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コロナ禍乗り越え、2021年の注目:半導体市場伸長、巨大IT、…

新年、2021年を迎え、コロナ打倒&乗り越えと世界の共通する見出しの受け止めである。新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜元旦の昼前時点、世界全体で8330万人を超え、1週間前から約430万人と衰えない増加である。次期大統領の就任を間近に控える米国、EUを離脱して独自の道を歩む英国、そして引き続く米中摩擦などそれぞれに目が離せない中、今年のスタートを切る半導体業界は、現下の堅調な伸びを維持して年間販売高が2018年の史上最高を更新するかどうか、そして自前設計の動きも見られ公正取引で一層厳しい視線が注がれるGAFAはじめ巨大IT関連の動き、など市場パイが拡大基調ながらもベンダー景観が大きく揺さぶられる可能性を孕んでいる。

≪年末・年始の動きから≫

2021年に切り替わるタイミング、コロナ禍のもと、いっそう収まらない状況推移に対して、直面する事態への警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□12月28日(月)

世界全体の累計感染者は地域別で欧州が最多、12月30日に2400万人を上回り、次いで北米が同日に2000万人を超えている。その直前の米国の状況があらわされている。

◇米国民の17人に1人がコロナ感染、休暇明けの爆発警戒 (日経 電子版 09:19)
→全米で新型コロナウイルスのまん延が止まらない旨。コロナ感染者は27日、累計で1900万人を超え、米国民の17人に1人が感染したことになる旨。クリスマスや年末年始の休暇で人の移動や集まりが増えており、年明けの感染爆発を警戒する声もでている旨。

コロナ対策追加経済対策法案への署名を拒否していたTrump大統領が急遽署名して、ようやく成立している。

◇Trump signs relief bill after unemployment aid lapses (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Donald Trump大統領が日曜27日、pandemic救済および9月までの政府出資に$900 billionを供給する対策に出し抜けに署名、何百万人ものアメリカ人に経済lifelineを提示、政府閉鎖を回避する法制化を巡って作り出した土壇場の騒動に終止符の旨。

◇トランプ氏、93兆円のコロナ追加対策法案に署名 (日経 電子版 11:51)
→トランプ米大統領は27日夜(日本時間28日朝)、米議会が可決した9000億ドル(約93兆円)の新型コロナウイルス対策法案に署名し、同法案は同日成立した旨。トランプ氏は同法案への署名を拒否するとしていたが、28日には政府予算の期限切れが迫り、一転して法案に同意した旨。26日に期限が切れた1200万人分の失業給付を再延長するほか、中小企業対策にも3250億ドルを充てる旨。

◇米93兆円対策ようやく成立、GDP3%分押し上げ試算も-トランプ氏の署名迷走、政治経済に傷痕 (日経 電子版 18:21)
→米政権・議会による9000億ドル(約93兆円)の新型コロナウイルス対策が27日、ようやく成立した旨。財政出動の規模としては過去2番目の大きさで、2021年の国内総生産(GDP)の3%分に相当する経済押し上げ効果があるとの試算もある旨。ただトランプ大統領はおよそ1週間、署名を拒否し続け、失業給付が一時失効するなど政治経済に傷痕を残した旨。

□12月29日(火)

実態経済との乖離が取り沙汰される米国株式市場、2021年の回復期待が支える以下の展開で、結局過去最高値を上回る2020年の締めとなっている。

◇NYダウ続伸、最高値上回り推移、主力ハイテク株に買い (日経 電子版 05:29)
→28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、15時現在は前営業日の24日に比べ239ドル07セント高の3万0438ドル94セントと過去最高値を上回っている旨。米政府の追加経済対策がトランプ米大統領の署名を経て27日に成立し、景気回復を後押しするとの期待が高まった旨。スマートフォンのアップルなど主力ハイテク株の上昇も相場を牽引している旨。

これもTrump大統領が拒否した国防権限法案は、半導体関連も含まれて注目するところ。これに対して、米国議会の下院が次の通り再可決、そして以下示すように上院も再可決して、大統領拒否権が覆されている。

◇米下院、トランプ氏が拒否権行使した国防権限法案を再可決 (毎日新聞 16:45)
→米下院は28日、トランプ大統領(共和党)が拒否権を行使した2021会計年度(2020年10月〜2021年9月)の国防権限法案を3分の2以上の賛成多数で再可決した旨。今月上旬に可決した際に比べ、共和党議員の賛成は31人減少。
トランプ氏に同調したとみられる旨。大統領の拒否権を覆すには、上下両院でそれぞれ3分の2以上の賛成による再可決が必要。近く再び採決される上院でも再可決して拒否権が覆れば、トランプ政権下では初めてとなる旨。

□12月30日(水)

米国・California州でのコロナ救済申請受け入れの開始状況である。

◇State begins accepting applications for $500 million in Covid-19 relief grants (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→California州が、中小事業およびnonprofitsに対しCovid-19 pandemicの間の支援に向けて最大$25,000の助成を提示、新しいhalf-billion-dollar Covid-19財政救済プログラム、しかしその申請窓口は締まって厳しい旨。

◇NYダウ反落、70ドル安で推移、現金給付の増額期待後退 (日経 電子版 05:28)
→29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落、15時現在は前日比75ドル44セント安の3万0328ドル53セントで推移している旨。追加経済対策の成立を好感した買いで前日に過去最高値を更新したこともあり、29日は短期的な利益確定売りが優勢になった旨。経済対策に盛り込まれた現金給付をさらに増額する案の実現期待が後退し、売りを招いた面もある旨。

□12月31日(木)

◇NYダウ反発、70ドル高で推移、来年の景気回復期待支え (日経 電子版 05:34)
→30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発、15時現在、前日比68ドル79セント高の3万0404ドル46セントで推移している旨。新型コロナウイルスのワクチンが普及し、2021年に世界経済の回復するとの期待が買いを後押ししている旨。

米国株式市場の2020年を締める状況が以下の通り、期待を込めた史上最高値である。

◇US stocks close tumultuous year at record high (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→米国株式市場が、歴史的平均をかなり越えて16%を上回る高値で2020年の締め、ハイテク分野が引っ張る盛り返しがWall Streetを引き戻して、pandemic, 景気後退および政治的激動をものともせずに最高の高値となっている旨。

□1月1日(金)

◇NYダウ83ドル高、2021年の景気回復を期待 (日経 電子版 05:20)
→12月31日の米ダウ工業株30種平均は続伸し、15時現在は前日比83ドル41セント高の3万0492ドル97セントと過去最高値を上回っている旨。朝方は売りが先行したが、新型コロナウイルスのワクチン普及で来年は景気が回復に向かうとの期待から買い直された旨。

Trump大統領の拒否権を覆して成立した国防権限法について、半導体関連が含まれて、米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より大歓迎の反応である。

◇Semiconductor Industry Applauds NDAA Enactment, Urges Full Funding for Semiconductor Manufacturing and Research Provisions (SIA Latest News)
→Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、米国議会のNational Defense Authorization Act(NDAA)制定を称賛、半導体製造および半導体リサーチへの連邦投資を推進する連邦奨励策を認めるTitle XCIX, “Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors for America”を含む法制化の旨。SIAは、売上げで米国半導体業界の98%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している旨。

□1月2日(土)

◇米議会、大統領拒否権覆す、国防権限法が成立 (共同通信 06:05)
→米上院は1日、トランプ大統領(共和党)が拒否権を行使した2021会計年度(2020年10月〜2021年9月)の国防予算の大枠を決める国防権限法案を3分の2以上の賛成で再可決した旨。下院は既に再可決しており、同法は成立。トランプ政権下で拒否権が覆されるのは初めてで、今月20日に任期切れを迎えるトランプ氏の影響力低下を示す形となった旨。


年末の業界各紙であるが、2020年を締めるとともにコロナ禍を乗り越える2021年と、コロナに覆われた論調である。まずは、実態経済と乖離した現況についてである。

◇世界市場、コロナ後先取り、実態経済とは乖離も-金、ドル安受け最高値、原油は初のマイナス価格 (12月30日付け 日経 電子版 20:00)
→2020年の金融市場は新型コロナウイルスで大きく揺れた旨。世界の主要な資産のうち最も上昇したのは銅で、最大消費地の中国の景気回復期待が高まっている旨。米ダウ工業株30種平均は初めて3万ドルを突破した旨。ワクチン開発の進展など新型コロナの感染収束を前のめりに織り込んでおり、実体経済との乖離も広がる旨。
世界景気を先取りする「ドクター・カッパー」の異名を持つ銅は1年間で27%上昇、いち早く新型コロナが収束した中国が世界消費の半分を占める旨。中国の公共投資によって需要が喚起され、景気回復への期待から上昇に弾みがついた旨。

2021年に向けたコロナ対策の1つである。

◇Workplace Guidelines for COVID-19 Safety in 2021 (12月30日付け EE Times)
→仕事場でのCOVID-19保護対策についてのガイド&情報に向けた規制について。

2020年を締める年間トップ10記事の1つ、インドでの例であるが、コロナ関連の覆いが改めて色濃くあらわれている。

◇Reader's Choice! Top 10 Stories of 2020 (12月31日付け EE Times India)
→読者の視線で選ばれた2020年トップ10stories。今年は、在宅勤務用ブロードバンド、COVID-19およびその検査からワクチン、teardownsなどまで広範囲にわたる旨。
 6 Alternatives to Get Broadband
 Ashwagandha Takes Lead in IIT-Delhi Study to be COVID-19 Warrior
 The Indian Semiconductor Industry Is Growing Up
 6 Covid-19 Ventilator Projects Contributed by Engineers
 CSIR-CMERI Develops World’s Largest Solar Tree
 Interview: Preparing for the Next-Gen Electronics Design
 Covid-19 Lockdown: How India’s Electronics Industry Is Coping
 EV Charging Infrastructure in India
 Diagnostic Companies Shine in COVID-19 Gloom
 Engineers in the Covid-19 Era

さて、コロナ&米中摩擦の覆いの中での2020年の半導体市場の健闘、そして2021年へのさらなる期待の論調が続いていく。

◇2020: A Turning Point In The Chip Industry-An upbeat industry at the start of the year met one of its biggest challenges, but instead of being a headwind, it quickly turned into a tailwind. (12月28日付け Semiconductor Engineering)
→2020年の始めでは、該業界の大方は楽天的、当該年の販売高予測は良好の旨。それからpandemicがやってきて、該業界の大方を恐怖が締めたが、長くはなかった旨。新市場があらわれ、需要が増加、そして革新の水準が予測されたものをはるかに超えた旨。
ウイルスは2021年の間に食い止められる期待が見えている一方、生活は古い常態に戻らない旨。社会は変化、ハイテク業界も然りの旨。

台湾、そしてTSMCの伸びが目立った2020年が、以下端的にあらわれている。

◇Fabless Company Share of IC Sales to Set New Record in 2020 at 32.9% (12月28日付け IC Insights)
→IC Insightsの最新2020 McClean Report。ファブレスIC会社の2020年販売高が22%と急増の見込みの一方、IDMのIC販売高は6%増に留まる旨。

◇Insights on the T&M Industry for a Post-Pandemic World (12月30日付け EE Times India)
→2020年におけるCOVID-19突発以降pandemic再発の恐れが勢いを減じる可能性はあるが、半導体業界全体の繁栄が依然期待できる旨。先端半導体プロセス技術が引き続き、半導体装置および材料市場の伸びを高めていく旨。
しかしながら、米中の貿易およびハイテク係争が、半導体業界およびそのsupply chainに不安定性を投げかけている旨。
概して、pandemic突発により世界のenterprisesおよびサービスにわたってdigital transformation(Dx)が早められ、米中係争が引き起こすcrowding-out effectにより業界supply chainの改造が大きくあらわれる旨。いくつかの発行されたリサーチは半導体業界の世界中での今後の発展について保守的であるけれども、台湾の半導体業界に対するインパクトは、台湾で運用される大方の生産、高度に自動化された製造装置および政府の有効なpandemic封じ込めによって限定的である旨。業界規模の継続的伸長が2021年に期待される一方、米中係争が引き起こす顧客の切り換わりおよび緊急発注から利益を被るICおよびコンポーネント業界は空前の強気の流れにある旨。

◇MediaTek Edges Qualcomm as Top Phone Chip Supplier (12月31日付け EE Times)
→市場リサーチグループ、Counterpoint(香港)発。MediaTek(台湾)が、スマートフォン用チップセット出荷シェアで初めてQualcommを上回り、2020年第三四半期にわたってMediaTekが31%シェアと前年同期の26%から伸ばす一方、Qualcommは前年の31%から29%となった旨。

新年、2021年の半導体市場はどうなるか。WSTSは、8.4%増の$469,4 billionの年間販売高と、これまでの最高、2018年の$468.9 billionを僅かながら上回る見方となっている。加えてIC Insightsは以下の通り、二桁%増の力強い回復の見方である。

◇2021年の半導体IC市場は前年比2桁増の力強い回復へ - IC Insights予測 (12月30日付け マイナビニュース)
→・・・調査会社の1社である米IC Insightsは、2020年の半導体IC市場について、前年比8%増との最終予測を12月に入ってから公表した。同社は過去一貫して、世界のGDPの伸び率と半導体あるいはIC市場の成長率は相関関係にあるという主張を繰り返してきたが、2020年の世界のGDPは同4.5%と推測されており、この相関関係はまったく当てはまらない結果となることが見えている。
ちなみに2021年の世界のGDP成長率は同4.8%増、そして半導体IC市場は同10%以上の成長率を示すとIC Insightsでは予測している。ただし、2021年は新型コロナで受けた世界経済の力強い回復を見越してはいるものの、いつから回復するのかについては不透明であり、2020年12月末の時点で具体的な数値は示すのは困難であり、暫定的な数値として同12%増という数字を示すにとどまっている。・・・

自前設計の動きが見られたり、公正取引で米国政府はじめ一層厳しい視線が注がれるGAFAはじめ巨大IT関連の動きであるが、年末そして2021年にかけて激動、慌ただしさを増す気配が高まっている。
以下の≪グローバル雑学王≫欄では、今回から『2025年を制覇する破壊的企業』11社に注目していくが、GAFAはもちろんとしてそれらだけではないとの今の世界の常識たるものがあらわされていく。

◇巨大IT寡占、米国動く、司法省・FTC、相次ぎ提訴、寛容な姿勢から転換 (12月28日付け 日経)
→巨大IT企業「GAFA」の市場寡占について米国で厳しい視線が注がれている旨。これまで規制の中心は欧州だったが、この1年間、米国での動きが活発化している旨。規制当局からの提訴が相次ぎ、議会は立法へむけて動き出す旨。執行当局が複数存在することや政治対立の影響を大きく受けることから全体像がわかりにくい旨。

◇The big questions for Big Tech in 2021 (12月31日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→2020年は、最大手ハイテク会社が成功から度を過ごすところに滑って、グローバルに過激な反発につながっていく年と見られるようになる旨。それこそApple, Google, Facebook, Amazon(GAFA)などにとって新年、2021年が非常に重大となる理由である旨。Big Techが2021年に直面する3点:
 *投資家が引き続きハイテクに熱中するか?
 *法制的反発が如何に激しいか?
 *すべてうまくいくとして、Big Techが如何に革新性を維持できるか?

そして、2021年にかけた何らかの変化を感じさせるCisco Systemsおよびインテル関連の動きである。

◇Cisco stops selling Kinetic for Cities product, shifting 'smart city' product strategy (12月29日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Cisco Systems社が、特に都市インフラ向けに販売しているサービス製品としてのInternet of Things(IoT)ソフトウェアの販売&サポートの中止を決定、同社の“smart city” offeringsへのアプローチの統合度が減っていく旨。

◇Third Point tells Intel to consider shedding chip manufacturing (12月29日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→activistヘッジファンド、Third Pointは、Intelにおける約$1 billionのstakeをもち、同社に製造operationsを落とすよう求め、同社戦略の核心部分を問題視している旨。


≪市場実態PickUp≫

【米中摩擦関連】

中国の積極的なスタンスが相次いで見られている。まずは、2021年のGDP成長率の見方である。

◇中国、2021年8.2%成長予測、現地エコノミスト本社調査 (12月28日付け 日経 電子版 16:00)
→日本経済新聞社と日経QUICKニュースがまとめた中国エコノミスト調査によると、2021年の中国の国内総生産(GDP)の増加率(経済成長率)の予測平均値は実質で8.2%となった旨。10年ぶりの高い伸びを見込む旨。景気回復の裾野が広がるものの、企業のデフォルト(債務不履行)が下振れリスクとなる旨。

太平洋海底ケーブル計画での中国企業の応札である。

◇太平洋海底ケーブル計画、中国企業が応札、米豪は警戒 (12月29日付け 日経 電子版 20:05)
→太平洋の島しょ国を結ぶ海底ケーブルや通信事業に中国企業が参入を目指す例が目立ち、オーストラリアや米国が警戒を強めている旨。両国はこの地域で影響力を維持してきたが、インフラ支援などを通じて存在感を増す中国と対峙する構図が一段と鮮明になった旨。

中国とEUが投資協定で接近の様相、米国の覇権への攻勢の色合いが強まっている。

◇中国・EU、投資協定に大筋合意、車や病院など制限緩和 (12月31日付け 日経 電子版 01:31)
→中国と欧州連合(EU)は30日、投資協定を結ぶことで大筋合意、発効すれば世界2位と3位の経済規模を持つ国と地域の結び付きが一段と強まる旨。EU企業は中国市場への参入に弾みがつく一方、中国も東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)に続く大型協定で存在感を高める狙いがある旨。

◇揺らぐ米の覇権、新政権試練、湾岸戦争30年で勢力図一変-2021年 世界の転換点(上) (1月1日付け 日経 電子版 00:00)
→2021年は米国、中国、ロシアという大国がそれぞれ歴史の節目を迎える。
米国は30年前の湾岸戦争で唯一の超大国の座を誇示したが、その影響力は低下した。国際協調を唱えるバイデン次期米大統領は指導力を取り戻せるのか。世界の行方を展望する。・・・・・

対する米国、Trump政権が中国通信大手3社のニューヨーク証券取引所での上場廃止に踏み切っている。

◇NY証取、中国通信大手3社を上場廃止へ、大統領令に対応 (1月2日付け 日経 電子版 01:43)
→ニューヨーク証券取引所(NYSE)は1日までに、中国の通信大手3社の上場廃止に向けた手続きを始めると発表、トランプ米政権が2020年11月に米投資家による一部の中国株購入を制限する大統領令に署名したことを受けた措置で、今後も対象が広がる可能性がある旨。
3社は中国電信(チャイナテレコム)、中国移動(チャイナモバイル)、中国聯合網絡通信(チャイナユニコム)。1月7日か、11日に取引停止となる予定。NYSEは「大統領令に準じて、当該企業は上場に適格とは言えないとの結論に至った」と指摘した旨。

【車載システム関連】

車載システム関連の今後に向けた課題が投げかけられている。電気自動車(EV)への流れの中での雇用減、そして運転者監視システム(DMS)でのコストの問題である。

◇電動化、自動車産業に雇用減の影、ドイツで半減の試算も-脱ガソリン車 戦略と課題 (12月29日付け 日経 電子版 22:00)
→政府がまとめた脱炭素化のグリーン成長戦略は、産業構造の転換を通じて国際競争力を高める狙いがある旨。電気自動車(EV)を軸に主導権争いが進む自動車産業が最大の焦点となり、ドイツでは関連雇用が半減するとの試算もある旨。構造転換と雇用維持を両立させる道は描けるのか――。

◇Cost Looms Large in DMS Race (12月30日付け EE Times)
→DMS(driver monitoring system)レースを始めるにあたって、New Car Assessment Programme(NCAP)の最初の基準線DMSは、大手ハイテクサプライヤが謳う有効性に不足がある旨。

【ロボット関連】

ロボットが入ってきて急速に自動化の流れが変わってきているという建設分野での自動化ロボットのトップ10があらわされている。半導体との関連もこれから一層注目するところである。

◇Top 10 Construction Robots in Use Around the World (12月31日付け EE Times)
→建設業は最も自動化の少ない業界の1つであるが、ますますロボットが該分野に入ってきて、それが急速に変わってきている旨。現在該分野で働い
   ている自動化ロボットのいくつか:
 1: Advanced Construction Robotics' TyBot
 2: Branch Technology's C-Fab Fabrication Process
 3: Built Robotics' Autonomous Heavy Construction Equipment
 4: Construction Robotics' MULE135 and SAM100 Robots
 5: Dusty Robotics' Automated BIM(Building Information Models) Layout System
 6: Fastbrick Robotics(FBR) Hadrian X Construction Robot
 7: Hyperion Robotics' 3D Printing System
 8: Kewazo Smart Robotic Elevators for Improved Scaffolding Assembly
 9: Okibo Autonomous Wall Plastering Robot
 10: Scaled Robotics Construction Site Monitoring Robot


≪グローバル雑学王−652≫

ページをめくった途端に、今から5年後、2025年の日常世界にいざなわれる書、

『2025年を制覇する破壊的企業』
 (山本 康正:SB新書 525) …2020年11月15日 初版第1刷発行

を、これから読み進めていく。「ニューヨーク金融機関xハーバード大学院理学修士x元グーグルxベンチャー投資家」という経歴、今はVC(ベンチャーキャピタル)でインダストリーパートナーを務める著者の目に成る5年後を読み解く未来予測書である。GAFAとGAFAですら持っていない新たなテクノロジーを生み出している企業の動向を追うことで、これからのトレンド、未来の世界の動きを知ることができるとして、これこそ世界の常識としている。そして5年後の未来を決定づけるとして挙げてあるのが以下のGAFAはじめ11社である。

GAFA: Google Amazon Facebook Apple
Microsoft Netflix Tesla
Impossible Foods
 …植物由来の人工肉や乳製品を製造・開発する食品テクノロジー企業
Robinhood
 …ミレニアル世代向け金融サービスとして大きな注目、投資アプリを手がける
CrowdStrike Holdings Inc.
 …クラウドベースのSaaS(Software as a Service)型セキュリティシステムを提供しているIT企業
Shopify
 …簡単にオンラインストアが開設できるプラットフォーム

誰もがこの11社から逃れることはできない!という世界最先端の分析から予測される未来に、以下入っていく。


【ここは2025年12月12日、アフターコロナの日常世界】

≪はじめに≫ 5年後の未来はこの11社が決定づける

・高層マンションの一室、ひとりの男性が、ゴーグルのようなデバイスを装着、目の前のモニターに向かって身振り手振りを交え、話しかけている
 →マイクロソフトのHoloLensという製品
 →バーチャルの画面が、レンズを通じて目の前の現実世界に投影
 →現実の世界に仮想世界を融合するMR(Mixed Reality)技術がここ数年急激に社会に浸透
 →ミーティングの参加者は全員ホロレンズを装着、動画やグッズを共有、議論を重ねている
・男性はホロレンズを外し、パソコンを操作し始めた
 →使っているソフトは、Zoomを買収したグーグルによるGoogle Zoom
 →会議の相手はカリフォルニアオフィスの人
 →コミュニケーションで困ることはない
  →日本語は英語に、英語は日本語に瞬時に翻訳され、音声としてお互い聴くことができている
  →グーグル・ディープマインドの人工知能、膨大なデータを瞬時に処理できるクラウドのお蔭
 →会議の内容も、英語、日本語両方の言葉で議事録としてドキュメント化
 →メールや契約書を作成する際にも、人工知能が最適なフォーマットを提案
 →数年前から、紙を使うこともなくなった
・これだけの優秀な機能を備えたパソコンだが、価格は1万9800円
 →インターネット接続程度の、最低限の機能
 →パソコンは男性の私物
  →ベンチャー、CrowdStrikeが開発した、人工知能とZero Trust(社内外問わず完全に信頼できる者などいないという前提に立った考え方)を活用したセキュリティのお蔭
 →男性がオフィスに行くのは、週に1度ほど
・5年前に世界を恐怖に陥れた新型コロナウイルスの影響は、今でも続いている
 →ウイルスとのイタチごっこ
 →新型コロナウイルスの登場で、2025年の世界は劇的に進化
 →DX(デジタルトランスフォーメーション)が瞬く間に社会に浸透
 →古いシステムを使っている大企業は、身動きが取れない状態に

◆通勤は電車の200%コスパのいい"ロボタクシー"
・今日は、オフィスに行く日、スマホを取り出し迎車アプリでタクシーを呼ぶ
 →タクシーのボディには「ロボタクシー」、自動運転のモビリティ、ドライバーはいない
 →ロボタクシーはTeslaが手掛けているサービス
  …ふだんは駐車場に停めてある車両をタクシーとして利用するサービス
 →利便性の高いところにTeslaの充電ステーション設置
・Amazonも、2020年に自動運転技術を手がけるベンチャー、Zooxを買収
 →アマゾンタクシーはまさにアマゾン一色
 →コロナ禍の影響を考慮した仕組みも
  →乗客が降りる度に、車内を自動消毒する機能
・多くの人がロボタクシーを使うようになり、電車は以前の10分の1程度しか
 →電車、Uberと同じく2025年の世界で淘汰されているもの
  →自動車ディーラー、自家用車を購入する人が激減したことが理由

◆出張先の宿はアップルホテル
・大阪に出張、新幹線で移動中、今ではWi-Fiを利用することはない
 →5Gが十分に浸透
・アップルが最近オープンしたアップルホテル
 →感染症のため大手ホテルグループが破綻、高級ブランドのホテルのみ、アップルがブランド権を買い取った
 →アップルが提供するApp Clipsというサービスが実現
 →iPhoneとApp Clipsがあれば、どこに行ってもiPhoneをかざすだけで、自分の好む環境が瞬く間に実現
 →男性は数年前から、お風呂や運動をするとき以外、Apple Glass、Apple WatchとAirPodsを常に装着

◆AI先生、小学2年生に九九を教える
・小学校の授業も、長引く新型コロナウイルスの影響で、完全にリモートに移行
 →HoloLensが活躍
 →分からないことがあればその場で、先生に質問できるような、インタラクティブな授業
 →先生以外の声、人工知能が質問を把握し、それに応じて瞬時に答えている
・人工知能先生の登場により、教材をストリーミングするだけのeラーニングコンテンツはシェアが低下
 →子どもたちのもっぱらの遊びは、ネットゲームやバーチャル空間でのSNS

◆アレクサクッキングシェフご用達の大豆肉のステーキ
・夕食の作り始め、行う作業は、冷蔵庫から食材を出してまな板の上に置いたり、カットされた食材を電子レンジや鍋に入れるといったことくらい
 →本格的な調理はアマゾンのロボット、アレクサクッキングシェフが行ってくれる
 →アレクサがこれまでの好みや傾向、健康状態を把握し作成してくれる
 →冷蔵庫にもAIが搭載、食材が足りなくなったり、調理に必要な食材は自動で注文・配達される
・生活のあらゆる場所にAIが介在する「スマートハウス」という概念
 →アレクサというOSが家をコントロールしているような感覚
・男性一家が暮らすマンションは、アマゾンマンションといい、アマゾンが手がけている不動産
 →点灯や消灯など、大抵のことをアレクサが判断し自動で行う
 →入り口に設置されたカメラによる顔認証
・大豆から作られている代替肉のステーキ
 →Impossible Foods(Redwood City, CA)の大豆肉、食感まで肉と同じ

◆100万通りのシナリオがある『愛の不時着2』
・5年前とはだいぶ変わっている、テレビで流れている番組
 →同じ映画やドラマでも視聴者によりシナリオが異なっている
 →Netflixは人工知能を使って視聴者の視線や表情を解析し、適した映像も人工知能で自動作成
 →視聴者の「今」の嗜好に沿ってリアルタイムにシナリオや映像が変わる作品を提供
 →2025年の世界でのヒット作
・新しいcomputingの開発
 →脳波を活用したテクノロジーで、実現すれば人が考えたことが言葉に出さずに実行される
・あるモデルがアップした1枚の画像をタップ
 →Facebookの仮想通貨、Libraを使って、そのバッグを購入
・ネットショップをつくる際に利用、BASEというベンチャー
・ゲーム感覚での投資
 →アメリカのベンチャー、Robinhoodが開発したアプリならびにサービスのお蔭
・2025年の世界では、地球環境は大幅に改善
 →人類を苦しめ続けるウイルスが、一方で、地球をきれいにすることに貢献

 ◆「ニューヨーク金融機関xハーバード大学院理学修士x元グーグルxベンチャー投資家」による未来予測
・以上、仮定も多くあるが私(著者)が描く2025年の1つの未来予想図
 →本書は2025年の世界に大きな影響力を持つ世界最先端11社を分析、5年後を読み解く未来予測書
・本書は2部構成
 →第1部では、2025年がどうなっているか
 →第2部では、企業そしてビジネスパーソンがどうしたら5年後の世界を生き抜くことができるかを深く考察
・私(著者)は現在、シリコンバレーと東京にオフィスを構える、DNX VenturesというVC(ベンチャーキャピタル)でインダストリーパートナー
 →私の考えを変える事件
  →東日本大震災
 →状況改善にいち早く動いたのがGoogle
・テクノロジーがあれば、民間企業でも社会を変えることができる
 →私は衝撃を受け、Googleに入社
 →そこでの業務でも衝撃
  →日本の大企業のトップや役員が、テクノロジー、特にディジタルに弱かった
 →ビジネスとテクノロジーの両方の知見を得た私は、それを活かして今のポジションに

◆GAFAだけ見ているのは日本だけ
・テクノロジーの知識があると、未来の予測の芽の想像は大体つく
 →シリコンバレーでは、GAFAに続くベンチャーが、今まさにこの瞬間も、次々と生まれ続けている
・GAFAと界隈のベンチャーの動き、特に、GAFAですら持っていない新たなテクノロジーを生み出している企業の動向を追うことで、これからのトレンド、未来の世界の動きを知ることができる
 →世界の常識
・本書で紹介している11社は、まさにホームラン級の成長をしている、してきた企業
 →2025年、さらにその先の未来において、企業もビジネスパーソンも生き残っていくための一助に本書がなれば幸い

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