマジック」と呼ぶ機能を搭載し、観光地での記念撮影に映り込んだ関係ない人を消すといった用途を見込む旨。

アップル、Google、そしてアマゾンも、独自の半導体開発が加速する流れとなっている。

米国のみならず、中国でもIT大手で同様の取り組みが見られており、まずはAlibabaのArm-ベースサーバ半導体である。

◇Alibaba unveils custom ARM-based server chip for cloud computing data centers (10月18日付け Reuters)

◇Alibaba Cloud unveils home-spun 128-core Arm-powered server CPU-Alibaba Cloud launches a 128-core Arm-based server CPU-Also plans to open-source current XuanTie RISC-V cores and future designs (10月19日付け The Register (UK))
→Alibaba Cloudが、Yitian 710サーバプロセッサを投入、5-nanometerプロセスでの製造、128個のArm v9 coresを取り入れる一方、最大3.2 gigahertzでの動作の旨。Alibaba Groupは、該半導体を自社のデータセンター内で用いる旨。

◇Alibaba advanced chip to push China to ‘go it alone’-SELF-SUFFICIENCY: Alibaba is one of a number of Chinese firms that has answered Beijing's call to invest in the development of cutting-edge technologies (10月20日付け Taipei Times)
→Alibaba Group Holding Ltd(阿里巴巴)が昨日、先端5-nanometer技術に基づく新しいサーバ半導体を披露、中国の半導体自己充足追及のmilestoneを刻す旨。Alibabaの該最新半導体は、SoftBank Group Corp-傘下、Arm Ltd供給のmicro-architectureに基づく旨。

スマートフォンのOPPOも、先々ではあるが自社開発の半導体を採用する取り組みである。

◇Report: Following Google Tensor's lead, Oppo may also switch to its own chip design by 2023-Report: OPPO may design its own chips for smartphones (10月20日付け 9to5Google)
→Nikkei発。GoogleおよびAppleから影響を受けて、OPPO Electronicsが、同社スマートフォンライン用にTSMCの3-nanometerプロセスで製造されるcustom半導体設計の開発を行っている旨。該microchipsは、2023年あるいは2024年にも利用できる可能性、としている旨。

◇China's Oppo joins race to develop own smartphone chips-China's top handset maker looks to use TSMC's cutting-edge 3-nm tech (10月20日付け NIKKEI Asia)

◇OPPO、スマホに自前の半導体、2023年以降発売 (10月21日付け 日経)
→中国のスマートフォン大手、OPPO(オッポ)が最先端の半導体の開発を急いでいる旨。2023年以降に発売する高機能スマホに、自社で開発した半導体を採用する計画。従来は米クアルコムなどの半導体大手から調達してきたが、外部依存を減らし、世界的な半導体不足に対応する狙いもある旨。

中国の自動車メーカーからも、社内半導体開発の検討の動きがあらわれている。

◇China automaker Geely considers developing ICs in-house-Sources: Geely Automobile mulls custom chip design (10月22日付け DIGITIMES)
→業界筋発。中国のGeely Automobile Holdingsが、自動車用custom半導体設計への参入を検討、一方、電気モーター生産を検討、電気自動車用電池を開発の旨。同社の子会社、Ecarx Technologyが、Arm China, SiEngine Technologyとの合弁を設立、自動運転応用向け車載system-on-a-chip(SoC)デバイス、microcontrollers(MCUs)およびsmart cockpitsを開発する旨。

半導体設計開発関連の動きとして、インテルが買収を試みたRISC-Vプロセッサ開発のSiFiveの1件が不調に終わっている。

◇Report: Chip design startup SiFive has decided to go it alone rather than be bought by Intel (10月21日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Intel社が、半導体設計startup、SiFive社(San Mateo)を買収しない様相、少なくとも現時点は。Bloombergによると、Intelは今年始め、SiFiveの$2 billionを上回る買収計画を投げかけていたが、両社の話し合いがこのほど終わり、SiFiveは独立のままとし、代わりに外部の投資を求めることを決めた旨。

◇Intel's Attempt to Acquire SiFive for $2 Billion Fell Apart, Report Claims-Report: Intel's $2B deal to buy SiFive faltered on price -$2 billion is not enough. (10月21日付け Tom's Hardware)
→Bloomberg News発。RISC-Vプロセッサを開発するSiFiveが、Intelによる買収に向けた金銭面の条件に合意できなかった旨。SiFiveは現在、initial public offering(IPO)あるいは他の大手半導体メーカーによる買収を考えている旨。

アップル、Samsungそしてインテルの半導体覇権に向けた競合模様が、韓国発で次の通りあらわされている。

◇半導体覇権をめぐりサムスン・アップル・インテル3社の三つ巴が激化 (10月22日付け コリア・エレクトロニクス)
→サムスン電子は今年第2四半期、半導体部門の売上197億ドル(約23兆2164億ウォン)を達成し、196億ドル(約22兆3915億ウォン)を記録したインテルを僅差で追い越し、世界最大の半導体メーカーの座を守った旨。しかし半導体覇権をめぐるサムスン・アップル・インテル3社の三つ巴は半導体大乱の中でさらに激しくなる見通し。韓国メディア毎日日報が報じた旨。
サムスン電子に主要半導体を依存していたアップルは前日、独自設計した最新半導体「M1 Pro」と「M1 Max」を公開した旨。インテルも果敢な投資を通じて7ナノCPU生産に加え、一度は諦めたファウンドリ(委託生産)分野に再挑戦すると発表した旨。

半導体自前設計開発の動きにも、さらに引き続き注目するところである。


コロナ対応のなかなか完全には収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□10月18日(月)

中国のGDPが以下の通りあらわされ、景気の停滞感が強まっている

◇China GDP disappoints, third-quarter growth slows to 4.9%-China's 4.9% GDP growth in Q3 falls short of expectations (CNBC)
→*中国・National Bureau of Statistics、月曜18日発。第三四半期の中国のgross domestic product(GDP)が4.9%増、5.2%増の予想に届かなかった旨。
 *9月の工業生産は3.1%増、Reuters予想の4.5%を下回る
 *「第三四半期に入って以降、国内および海外のリスク&課題が高まっている。」と、月曜18日のpress conferenceにてNational Bureau of Statisticsのspokesperson、Fu Linghui氏。MandarinをCNBC翻訳。

◇中国GDP4.9%増に減速、7〜9月実質、素材高やコロナで (日経 電子版 11:04)
→中国国家統計局が18日発表した2021年7〜9月の国内総生産(GDP)は、物価の変動を調整した実質で前年同期比4.9%増えた旨。4〜6月(7.9%増)から減速した旨。素材高による収益悪化で企業の投資が伸びず、新型コロナウイルスの感染再拡大をうけた移動制限が消費を抑え込んだ旨。中国景気の停滞感が強まっている旨。

□10月19日(火)

◇中国経済、すくむ民需、雇用回復遅れ消費に不安−7〜9月GDP4.9%増に減速、習指導部の規制も影 (日経 電子版 05:10)
→中国経済の停滞感が強まっている旨。中国国家統計局が18日発表した7〜9月の実質国内総生産(GDP)は、季節要因をならした前期比で0.2%増にとどまった旨。資源高で企業収益が悪化。雇用回復の遅れが消費に不安を残す旨。政府の規制強化も影を落としている旨。

好調な各社決算を受けて、上げ基調が優勢であり、2ヶ月ぶりの最高値で締めた今週の米国株式市場である。

◇NYダウ小反落36ドル安、決算期待の買いで下げ幅縮小 (日経 電子版 06:10)
→18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反落し、前週末比36ドル15セント(0.1%)安の3万5258ドル61セントで終えた旨。18日発表の中国の7〜9月期の実質国内総生産(GDP)が市場予想に届かず、嫌気した売りが先行した旨。ただ、今週から本格化する米主要企業の決算発表を期待した買いが入り、売り一巡後はダウ平均は下げ幅を縮めた旨。

□10月20日(水)

中国に規制&制裁を課す米国であるが、政府と議会の間の応酬が取り沙汰されている。

◇輸出管理、政府が議会の要求拒否――対中技術規制、もたつく米、安保と競争力でジレンマ(真相深層) (日経)
→米中が貿易交渉を再開した。焦点の一つであるハイテク輸出規制で米国は強硬一辺倒にみえる半面、実はもたついている。中国への技術流出を防ぐ法改正から3年たつものの、政府は議会から求められた規制リストの作成を拒否した。議論に時間をとられて後手に回るリスクが高まっている。
・・・・・

◇NYダウ反発198ドル高、好業績銘柄に買い集まる (日経 電子版 06:07)
→19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比198ドル70セント(0.6%)高の3万5457ドル31セントで終えた旨。2021年7〜9月期の決算発表が本格化するなか、好業績銘柄を中心に買いが集まった旨。ダウ平均はほぼこの日の高値で終え、最高値(3万5625ドル)を付けた8月16日以来の水準に浮上した旨。

□10月21日(木)

◇NYダウ152ドル高、一時最高値上回る、米企業決算好調で (日経 電子版 07:03)
→20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、一時前日比212ドル高の3万5669ドルまで上昇した旨。取引時間中としては8月16日以来、2カ月ぶりに過去最高値を上回った旨。先週から本格化している2021年7〜9月期の決算発表で市場予想を上回る企業が相次ぎ、米経済の復調を見込んだ買いが入っている旨。

□10月22日(金)

◇NYダウ小反落6ドル安、S&P500種は最高値更新 (日経 電子版 06:35)
→21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に3日ぶりに反落し、前日比6ドル26セント安の3万5603ドル08セントで終えた旨。前日夕に発表した決算が嫌気されてITのIBMが急落し、ダウ平均の重荷になった旨。ただ、堅調な米景気指標を支えに買いも入り、相場の下値は堅かった旨。

□10月23日(土)

◇NYダウ2カ月ぶり最高値、73ドル高、米企業決算が好調 (日経 電子版 07:16)
→22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比73ドル94セント高の3万5677ドル02セントで取引を終え、8月16日以来2カ月ぶりに過去最高値を更新した旨。米企業の2021年7〜9月期決算が好調で、米景気の回復期待の高まりが投資マネー流入につながっている旨。ただインフレの長期化や金融緩和路線の転換が景気の重荷になる可能性もあり、米株相場の先行きには波乱要素も多い旨。


≪市場実態PickUp≫

【Micronの打ち上げ2件】

まずは、向こう10年にわたり$150 billionを上回る投資を行うという積極的な計画が発表されている。投資先の国・地域それぞれでの政府の支援が期待されている。

◇Micron to invest $150B over next decade in memory manufacturing (10月20日付け FierceElectronics)
→Micron Technologyのcompanyステートメント発。同社は、"米国fab拡張の可能性など先端メモリ製造およびresearch and development(R&D)において"向こう10年にわたり$150 billionを上回る投資を行う計画と発表の旨。

◇Micron considering new U.S. memory chip factory as it gears up spending-Micron plans to spend $150B on capacity expansion (10月20日付け Reuters)
→Micron Technologyが、microchip生産capacity拡大に向けて10年にわたり$150 billionを上回る予算化、たぶんにメモリデバイス生産に向けた米国での新しいウェーハfab拠点が含まれる旨。何よりも大事なこととして、この半導体の不足の時代において新しいfabsの建設&装備に向けて連邦政府からおよび州政府からの補助金、アジアおよび欧州でよくある政府援助を得る期待がある旨。

◇Micron to Expand Chip Production With $150 Billion in Capital Spending Over Coming Decade -CEO Sanjay Mehrotra says Boise, Idaho, memory-chip maker is seeking clarity on U.S. financial incentives (10月20日付け The Wall Street Journal)

◇米マイクロン、世界で17兆円投資へ、今後10年、メモリ需要増に対応 (10月20日付け JIJI.COM)
→米半導体大手マイクロン・テクノロジーは20日、今後10年間に世界で1500億ドル(約17兆円)超を最先端の半導体メモリの生産や研究開発に投じると発表、同社は、情報の書き込みなどができる半導体メモリの需要が、高速大容量規格「5G」のスマートフォンや人工知能(AI)などの利用拡大に伴って一段と増えると判断した旨。

◇マイクロン、10年間で17兆円投資、メモリ生産拡大 (10月21日付け 日経)
→米半導体大手のマイクロン・テクノロジーは20日、世界での半導体メモリの生産拡大と研究開発に今後10年間で1500億ドル(約17兆円)超を投じると発表、高速通信規格「5G」対応のスマートフォンやクラウド分野で需要が増える主力のメモリの生産拠点を拡大し、数万人を新たに雇用する計画。

◇米半導体大手マイクロン「日本とも投資協議」 (10月22日付け 日経)
→米半導体大手マイクロン・テクノロジーは21日、工場増強などの投資について日本をはじめとした各国政府などと協議をしていると明らかにした旨。今後10年で工場や研究開発に1500億ドル(約17兆円)を投じる計画を掲げており、米国のほか日本や台湾、シンガポールなどが投資先の候補となる旨。各政府との協議を通じ、競争を優位に進めるための支援や条件を引き出す狙いがあるよう。

もう1件、広島のDRAM新工場建設が報じられている。上記の全体計画の中の我が国での展開と受け取れるが、今後の成り行きに注目である。

◇米マイクロンが広島にDRAMの新工場、最大8000億円投資−報道-政府も補助金などで一部支援の可能性−報道 -マイクロンは2013年にエルピーダメモリを買収し、広島工場を取得 (10月20日付け ブルームバーグ)
→米半導体のマイクロン・テクノロジーが、DRAMの新工場を広島県内に建設すると、日刊工業新聞電子版が20日、情報源を示さず報じた旨。

◇Micron to build $7 bln plant in Japan to expand DRAM production - report-Report: Micron plans a $7B wafer fab in Japan for DRAMs (10月20日付け Reuters)
→Nikkan Kogyo新聞発。Micron Technologyが、$7 billionをかけるプロジェクト、広島での新しいウェーハfab拠点で世界DRAM生産を拡大する見込みの旨。メモリサプライヤの同社は、広島にウェーハfabが現在ある旨。

◇マイクロン、広島にDRAM新工場、8000億円投資、2024年稼働 (10月20日付け 日刊工業)
→マイクロン・テクノロジーがDRAMの新工場を広島県内に建設する計画が明らかになった旨。東広島市の既存工場近くで2024年までに稼働し、総投資額は最大で8000億円に上る見込み。データセンター向けなどの中長期的な需要拡大に備える旨。製鉄所閉鎖や造船不況で雇用悪化が心配される地元経済にとっても朗報となりそう。

【CEATEC関連】

かつての"エレショー"の響きが今も思い浮かぶところがあるが、CEATECが今年もオンラインで開催され、以下の記事が目に入っている。「脱炭素」、「IoT400兆円市場」のキーワードを捉えている。

◇CEATECきょう開幕、脱炭素軸に企業連携 (10月19日付け 日経)
→国内最大級のITの見本市「CEATEC(シーテック)」のメインイベントが19日開幕する旨。2020年に続き完全オンライン開催となる旨。各国政府が「脱炭素」の政策を競うなか、再生可能エネルギーや電気自動車(EV)など環境関連の技術やサービスの展示が目立つ旨。環境とデジタル技術の融合を目指す企業連合を設立するなど、企業間連携を促す旨。

◇CEATEC開幕、IoT400兆円市場、脱炭素で攻略 (10月19日付け 日経 電子版 04:00)
→国内最大級のITの見本市「CEATEC(シーテック)」は19日、オンラインで一般公開する旨。家電から社会インフラまで、あらゆるモノがネットにつながるIoT関連の技術展示に力を入れた旨。主催者の電子情報技術産業協会(JEITA)はIoT市場が2030年に約400兆円と2020年比で6割増えると予測する旨。世界的な「脱炭素」の流れをIoTにも取り込み、社会実装の拡大と産業振興につなげる旨。

◇Japan's key electronics fair opens with spotlight on low-carbon tech-Low-carbon tech focus of Japan's CEATEC trade show (10月19日付け Kyodo News (Japan))
→coronavirus pandemicによりvirtualイベントである2021 CEATEC trade show、該conferenceの間low-carbon技術の実施に焦点が当てられている旨。「新市場をつくりだす展示として、価値および人々の行動が急速に変わってきている社会に貢献するソリューションの提案を希望する。」と、CEATECのexecutive producer、Kiyoshi Shikano氏。

◇IoT、「脱炭素」で開拓へ、CEATEC開幕、2030年、400兆円市場に拡大 (10月20日付け 日経)
→国内最大級のITの見本市「CEATEC(シーテック)」は19日、オンラインで一般公開を始めた旨。あらゆるモノがネットにつながるIoT関連の技術展示に力を入れた旨。主催者の電子情報技術産業協会(JEITA)はIoT市場が2030年に約400兆円と2020年比で6割増えると予測する旨。世界的な「脱炭素」の流れをIoTにも取り込み、社会実装の拡大と産業振興につなげる旨。

【各社業績発表から】

IBM、インテルともに、売上げが事前予想に届かず、株価下落の洗礼を受けている。厳しい反応を改めて受け止めるところがある。

◇IBM shares drop on weaker-than-expected quarterly revenue (10月20日付け CNBC)
→IBMの第三四半期の売上げが$17.62 billion、アナリスト予想の$17.77 billionに届かない結果。

◇Intel reports $19.2 B sales for third quarter, up 5%, on strong enterprise recovery (10月21日付け FierceElectronics)
→Intelが、第三四半期のenterprise-関連半導体製品販売高の力強い回復を報告、Covid-19のインパクトからの戻しの渦中需要が高まっている旨。同社CEO、Pat Gelsinger氏が木曜21日のearnings callにて、"供給に依然制約がある"中Intelが供給するすべての分野にわたって半導体需要が依然"非常に力強い"旨。

◇Intel CEO tries to calm investors spooked by aggressive spending plan to regain tech lead (10月21日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)

◇米インテル第3四半期、売上高が予想に届かず 株価9%安 (10月22日付け ロイター)
→米半導体大手インテル が21日に発表した第3・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った旨。決算発表を受けて株価は引け後に9%下落した旨。第3・四半期の調整後の売上高は$18.1 billionと、予想の$18.24 billionに届かなかった旨。「これは、半導体業界全体における供給問題が引き起こした結果だ」と、同社のパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)。

対して、半導体不足の状況下でも最高益のテスラ、そして半導体活況の恩恵を受けるASMLである。

◇テスラ、7〜9月の純利益4.9倍、半導体危機下でも最高益 (10月21日付け 日経 電子版 05:34)
→米テスラが20日発表した2021年7〜9月期決算は売上高が前年同期比57%増の$13.757 billion(約1兆5700億円)、純利益は同4.9倍の$1.618 billion。自動車大手が危機的な半導体不足に苦しむなかソフトウエア上の工夫と代替品の採用などによってしのぎ、売上高と純利益はそろって四半期ベースで過去最高を更新した旨。

◇ASML純利益、7〜9月64%増、半導体露光装置 (10月21日付け 日経)
→半導体露光装置の世界最大手、オランダのASMLが20日発表した2021年7〜9月期連結決算は、純利益が前年同期比64%増の$1.74 billionユーロ(約2320億円)、世界的な半導体需要増の恩恵を受けた。

【TSMC関連】

TSMCのアリゾナ州の新工場の見学記事が見られている。

◇Inside TSMC, the Taiwanese chipmaking giant that's building a new plant in Phoenix-A look inside TSMC as it invests in production ramp up (10月16日付け CNBC)
→CNBCが、TSMCが2024年に5-nanometer半導体をつくり始めるPhoenix, Arizona郊外の$12 billion fab工場を独占的に見学した旨。
TSMCは、毎月20,000枚ウェーハを生産するとしている旨。「これらがCPUs, GPUs, IPUs,などたくさんの異なる場所で用いられようとしているpartsであり、スマートフォンで用いられる。 」と、Rick Cassidy氏がCNBCに対し。Cassidy氏は、TSMCのchief strategy officerであり、TSMCのArizonaプロジェクトのpresident and CEO。

TSMCの熊本新工場の1件の波紋が続いている。

◇TSMCが日本で新工場、5つのポイント (10月18日付け 日経 電子版 16:16)
→半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が日本での工場建設計画を明らかにした旨。半導体産業の再建に取り組む日本にとって重要な一里塚。1兆円規模の投資計画に対し、政府も支援を明らかにしている旨。
TSMCの工場進出はどのような意味を持つのか。以下の5つの点から整理:
 1)なぜ日本に工場を作るのか
 2)どんな半導体を作るのか
 3)TSMCのリスクは何か
 4)日本は何を得るのか
 5)半導体不足や産業に与える意味は

◇TSMC's Japan Expansion Puts Profit at Risk (10月19日付け EE Times)
→TSMCの日本で初めての半導体拠点を建設する計画という先週の発表は、世界最大の半導体ファウンドリーの同社が台湾以外に生産を移していくと高コスト化に直面するという別の兆しもある旨。

TSMCの2022年売上げの伸びは、HPC(high-performance computing)半導体が引っ張るとの見方である。

◇HPC chips to drive TSMC 2022 revenue growth-TSMC predicts 2022 revenue increase in HPC chips (10月19日付け DIGITIMES)
→supply chain筋発。AppleおよびMediaTekからの受注に加えて、AMDおよびNvidiaからのHPCプロセッサ受注が2022年のTSMCの売上げ伸長をもう1つ大きく引っ張る旨。

米国政府の情報開示要求の件、TSMCは応じないスタンスである。

◇台湾TSMC、米政府の異例の情報開示要求に「ノー」 (10月20日付け 日経 電子版 14:22)
→米国政府による台湾積体電路製造(TSMC)など半導体大手に対する異例の要求が波紋を広げている旨。世界的な半導体不足が一向に解消されない状況から、9月下旬、大手メーカーに対し、出荷に関する詳細な情報を45日以内に提出するよう求めた旨。だが、メーカー側は「機密事項」に当たると反発する旨。米側の強引な手法に不信感が高まっている旨。

これに対して、米国商務省への各社の対応が次の通りあらわされている。今後の推移に注目である。

◇U.S. says firms may meet chip data request amid Taiwan, South Korea concerns -US gets chip data from some semiconductor suppliers (10月21日付け Reuters)
→米国商務省が、Infineon TechnologiesおよびIntelから要求データを受け取った旨。該データ提出期限の11月8日を前に、spokespersonがReutersに対し、「Intel, GM, InfineonおよびSK Hynixなど各社は、自分たちのデータを進んで情報提供するとしている」旨。

【中国業界関連】

中国の半導体業界での人材不足についてである。

◇China's semiconductor industry faces a growing talent shortage as Beijing aims for global dominance in chip manufacture -China's talent shortage could slow semi self-reliance (10月18日付け South China Morning Post (Hong Kong))
→1)業界figures発。中国の半導体業界におけるengineeringおよびscientific人材の不足が、輸入microchipsへの依存を減らし、世界市場での席巻を目指す同国の計画を湿らす可能性の旨。「革新が技術により推進されれば、人々が技術開発を進めるカギになる。」と、Fudan UniversityのZhang Wei氏。「そのレベルが我々の力強さを決める。」
 2)*半導体設計&製造におけるグローバルな覇権、自己充足を得ようと努める中国、業界を支えるにはあまりに小さなエンジニア、科学者人材
  *Peking Universityが今年発行したレポートによると、人材不足が2015年の150,000人から2019年には約300,000人と倍増の旨。

半導体メーカー、清華紫光集団(Tsinghua Unigroup)の再建に向けた動きである。

◇中国・紫光、経営再建へ一歩、継承候補にアリババなど7陣営、政治絡んだ駆け引きも (10月20日付け 日経)
→経営再建中の中国半導体大手紫光集団は、債権者会議が18日に開かれ、事業全体を引き継ぐ候補として7陣営が選ばれたと発表、中国メディアによると、民間企業として唯一のアリババ集団のほか、国有企業や政府系投資会社などが候補となり、再建計画が一歩前進した旨。2022年2月までに最終的な支援企業を決める予定で、政治も絡んだ駆け引きが激しくなる旨。

中国の5Gについて、スマホ端末の急増ぶりの一方、部品不足から基地局整備の失速が見られている。

◇中国、5G接続端末4.5億台、9カ月で2倍強 (10月20日付け 日経)
→中国政府は19日、高速通信規格「5G」に接続しているスマートフォンなどの端末が2021年9月末で4億5000万台に達したと発表、2020年末には約2億台だったが、9カ月間で2倍強に増えた旨。中国の5Gへの注力ぶりが鮮明になっている旨。

◇中国5G基地局失速、部品生産、1〜8月53%減、住友電工など欧米シフト (10月20日付け 日経)
→中国で高速通信規格「5G」の基地局の整備が遅れている旨。中国国家統計局によると、1〜8月の携帯基地局部品の生産は前年同期比で53%減り、データのある月では11カ月連続のマイナスだった旨。米中対立で米国製の部品調達が難しくなっているため。住友電気工業など部品メーカーは欧米での開発人員を増やすなど欧米シフトを進める旨。

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