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国家事業の色合い、半導体製造強化に向けた各国間の競争と協調

新型コロナウイルスによる累計感染者数は土曜19日午前時点、世界全体で1億7758万人を超え、1週間前から約248万人増と僅かに減少ながらもまだまだ高水準である。我が国では、ワクチン接種が進む中、「まん延防止等重点措置」への移行が7都道府県について決められている。自国内での半導体製造およびsupply chainの強化が、国家事業の色合いを濃くして、各国各様に展開されている。打ち上げ元の米国では、半導体fabsおよび装置への投資に対する25%税額控除を含む超党派法案が上院に提出されている。並行して、我が国ではTSMCの進出関連、韓国では国内結束強化、台湾ではTSMCの一層の最先端推進、一方、中国は次世代への号令、とそれぞれの立ち位置である。

≪各国の取り組み&関係する動き≫

半導体強化を国として強化を図る動きの震源の米国である。業界関係者のEメールのやりとりが一気に増えているこの6月が、次の通りあらわされている。

◇Covid Spring prompts potentially historic chip and trade moves (6月11日付け FierceElectronics)
→ここ数日のWashingtonにおける半導体および技術弾力性についての疾風の動きが、メーカーそしてエンジニアにも引き続くインパクトを生じている旨。今週LinkedIn上では、エンジニア、アナリスト、半導体marketersおよび技術ジャーナリストのグループがこの壮大な今の話題、「いったい何が進んでいるのか?」をめぐってしゃべっている旨。彼らはみんな、この6月、これまで何年よりも多くのEメールをinboxesに受けていることで一致の旨。

マイクロンの日本、台湾との協力強化が、韓国発の記事で以下の通りである。Samsungは独りでOKか、とタイトルに見える行間である。

◇米マイクロン、日台と協力強化…「半導体蜜月」眺めるだけのサムスン (6月14日付け 韓国・朝鮮日報)
→米半導体大手マイクロンが日台への投資と技術協力を強化する旨。日本の半導体メーカーと共同で先端メモリチップを開発するほか、台湾では半導体生産設備を大幅に拡充する旨。最近の半導体不足を受け、米国と日台が手を結び、半導体サプライチェーンの再編に取り組み、国家間で半導体分野の蜜月関係が強化されると、企業もそれを市場拡大の契機ととらえ、現地への投資に乗り出している旨。

半導体強化の取り組みは、即効性はなく、マラソンと評されている。

◇U.S. Takes First Steps Toward Resilient Supply Chains (6月16日付け EE Times)
→米国半導体製造およびdistributionネットワークスの再構築は、マラソンであり、短距離走ではない旨。

米国政府からは、助成資金を単に配っているのではなく、半導体各社それぞれの投資踏み上げに期待している、とこれも改めての念押しである。

◇Government chip aid is 'not a handout,' Commerce official contends (6月16日付け FierceElectronics)
→Biden政権officialが、水曜16日半導体メーカーに対し、国内半導体工場の増強に向けて提案された連邦incentivesおよび助成のbillionsは民間出資を伴わなければならない、としている旨。「これは配布物ではない。」と、Biden政権の商務省senior policy advisor、Sree Ramaswany氏。「我々は、民間分野に各社投資の大きな踏み上げを期待している。民間投資にはさらに波及効果がある。」と、Information Technology & Innovation Foundation主催のvirtual webinarにて同氏。

そして、件のFacilitating American-Built Semiconductors(FABS) Actが上院に提出され、Semiconductor Industry Association(SIA)そして業界各紙の取り上げである。税額控除がポイントとなる。

◇SIA Applauds Senate Introduction of FABS Act-Bipartisan legislation would boost U.S. semiconductor manufacturing and strengthen America’s economy, national security, chip supply chains (6月17日付け SIA Latest News)
→Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、Facilitating American-Built Semiconductors(FABS) Actの議会上程を称賛、米国での半導体製造拡大に向けて投資税額控除を設ける超党派の法制化の旨。

◇Tax Credit Seeks to Boost U.S. Fab Capacity (6月17日付け EE Times)
→米国半導体業界が、議会の全面注目。今週上程されたFacilitating American-Built Semiconductors(FABS) Actには、半導体fabsおよび装置への投資に25%税額控除が含まれ、該税額控除には、半導体をつくるのに必要なtoolingの製造も含まれる旨。

◇U.S. senators propose 25% tax credit for semiconductor manufacturing-Bipartisan group proposes 25% tax credit for chipmaking (6月17日付け Reuters)
→民主、共和両陣営からの上院議員が、米国における半導体製造への25%税額控除の考えを提案の旨。該提案は、今週上程されたFacilitating American-Built Semiconductors Actの一部の旨。

次に我が日本では、台湾との連携が引き続いている。

◇Japan's chip future lies in a Taiwanese science park (6月13日付け Taipei Times)
→日本が、グローバルなleadershipの地位を失ってから、外部の会社、主にTSMCとの提携に向けて半導体分野を開放の旨。

三次元実装のR&Dでは、我が国材料メーカーとの連携にTSMCの期待である。

◇半導体再興「後工程」糸口に、イビデンなどTSMCを誘う (6月15日付け 日経 電子版 02:00)
→日本の半導体の実装技術が脚光を浴びている旨。半導体素子の微細化が難しくなるなか、半導体チップを積み重ねて性能を高める「3次元積層技術」の重要性が高まっているため。日本にはイビデンや芝浦メカトロニクス、JSRなど高度な技術力を持つ装置・素材メーカーが集う旨。半導体受託製造会社(ファウンドリー)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)も日本で最先端の積層技術の共同開発に乗り出した旨。

◇TSMC tie-up puts spotlight on Japan's hidden chip champions-Taiwanese star enlists Ibiden, JSR and others for energy-saving 3D integration (6月16日付け Nikkei Asia)

熊本が候補といわれるTSMCの工場についての現時点である。

◇Taiwan's TSMC tight-lipped about Japan plant for Sony, Toyota, Mitsubishi-Chip giant emphasizes fully-owned research project in Tsukuba (6月18日付け Taiwan News)
→TSMCが金曜18日、同社が日本での工場建設に向けてソニー、トヨタ、および三菱電機と協働とのメディア報道にコメントしない旨。

関連として、日本製半導体製造装置の5月販売高が、初めての大台突破である。

◇半導体装置の5月販売、初の3000億円 (6月18日付け 日刊工業)
→日本半導体製造装置協会(SEAJ)は17日、日本製半導体製造装置の5月の販売高(速報値、3-5月の3カ月平均)が前月比8.3%増、前年同月比48.6%増の3054億500万円と、初めて3000億円を超えたと発表、3カ月連続で過去最高を更新した旨。SEAJ関係者は「(年度末の駆け込み需要と半導体市場の活況が重なり)3月の販売高が記録的な数字だったことが、主な要因。6月以降は伸び率も少し緩やかになるかもしれない」と話す旨。

次に、現下の半導体製造を引っ張る立場の台湾であるが、半導体の不足から台湾の主要IT上場企業19社の売上高の伸びがここにきて鈍化あるいはマイナスも見られる状況となっている。

◇台湾IT、4割強が減収、5月、主要19社、半導体不足響く (6月12日付け 日経)
→世界のパソコンの8割強の生産を担う台湾メーカーを部品不足の影響が直撃している旨。半導体などが不足し、パソコンを中心に生産が停滞している旨。日本経済新聞が主要IT上場企業19社の5月の売上高を調べたところ、4割強に当たる8社が減収となった旨。19社の合計額も前年同月比10.7%増と、今年最低の伸びにとどまった旨。
台湾積体電路製造(TSMC)など半導体各社は依然、フル操業が続き好調な業績を維持している旨。ただ生産は、世界的にワクチン接種が進み、世界経済の回復による旺盛な半導体需要には追いついていない旨。パソコンや家電、自動車など多方面の企業の生産に影響を与えており、部品不足は今後さらに1年間は続く見通しとされる旨。

◇台湾IT、伸び率今年最低、5月売上高10%増、半導体が不足 (6月16日付け 日経産業)
→米アップルなど世界大手のデジタル製品の多くを受託生産する台湾企業の業績に陰りがみえる旨。日本経済新聞社が主要IT上場企業19社の5月の売上高を調べたところ、合計額の伸び率(前年同月比)が2021年で最低の10.7%にとどまった旨。旺盛な需要で勢いがあったものの、半導体不足が深刻で製品を作れない影響が色濃く出てきた旨。

TSMCは、米国でも先端IC実装工場の建設の検討が取り沙汰されている。

◇TSMC mulls US packaging plant-SUPPLY CHAIN RESHUFFLE: The chipmaker was ‘cautious’ in not making commitments too early in building production in the US, citing ‘geopolitical factors,’ Nikkei Asia said (6月14日付け Taipei Times)
→Nikkei Asia発。TSMCが、Arizonaでのウェーハfab設立投資に続いて、米国での先端IC実装工場の建設を検討の旨。

TSMCの4-nm生産化の運びが、次のようにあらわされている。

◇TSMC to move N4 to risk production in 3Q21-Sources: TSMC's N4 process goes to Q3 risk production (6月18日付け DIGITIMES)
→業界筋発。TSMCが、4-nanometer feature搭載microchipsの生産に向けたN4プロセスを今年第三四半期の間からrisk生産にもっていく計画の旨。AnsysおよびSynopsysなどが、TSMCのN3およびN4プロセスをサポートするelectronic design automation(EDA)会社である旨。

韓国は、独立独歩的な取り組みの空気が伝わってくる。現代自動車の韓国で閉じた形の連携に見える半導体への対応である。

◇Hyundai Motor envisions blending Korea's chip and automaking supremacy-Hyundai Motor wants to star in autos and chips (6月15日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))
→車載製造operations向け重要コンポーネントの獲得に苦闘しているHyundai Motor Groupが、昨年後半Hyundai Autronの半導体事業を買収、必要とするmicrochips設計に向けてHyundai Mobis部門を体制づくりしている旨。Hyundai Mobisは、DB HiTek Co.およびKey Foundry Co.と連携、HyundaiおよびKia自動車向けmicrocontrollers(MCUs)およびpower management半導体をつくる半導体supply chainを展開する計画の旨。

◇Hyundai Motor reportedly pushing a project to localize auto chips (6月15日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))

Samsungの世界最大の半導体拠点、平沢(Pyeongtaek)の途中経過の現状があらわされている。強い国家事業の色合いを感じている。

◇サムスン、半導体都市勃興、韓国・平沢に世界最大の拠点、政府支援、街まるごと造成 (6月15日付け 日経産業)
→牛が草をはむ、のどかな風景は10年足らずで様変わりした旨。韓国の首都ソウルから南に50キロメートルの平沢(ピョンテク)市に、サムスン電子が世界最大の半導体工場を築く旨。全6棟の建設計画のうち3棟目の骨格が姿を現した旨。国家による半導体産業育成の機運が高まるなか、韓国は政府支援で半導体を軸とした都市を生み出している旨。

ここまでくると、気になるのが中国。習近平国家主席が、今後の半導体開発のリードを米中貿易交渉で登場の劉鶴副首相に託している。

◇Xi Jinping taps top lieutenant to lead third-generation chip development in battle against US sanctions (6月17日付け South China Morning Post)
→*中国の習近平(Xi Jinping)国家主席が、半導体開発の自己充足推進を焚きつける活動リードにeconomic adviser、劉鶴(Liu He)氏を選んだ旨。
 *従来のシリコン-ベース半導体の先を見ることで、中国にとって米国制裁の障壁および他の国々からの抵抗を克服する最善の機会が得られる旨。

◇Xi picks top lieutenant to lead chip battle versus US-‘MATTER OF SURVIVAL’: Vice Premier Liu He is to lead the development of ‘third-generation’ chips, a field not yet dominated by any nation or company (6月18日付け Taipei Times)


コロナ対応のなかなか収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□6月14日(月)

G7サミットにて、中国対抗が改めて謳われている。

◇G7首脳、共同宣言を採択、「台湾海峡」初の明記 (日経 電子版 02:20)
→主要7カ国首脳会議(G7サミット)は13日午後(日本時間同日夜)、閉幕、共同宣言で「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決を促す」と言及した旨。「自由や平等、人権の保護などの力を使って挑戦に打ち勝つ」と記し、民主主義諸国の結束を訴えた旨。

□6月15日(火)

米連邦準備理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)の前後での利上げへの様子見そして後での反応から、連続して下げて8ヶ月ぶりの下落率を記録した今週の米国株式市場である。

◇NYダウ反落、85ドル安、FOMC控え持ち高調整売り (日経 電子版 05:56)
→14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前週末比85ドル85セント安(0.2%)安の3万4393ドル75セントで終えた旨。15〜16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めたい投資家が多く、経済再開の期待から上昇基調にあった消費関連株や景気敏感株に持ち高調整の売りが出た旨。一方。ハイテク株の一角は買われ、相場を下支えした旨。

□6月16日(水)

米国と欧州の関係が修復され、中国への対抗&対応が確認されている。

◇米欧、中国念頭に関係修復、17年間の航空機紛争終結へ (日経 電子版 05:17)
→米欧が中国を念頭に安全保障や経済分野での結束を強めている旨。バイデン米大統領は14日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議での同盟国の防衛を確約。15日開いた米EU(欧州連合)首脳会議では17年にわたる航空機産業への補助金(AirbusおよびBoeing)を巡る紛争を終結させることで合意した旨。トランプ前政権下で揺らいだ米欧関係を再建し、台頭する中国への対応を急ぐ旨。

◇NYダウ続落、94ドル安、FOMC結果発表控えて様子見 (日経 電子版 05:31)
→15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落、前日比94ドル42セント(0.3%)安の3万4299ドル33セントで終えた旨。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を16日に控え、様子見ムードが強まった旨。相場は過去最高値圏で推移してきたため、持ち高調整の売りがやや優勢だった旨。

□6月17日(木)

◇NYダウ3日続落、265ドル安、「2023年に利上げ2回」嫌気 (日経 電子版 05:18)
→16日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が3日続落し、前日比265ドル66セント(0.77%)安の3万4033ドル67セントで終えた旨。下げ幅は一時、380ドルを超えた旨。米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合後に発表された政策見通しで、2023年に利上げが2回行われる可能性が示された旨。市場の想定に比べて利上げに前向きと受け止められ、売り優勢となった旨。

◇FRB、2023年中にゼロ金利解除、過半が利上げ予想 (日経 電子版 07:43)
→米連邦準備理事会(FRB)は16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、2023年中にゼロ金利政策を解除する方針を示した旨。米経済の回復と物価上昇率の加速を受けて、これまで2024年以降としていた利上げ時期の想定を前倒しする旨。同時に、足元の物価上昇の加速は「一時的」との見方は変えず、雇用の回復を確実にするため金融緩和を粘り強く続ける姿勢を改めて強調した旨。

我が国での緊急事態宣言から「まん延防止等重点措置」への移行である。

◇7都道府県「まん延防止」移行決定、7月11日まで (日経 電子版 18:40)
→政府は17日、20日が期限の新型コロナウイルスの緊急事態宣言について、沖縄を除く9都道府県で解除すると決めた旨。そのうち東京や大阪など7都道府県は宣言に準じる「まん延防止等重点措置」に移行する旨。ワクチン接種の拡大を踏まえ、制約を段階的に緩和しながらの感染抑止を進める旨。

□6月18日(金)

◇NYダウ続落210ドル安、景気敏感株に売り (日経 電子版 06:07)
→17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比210ドル22セント(0.6%)安の3万3823ドル45セントで終えた旨。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年に2回の利上げ予想が示され、景気過熱やインフレを見込んだ取引を手じまう動きが広がった旨。素材や金融など景気敏感株に売りが強まった旨。半面、長期金利の低下でハイテク株は上昇した旨。

中国のハイテク企業への米国の締め付けが、一段と強化されている。

◇ファーウェイなどの中国製通信機器、米が認証禁止へ (日経 電子版 08:38)
→米連邦通信委員会(FCC)は17日、安全保障上のリスクとみなす華為技術(ファーウェイ)など中国企業5社の通信機器の認証を禁じる方針を決めた旨。政府の補助金を受け取っていない通信会社も5社の製品を使えなくなる旨。中国のハイテク企業への締め付けがさらに強まる旨。
同日の公開会議で投票し、規則案を支持した旨。禁止対象は通信機器のファーウェイと中興通訊(ZTE)、監視カメラの杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)、浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)、無線機の海能達通信(ハイテラ)。

□6月19日(土)

◇NYダウ5日続落、533ドル安、利上げ前倒し観測で (日経 電子版 07:53)
→18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落し、前日比533ドル37セント(1.6%)安の3万3290ドル08セントで取引を終えた旨。週間では1189ドル(3.4%)下げ、2020年10月26〜30日(6.5%)以来、約8カ月ぶりの下落率となった旨。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ前倒し観測が広がり、景気過熱や物価上昇を見込んだ「リフレトレード」が後退している旨。


≪市場実態PickUp≫

【Intel関連】

IntelによるRISC-V採用プロセッサを開発するSiFiveの買収の1件が続いている。

◇Intel Looking to Buy SiFive for $2bn-Intel maybe among several companies courting SiFive for a potential acquisition or further investment. (6月14日付け EE Times)
→Intelが、SiFiveを買収する検討の初期段階にあり、$2 billion超の提示の様相の旨。

Intelの新しい取り組み、Infrastructure Processing Unit(IPU)、そして今やIntelのみとなった3D XPointメモリ搭載SSD、Optaneの現況である。

◇Intel unveils IPU as a new category of programmable network device for cloud and SPs (6月14日付け FierceElectronics)
→Intelが、Six Five Summit(2021年6月14-18日:100% VIRTUAL ON DEMAND EVENT)にて、データセンターの効率およびmanageability向上に向けた比較的新しい技術カテゴリー、Infrastructure Processing Unit(IPU)を投入の旨。

◇Optane Ecosystem Hints at Broader Persistent Memory Support (6月18日付け EE Times)
→Intelが今やOptaneでは唯一、該新規メモリの採用を加速するecosystem構築に向けてプレイヤーをサポートする必要がある旨。CXLなどのinterconnectsが、Optane persistentメモリなどソフトウェアstartup、MemVergeに向けてopportunitiesを開く旨。

Arizonaでの工場展開を計画、今後10年に好調な期待をかけるIntelのCEO、Pat Gelsinger氏である。

◇Intel CEO sees ’10 good years’ of chip industry growth-Intel CEO predicts a decade of "good years" in chips (6月16日付け CNBC)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が、水曜16日のCNBCのEvolve conferenceでのパネル討議にて、半導体業界での"良い10年"を見ている旨。Arizonaでの半導体fab工場建設への$20 billion投資計画などIntelの半導体生産への投資が、現状のグローバルなmicrochip不足がやわらぐ後も使われるcapacityをつくり出すことを示している旨。QualcommのCEO、Cristiano Amon氏は、Intelおよびそのファウンドリーサービスと連携する機会があるとしている旨。

【本年の半導体売上げ】

本年第一四半期について、例年になく売上げが高まった、とOmdiaの見方である。

◇Semiconductor revenue increases slightly in 1Q21-Omdia: Q1 global chip revenue was $131.3B, up from Q4 (6月15日付け DIGITIMES)
→Omdia発。2021年第一四半期の半導体売上げ総計が、前四半期比0.5%増の$131.3 billion。標準的に該期間は、holiday seasonで高められた需要が低下、鈍い四半期である旨。第一四半期の前第四四半期からの長期平均(2003年-2020年)は、約5%減の旨。

IC Insightsが、今年の世界半導体市場について、さらなる予測の上方修正を行い、米国SIA、すなわちWSTSに続いて、初めての$500 billionの大台越えを予想している。

◇IC Insights Raises Its 2021 Worldwide IC Market Forecast to +24% -Global IC market expected to exceed $500 billion for the first time. (6月16日付け IC Insights)

◇IC Insights Raises Its 2021 Worldwide IC Market Forecast to +24% (6月16日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇IC Insights raises 2021 IC market forecast to 24% growth-IC Insights: Chip market to increase sales 24% in 2021 (6月16日付け DIGITIMES)
→IC Insightsが、今年の世界microchip市場について24%増と予測、前回は19%増の予測、出荷数量が21%増およびaverage selling prices(ASPs)が2%増と見ている旨。メモリ半導体の販売高を含めないと、該半導体市場は21%増の予測の旨。

【NvidiaによるArm買収関連】

NvidiaによるArm買収が阻止されれば、QualcommがArmに向けて乗り出すとのスタンスがあらわされている。

◇Qualcomm would invest in Arm if Nvidia's $40B deal is blocked, report says (6月14日付け FierceElectronics)

◇Qualcomm reportedly offers to invest in Arm as regulators threaten to block Nvidia's $40 billion acquisition-Report: Qualcomm may invest in Arm if Nvidia deal fails (6月14日付け CNBC)
→Qualcommが、NvidiaによるArmの$40 billion買収提案が公正取引regulatorsにより前進を止められれば、Armに投資を行う用意がある旨。Telegraph紙によると、「Armが今後独立となれば、Qualcommなどecosystem内各社からのArmに出資するたくさんの関心があらわれると思う。」と、QualcommのCEOに就く予定のCristiano Amon氏。

この買収提案について、EUの審査で期限への遅れをきたす可能性との見方である。

◇Analysis: Nvidia's closing of $40 bln Arm deal could hinge on Europe-EU may delay decision on Arm-Nvidia deal for months (6月15日付け Reuters)
→本件事情通引用、Reuters発。NvidiaによるArmの$40 billion買収提案が、今夏数ヶ月の後までEuropean Unionのregulatorsからの許可が得られない可能性の旨。該遅延は、該取引を来年3月の期限までに完了する計画に影響を与える可能性の旨。

外野が騒がしい中、両社のCEOがイベントで、該合併の利点、意義を述べている。

◇Arm and Nvidia chiefs again explain $40B merger plan (6月17日付け FierceElectronics)
→Six Five SummitでのSPOTLIGHT SESSION「A Conversation with Arm's Simon Segars and NVIDIA's Jensen Huang」。30分のインタビューで、両社間取引のいろいろな国によるregulatory reviewの進展は触れられなかった旨。後で、Nvidiaは2022年始めに承認が得られると自信があるとspokeswomanが述べたが、該reviewの状況は秘密である旨。

◇CEOs of Arm and NVIDIA discuss controversial merger: ‘Independence doesn’t equate to strength’-Arm, Nvidia CEOs tout benefits of proposed merger -Arm CEO Simon Segars said NVIDIA's support would allow them to meet increased market demand. (6月17日付け ZDNet)

◇Nvidia's $40 billion plan to buy Arm comes under fire. But the companies' CEOs say it will help them serve more customers (6月18日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)

【最先端技術関連】

TSMCの三次元実装の取り組みがまとめて示されている。

◇Advancing 3D Integration-A look at some of the many ways to stack chips. (6月10日付け Semiconductor Engineering)
→TSMCのDirector, Advanced Packaging BD、Jerry Tzou氏の最近のプレゼンは、More than Mooreについてのすべてであった旨。TSMCには、RFおよびeNVMなど他の特化技術があるが、これはhyperscaleデータセンター, モバイルおよびAIに向けた一般的な基礎技術である旨。TSMCには、3DFabricというブランド名で3つの主要integration技術が次の通りある旨。
 2つのback-end技術
  CoWoS(chip-on-wafer-on-substrate)
  InFO (integrated fan-out)
 SoIC (system-on-integrated-chips)
これらはすべてコストが異なり、成熟度が異なる旨。

DRAM高速化技術について、DDR5のDDR4からの移行の時間軸の見方である。

◇DDR5 predicted to hold more market share than DDR4 by 2023-Yole: DDR5 will overtake DDR4 in market share by 2023 -Just a couple more years before DDR5 becomes the standard? (6月15日付け TechSpot)
→Yolle Developpement発。サーバおよびenterprise市場が、2022年におけるDDR5採用の25%増を支える旨。1年後、DDR5は、mainstream PCs, laptops, phonesなどで支配的なメモリとなり、50%を上回る市場シェアを占めて、DDR4を上回る旨。2024年から2026年を通して、DDR5は該市場の約95%を獲得、現状のDDR4が占めるようなシェアを得る見込みの旨。

Applied Materials(AMAT)の3-nm半導体に向けたIC wiring技術の開発である。

◇Applied Materials: Wiring breakthrough will enable 3-nanometer chips-Applied Materials debuts wiring tech for 3nm chips (6月16日付け VentureBeat)
→世界半導体製造装置サプライヤ最大手の1つ、Applied Materialsが、IC wiring技術を開発、7nmおよび5nm半導体の後の次のプロセスnode、3-nanometer features搭載microchipsの生産を可能にする旨。3nm半導体を生産できるウェーハfabラインは、建設&装備に$22 billionを上回るコストとなるが、半導体販売高の結果でそれら相当な投資が回復される、と同社は主張の旨。

imecが、2-nmの先をうかがうn型とp型のナノシートを絶縁層を挟んで近接して積層配置したForksheet構造について、完全動作品の披露である。

◇Imec Reports First Electrical Demonstration of Integrated Forksheet Devices to Extend Nanosheets Beyond 2nm Technology Node (6月16日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→今週、2021 Symposia on VLSI Technology and Circuits(VLSI 2021:6月13-19日:fully virtual)にて、imecが、初めてfully functional integrated forksheet field-effect transistors(FETs)を披露の旨。該forksheetデバイスは、GAA nanosheetデバイス世代を2-nm技術nodeより先に延ばす最も有望なデバイスアーキテクチャーとしてimecが最近提案の旨。

【半導体の不足関連】

店頭、distributors、業界の意識、そして続く自動車工場ストップ、とそれぞれの切り口での不足についての現状があらわされている。手間のかかる車載用半導体の実態が垣間見えている。

◇半導体不足、店頭に波及、車、カーナビ、エアコン、テレビ…、在庫が不足、「巣ごもり」需要に影 (6月12日付け 日経)
→世界的に広がる半導体不足の影響が最終製品に及んでいる旨。自動車に加えて、カーナビやエアコン、テレビなど幅広い消費者向け製品の生産が滞る旨。影響は消費者が購入する店頭に波及しており、新型コロナウイルス下での消費を牽引した「巣ごもり」需要に影を落とす旨。

◇Chip Shortage Brings Frustration but More Business to Industry's Middlemen -Middlemen see more trade during global chip shortage (6月13日付け The Wall Street Journal)
→distributorsは、買い手が頼んでも見い出せない購入困難partsの供給がふつう行える旨。

◇A reliable partner-Analysis: Industry changes needed to end chip shortages -The global shortage of components is threatening to slow down the global economic recovery as the demand for components has surged far higher than many expected. (6月14日付け New Electronics)
→車載用microchipsなど重要コンポーネントの不足は、該業界が実質的な変化を実行しなければ、引き続く旨。「アメリカおよびアジアの半導体リーダーは高機能computing市場に向けて次世代技術(5-nmそして今や3-nm)に生産投資をより重点化、車載およびIoTなどの分野を損ねている。」と、AnsysのEMEA High Tech and Semiconductor Director、Christophe Bianchi氏。

◇現代自動車、半導体不足でアラバマ・牙山工場がまたストップ (6月15日付け 韓国・朝鮮日報)
→現代自動車は14日、半導体部品不足で米アラバマ工場と韓国の牙山工場の稼働を一時中断すると発表、半導体の需給がなかなか改善せず、生産に支障が出ている格好。完成車の組み立てラインの稼働は中断するが、起亜自動車米ジョージア工場向けのエンジン生産ラインは正常稼働を続ける旨。

【巨大IT規制に向けて】

Biden大統領が、米連邦取引委員会(FTC)の委員長に巨大IT規制派の若手人材をあてている。競争政策の転換の動向に注目である。

◇Biden names Lina Khan, a Big Tech critic, as FTC chair (6月16日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)

◇米政権、FTC委員長にカーン氏、巨大IT規制派 (6月16日付け 日経 電子版 08:20)
→バイデン米大統領は15日、米連邦取引委員会(FTC)の委員長に米コロンビア大学准教授のリナ・カーン(Lina Khan)氏(32才)を指名した旨。反トラスト法(独占禁止法)の規制強化を唱える左派の学者で、米巨大IT企業に厳しい姿勢で臨むとみられる旨。

◇米競争政策、積極介入へ、FTC委員長にIT規制派32歳 (6月17日付け 日経 電子版 05:04)
→米国で企業の独占や寡占を厳しく取り締まる機運が高まってきた旨。バイデン大統領は15日、米連邦取引委員会(FTC)の委員長に規制強化を唱えてきた米コロンビア大学のリナ・カーン准教授(32才)を指名、米国ではITに加えて製薬や食料などの分野でも寡占が進む旨。歴史的な競争政策の転換となる可能性がある旨。

巨大ITへの一層の厳しい目&対応の予感である。

◇Tech giants are plunged into political firestorm (6月17日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→世界の最大手ハイテク会社の製品が人々の生活により中心的になって、該各社が要求に従うか、拒否するか、仲裁する力がある当局に監視の手段および非常に重要なパートナーの期待の旨。


≪グローバル雑学王−676≫

世界中が基本遵守の対応を余儀なくされているコロナ禍であるが、それ以後の時代をどう見るか。グローバルにあちこち行き来した、ついこの前の世界の先にある今後について、

『つながり過ぎた世界の先に』
 (マルクス・ガブリエル 著:PHP新書 1251) …2021年3月30日 第一版第一刷

より考えてみる。著者は、41才のドイツの哲学者で、史上最年少の29才でボン大学の正教授に就任、西洋哲学の伝統に根ざしつつ、「新しい実在論」を提唱して世界的に注目されている方。Zoomでのロングインタビューにより、思うところ、考えるところをまとめた書とのこと。自粛、制約を迫られる中、気鋭の哲学者の視点に触れていく。新種のウイルスが続々と出現しているこの20年、それに気づいた今、もう以前の「普通の」状態に戻ることは決してなく、2019年までの世界は終焉、とあらわされている。


≪はじめに―――編集部より≫

・COVID-19によるパンデミック
 →世界中が一つの喫緊の問題に取り組まざるを得なくなるという、これまであまり類例のなかった事態
 →人びとがグローバルに行き来する時代――いわば、人びとが「つながり過ぎた時代」ゆえに起こった災厄に覆われた世界
・コロナ禍以後の時代をどう見ているのか
 →「新しい実在論」を掲げる哲学の旗手、マルクス・ガブリエルに、Zoomでロングインタビューを試みた
・ロックダウンが行われたドイツ、「哲学界のロックスター」、ガブリエルは、思わぬ形で行動を制限され、鬱々とした気持ちを抱えているのでは?
 →そんな心配は、杞憂だった
 →非常に快活に、意欲的に自らの「希望」を語った
 →「新しい実在論」や「新実存主義」に基づく自らの思考を丁寧に論じてくれた
・哲学者は、徹底した抽象的思考を行うからこそ、総合的で普遍的なビジョン、いわば「グランドセオリー」を示すことができる
 →ガブリエルは本書で、新しい時代のビジョンをはっきりと明示している

・本書でガブリエルは、「つながり」にまつわる次の3つの問題について、自らの見通しを示し、そのうえで倫理資本主義の未来を予見する
 →「人とウイルスのつながり」
  「国と国のつながり」
  「個人間のつながり」
 →つながりによっていたずらに翻弄されることなく、「人間らしく」生きていくための思惟を展開する

・本書は、ジャーナリストの大野和基と編集部とで行った、英語でのロングインタビューを編集する形で刊行
 →以前とはすっかり変わってしまった世界
 →ガブリエルならではの大胆なメッセージを、是非、楽しみながら読んでいただきたい

第I章 人とウイルスのつながり

1 同期化した世界

◇世界が意識的に行動を統一させた
・COVID-19の蔓延
 →おそらく人類史上初めて、世界中で人間の行動の完全な同期化
 →全員が同時に感染の拡大を防ごうとした
 →わずかなタイムラグはあったものの、全世界がほぼ同時期に同じ行動をとった
・当初(著者が住んでいる)ドイツで起きた最大の変化
 →社会の結束が著しく強まったこと
・なんとかウイルスに打ち勝つために、社会が明確に、意識的に行動を統一した

◇史上初めて、中国が世界中の人間の行動を統合した
・私が最も驚いたこと
 →世界中の人間の行動を最初に統合、ロックダウンの方法やペースなどを設定したのが中国だったということ
 →中国が人類史上初めて、すべての人の行動を変えることに成功
・中国がリーダーとして世界の基調を定めた
 →これは新しいこと
・ホモサピエンスはウイルスに直面したとき、特定の反応をする
 →ウイルスの表象に反応
  (注) 表象…知覚したイメージを記憶に保ち、再び心のうちに表れた作用(イメージそのものを含めて呼ぶことも)

◇ウイルスの表象に反応している
・行動の同期化には、社会経済的、政治的、心理的な説明、そして最終的には哲学的な説明が必要だと思う
 →多くの国と、おびただしい数の人が、ウイルスの個人や社会全体へのリスクを過大評価している一方、一部の人は過小評価

2 2019年以前の秩序は終焉した

◇私の行動の変化
・このウイルスは、大規模な政治的問題について考える心理的な引き金に
 →また、これまでよりも遥かに環境に配慮する(ecological)ように
 →私は2020年2月半ばから今まで(2020年8月まで)一度も飛行機に乗っていない
・あらゆることが起こった今、社会全体について考え直している
 →2020年3月以降、使うのは電車だけ
 →ドイツ人はいまだに怖がって乗らないので、電車は空っぽ
・個人的にはこの状況を楽しんでいる
 →家族と密な時間、祖国とじっくり向き合う生活

◇以前の世界の秩序は影も形もない
・人間の生活圏の拡大は、新種のウイルスの拡散につながる
 →過去20年間、新型インフルエンザ、SARS、MERS、エボラなど、新種のウイルスが続々と出現
・それに気づいた今、もう以前の「普通の」状態に戻ることは決してないと思う
 →2019年までの世界は終焉

◇ロックダウンと「リヴァイアサン」
・コロナ禍ののち、ヨーロッパではロックダウンの措置
 →明らかに例外状態の強制
・例外状態の伝統は初期近代の政治哲学、Thomas Hobbes(1588 - 1679)にまで遡る
 →Hobbesは基本的にロックダウン理論
  →国家による暴力と警察を正当化する『リヴァイアサン(Leviathan)』の有名な表紙が示すところ
  →ある町の風景が描かれており、拡大して見ると、ロックダウン状態
  →ペストの流行を描いており、医師がペストマスクを着けている
・これが私たちが今置かれている状況
 →例外状態は、通常なら市民が受け入れるはずのない行動の変化を強制することにつながる

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