セミコンポータル
半導体・FPD・液晶・製造装置・材料・設計のポータルサイト

米国政府への働きかけ、ファウンドリー対応強化、米韓各々の動き

新型コロナウイルスによる累計感染者数は土曜15日午前時点、世界全体で1億6148万人を超え、1週間前から約505万人増と依然高水準の拡大である。
我が国では、緊急事態宣言が3道県に拡大など一層の厳格な強化、決して気の抜けない状況である。米国では、半導体の製造強化に向けて政府への働きかけが活発化するとともに、半導体会社および主要ユーザの分野横断alliance、Semiconductors in America Coalition(SIAC)が結成され、米国内半導体製造へのより多くの連邦出資獲得の働きかけを行うとしている。一方、韓国では、メモリ半導体に加えてファウンドリー事業の強化に向けた非常に積極的な計画、取り組みが、政府および各社から打ち上げられている。

≪半導体覇権に向けた序章≫

米国での動きから、まず、半導体の不足について自動車関係からの商務長官への是正を求める働きかけである。

◇Auto sector urges U.S. Congress to help fund its computer chip needs-US automakers, UAW lobby Congress for chip funding (5月7日付け Reuters)
→米国自動車メーカーおよびUnited Auto Workers(UAW) unionが、重要コンポーネントの供給不足が続くとして国内半導体生産を高める出資を行うよう、議会に督促の旨。「他でもない、我々はアメリカでより多くの半導体をつくるビジネスに立ち戻る必要がある。」と、商務長官、Gina Raimondo氏。

◇U.S. Commerce chief cites auto chips shortage in jobs report (5月7日付け Reuters)

商務長官は、5月20日に本件のmeetingを主催するとしている。

◇Biden Team Amps Up Chip-Crisis Response With Raimondo Summit (5月10日付け Bloomberg)
→*Google, Amazon, Samsung, TSMCが5月20日meetingに招かれている
 *商務省は不足について"オープンな対話"を望んでいる

◇US Secretary to Meet with Companies Affected by Global Semiconductor Shortage-Raimondo schedules semiconductor summit for May 20 (5月11日付け KBS (Korea))
→米国商務長官、Gina Raimondo氏が、重要半導体コンポーネントの引き続く不足について話し合うために5月20日にvirtual summit meetingを設けた旨。Amazon, Ford Motor, General Motors, Google, Intel, Samsung ElectronicsおよびTSMCが、該会合へのリモート代表出席に向けて招かれている旨。

そんな中、半導体会社および主要ユーザの分野横断alliance、Semiconductors in America Coalition(SIAC)が結成の打ち上げが、以下の通り行われている。業界各紙の取り上げが続いていく。

◇Semiconductor Industry and Downstream Sector Leaders Form Coalition to Secure Federal Investments in Domestic Chip Manufacturing and Research-In letter to congressional leaders, new Semiconductors in America Coalition urges enactment of plan to allocate $50 billion to fund the CHIPS for America Act (5月11日付け Semiconductors in America Coalition)
→半導体会社および半導体の主要downstreamユーザの分野横断allianceが本日、Semiconductors in America Coalition(SIAC)の結成を発表、議会リーダーに対し国内半導体製造incentivesおよびリサーチinitiativesへの$50 billion割り当てを求めた旨。SIACの使命は、アメリカの経済、国家セキュリティおよび重要インフラの強化に向けて、米国における半導体製造およびリサーチを促進する連邦政策を進めることである旨。SIACの主要な重点は、CHIPS for America Actに向けた出資獲得であり、必要とされる半導体製造incentivesおよびリサーチinitiativesをauthorizeする(しかし出資はしていない)今年はじめに施行された法制化の旨。最初の活動の1つで、SIACは本日、CHIPS for America Actへ完全に出資するよう超党派の努力を進める法制化を支持する手紙を議会リーダーに送った旨。
・・・・・
SIAメンバー会社に加えて、SIACメンバーには、Amazon Web Services, Apple, AT&T, Cisco Systems, General Electric, Google, Hewlett Packard Enterprise(HPE), Microsoft, およびVerizonなどが入っている旨。議会リーダーに宛てた手紙で、SIACメンバーは、現状のグローバルな半導体の不足により長期にわたってより強力で弾力性のある国内半導体supply chainを確固とする必要性が強調された、と述べている旨。
・・・・・

◇Tech giants join call for funding U.S. chip production-New lobbying group appeals for chip production funding (5月11日付け Reuters)
→Amazon Web Services, Apple, AT&T, Google, Intel, Microsoft, Nvidia, QualcommおよびVerizon Communicationsが設立した団体、Semiconductors in America Coalitionが、米国内半導体製造のより多くの連邦出資に向けて働きかけを行う旨。「CHIPS Actの強靭な出資が、アメリカに対して必要なときに重要な技術がすぐそこにあることを確実にするためにより弾力性のあるsupply chainsを持つのに必要な追加capacityを構築していく。」と、該グループが米国議会両院の指導的lawmakersに宛てた手紙で述べている旨。

◇Semiconductor makers and users form a group to push for chip funding. (5月11日付け The New York Times)

◇Coalition seeks funding for semiconductor efforts (5月12日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→半導体会社および半導体ユーザ大手が、米国における半導体リサーチ&製造に向けた連邦出資tens of billions of dollarsの推進を図る連合を結成の旨。

◇Tech giants join call for funding U.S. chip production (5月12日付け Reuters)

◇Semiconductor Industry and Downstream Sector Leaders Form Coalition to Secure Federal Investments in Domestic Chip Manufacturing and Research (5月13日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

米国議会での連邦出資関連の審議進展を、米国・SIAが逐一称えている。

◇SIA Applauds Committee Approval of Endless Frontier Act (5月12日付け SIA Latest News)
→半導体リサーチなど科学&技術initiativesに向けて$100 billionを上回る認可により、米国の科学&技術leadershipの維持&構築を図る超党派の法制化、Endless Frontier Act (S.1260)の上院Commerce Committeeの承認を称えて、米国・Semiconductor Industry Association(SIA)がステートメントをリリースの旨。該Committeeは、24-4の超党派票決で該法制化を承認、上院に送られる運び。

Semiconductors in America Coalition(SIAC)の結成に対して、中国側からは当然に厳しい反応である。

◇US-China tech war: Taiwan's TSMC joins American chip coalition in another blow to China's self-sufficiency drive (5月12日付け South China Morning Post)
→主要な世界半導体メーカーおよびbuyersが、アメリカの半導体業界を強化する新しい連合、Semiconductors in America Coalition(SIAC)を設立、65の主要プレイヤーが入っている旨。新連合は、中国が米国の技術からの半導体の独立を達成するのをより困難にする可能性の旨。

◇Washington's coercion puts global chip firms at huge risk (5月13日付け Global Times)
→新しい半導体業界alliance結成が、米国で最近発表された旨。台湾島のTSMC、韓国のSamsungおよびオランダのASMLなど64のグローバル半導体プレイヤーから成る該グループは、"米国における半導体製造およびリサーチを進めて、米国の経済、重要インフラおよび国家セキュリティを強化していく"使命を持つ旨。

米国・SIAは、自動車関連団体との半導体の不足に向けた共同業界workshopを行うとしている。

◇Semiconductor Industry Association and Alliance for Automotive Innovation Convene Joint Industry Workshop on Global Semiconductor Shortage (5月14日付け SIA Latest News)
→Alliance for Automotive Innovation(Auto Innovators)のpresident and CEO、John Bozzella氏とSemiconductor Industry Association(SIA)のpresident and CEO、John Neuffer氏が、両団体によるグローバルな半導体の不足についての共同業界workshopに伴う共同ステートメントを本日リリースの旨。Workshopには、自動車および半導体分野からのエキスパートおよびexecutivesが参加の旨。

米国関連のほかの動きとして、いくつか。まず、IntelのOregon工場での取り組みである。

◇Intel's CEO says chipmaker will build more Oregon factories (5月6日付け The Bulletin)
→IntelのCEO、Pat Gelsinger氏が水曜5日、同社Hillsboro工場を訪問、同社はOregonでの拡大を行っておらず、向こう数年内に当地製造footprintにふたたび加える予定の旨。

5月21日予定の米韓首脳会談に、韓国の半導体関連各社が同行である。

◇SK chief, Samsung exec. to accompany Moon for US summit-S. Korean execs will take part in Moon-Biden summit (5月12日付け The Korea Times (Seoul))
→Joe Biden大統領と韓国・Moon Jae-in(文在寅)大統領の来週のWashington, D.C.での首脳会談には、SK GroupのChairman、Chey Tae-won氏, Samsung ElectronicsのVice Chairman、Kinam Kim氏およびLG Energy SolutionのCEO、Kim Jong-hyun氏が出席の旨。北朝鮮問題が話し合われる一方、ビジネスおよび通商の懸案も話される旨。

TSMCのArizonaでの先端工場展開の打ち上げが見られる一方、欧州での建設の話は冷めた様相が窺えている。

◇Exclusive: TSMC looks to double down on U.S. chip factories as talks in Europe falter-Report: TSMC bets big on Ariz. fabs (5月14日付け Reuters)
→TSMCが、Arizonaのウェーハfab拠点に相当大きな投資を行う一方、欧州に先端工場を置く考えが冷めている旨。Arizonaの大工場に$10 billion to $12 billionを充てるという昨年の同社の発表の上に立って、3-nanometer features搭載半導体を生産する最大6つの工場を同州に建設&装備していく旨。

次に、韓国について。韓国政府の半導体に賭ける意気込みが強くあらわれる以下の戦略的取り組みである。

◇Seoul fine-tuning K-chip support measures-S. Korea is planning "K-Semiconductor Belt Strategy" -Eyes are on new investment plans to be unveiled by Samsung, SK hynix in response to government support (5月10日付け The Korea Herald (Seoul))
→グローバル半導体市場における韓国のleadershipを強固にしていく政府の施策が今週発表予定、業界watchersが大方は税制優遇で決まる該施策からSamsung ElectronicsおよびSK hynixがどれだけ利益を被るか、しっかりと注視の旨。木曜にもソウルは“K-Semiconductor Belt Strategy”を披露の予定、半導体メーカーのR&Dプロジェクトおよび拠点投資に向けた税制優遇の劇的な増加が含まれる可能性の旨。

◇South Korean plans support for chip industry (5月13日付け New Electronics)
→韓国政府が、国内半導体メーカーに対し総額約$900 millionの税額控除を実施の旨。「世界中で半導体の競合が強まって、半導体業界における我々の競争力を高める必要もあるのは明らか。」と、Moon Jae-in(文在寅)大統領。

◇S Korea unveils US$450bn chipmaking master plan (5月14日付け Taipei Times)
→韓国が、向こう10年にわたって世界最大の半導体製造基盤の構築に向けて約510 trillion won($450 billion)を投資する意欲的な計画を披露、該重要技術を支配するグローバル競争で中国および米国に加わる旨。

SamsungそしてSK Hynixと、メモリ半導体の維持促進に加えてファウンドリー事業の強化が前面にあらわれる計画、取り組みである。

◇Samsung boosts non-memory chip investment to $151 billion as S.Korea offers bigger tax breaks-Samsung raises non-memory chip investment to $151B (5月13日付け Reuters)
→Samsung Electronicsが、自動車など中核産業向けmicrochipsの世界的不足の中、メモリデバイス以外の半導体について2030年までに計画していた投資を28%以上高める旨。

◇サムスン、韓国で半導体新棟建設、2兆円超投資−受託生産とメモリ増産、供給問題の長期化にらむ (5月13日付け 日経 電子版 15:30)
→韓国サムスン電子は13日、ソウル近郊の半導体主力拠点に新製造棟を建設すると発表、2022年下半期に稼働させ、最先端半導体の受託生産と半導体メモリの生産を手がける旨。投資額は2兆円を上回る見通し。自動車など幅広い産業での需要増を背景に、半導体不足は長期化するとみて大型投資に踏み切る旨。
敷地面積290万平方メートルの平沢工場内に、サッカーコート25面分に相当する延べ床面積約20万平方メートルの新製造棟を建設する旨。同工場は2017年に第1棟の稼働を開始し、現在2棟で半導体を量産中。まだ敷地の半分ほどしか利用しておらず、拡張余地を残していた旨。

◇SK hynix looking to double its foundry capacity with possible M&A deals-SK Hynix will turn to M&A to increase foundry capacity (5月13日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→メモリ半導体で世界第2位および韓国で第2位の半導体メーカー、SK Hynixが、国内拠点拡大およびmergers and acquisitions(M&As)を通してシリコンファウンドリー事業を高めていく旨。同社のファウンドリー事業は現在売上げの2%止まり、Samsung FoundryはSK Hynixの伝統的ライバル、Samsung Electronicsの中で大きな事業になっている旨。

韓国でも、政府の半導体への支援を大きく期待するところが見られている。

そして、残る注目、台湾関連の動きである。TSMCの欧州での工場建設は不調が伝えられる一方、台湾政府はEUとの協働を謳っている。

◇Taiwan says will work with EU, other democracies on chips-Taiwan to work with democracies, EU on chip supplies (5月10日付け Reuters)
→自動車などの業界を混乱させている半導体の不足の渦中、台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統が月曜10日、台湾は半導体など重要な製品のより"弾力的な供給"を確かにするようEuropean Union(EU)など民主主義国と協働する旨。

やはり自らの手の内が優先というのが人情か、台湾半導体主要各社の投資の行く先である。

◇台湾半導体4社、14兆円投資の9割が域内、米欧は誘致難航 (5月11日付け 日経 電子版 13:00)
→半導体不足が世界で深刻化するなか、米国や欧州が台湾の有力半導体メーカーの工場を誘致する動きを活発化している旨。ただ台湾主要4社(TSMC、Nanya、UMC、Powerchip)が最近公表した投資計画の合計額は約14兆円にのぼるが、9割は台湾向けの投資とされる旨。秋波を送る米欧に対して台湾勢の関心は低く、世界は今後さらに台湾依存を高める可能性がある旨。

台湾の半導体生産の現下の状況による一層の伸びが、次の通りである。

◇Taiwan semiconductor output value forecast to grow 18%-ITRI: Taiwan's chip output value expected to increase (5月14日付け Taiwan News)
→台湾・ITRI Industrial Economics and Knowledge Center発。台湾の半導体業界生産額がNT$3.8 trillionに達し、年間18.1%増の見込み、前回予測の8.6%の倍を上回る伸びの旨。


コロナ対応のなかなか収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の政治経済の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□5月11日(火)

最高水準での推移から一転、インフレ懸念、金利上昇で大きく下げ、後半に戻す展開の今週の米国株式市場である。

◇NYダウ6日ぶり反落、34ドル安、ハイテク株に売り (日経 電子版 05:54)
→10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落し、前週末比34ドル94セント(0.1%)安の3万4742ドル82セントで終えた旨。新型コロナワクチンの普及による景気回復への期待から買いが先行し、一時は300ドルあまり上昇した旨。ただ、主力ハイテク株への売りが止まらず相場は午後に伸び悩み、ダウ平均は取引終了間際に下げに転じた旨。

中国の人口が14億人、そして高齢化が加速している。

◇中国の2020年人口14億1177万人、高齢者、10年で6割増 (日経 電子版 11:30)
→中国国家統計局は11日、2020年に実施した国勢調査の結果を発表、香港、マカオ、台湾を除く総人口は14億1177万8724人だった旨。増加が続いたが、前回調査した2010年からの年平均増加率は0.53%と、2000年以降の10年間(0.57%)と比べ鈍化した旨。高齢者が10年で6割増え、人口に占める割合が13.5%に達した一方、産児制限の影響で働き手世代は減った旨。少子高齢化の加速は経済成長や財政の重荷になる旨。国勢調査は人口動態を把握するため、10年に1度実施する旨。

□5月12日(水)

◇NYダウ473ドル安、インフレ懸念でリスク回避姿勢強まる (日経 電子版 06:11)
→11日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比473ドル66セント(1.4%)安の3万4269ドル16セントで終えた旨。急速な経済回復に伴うインフレ懸念の高まりが金利上昇観測へと波及し、投資家のリスク回避姿勢が強まった旨。物価など経済指標の発表を12日以降に控え、ハイテク株の一部は取引時間中に上げ下げを繰り返すなど、神経質な展開となった旨。

我が国でのデジタル法案が成立、デジタルトランスフォーメーション(DX)、デジタル改革対応が問われるところである。

◇デジタル法案、賛成多数で成立、9月にデジタル庁創設へ (朝日新聞DIGITAL)
→デジタル庁の創設や個人情報保護法改正を盛り込んだ「デジタル改革関連法」が12日、参院本会議で採決され、自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した旨。
デジタル庁が司令塔となって行政のデジタル化を図り、様々なデータの利活用を進めて国民や民間企業の利便性につなげることをめざす旨。

□5月13日(木)

◇NYダウ急落、681ドル安、金利上昇で売り広がる (日経 電子版 05:42)
→12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前日比681ドル50セント(2.0%)安の3万3587ドル66セントで終えた旨。12日発表の4月の消費者物価指数(CPI)が市場予想以上に上昇し、米長期金利が1.7%に迫った旨。長期金利が上昇すると相対的な割高感が意識されやすいハイテクなど高PER(株価収益率)株が下げ、消費関連や景気敏感株にも売りが広がった旨。

□5月14日(金)

◇NYダウ反発433ドル高、長期金利の上昇一服で (日経 電子版 06:43)
→13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比433ドル79セント(1.3%)高の3万4021ドル45セントで終えた旨。米長期金利の上昇が一服し、投資家心理が改善した旨。前日まで売られていた主力ハイテク株に押し目買いが入り、経済活動の正常化への期待で景気敏感株も買われた旨。

□5月15日(土)

◇NYダウ続伸360ドル高、金利低下、ハイテク株に買い (日経 電子版 05:49)
→14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比360ドル68セント(1.1%)高の3万4382ドル13セントで終えた旨。米長期金利が低下し、投資家心理が改善。前日に引き続き高PER(株価収益率)銘柄が多いハイテク株に押し目買いが優勢となった旨。経済活動の正常化期待の高まりから、景気敏感株の上昇も目立った旨。


≪市場実態PickUp≫

【半導体の不足関連】

世界的な懸案として取り上げが続いている半導体の不足について、いつまで続きそうか、各社、アナリストなど見方、分析が引き続いている。来年、そして再来年にかかる内容となっている。

◇Disruptive.Asia Finds China Advances Chip Self-Sufficiency Amid Global Semiconductor Shortage (5月10日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Disruptive.Asia発。少なくとも来年まで続くと見込まれる半導体のグローバルな不足が、地政学的な摩擦、COVID-19などの要因とともに、世界の半導体supply chainの脆弱性にspotlightを当てる旨。いろいろな国々が国内半導体製造capabilities強化に励んでいるが、自己充足は置き換えるのでなくグローバルsupply chainバランスを取り戻すべき、と半導体プレイヤーが警告の旨。

◇Dell chief executive sees chip shortage lasting a few years-Michael Dell: Chip shortages could last for years (5月11日付け Reuters)
→Dell Technologiesのchief executive and founder、Michael Dell氏が、ドイツのHandelsblatt紙に対し。「半導体の世界的不足は、たぶん数年続く。世界中に半導体工場が建てられても、時間がかかる。」

◇The global chip shortage could last until 2023-Forrester: Chip shortage may persist into 2023 (5月12日付け CNBC)
→*半導体は、PlayStation 5sおよび歯ブラシ機から洗濯機および目覚まし時計まであらゆるものにある旨。しかし行き渡るだけ十分になく、やわらぐ兆しのない多面的な問題の旨。
 *advisory firm、Forresterのvice president research director、Glenn O’Donnellしは、不足は2023年まで続く可能性としている旨。
 *ドイツの半導体メーカー、Infineonのchief executiveは、半導体業界は完全には説明されない領域、としている旨。

◇Global chip shortage expected to persist until second quarter of 2022: Gartner-Gartner: Chip shortages will continue for a year (5月12日付け The Economic Times (India))
→Gartnerの予測。世界的な半導体の不足はさらに12ヶ月続き、グローバルsupply chainがバランスしてくる2022年第二四半期までの旨。「該半導体の不足によるsupply chainの混乱は重大、2021年の多くのelectronic装置の型の生産が制約を受ける。」と、GartnerのKanishka Chauhan氏がステートメントにて。加えて、「ファウンドリーはウェーハ価格を上げ、半導体会社はデバイス価格を上げていく。」

◇Gartner targets chip supply normalcy by 2Q22 (5月13日付け FierceElectronics)

【中国半導体の実態関連】

米国の制約を受ける中、中国の中小半導体プレイヤーの健闘があらわされている。

◇With TSMC, ASML and Intel nowhere to be seen, China's small semiconductor players take centre stage at industry expo (5月7日付け South China Morning Post)
→エキスパートおよび業界insiders発。中小の中国の半導体会社が、先端半導体製造に必要な技術について米国の制限から思いがけない高まりを得ており、ハイテク戦争が国内メーカーに試行をさせている旨。Chongqing(重慶市)での半導体expoにて、中小中国会社が注目をすべて得ている旨。

中国での半導体微細化の現状が、以下率直にあらわされている。28-nmから14-nmをうかがう現時点となっている。

◇China struggling with semiconductor self-sufficiency-Analysis: China's chip ambitions are falling short-China unlikely to meet 70% chip self-sufficiency target set for 2025 (5月10日付け Taiwan News)
→Nikkei AsiaによるSemicon China conference(2021年3月17-19日:上海)での出展調査から、半導体製造装置発注が概して28 nanometersおよび14nmのfeatures搭載半導体についてであり、TSMCおよびSamsung Foundryが現在生産している5nm半導体ではない旨。中国の2025年までに必要とするmicrochipsの70%を製造するという目標は届きそうになく、IC Insightsは最近、中国は2025年には該半導体の約19.4%をつくると予想の旨。

◇China sets eyes on advanced chip production (5月10日付け China.org.cn)

◇China accelerates advanced chip manufacturing -China tackles 28nm process tech for chip manufacturing (5月11日付け Electronics360)
→中国が、先端半導体の開発を踏み上げ、homegrown 28 nm製造プロセスを推進、今年後半量産に入る旨。 China.org.cnによると、中国はまた来年までに14 nmプロセス技術の達成を目指している旨。

【Samsung関連】

Samsungの三次元高密度実装の最新の取り組みである。

◇Samsung I-Cube4 Integrates 4 HBMs and Logic Die on Paper-thin Silicon Interposer (5月10日付け EE Times India)
→Samsung Electronicsが、次世代2.5D実装技術、Interposer-Cube4(I-Cube4)を打ち上げ、もう1度半導体実装技術の進化を主導の旨。SamsungのI-Cube4は、paper-thinシリコンインターポーザ上に4個のhigh bandwidth memories(HBMs)および1個のロジックdieを取り入れ、温度管理並びに安定電源をサポートの旨。

1 TeraByteをうかがうというデータセンター用の新しいCompute Express Link(CXL) interconnect標準サポートの最初のメモリモジュールが、以下の通りである。

◇Samsung unveils DRAM expander module to reach 1TB (5月11日付け FierceElectronics)
→Samsung Electronicsが火曜11日、新しいCompute Express Link(CXL) interconnect標準サポートの最初のメモリモジュールを発表、データセンターサーバ用メモリをterabyteレベルに高められる旨。Samsungの写真でCXL Memory Expanderと表記の該モジュールは、Intel-provisionedサーバプラットフォームで確認されているが、商用ではまだ手に入らない旨。Samsungは出荷がいつか、示していない旨。

◇Samsung Unveils Industry-First Memory Module Incorporating New CXL Interconnect Standard (5月11日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇Samsung Elec raises the bar in data center memory with CXL-based DRAM memory solution-Samsung debuts CXL-based DRAM for use in data centers (5月11日付け Pulse by Maeil Business Newspaper (South Korea))
→Samsung Electronicsが、Compute Express Link(CXL) interconnect標準ベースのDRAMメモリモジュールを投入、データセンターにおけるartificial intelligence(AI)および高性能 computing workloadsの加速に用いられ、Intelが確認批准の旨。

◇Using a PCIe Slot to Install DRAM: New Samsung CXL.mem Expansion Module (5月11日付け AnandTech)

【インド市場関連】

コロナ禍、非常に大きなインパクトを受けているインド。EMS(Electronics Manufacturing Service)のIncap社を巡る動きにもあらわれている。

◇Incap to Build Third Plant in India (5月10日付け EE Times India)
→electronics manufacturing services(EMS)プロバイダー、Incap(エストニア、インド、英国、スロバキア)が、インド・Tumkur, Karnatakaでの第3の製造工場建設に約4.2 million euros投資の旨。

◇Incap Temporarily Closes Down India Factories, Maintains 2021 Outlook (5月13日付け EE Times India)
→coronavirus pandemic状況悪化食い止めに向けて、インド・Karnataka州政府がより厳しい対策を発表、その結果、Incap社がTumkur, Karnatakaの同社工場を5月10日から5月24日まで一時閉鎖の旨。

インドのスマホ市場、第一四半期は比較的堅調なものの、第二四半期は鈍化が見込まれている。

◇Despite Strong Start, IDC Expects Slowdown in India's Smartphone Market (5月12日付け EE Times India)
→International Data Corporation(IDC)のQuarterly Mobile Phone Tracker発。インドのスマートフォン市場、2021年第一四半期は総計38 million台、前四半期比14%減、前年同期比は18%増。4-6月四半期は、感染第2波を受けて伸びの課題に直面する見込みの旨。

【Kioxia関連】

Kioxia(旧東芝メモリ)が、SamsungおよびSK Hynixに対抗、総投資約2兆円の工場、そして開発拠点の拡張&新設を発表している。

◇キオクシア、2兆円新工場、3次元NAND量産攻勢 (5月12日付け 日刊工業)
→キオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)は北上工場(岩手県北上市)にNAND型フラッシュメモリの新製造棟を建設し、2023年に稼働する旨。総投資額は約2兆円に上る見込み。クラウドサービスや第5世代通信(5G)普及などの技術トレンドが中長期的な需要拡大を後押しする旨。巨額投資で世界最大手の韓国・サムスン電子や米インテルから事業買収するSKハイニックスに挑む旨。

◇Kioxia Announces Expansion of Yokohama Technology Campus and New Research Center (5月13日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)
→Kioxia Corporationが、20 billion yenを投資、同社Yokohama Technology CampusでのTechnology Development Building拡張および新しいShin-Koyasu Advanced Research Centerの設立を発表の旨。

◇Kioxia to invest JPY 20 billion in technology R&D (5月14日付け DIGITIMES)


≪グローバル雑学王−671≫

富裕層の文化、生活ぶりについて、衣食住の新展開 ビジネス化する「見せびらかし文化」を

『スーパーリッチ――世界を支配する新勢力』
 (太田 康夫:ちくま新書 1524) …2020年10月25日 第2刷発行

より、5回に分けて示していく4回目である。一部に限られていた富裕層ビジネスが、多くの人に見せびらかして、次の富裕層を取り込もうとするビジネス戦略が展開されている認識に立って、衣食住に続いて趣味の世界に入り、今回はアート、絵画である。1980年代後半バブル期のジャパン・マネーによるゴッホの「ひまわり」、そして数年前のレオナルド・ダ・ヴィンチの作とされる「サルバトール・ムンディ」、と記録を塗り替える最高価格の絵画取引オークションの話題を思い起こすが、富裕層が支えるアート市場の推移、業界模様を以下より認識している。バブル期、中国の台頭と、ここでも世界経済の変転を映し出している。


第三章 作られる新貴族文化 …6分の5

(2)衣食住の新展開 ビジネス化する「見せびらかし文化」

4.趣味 −1

◇超富裕層が握るアート市場、買収されたサザビーズ

〇買収されたサザビーズ
・お金持ちがアート購入に利用するのが、オークションハウス
 →オークションは、出品された芸術品などを購入したい人が希望価格を提示、最高価格を出した人が買えるシステム
 →オークションハウスは、鑑定で正当性を高めた上で競売を実施
  →富裕層はいわば安心料も含めて美術品を購入することに
・米有力オークションハウスのサザビーズ(Sotheby's)
 →1774年にロンドンで設立、当初書籍類を扱い、次第に美術品全般を手掛けるように
 →2019年6月、ビッド・フェアUSAに、同社株を売却することで合意、37億ドルとされる
  →新たに実質的な所有者になるPatrick Drahiは、オランダで電気通信事業を手掛けるAlticeを創業
・サザビーズとライバル関係にあるクリスティーズ(Christie's)
 →1766年、ロンドンで設立
 →1999年、投資会社によって買収され、非公開企業に
・世界的なオークションハウス2社が共に富豪の支配下に
 →取引の場も富裕層が仕切る時代に突入

〇最高額のレオナルド・ダ・ヴィンチ
・富裕層は、常に秀逸な絵画の獲得を競っている
 →バブル期の1987年、安田火災海上保険がゴッホの「ひまわり」をクリスティーズのオークションで、58億円で落札
  →史上最高額取引と話題に
 →その後、富裕層の絵画購入熱が高まり、絵画の価格は高騰
 →史上最高価格の絵画取引とされるのが、レオナルド・ダ・ヴィンチの作とされる「サルバトール・ムンディ」
  →2017年のクリスティーズのオークションで4億5000万ドルで落札
  →1500年頃の作とされる「ムンディ」は、それまでの高値取引を大きく上回る値
  →ダ・ヴィンチがイエス・キリストを描いたものとされる
  →落札者とともに、「ムンディ」をめぐる謎が深まっている現時点

〇富裕層のアート蒐集
・スイス・チューリヒの住宅地にあるビュールレ(Buhrle)美術館
 →趣味のいい邸宅が改装、その主が蒐集した印象派を中心にする絵画が展示
 →ハイセンスの富裕層が絵画を楽しむ雰囲気を、そのまま醸し出す秀逸な美術館
 →セキュリティ上、邸宅での展示継続は困難と判断、閉館され、コレクションはチューリヒ美術館へ移管

・モスクワにあるトレチャコフ美術館(The State Tretyakov Gallery)
 →ロシア美術を中心に蒐集した美術品を自宅の集めていた自宅の画廊が、私邸ごとモスクワ市に寄贈
 →ロシアの伝統的な様式を取り入れた赤っぽい色調の独特のファサード(建築物正面部のデザイン)
 →トレチャコフの財力と審美眼によって成し遂げられた秀逸なコレクション

・米国ではカリフォルニア州のゲッティ・ミュージアム(Getty Museum)が有名
 →ゲッティは世界的な美術品のコレクターとしても知られ、ギリシャ、ローマ、エトルリアなどの古代美術を買いあさっている
 →ルノワール、ゴッホなどの秀作も数多く、米国でも有数の美術館

〇ヴェネツィア・ビエンナーレ――現在のアートの場
・富裕層がアート作品を購入する有力な場となっているのが、アートフェア
・世界的に有名なのはヴェネツィア・ビエンナーレ(Venice Biennale)
 →市議会が1895年に文化の復興を狙い、国際的な美術展、ヴェネツィア市国際芸術祭を開いた
 →現在では隔年の6月から数ヶ月実施
 →総合的な芸術イベントとしての地位を獲得
 →黒澤明監督の「羅生門」が金獅子賞を受賞したヴェネツィア国際映画祭もこの一環
 →このビエンナーレには、スイスの時計メーカー、スウォッチが深く関わっている
  →スウォッチは欧州や中東の富裕層が愛好する高級時計メーカーを傘下に

〇マイアミ、香港にも拡大したアート・バーゼル
・もうひとつ富裕層がアートの場として注目しているのがアート・バーゼル(Art Basel)
 →1980年代末には数多くのギャラリーが出展する一大アートフェアに
 →その後、マイアミ、香港でもアートフェアを開き、最大級のアートフェアの地位を確立

〇7兆円のアート市場
・富裕層のアート購入に支えられ、アート市場は拡大
 →2019年の市場規模は641億ドル、2018年比5%程度減
 →リーマン・ショックを受けていったん縮小
  →2008年の620億ドルから2009年には395億ドルに
  →2014年には682億ドル、中国の富裕層など牽引
・国別にみると最大のアート市場は米国、全取引の44%
 →次いで英国の20%、中国の18%

〇ゆがんだアート市場――バブル時代の日本の浅さ
・1980年代はバブルが膨らんでいく日本が世界の美術市場を牽引
 →ジャパン・マネーが市場を支えていた
 →1990年代の不良債権問題の影響でジャパン・マネーが引くと美術品の買い手が細り、美術品価格が落ちる現象も

・日本中がバブルに浮かれ、ややゆがんだ動機で価格が高騰するマーケット
 →バブル期の日本はやや後ろ暗さが残るブームの時代でも

月別アーカイブ

セミコンポータルはこんなサービスを提供します