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6月世界販売高が増勢維持、1-6月総計$251B、年間大台突破の期待

新型コロナウイルスによる累計感染者数は土曜7日午前時点、世界全体で2億148万人に達し、2億人を突破、1週間前から約426万人増とほぼ横ばいである。デルタ型が新規感染の9割を占め、中国でも再拡大が見られている。
米国・Semiconductor Industry Association(SIA)からの月次世界半導体販売高が発表され、この6月について$44.5 billion、前月比2.1%増、前年同月比29.2%増と増勢が続いて単月最高の更新続きである。月初のSIA発表で見て今年前半、1-6月販売高累計が$250.64 billionとなり、このままいけば年間販売高$500 billionの大台突破となっていく。グローバルな半導体の不足が引き続く背景があり、増勢への抑制要因に注目を要する当面の市場である。

≪6月&第二四半期の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表が、以下の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
〇6月のグローバル半導体販売高が前年同月比29.2%増;第二四半期販売高が前四半期比8.3%増 …8月2日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2021年6月の世界半導体販売高が$44.5 billionで、前年同月、2020年6月の$34.5 billionを29.2%上回ると発表した。6月販売高は、前月、2021年5月の$43.6 billionを2.1%上回った。2021年第二四半期の販売高は$133.6 billionで、2020年第二四半期に対して29.2%増、そして2021年第一四半期を8.3%上回った。月次販売高の数字はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、売上げで米国半導体業界の98%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「第二四半期の半導体販売高は、昨年の第二四半期に比べて大きく増加、すべての主要製品カテゴリーにわたって、そしてどの主要地域別市場でも増加している。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「半導体需要は引き続き長期的に大きく増大する見通しであり、世界が半導体を用いてよりスマート、より環境に優しく、より生産的、そしてより良くつながるように引き続きなっていく。我々は、Americaが向こう何年かの半導体生産および革新を高めてより大きなシェアを捉えられるよう、Washingtonの指導者たちにCHIPS for America Actへの出資施行を督促していく。

6月販売高は地域別には、前年同月比で、Europe(43.2%), Asia Pacific/All Other(34.0%), China(28.3%), the Americas(22.9%), およびJapan(21.2%)と増加、前月比でも、the Americas(5.4%), Japan(2.5%),Europe(2.0%), China(1.1%), およびAsia Pacific/All Other(1.0%)と増加した。

2021年6月地域別販売高増減

Americas
前年同月比  22.9%/
前月比  5.4%
Europe
43.2%/
2.0%
Japan
21.2%/
2.5%
China
28.3%/
1.1%
Asia Pacific/All Other
34.0%/
1.0%

                     【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Jun 2020
May 2021
Jun 2021
前年同月比
前月比
========
Americas
7.63
8.90
9.38
22.9
5.4
Europe
2.70
3.79
3.87
43.2
2.0
Japan
2.89
3.42
3.50
21.2
2.5
China
12.21
15.50
15.66
28.3
1.1
Asia Pacific/All Other
9.04
12.00
12.12
34.0
1.0
$34.47 B
$43.60 B
$44.53 B
29.2 %
2.1 %

--------------------------------------
市場地域
1- 3月平均
4- 6月平均
change
Americas
8.21
9.38
14.2
Europe
3.68
3.87
5.0
Japan
3.25
3.50
7.7
China
14.35
15.66
9.2
Asia Pacific/All Other
11.63
12.12
4.3
$41.11 B
$44.53 B
8.3 %

--------------------------------------

※6月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2021/08/June-2021-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けて、業界各紙の取り上げである。

◇Global semiconductor sales rise in 2Q21-SIA: Q2 chip sales hit $133.6B, rising 29.2% on year (8月3日付け DIGITIMES)

◇Global chip market's second quarter up 29% year-on-year (8月3日付け EE News Europe)

◇Global semiconductor sales increase 29.2% to US$44.5bil in June (8月3日付け The Star)

◇Global semiconductor sales increase 29.2% YoY in June (8月5日付け Evertiq)

◇June semi sales up 29.2% y-o-y-SIA: June chip sales reached $44.5B, up 29.2% on year-June semiconductor revenues were 29.2% up y-o-y at $44.5 billion, says the SIA. (8月6日付け Electronics Weekly (UK))

遡って、2016年後半から2年あまり史上最高を更新し続ける勢いの熱い活況が続いた半導体業界であるが、2021年が現下の活況を維持してこれまで最高の2018年の年間販売高の更新となるかどうか、以下の販売高の推移の見方を続けていくことにする。先行き不安定性が漂う中、増勢基調を保てるかどうか、引き続き注目している。2021年の1月から3月は$40 billion台平均を維持して、2018年を上回る出だしであるが、第二四半期の始めの4月も増勢を維持、そして5月は一段の飛躍を示している。5月の販売高、$43.61 billionそして今回6月の$44.53 billionと、2016年後半以降の以下のデータから明らかなように、引き続く最高更新となっている。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
(月初SIA発表)
2016年 7月 
$27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月 
$28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月 
$29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月 
$30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月 
$31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月 
$31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
 
2017年 1月 
$30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月 
$30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月 
$30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月 
$31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月 
$31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月 
$32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月 
$33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月 
$34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月 
$35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月 
$37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月 
$37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月 
$37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
 
2018年 1月 
$37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月 
$36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月 
$37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月 
$37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月 
$38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月 
$39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月 
$39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月 
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
2018年 9月 
$40.91 B
13.8 %
2.0 %
2018年10月 
$41.81 B
12.7 %
1.0 %
2018年11月 
$41.37 B
9.8 %
-1.1 %
2018年12月 
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
$468.94 B
 
→史上最高
 
2019年 1月 
$35.47 B
-5.7 %
-7.2 %
2019年 2月 
$32.86 B
-10.6 %
-7.3 %
2019年 3月 
$32.28 B
-13.0 %
-1.8 %
2019年 4月 
$32.13 B
-14.6 %
-0.4 %
2019年 5月 
$33.06 B
-14.6 %
1.9 %
2019年 6月 
$32.72 B
-16.8 %
-0.9 %
2019年 7月 
$33.37 B
-15.5 %
1.7 %
2019年 8月 
$34.20 B
-15.9 %
2.5 %
2019年 9月 
$35.57 B
-14.6 %
3.4 %
2019年10月 
$36.59 B
-13.1 %
2.9 %
2019年11月 
$36.65 B
-10.8 %
-0.3 %
2019年12月 
$36.10 B
-5.5 %
-1.7 %
$411.10 B
 
2020年 1月 
$35.39 B
-0.3 %
-2.2 %
2020年 2月 
$34.50 B
5.0 %
-2.4 %
2020年 3月 
$34.85 B
6.9 %
0.9 %
2020年 4月 
$34.43 B
6.1 %
-1.2 %
2020年 5月 
$34.97 B
5.8 %
1.5 %
2020年 6月 
$34.53 B
5.1 %
-0.3 %
2020年 7月 
$35.20 B
4.9 %
2.1 %
2020年 8月 
$36.23 B
4.9 %
3.6 %
2020年 9月 
$37.86 B
5.8 %
4.5 %
2020年10月 
$39.03 B
6.0 %
3.1 %
2020年11月 
$39.41 B
7.0 %
1.1 %
2020年12月 
$39.16 B
8.3 %
-2.0 %
$435.56 B
 
2021年 1月 
$40.01 B
13.2 %
1.0 %
2021年 2月 
$39.59 B
14.7 %
-1.0 %
2021年 3月 
$41.05 B
17.8 %
3.7 %
2021年 4月 
$41.85 B
21.7 %
1.9 %
2021年 5月 
$43.61 B
26.2 %
4.1 %
2021年 6月 
$44.53 B
29.2 %
2.1 %
$250.64 B


現下そして今後の半導体市場に関わる注目の動きを以下取り出していく。

TSMCの2-nm fabおよび南京のfab拡張についてである。

◇TSMC plans to build 2 nm chip fab in Taiwan (7月30日付け Electronics360)

◇Taiwan approves TSMC's plan to expand in Nanjing-TSMC gets go-ahead for 2nm fabs in China, Taiwan (7月31日付け The Taipei Times (Taiwan))
→台湾・Environmental Review CommitteeがTSMCに対して2-nanometer features搭載microchipsをつくるウェーハfab拠点の建設推進を承認する一方、該政府のInvestment Commissionが南京(Nanjing, China)におけるTSMC fabの拡張提案推進を認めた旨。

この第二四半期売上げについて、Samsungがインテルを僅かながら上回った、とThe Wall Street Journalの見方である。

◇Samsung Takes Intel's Chip-Seller Crown, but Bigger Showdown Looms -Samsung overtakes Intel in Q2 revenue; what's ahead?-Cash is paramount as both companies seek to fund aggressive expansions into high-tech production (8月1日付け The Wall Street Journal)
→今年第二四半期の間のSamsung Electronicsの売上げが$19.7 billion、Intelの第二四半期売上げ、$19.6 billionをわずかに上回っている旨。Samsungは2021年におけるメモリ半導体の力強い売上げが支えている一方、Intelの実際の第二四半期売上げは、SK Hynixに売却しようとしているnonvolatileメモリ事業を含まないと、$18.5 billionであった旨。

◇WSJ「サムスン、インテルを抜いて半導体世界トップ…当面は維持」(8月3日付け コリア・エレクトロニクス)
→サムスン電子が当面の間は世界トップの座を維持するという見通しが出た旨。米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)は1日(現地時間)、サムスン電子が今年第2四半期、インテルを抜き、世界トップの半導体メーカーに躍り出たと明らかにした旨。 韓国ニュースメディアも、当分の間は現在の順位が維持される見通しだと報じた旨。
サムスン電子は今年第2四半期、半導体部門で驚くべき業績(アーニングサプライズ)を達成、売上高と営業利益はそれぞれ22兆7400億ウォン(約2兆1640億円)と6兆9300億ウォン(約6595億円)で、前年同期比それぞれ25%、27%と増加した旨。

MediaTekが今年末までに4-nm 5Gチップセットを出す、とIDC発である。

◇Taiwan's MediaTek to have 4 nm chipset by year’s end: Analyst-Analyst predicts MediaTek has 4nm chipset by end of 2021-Devices with new MediaTek chips expected out in Q1 of 2022 (8月1日付け Taiwan News)
→International Data Corp.(IDC)の業界アナリスト、Bryan Ma氏。
MediaTekが、2021年末までにTSMCの4-nanometerプロセス技術でつくられた5Gチップセットを出す旨。該新半導体は、2022年第一四半期の間に入手可能となり、$600を上回る価格のモバイル機器で用いられる旨。

米国・SIAは、半導体強化が含まれる仕掛かり法案の下院通過を求めている。

◇SIA Calls for House Passage of Bipartisan Research Bills (8月3日付け SIA Latest News)
→Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、President and CEO、John Neuffer氏からのステートメントをリリース、Future Act(H.R. 4609)に向けてNational Institute of Standards and Technology(NIST)など下院Science, Space, and Technology委員会が承認しているいくつかの法案の下院通過を求めている旨。

半導体供給に関わる突発的な問題に見舞われたInfineonであるが、TSMCのドイツでの工場進出の考えを支持している。

◇Infineon production outages compound automotive chip supply crunch-Infineon outages reduce supplies of auto chips (8月3日付け Reuters)
→Austin, Texasのウェーハfab拠点が今年始め厳しい冬の嵐の間閉鎖、そしてマレーシアのfabがCOVID-19感染増加で6月に閉鎖に追い込まれ、車載メーカーには重要コンポーネントの供給不足となって、Infineon Technologiesは不意を突かれた旨。InfineonのCEO、Reinhard Ploss氏は、ドイツにTSMCのfabを持つ考えを支持の旨。

◇Infineon CEO warms to idea of TSMC plant in Germany (8月3日付け Reuters)

そのTSMCが、3-nmプロセス製造装置の据え付けを始めている。

◇TSMC reportedly starts installing 3nm fab tools-Report: TSMC installs IC gear for 3nm chips in Fab 18b (8月3日付け DIGITIMES)
→TSMCが、新しいFab 18bにて3-nmプロセス製造装置の据え付けを開始の旨。

韓国の7月の半導体輸出額は同月過去最高となり、ここ3ヶ月連続で$10 billionを上回っているとのこと。

◇7月の半導体輸出額は過去最高…市場の懸念に比べ良好に (8月3日付け コリア・エレクトロニクス)
→韓国ニュースメディアによれば、7月の韓国半導体の輸出が、過去における7月の輸出額の中で最高記録に達した旨。半導体大型株の株価は輸出データより先行するため、株式市場に大きな影響を及ぼすとは思えない旨。ただし、最近のメモリ半導体の「ピークアウト」問題に比べ、明らかに良好だという観測が出ている旨。
7月、韓国の半導体輸出額は110億ドル(約1兆2063億円)を記録、最近は3ヵ月連続して100億ドル(約1兆2063億円)を上回っている旨。前年同期対比増加率は39.6%を記録した旨。5月の24.5%、6月の34.4%に続き、増加傾向。

IC製品カテゴリーのほぼすべてについて、本年は力強い伸びが見込める、と上記の米国・SIA発表も裏付けとなるIC Insightsの見方である。

◇Robust Growth Rates Expected For Nearly All IC Products in 2021 (8月4日付け IC Insights)
→IC Insightsが最近リリースしたMid-Year Update to The McClean Report 2021。World Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationが定義する33のIC製品カテゴリーの売上げ伸び率が更新され、活発なend-use需要がすべての製品分野にわたって市場の伸びに影響を与えていると確認される旨。需要が今年後半にも拡大、Special Purpose Logic, DRAM, Cellphone MPUs, およびDisplay Driversが業界全体の上昇を引っ張る見込みの旨。

TSMCは最先端微細化のライバル先行を休みなく推進、と基本スタンスが改めて示されている。

◇2nm fab of Taiwan's TSMC to fend off competitors by feeding smartphone, HPC demand-With more rivals, TSMC turns to 2nm tech for 5G, HPC -High-Performance Computing (HPC), smartphone demand, competition from Intel and Samsung have pushed TSMC to innovate faster (8月4日付け Taiwan News)
→首位は孤独かもしれないが、TSMCはそこに止まる意向の旨。世界最大のcontract半導体メーカーは2-nmプロセスnodeへの取り組みを加速、IntelおよびSamsungとの競合に注目の旨。米国および韓国のライバルに先行するよう革新を図らなければ、絶えず拡大するデータセンターおよび次世代の軽薄スマートフォンに必要な半導体をつくる機会を見失うと慎重を期している旨。

TSMCの来年の受注獲得見込みが早くもあらわされている。

◇TSMC to land sub-7nm chip orders from Qualcomm, Nvidia-Sources: Qualcomm, Nvidia to order sub-7nm chips from TSMC (8月5日付け DIGITIMES)
→業界筋発。TSMCが、QualcommおよびNvidiaからの大きなsub-7nm半導体受注を2022年に獲得する見込みの旨。

必ずしも好材料のみにあらず、半導体の不足によるサーバ出荷の伸びの弱まりが以下の通りである。

◇Global 2Q21 server shipment growth constrained by chip shortage-Chip shortages restrain global server shipments in Q2 (8月6日付け DIGITIMES Research)
→2021年第二四半期のグローバルサーバ出荷は、前四半期比9.2%増に留まり、Digitimes Researchの4月時点の14%増の読みより弱く、コンポーネントおよびICsの不足による旨。

いろいろな角度から市場の刻々の推移&変化に注目する当面である。


コロナ対応のなかなか収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□8月3日(火)

景気動向、市場統計に敏感に反応、上下しながら最後には最高値更新に至る今週の米国株式市場である。

◇NYダウ続落、97ドル安、景況感の悪化を嫌気 (日経 電子版 05:53)
→2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前週末比97ドル31セント(0.3%)安の3万4838ドル16セントで終えた旨。欧州の株高などを受けて買いが先行したが、米長期金利が低下すると景気減速の懸念が強まり、景気敏感株を中心に売りが広がった旨。

□8月4日(水)

◇NYダウ3日ぶり反発278ドル高、景気敏感株に買い (日経 電子版 05:47)
→3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前日比278ドル24セント(0.8%)高の3万5116ドル40セントで終えた旨。米長期金利の低下を受けて景気減速への警戒感が高まり、朝方は売りが先行した旨。米長期金利が下げ止まると、資本財や金融など景気敏感株を中心に買い優勢に転じた旨。

米国でのコロナ対策、中国での感染再拡大の状況である。

◇NY市、店内飲食にワクチン接種証明を義務付け、米国初 (日経 電子版 08:50)
→ニューヨーク市のデブラシオ市長は3日、レストランやバー、スポーツジムなどの屋内施設を利用する顧客や従業員に対して新型コロナウイルスのワクチン接種証明を義務付けると発表、接種を推進する施策の一環で、全米の都市では初の対応になる旨。接種証明の義務付けは8月16日から段階的に導入し、9月13日には完全に実施する旨。


□8月5日(木)

◇中国でコロナ感染再拡大、経済に影響、ホンダ工場停止 (日経 電子版 05:12)
→新型コロナウイルスを抑え込んできた中国で、感染が再拡大している旨。
直近2週間で市中感染者数は7月中旬までの半年間の合計を超え、約30都市に拡大した旨。感染力の強いインド型(デルタ型)の変異ウイルスが原因。観光地が相次ぎ封鎖となり、ホンダの合弁工場が停止するなど経済にも影響が出始めた旨。

◇NYダウ反落、323ドル安、デルタ型拡大や雇用鈍化で (日経 電子版 05:39)
→4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比323ドル73セント(0.9%)安の3万4792ドル67セントで終えた旨。取引開始前に発表された民間の米雇用指標が市場予想を大幅に下回り、雇用回復の遅れが警戒された旨。米長期金利の低下も投資家に景気減速を意識させ、景気敏感株が売られた旨。

コロナ感染2億人突破、新規感染の9割がデルタ型、と世界の現時点の状況があらわされている。

◇コロナ感染者2億人、デルタ型が新規感染の9割に−米接種後感染率0.1%未満、ワクチン有効性なお高く (日経 電子版 10:00)
→世界の新型コロナウイルスの感染者数が5日(米東部時間4日)、累計で2億人に達した旨。1月下旬に1億人を超えてから約半年で倍増した旨。先進国を中心にワクチン接種が進み、4月下旬以降減少してきた新規感染者数は、感染力の強い変異ウイルスの流行で再び増加に転じた旨。さらなる変異を食い止めウイルスのまん延を防ぐためにも、接種の遅れる新興国へのワクチン供給を急ぐ必要がある旨。

□8月6日(金)

◇NYダウ反発、271ドル高、景気敏感株が上昇 (日経 電子版 05:40)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比271ドル58セント(0.8%)高の3万5064ドル25セントで終えた旨。前日は新型コロナウイルスの感染拡大を警戒して300ドルあまり下げたが、経済再開の流れは変わらないとの見方から景気敏感株を中心に買い直された旨。米長期金利の低下が一服したのも投資家心理を上向けた旨。

□8月7日(土)

半導体も入って、関税撤廃を求めて対中交渉再開を働きかける米国の経済団体の動きである。

◇米経済団体「対中交渉再開を」、政権に関税撤廃を要請 (日経 電子版 04:56)
→全米商工会議所など米国の主な経済団体は、中国との貿易交渉を再開するよう求める書簡をバイデン政権に連名で送付した旨。貿易戦争で互いに課した追加関税が米経済に大きなコスト負担をもたらしているとして、速やかに関税を撤廃するよう要請した旨。
書簡は5日付でイエレン財務長官と米通商代表部(USTR)のタイ代表に送った旨。アパレルや半導体、小売り、農業など米経済を代表する計31の団体が名を連ねた旨。

◇NYダウ続伸144ドル高、最高値更新、米雇用回復を好感 (日経 電子版 08:32)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均が過去最高値を更新、終値は前日比144ドル(0.4%)高の3万5208ドル(速報値)。6日発表の米雇用統計で就業者数が市場予想を上回り、景気回復への期待が強まった旨。
ダウ平均が最高値をつけるのは7月26日以来で、S&P500種株価指数は連日で史上最高値を塗り替えた旨。6日は大手銀行株や消費・エネルギー関連株など、新型コロナウイルスの打撃が大きかった銘柄の上昇が目立った旨。


≪市場実態PickUp≫

【Googleの自前半導体】

米国のGoogleが、Pixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンの今秋投入を明らかに。初めて自社製プロセッサ、Tensorを搭載、これまでのQualcomm品に置き換えるとのこと。同社の強みである人工知能(AI)の機能を使ったカメラ性能など注目である。

◇Google will abandon Qualcomm and build its own smartphone processors this year-Google to design Pixel 6 phone chip in house (8月2日付け CNBC)
→Googleが、同社の次期Pixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンに向けてcustomプロセッサ設計に移行、主要phone半導体サプライヤとしてQualcommを断念の旨。Google Tensor半導体が同社のflagship phonesに入っていく一方、QualcommはA Series budget製品ラインに向けてプロセッサを供給する旨。

◇Google is building its own chip for the Pixel 6 (8月2日付け TechCrunch)

◇Google's Pixel 6 phones to run Tensor SoC, replacing Qualcomm chips (8月2日付け FierceElectronics)
→Googleが月曜2日発表、同社Pixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンが、近年開発されてきている同社自前のSystem on Chip(SoC)プロセッサ、Tensorを搭載、この秋登場の旨。これは、2016年以降すべてのPixel phonesで使われたQualcommプロセッサが用いられないことを意味し、Qualcommの月曜2日午後の株価の低下をもたらしたと思われるニュースの旨。AppleおよびSamsungともに、それぞれbrandedスマートフォンに向けて自前のプロセッサをつくっている旨。

◇How Tensor SoC for Pixel matters to Google and AI (8月3日付け FierceElectronics)
→Google Tensor SoCプロセッサが今年後半Pixel 6およびPixel 6 Proスマートフォンに搭載されることに、とGoogleが月曜2日のblogにて。該発表で業界に多様な反応、アナリストの1人はGoogle Tensorが他のスマートフォンOEMsにライセンスされると予想の旨。背景として、Google Pixelはこれまで広範な顧客の支持を得ておらず、2016年に登場して以降、どの四半期もグローバル市場の1%を下回っている旨。

◇Googleが独自のスマホ半導体、AI強化、技術優位強まる (8月3日付け 日経 電子版 05:00)
→米グーグルが独自開発した半導体の利用を広げる旨。新たにスマートフォン向けを開発し、年内に発売する旗艦モデル2機種に搭載する計画。画像や音声を処理する人工知能(AI)の能力を高める旨。米アップルに続いてグーグルも基本ソフト(OS)と半導体の開発を手がける垂直統合型の事業モデルに近づき、両社の技術優位が高まる可能性がある旨。

◇グーグル、「ピクセル6」発売へ、自社製チップを初搭載 (8月3日付け 朝日新聞DIGITAL)
→米グーグルは2日、スマートフォン「ピクセル」の新製品「6」と「6プロ」を今秋に投入すると明らかにした旨。スマホ向けに開発した初の自社製チップ「テンサー(Tensor)」を搭載し、同社の強みである人工知能(AI)の機能を使ったカメラの性能などに優れている旨。グーグルは新たな高性能スマホで、アップルのiPhoneの最上位機種と本格的に競う姿勢。

【英国でのM&A】

中国系買収となるかで注目の英国の半導体工場、Newport Wafer Fabについて代替の入札の可能性である。

◇Possible alternative bid for Newport Wafer Fab-New investor group may try to buy Newport Wafer Fab (8月2日付け Electronics Weekly (UK))
→中国投資家が買収を試みたときにImagination CEOを辞任したRon Black氏が、英国・Newport Wafer Fab買収入札を検討しているある投資家グループに関わっている旨。

これも注目、Nvidiaが提案のArmの$40 billion買収の1件について、英国政府が阻止を検討と以下の記事内容である。

◇U.K. Considers Blocking Nvidia Takeover of Arm Over Security-Report: Nvidia/Arm deal may be stopped by the UK (8月3日付け Bloomberg)
→Bloomberg News発。半導体設計に入る半導体intellectual property(IP)を開発、日本のSoftBank Groupが現在所有するArmのNvidiaによる$40 billion買収提案が、国家セキュリティの理由で英国政府により阻止される可能性の旨。「彼らの質問を期待、どんな問題も打開を見込む。」と、Nvidiaのspokesperson。

◇U.K. considers blocking Nvidia's $40 bln takeover deal for Arm - Bloomberg News (8月3日付け Reuters)

◇Why Nvidia's $40 billion bid for Arm could be in jeopardy (8月4日付け CNBC)
→*史上最大の半導体買収の1つ、NvidiaによるArmの$40 billion入札は昨年9月に華やかに発表されたが、世界中の競争regulatorsが該買収を調査する計画をすぐに発表の旨。
 *Qualcomm, Microsoft, GoogleおよびHuaweiなど各社が該取引は半導体業界にとっては悪いと訴え、米国、英国、中国および欧州で調査が打ち上げられた旨。
 *英国は、国家セキュリティの理由で該取引の阻止を検討している旨。

【M&A関連】

M&Aの新たな動きが続いており、まずは、Marvell TechnologyがEthernetスイッチのstartup、Innoviumを買収している。

◇Marvell Scoops Up Innovium for $1.1B-Marvell spends $1.1B for Innovium, adding networking tech (8月3日付け EE Times)
→1.Marvell Technologyが、Innovium(San Jose, CA)を株式で約$1.1 billionにて買収の旨。Marvellはここ4年、データセンターおよび高速5Gネットワークスで必要な多くの異なる種類のICs供給が行えるサプライヤとして向き直してきており、InnoviumからMarvellは該市場分野内で良好な牽引が得られそうな別の製品ラインが得られる旨。
 2.Marvell Technology Groupが、Ethernetスイッチに特化するstartup、Innoviumの株式約$1.1 billionでの買収に合意の旨。MarvellのCEO、Matt Murphy氏がステートメントにて、「Innoviumは、折り紙付きのプラットフォームを備えた強力なcloudデータセンターmerchantスイッチシリコンプロバイダーとして確立され、複数世代の高度に成功する製品供給に向けて業界で強力な実績をもつ有能なチームとの協働に期待している。」

◇Marvell ramps cloud play with $1.1B Innovium acquisition (8月3日付け FierceElectronics)

◇Marvell acquires networking component provider Innovium for $1.1 billion-Marvell's key interest in Innovium revolves around its switching architecture for cloud and edge data centers. (8月3日付け ZDNet)

SK Hynixが買収したIntelのNAND事業であるが、完了後の姿があらわされている。

◇SK Hynix To Turn Intel NAND Business Into Stand-Alone US Company-Intel's NAND unit will change under SK Hynix's ownership (8月4日付け CRN (US))
→SK HynixによるIntelのNAND事業の$9 billion買収が完了すると、IntelのNAND Products and Solutions Group、senior vice president and general manager、Robert Crooke氏が、該米国の会社のCEOになる旨。

台湾のFoxconnが、Macronix Internationalのウェーハfab拠点を買収している。

◇Taiwan's Foxconn buys $90.8 million wafer plant from Macronix, eyeing EV chips-Foxconn acquires Macronix wafer fab, will make auto ICs (8月5日付け Reuters)
→Foxconn Technology Groupが、Macronix Internationalからのウェーハfab拠点買収に合意、$90 millionを上回る取引、今年末までに完了予定の旨。electric vehicle(EV)市場に対応しているFoxconnは、該fabで車載コンポーネントをつくる旨。

◇Taiwan's Foxconn Technology buys Macronix factory for automotive chips-Deal for Hsinchu plant, chip-making equipment is worth NT$2.52 billion (8月5日付け Taiwan News)

Qualcommが、advanced driver-assistance systems(ADAS)技術開発のVeoneer(スウェーデン)に買収を仕掛けている。競合となっており、上回る価格提示である。

◇Qualcomm tops Magna's bid with $4.6 billion offer for Veoneer-Qualcomm $4.6B offer outbids Magna for ADAS developer (8月5日付け Reuters)
→Qualcommが、advanced driver-assistance systems(ADAS)など車載技術開発のVeoneer(スウェーデン)に$4.6 billionで入札、Magna Internationalによる$3.8 billionの提示を上回る旨。モバイル機器用microchipsの該vendorは、2020年の間にADAS半導体、Snapdragon Driverを投入の旨。

◇Qualcomm proposes $4.6 billion acquisition of automotive tech firm Veoneer-Qualcomm has entered the bidding war for automotive technology company Veoneer following a $3.8 billion bid by Magna International to buy the Swedish firm. (8月5日付け ZDNet)

◇Qualcomm bids to buy auto tech company Veoneer for $4.6B (8月5日付け FierceElectronics)

【AI関連】

人工知能(AI)関連の特許について、Teslaの取り組み、および主要国での審査基準共通化の動きである。

◇特許で読み解くテスラ、AI急増、電池の熱制御に強み (8月2日付け 日経 電子版 05:00)
→米電気自動車(EV)メーカーのテスラが次世代技術の蓄積を進めている旨。同社が持つ約580の特許を分析したところ、近年は人工知能(AI)関連の特許を集中的に増やしたことがわかった旨。電池の熱制御についても他社にない独自の特許を取得している旨。自動運転などの安全機能を高めつつ、競争力の土台となるEVの性能向上で先手を打つ戦略が透ける旨。

◇AI特許、主要国が審査基準を比較調査、共通化も視野に (8月2日付け 日経 電子版 10:30)
→開発競争が加速する人工知能(AI)の特許を巡り、各国・地域で異なる審査基準の違いを整理し、共通化を進めようとする動きが出てきた旨。日本、米国、欧州連合(EU)、中国、韓国の特許当局のトップが協力を確認し、作業部会を設置した旨。機械学習などで進化するAIはどの段階で発明とみなすか判断しにくい旨。特許を出願しやすい環境を整え、公正な開発を促す旨。

Intelのキャリア開発&掘り起こしに向けた学生向けAIプログラムの拡大打ち上げである。

◇Intel Launches AI for Workforce Program for Students in 18 Community Colleges (8月3日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Intelが、Intel AI for Workforce Programの拡大を発表、次世代の米国technologists、エンジニアおよび発明者の教育、およびヘルスケアからnursing、ビジネスまで選択分野でのcareers定着を支援の旨。

【米国の脱ガソリン化】

米国のJoe Biden大統領が、電気自動車を2030年までにすべての新車販売の半分とする新しい国家目標を発表している。このWhite HouseでのイベントにTeslaが招かれていないとの記事が見られている。

◇Biden pushes for electric vehicles to make up half of U.S. auto sales by 2030-Biden to set electric vehicle adoption target for 2030 (8月5日付け CNBC)
→Joe Biden米国大統領が、電気自動車を2030年までにすべての新車販売の半分とする新しい国家目標を発表の旨。

◇At big White House electric car event, Tesla gets left off guest list (8月5日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Ford, GM, およびStellantis(Fiat Chryslerの新しい名前)がこのWhite Houseイベントに、United Auto Workers unionも同様。しかし、同国で最も貴重な自動車会社でelectric car製造のリーダー、Tesla(Palo Alto)は招かれなかった旨。

◇米国、2030年に電動車5割、脱ガソリンを政策で誘導 (8月6日付け 日経 電子版 05:14)
→バイデン米大統領は5日、米国の新車販売に占める電気自動車(EV)など電動車の比率を2030年に50%に引き上げる大統領令に署名する旨。日本メーカーが得意とするハイブリッド車(HV)は含めない旨。脱炭素強化の一環だが、米新車市場の98%はガソリン車やHVで政策の実効性には課題が残る旨。


≪グローバル雑学王−683≫

世界中が基本遵守の対応を余儀なくされているコロナ禍であるが、それ以後の時代をどう見るか。グローバルにあちこち行き来した、ついこの前の世界の先にある今後について、

『つながり過ぎた世界の先に』
 (マルクス・ガブリエル 著:PHP新書 1251) …2021年3月30日 第一版第一刷

より考えていく。今回はドイツの若き哲学者の著者が論じる倫理資本主義の未来について、新しい経済活動のつながりに触れていく。世界中のすべての人が、一緒にパンデミックに立ち向かうべきと、全世界共通の普遍的な倫理性の基盤が必要と説いている。科学、人文学、政治、ビジネスが、最も崇高な目標のために協力し合うという考え方、「新しい啓蒙」が提唱されているが、商業主義への警鐘を多分に感じるところである。21世紀は倫理資本主義の時代であると、世界で最初に持続可能で、かつ倫理的な資本主義体制を作った国が、21世紀で最も豊かなスーパーパワーになるだろう、との主張である。


 第IV章 新たな経済活動のつながり――倫理資本主義の未来

1 浸透する倫理資本主義

◇私が関与しているプロジェクト
・完全に倫理的であるがゆえに成功しているミヒェルベルガー ホテル(Michelberger Hotel)
 →パンデミックが起きた後も一度も閉鎖せずに営業継続
 →倒産の危機に瀕している高級ホテルがベルリンにはたくさんある中
・E・R・キャピタル・ホールディングを経営するドイツ最大の船会社の経営者、エルク・リックマース
 →パンデミックの最中にはワクチン産業にも投資、莫大な富をさらに増やした
 →ワクチンの他に、哲学者にも投資
  →「New Institute」という新しい研究所を設立
・EUでは、オーバーツーリズム(観光過剰)が倫理問題に
 →過剰な観光はスペインやフランス、イタリアの一部を破壊
・私たちが考えているのは、ホテルを中心に街を作り、街全体でホテルのような暮らしができるようにすること

◇クリスチャン・マスビアウらの活動
・私はセールスフォースやグーグルの倫理部門でも仕事をしている
 →これら倫理部門が生まれた背景に、一人大きな影響力を持つ人
  →クリスチャン・マスビアウ(Christian Madsbjerg)という哲学者
・彼はReDアソシエーツを運営、大きな成功
 →人間科学を基盤としたニューヨークシティにある戦略コンサルティング会社
 →文化人類学、社会学、歴史学、哲学の専門家を揃えている
 →レゴが映画を作るべきだというアイディアを思いついたのは彼
・倫理資本主義を取り入れるべきであるという私の主張
 →真面目に私の話を聞き、新しいことを始める用意のある人たちが存在

◇「新しい啓蒙」の取り組み
・もう1つ、私が関わっているプロジェクト
 →「新しい啓蒙」(New enlightenment0)
 →世界全体で共同体を作るためのプロジェクト
・「新しい啓蒙」とは、科学、人文学、政治、ビジネスが、最も崇高な目標のために協力し合うという考え方
 →地球上の人類や動物の健全性と持続可能性
・根底にあるのは、全世界共通の普遍的な倫理性
 →世界中のすべての人が、一緒にパンデミックに立ち向かうべき

2 なぜ今、倫理資本主義なのか

◇「中国に民主化してほしくない」というパラドックス
・なぜ現在、倫理資本主義への関心が高まっているのか
 →人は自分の消費行動によって、世界のどこかで子供たちが死ななければならないような状況が嫌だから
 →サプライチェーンに見られる不均衡な関係が、意図せぬ副作用としてアフリカの水質を劣化させている
・我々の消費行動は、中国の悲惨な工場とも関係
 →私たちの生活は中国の共産主義独裁体制に支えられている
 →実際は中国に民主化してほしくないというパラドックスがある
・この世に強制収容所が存在すること自体が問題
 →倫理的洞察とはこういうこと
 →人類が倫理的な基準に則して生きられる世界が必要

◇倫理資本主義の未来
・21世紀は倫理資本主義の時代
 →世界で最初に持続可能で、かつ倫理的な資本主義体制を作った国が、21世紀で最も豊かなスーパーパワーになるだろう
  …私の売り込み文句
・ドイツでも社会資本主義のアップデート、ソーシャル・キャピタリズム2.0が必要
 →グローバルに展開しなければ
・今後倫理資本主義がさらに進化して、どの企業にも哲学課ができると良いと思う
 →哲学者がいなければビジネスが成り立たない未来
 →哲学がビジネスにとって良いもの

【Column:哲学者と現代のつながり〈4〉】

ハイデガーの作品には善への言及がない
・引き続いて、マルティン・ハイデガー(Martin Heidegger)の功罪
 →ハイデガーは1933年にナチスに入党
 →ハイデガーには悪の概念しかなかった
・それでもハイデガーが人類の進歩に貢献した面も
 →哲学史を古代から現在まで読み直して再解釈、我々を偏見から解放してくれた
 →ハイデガーの教え子たちは最も進歩的な政治思想家になっている
  →ハンナ・アーレント(Hannah Arendt、1906年 - 1975年)
   …ドイツ出身の哲学者、思想家。ユダヤ人であり、ナチズムが台頭したドイツから、アメリカ合衆国に亡命した。のちに教鞭をふるい、主に政治哲学の分野で活躍し、全体主義を生みだす大衆社会の分析で知られる。小惑星100027「Hannaharendt」は彼女に敬意を表して命名された。
・優れた倫理学者が誕生するためには、残念ながらハイデガーという人物が必要だった

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