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8月半導体販売高、7ヶ月連続で前年比増;引き続く米国規制の余波

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新型コロナウイルスによる累計感染者数は金曜9日お昼前時点、世界全体で3620万人を超え、1週間前から約200万人を越える増加の勢いが続いている。
地域別では中南米が最も多く、アジア、北米、そして欧州と続いている。米国・Semiconductor Industry Association(SIA)より8月の世界半導体販売高が発表され、$36.2 billionで前月比3.6%増、前年同月比4.9%増となっている。米中、コロナと不安定要因に覆われる中、今年の2月以降7ヶ月連続の前年比増加と健闘している。昨年は後半盛り返した経緯だけに、この増加基調がこの先保たれるかに注目している。Huawei、そしてSMICに対する米国の輸出規制の各方面への影響、余波が引き続く現時点でもある。

≪8月の世界半導体販売高≫

米国・SIAからの今回の発表、次の通りである。

〇8月のグローバル半導体販売高が、前年比4.9%増-Americas市場販売高が前年比23.6%増;世界販売高、前月比で3.6%増 …10月5日付け SIA/Latest News

Semiconductor Industry Association(SIA)が本日、2020年8月の世界半導体販売高が$36.2 billionで、前年同月、2019年8月の総計$34.5 billionを4.9%上回り、前月、2020年7月の総計$35.0 billionを3.6%上回る、と発表した。月次販売高の数字はWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。SIAは、売上げで米国半導体業界の95%およびnon-U.S.半導体会社の約3分の2を代表している。

「8月のグローバル半導体販売高は、7ヶ月連続で前年比増加、該グローバル市場は継続するグローバルなマクロ経済の逆風からはこれまで大方は依然隔離されているが、向こう数ヶ月についてはなお相当な不安定性がある。」と、SIAのpresident and CEO、John Neuffer氏は言う。「8月のAmericas市場販売高が際立っており、前年比約24%増加している。」

地域別には、前年同月比で、Americas(23.6%), China(3.0%), およびAsia Pacific/All Other(2.1%)で増加したが、Japan(-1.4%)およびEurope(-10.1%)では減少した。前月比では、すべての地域にわたって、Asia Pacific/All Other(5.6%), Europe(5.5%), China(2.9%), Americas(2.6%), およびJapan(1.5%)と増加した。

Americas
前年同月比  23.6%/
前月比  2.6%
Europe
-10.1%/
5.5%
Japan
-1.4%/
1.5%
China
3.0%/
2.9%
Asia Pacific/All Other
2.1%/
5.6%
                         【3ヶ月移動平均ベース】
市場地域
Aug 2019
Jul 2020
Aug 2020
前年同月比
前月比
========
Americas
6.40
7.71
7.92
23.6
2.6
Europe
3.27
2.78
2.94
-10.1
5.5
Japan
3.07
2.98
3.02
-1.4
1.5
China
12.10
12.11
12.46
3.0
2.9
Asia Pacific /All Other
9.69
9.38
9.90
2.1
5.6
$34.53 B
$34.96 B
$36.23 B
4.9 %
3.6 %
--------------------------------------
市場地域
3- 5月平均
6- 8月平均
change
Americas
7.36
7.92
7.5
Europe
2.87
2.94
2.1
Japan
2.85
3.02
6.1
China
12.16
12.46
2.5
Asia Pacific /All Other
9.09
9.90
8.9
$34.33 B
$36.23 B
5.5 %
--------------------------------------

※8月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
https://www.semiconductors.org/wp-content/uploads/2020/10/August-2020-GSR-table-and-graph-for-press-release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

この発表を受けた業界各紙の取り上げである。

◇Global Semiconductor Sales Increase 4.9 Percent Year-to-Year in August (10月5日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

◇Global semiconductor sales continue growth in August-SIA: August chip sales hit $36.2B, up 4.9% on year (10月6日付け DIGITIMES)

◇August semi sales up 4.9% y-o-y-August semiconductor sales of $36.2 billion were 3.6% up on July and 4.9% up on the $34.5 billion of August 2019, says the SIA. (10月6日付け Electronics Weekly)

◇Global semicon sales up 4.9% to US$36.2b in August (10月7日付け The Star Online)

遡って、2016年後半から2年あまり史上最高を更新し続ける勢いの熱い活況が続いた半導体業界であるが、これまで通りそこからの販売高の推移の見方を続けると以下の通りとなる。昨年後半の折角の戻し加減がコロナウイルス・インパクトにより大きく水を差されて、今後の下振れが避けられない情勢ではあるが、今年の1月から7月まで$35 B前後を小幅にキープして踏み止まり、8月は$36 B台に乗せている。昨年も以下の通り後半盛り返しているだけにこれを上回る増勢基調を保てるかどうかに注目している。

販売高
前年同月比
前月比
販売高累計
(月初SIA発表)
 
2016年 7月 
$27.08 B
-2.8 %
2.6 %
2016年 8月 
$28.03 B
0.5 %
3.5 %
2016年 9月 
$29.43 B
3.6 %
4.2 %
2016年10月 
$30.45 B
5.1 %
3.4 %
2016年11月 
$31.03 B
7.4 %
2.0 %
2016年12月 
$31.01 B
12.3 %
0.0 %
$334.2 B
 
2017年 1月 
$30.63 B
13.9 %
-1.2 %
2017年 2月 
$30.39 B
16.5 %
-0.8 %
2017年 3月 
$30.88 B
18.1 %
1.6 %
2017年 4月 
$31.30 B
20.9 %
1.3 %
2017年 5月 
$31.93 B
22.6 %
1.9 %
2017年 6月 
$32.64 B
23.7 %
2.0 %
2017年 7月 
$33.65 B
24.0 %
3.1 %
2017年 8月 
$34.96 B
23.9 %
4.0 %
2017年 9月 
$35.95 B
22.2 %
2.8 %
2017年10月 
$37.09 B
21.9 %
3.2 %
2017年11月 
$37.69 B
21.5 %
1.6 %
2017年12月 
$37.99 B
22.5 %
0.8 %
$405.1 B
 
2018年 1月 
$37.59 B
22.7 %
-1.0 %
2018年 2月 
$36.75 B
21.0 %
-2.2 %
2018年 3月 
$37.02 B
20.0 %
0.7 %
2018年 4月 
$37.59 B
20.2 %
1.4 %
2018年 5月 
$38.72 B
21.0 %
3.0 %
2018年 6月 
$39.31 B
20.5 %
1.5 %
2018年 7月 
$39.49 B
17.4 %
0.4 %
2018年 8月 
$40.16 B
14.9 %
1.7 %
2018年 9月 
$40.91 B
13.8 %
2.0 %
2018年10月 
$41.81 B
12.7 %
1.0 %
2018年11月 
$41.37 B
9.8 %
-1.1 %
2018年12月 
$38.22 B
0.6 %
-7.0 %
$468.94 B
→史上最高
 
2019年 1月 
$35.47 B
-5.7 %
-7.2 %
2019年 2月 
$32.86 B
-10.6 %
-7.3 %
2019年 3月 
$32.28 B
-13.0 %
-1.8 %
2019年 4月 
$32.13 B
-14.6 %
-0.4 %
2019年 5月 
$33.06 B
-14.6 %
1.9 %
2019年 6月 
$32.72 B
-16.8 %
-0.9 %
2019年 7月 
$33.37 B
-15.5 %
1.7 %
2019年 8月 
$34.20 B
-15.9 %
2.5 %
2019年 9月 
$35.57 B
-14.6 %
3.4 %
2019年10月 
$36.59 B
-13.1 %
2.9 %
2019年11月 
$36.65 B
-10.8 %
-0.3 %
2019年12月 
$36.10 B
-5.5 %
-1.7 %
$411.10 B
 
2020年 1月 
$35.39 B
-0.3 %
-2.2 %
2020年 2月 
$34.50 B
5.0 %
-2.4 %
2020年 3月 
$34.85 B
6.9 %
0.9 %
2020年 4月 
$34.43 B
6.1 %
-1.2 %
2020年 5月 
$34.97 B
5.8 %
1.5 %
2020年 6月 
$34.53 B
5.1 %
-0.3 %
2020年 7月 
$35.20 B
4.9 %
2.1 %
2020年 8月 
$36.23 B
4.9 %
3.6 %

米国のHuawei、そしてSMICに対する輸出規制の各方面への影響、余波が続いている。
  
韓国では、SMICへの規制から受ける恩恵の見込みである。

◇Korean chipmakers to benefit from U.S. restrictions on China's SMIC: analysts (10月3日付け Yonhap News Agency)
→ソウルのアナリスト、土曜3日発。韓国の半導体メーカーが、米国の中国・大手ファウンドリー会社、Semiconductor Manufacturing International Corporation(SMIC)に対する輸出制限から利益を被る見込み、該禁止措置により受注獲得opportunitiesがより多く得られる可能性の旨。

Huaweiと取引がある我が国各社も、米国政府にライセンス申請を行っている。

◇Japan's Sony and Kioxia seeking U.S. approval to supply to Huawei - Nikkei-Report: Sony, Kioxia want US licenses for Huawei sales (10月4日付け Reuters)
→Nikkei、日曜4日発。SonyおよびKioxia Holdingsが、Huawei Technologies Co Ltdへの供給継続に向けて米国の承認を申請の旨。確認されれば、最近米国当局からlicencesを獲得したIntelなどハイテク会社に続く動きの旨。

SMICは、米国当局との事前折衝の様相である。

◇SMIC has had 'preliminary exchanges' with U.S. over export restrictions (10月4日付け Reuters)
→中国の半導体メーカー、Semiconductor Manufacturing International Corporation(SMIC)が、輸出制限に関して米国・Bureau of Industry and Security(商務省産業安全保障局)と“preliminary exchanges”を行っている旨。

SMICが、該規制のインパクトをあらわしている。

◇中国SMIC、米輸出規制対象に、「半導体生産に影響」 (10月4日付け 日経 電子版 23:50)
→中国の半導体受託生産最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)は4日、一部のサプライヤが米商務省から米国の設備などをSMICに輸出する際に事前許可が必要になったと発表、SMICは半導体の生産などに悪影響が出る恐れに言及した旨。
SMICは4日の香港取引所の投資家向け開示資料で「輸出制限の生産や運営への影響の評価を始めた」と明らかにした旨。「一部の米国から輸出された設備や付属品、原材料の供給が遅れたり、不確実が生じたりして、将来の生産や運営に重要かつ不利な影響が出る可能性がある」と表明した旨。

そのインパクトによる中国半導体への影響の懸念である。

◇米中のIT分断一段と、SMICに米規制、中国半導体に懸念 (10月6日付け 日経)
→米中のハイテク分野の分断が一段と広がっている旨。中国の半導体受託生産最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)は4日、米政府による輸出規制で半導体などの生産に悪影響が出る恐れがあると発表、香港市場で同社株価は5日急落した旨。下落率は一時8%に迫り、約4カ月ぶりの安値となった旨。中国の半導体産業に影響が広がるとの懸念が強まっている旨。

Huaweiへの規制で予定していた上場を遅らせたKioxiaが、改めて最短12月での仕切り直しである。

◇キオクシア、12月上場へ、東証へ再申請準備 (10月6日付け 日刊工業)
→キオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)が、9月末に延期を決めた東京証券取引所への上場を最短で12月に計画していることが分かった旨。主力の四日市工場(三重県四日市市)での新棟建設も前倒しし、投資のアクセルを緩めない旨。米国の制裁強化により取引停止中の中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)については取引再開を米商務省に申請。強気の姿勢を示し、米中対立の影響を重く見る投資家の懸念払拭を目指す旨。

台湾・Macronixの売上げに見るHuaweiからの駆け込み受注である。

◇Macronix sees September revenue surge-Macronix has Sept. revenue of $162.6M, a 12-month high (10月8日付け DIGITIMES)
→マスクROMおよびフラッシュメモリのMacronix Internationalの9月売上げが、12-month highのNT$4.66 billion($162.6 million)、前月比47.9%増。市場watchersは、新たな米国貿易制裁に先立ったHuaweiの積極的な半導体購入、並びにゲーム機の力強い需要が同社の9月売上げ急増を引っ張った、としている旨。Macronixの第三四半期売上げはNT$10.96 billion、前四半期比18.2%増。2020年1-9月売上げ累計がNT$29.64 billion、前年同期比16.6%増。

HuaweiそしてArm買収を提案しているNvidia、ともに英国・Cambridgeでの活動展開、そして先行きへの不安定性である。

◇Nvidia and Huawei face an uncertain future in Britain's high-tech capital-Cambridge is the scene of Arm-Nvidia and Huawei drama (10月8日付け CNBC)
→英国・Cambridgeは、NvidiaおよびHuaweiなどハイテク各社にとって極めて重要なhubと見られる旨。NvidiaがArmを買収する意図を発表、新しいAIリサーチセンターを設ける一方、Huaweiは同市に$1.3 billion R&D labを建設する計画の旨。しかしながらこれら大きな志の今後は不安定性に包まれてきている旨。

Huaweiは、ベルギーでも装置供給排除に見舞われている。

◇Huawei ousted from heart of EU as Nokia wins Belgian 5G contracts-Nokia gets 5G orders in Belgium, shutting out Huawei (10月9日付け Reuters)
→OrangeおよびProximusが、ベルギーにおける5Gネットワークス構築に向けてNokiaを選択、keyテレコム装置供給から排除する米国の圧力の渦中でHuaweiを落としている旨。


コロナ禍のもと、収まらない状況推移に対して当面の警戒感を伴った舵取りが各国それぞれに引き続き行われている世界の概況について、以下日々の動きからの抽出であり、発信日で示している。

□10月5日(月)

シリコンバレーでの状況が、以下に続いている。

◇Coronavirus roundup: Santa Clara County loosens restrictions on skincare, live entertainment (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Covid-19健康命令の最新の更新、Santa Clara Countyが、スキンケアprofessionalsのclients対応を許可、そしてレストランに戸外diningに向けた小さなバック音楽を許可の旨。

米国ニューヨーク市も、部分的か、感染対策に後戻りの措置が見られている。

◇NY市、一部で学校閉鎖や営業停止へ、コロナ陽性率上昇 (日経 電子版 09:05)
→米ニューヨーク市のデブラシオ市長は4日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、市南部のブルックリンと東部クイーンズの計9地区で学校閉鎖や店舗の営業停止などの措置を取る方針を明らかにした旨。ニューヨーク州のクオモ知事が承認すれば7日から実施する旨。ニューヨーク市は6月から企業や店舗の営業制限を段階的に緩和し、今月1日に約半年ぶりに公立学校の対面授業を全面再開したばかりだった旨。

□10月6日(火)

◇Coronavirus roundup: California and Bay Area see declines in Covid cases (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→San Francisco Bay AreaがCaliforniaの他よりもcoronavirus感染数削減にいくぶん良く行っているように見える旨。

我が国と韓国の往来が、限定そして条件付きで再開である。

◇日韓、8日から往来再開、ビジネス目的で合意 (日経 電子版 16:00)
→茂木敏充外相は6日の閣議後の記者会見で、韓国とビジネス目的の往来再開で合意したと発表、8日から開始する旨。出張などの短期滞在、企業の駐在員をはじめとする長期滞在のいずれも相互に認める旨。
短期の往来は検査による新型コロナウイルスの陰性証明や行動計画の提出を条件に入国後に2週間の待機を免除する旨。長期の在留は入国時の検査と自宅などでの2週間の待機を求めた上で受け入れる旨。

米国株式市場は、コロナに感染したトランプ大統領の早い復帰、そして追加経済対策の情勢推移に敏感に反応する動きを示している。

◇NYダウ反発465ドル高、トランプ氏の早期退院で買い (日経 電子版 05:10)
→5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前週末比465ドル83セント(1.7%)高の2万8148ドル64セントで終えた旨。新型コロナウイルスに感染して入院中のトランプ米大統領が5日午後6時半に退院することをツイッターで明らかにし、米政治の混乱への過度な警戒感が和らいだ旨。

□10月7日(水)

◇Coronavirus roundup: Bay Area counties fall short in California's Covid equity metric (SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Bay Area countiesの4つが、し易い近隣での感染率を正さなければ、より高い段への前進から後退の可能性がある旨。

◇NYダウ反落、375ドル安、経済対策の成立期待後退 (日経 電子版 05:47)
→6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比375ドル88セント(1.3%)安の2万7772ドル76セントで終えた旨。同日午後にトランプ米大統領が追加の経済対策の協議中止を指示したことが明らかになった旨。経済対策の成立で景気の持ち直しが加速するとの期待が後退し、主力ハイテク株中心に幅広い銘柄に売りが膨らんだ旨。

□10月8日(木)

◇NYダウ反発530ドル高、経済対策の一部実施を期待 (日経 電子版 05:52)
→7日の米株式相場は反発、ダウ工業株30種平均は前日比530ドル70セント(1.9%)高の2万8303ドル46セントと9月上旬以来、1カ月ぶりの高値で終えた旨。トランプ米大統領が空運会社や中小企業の支援など追加経済対策の一部を実施するよう議会に求めた旨。部分的にでも米景気を支える政策が実現するとの期待から買いが入った旨。

□10月9日(金)

◇NYダウ122ドル高、経済対策期待、ボーイングなど上昇 (日経 電子版 07:25)
→8日の米株式相場は続伸、ダウ工業株30種平均は前日比122ドル05セント(0.4%)高の2万8425ドル51セントと9月2日以来、1カ月ぶりの高値で終えた旨。追加の経済対策への期待から引き続き買いが入り、相場を押し上げた旨。
トランプ米大統領は6日夜、空運会社や中小企業向けに個別の経済対策を承認するよう議会に求めた旨。

□10月10日(土)

米国の輸出制裁措置に対抗して、中国が同様のやり返しをちらつかせている。

◇中国、禁輸リストで米に対抗、特定企業を標的に (日経 電子版 05:41)
→中国は戦略物資やハイテク技術の輸出管理を強化する新しい法律をつくる旨。安全保障を理由に、禁輸企業リストを作成し、特定企業への輸出を禁止できるようにする旨。狙いは通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)など中国企業への禁輸措置を強める米国への対抗。中国が実際にリストに米企業を載せる措置に踏み出せば、報復の応酬がエスカレートする懸念がある旨。

◇NYダウ3日続伸、161ドル高、経済対策期待の買い続く (日経 電子版 06:00)
→9日の米株式相場は3日続伸、ダウ工業株30種平均は前日比161ドル39セント(0.6%)高の2万8586ドル90セントと9月2日以来ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた旨。追加の米経済対策への期待から、景気敏感株などに買いが優勢だった旨。


≪市場実態PickUp≫

【AMDのXilinx買収話】

週末ぎりぎりに業界関連の大きな動きが見られるこのところであるが、今週もまたで、こんどはAMDがXilinxを買収する話が進もうとしているとのこと。業界各紙の取り上げに評論も入って、以下の通りである。

◇AMD Is in Advanced Talks to Buy Xilinx-Advanced Micro Devices reportedly in talks to buy Xilinx in $30B deal -Deal that could be worth more than $30 billion would mark the latest big tie-up in the rapidly consolidating industry (10月8日付け The Wall Street Journal)

◇AMD Reported to Be Negotiating Purchase of Xilinx-Report: AMD is in acquisition negotiations with Xilinx (10月9日付け EE Times)

◇AMD may buy rival Xilinx in $30B chip megadeal (10月9日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→Advanced Micro Devices(AMD)社(Santa Clara)が、ライバルの半導体メーカー、Xilinx社(San Jose)を買収する協議を進めており、$30 billionを上回る規模の取引の旨。Wall Street Journalがunnamed筋を引用、AMDとXilinxが来週にも集まって話し合う旨。Xilinxを買収してAMDが近隣のライバル、Intel社に対する競争力を高められる可能性の旨。

◇The Wall Street Journal:AMD nearing potential $30 billion deal to buy rival chip maker Xilinx (10月9日付け Market Watch)

◇AMD-Xilinx Deal: Bringing The Fight To The Data Center (10月9日付け EE Times)
→AMD-Xilinx取引の可能性として、まとまりのないCPU/GPU会社をデータセンターAI市場における真の競争者にすることがある旨。

【Intel関連】

前回、米国・国防総省との先端実装契約を取り上げたばかりであるが、こんどはIntelのSandia国立研究所とのneuromorphic computingに向けた連携である。

◇Intel inks agreement with Sandia National Laboratories to explore neuromorphic computing-Intel teams with Sandia labs for neuromorphic computing (10月2日付け VentureBeat)
→米国・Department of EnergyのAdvanced Scientific Computing Researchプログラムの一環として、Intelが本日、neuromorphic computingの価値を探求するSandia National Laboratoriesとの3年合意に調印の旨。

◇Intel and Sandia National Labs Collaborate on Neuromorphic Computing (10月2日付け SEMICONDUCTOR DIGEST)

Intelが引っ張る先端実装が改めて示されている。

◇Intel to Use Advanced Packaging Prowess to Develop Chips for DoD (10月5日付け Electronic Design)
→Intelが近年、3-D chip stacking技術など先端実装の優位性に投資、最先端半導体の生産の遅れに直面、personal computers(PCs)およびデータセンターにおけるライバルを寄せつけないための旨。

IntelがSK Hynixと、先端半導体R&Dでの連携である。

◇SK, Intel join hands to develop advanced chips-Intel partners with SK Hynix for joint chip R&D (10月6日付け The Korea Times (Seoul))
→IntelがSK Hynixと協働、IntelのサーバプロセッサをSK HynixのDDR5 DRAMsと対にする旨。SK Hynixは、第5世代DDR DRAMsを投入、DDR4 DRAMsより高速な性能が約束される旨。

【Nvidia関連】

NvidiaのGTC Conferenceのvirtual開催前後の内容が続いていく。

◇Nvidia delays RTX 3070 launch to October 29th-Nvidia postpones RTX 3070 launch for 2 weeks -So there's more stock available on launch day (10月2日付け The Verge)
→Nvidiaが、GeForce RTX 3070グラフィックスカードの投入を10月29日に変更、channelパートナーが一般打ち上げの前に該新製品を貯められるようリリースを2週間後回しにする旨。該GeForce RTX 3070の価格は$499から。

◇Nvidia Presents the DPU, a New Type of Data Center Processor (10月5日付け EE Times)
→今週のGTC Conference(30,000 attendees virtually)にて、NvidiaのCEO、Jensen Huang氏が、最低価格dev kitから新しいスーパーコンピュータまであらゆるものを披露の旨。今回、新型プロセッサ、data processing unit(DPU)を発表の旨。以下の項目内容:
 Data center DPU
 Edge AI gets edgier
 Futuristic communication
 Healthcare innovation
 Cambridge-1

◇Nvidia CEO anticipates supply shortages for the RTX 3080 and 3090 to last until 2021-I am not happy about this (10月5日付け The Verge)
→Nvidiaが、プロセッサとして機能するnetwork interface card、data processing unit(DPU)を披露、そしてCEO、Jensen Huang氏が、今年残りに向けてNvidia RTX 3080および3090グラフィックスカードが不足するとしている旨。

Arm買収提案が仕掛けられているが、ビジネス範囲があまりに特定とArmの重点化にNvidiaのトップ、Jensen Huang氏から注文が投げかけられている。

◇Nvidia CEO Jensen Huang says ARM's been too specific, needs to be a broad computing platform-Nvidia CEO says Arm's focus is too narrow -Nvidia CEO Jensen Huang said in a press Q&A that buying ARM is about turning its narrow products, based on system-on-a-chip, into a much broader platform, to expand the already sizable market of the company (10月5日付け ZDNet)
→NvidiaのCEO、Jensen Huang氏が、Armについてsystem-on-a-chip(SoC)デバイス設計向けのelements供給という非常に特定の重点化でなくより広いcomputingプラットフォーム技術のサポートが見たい旨。

ArmはArmで、半導体設計core事業の中立性をきちんと保つとの主張である。

◇Arm exec says 'firewalls' will protect customer info after Nvidia deal (10月7日付け Reuters)
→"a top Arm executive"と称される筋がReutersに対し、半導体設計core会社、Armは、半導体業界における中立partyとしての役割を維持するよう"垣根"をきちんと置く旨。

該買収について中国からの厳しい精査を予想するArmである。

◇Arm expects tough scrutiny in China over Nvidia deal (10月7日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)
→議論の多い$40 billion取引がグローバル半導体業界に意味するものを巡って緊張が固まっている旨。

Huang氏は該買収が承認されると、強気のスタンスである。

◇Huang ‘Confident’ Nvidia-Arm Deal Will Get Past Regulators-Nvidia CEO expresses confidence on closing Arm deal (10月8日付け EE Times)
→NvidiaのCEO、Jensen Huang氏は、Armの$40 billion買収提案がantitrust regulators検閲を通過する、と自信があるとしており、ArmのCEO、Simon Segars氏は、該買収をプラスの展開と見ている旨。

【IBMの分割】

これも週末の大きな動き、IBMが、クラウドや人工知能(AI)を主体としてネットワークサービス部門を2021年に分離する発表を行っている。HP社と似た動きに見えるとともに、半導体部門をGlobalFoundriesに移したのが数年前のこと、激しい変貌ぶりを感じざるを得ないところである。

◇IBM to spin off legacy business to focus on cloud computing (10月8日付け SILICON VALLEY BUSINESS JOURNAL)

◇IBM to split into two companies by end of 2021-IBM will spin off managed infrastructure services unit -As-yet unnamed “NewCo” will handle IBM's “managed infrastructure services.” (10月8日付け Ars Technica)

◇IBM to break up 109-year old company to focus on cloud growth (10月8日付け Reuters) 

◇米IBM、ネットワークサービス部門を分離、クラウド強化 (10月9日付け 日経 電子版 05:13)
→米IBMは8日、ネットワークサービス部門を2021年に分離すると発表、デジタル化の環境整備を急ぐ企業の需要が高まるなか、サービス事業を独立させて経営効率を高める旨。IBM本体はクラウドや人工知能(AI)関連に専念する旨。
分離するのは企業のネットワーク環境の構築支援やサーバー提供、保守などを手掛ける事業。同社の売上高の約4割を占めるシステム部門の一部で、115カ国の約4600社と取引がある旨。2021年末までに分社化し、新会社も上場を維持する旨。

【Samsung関連】

米中摩擦の関わりがどうかがあるが、スマートフォンが急回復してSamsungの第三四半期売上げが過去最高水準に並ぶとともに営業益が大幅58%増である。事前の予測合わせ以下の通りである。

◇Samsung, LG perform better in Q3 despite pandemic-Sources: Q3 results for Samsung, LG may be positive (10月5日付け The Korea Herald (Seoul))
→業界筋発。Samsung ElectronicsおよびLG Electronicsが、引き続くcoronavirus pandemicにも拘らず、2020年第三四半期の業績が改善する見込みの旨。Samsungは、半導体およびスマートフォン事業で高められ、operating profitが第三四半期$8.85 billionの見込みとFnGuideの予測の旨。

◇Samsung likely to post 35% surge in third-quarter profit as smartphone sales recover-Analysts see Samsung's Q3 profit up 35% to $9.07B (10月6日付け Reuters)
→アナリストの見方として、Samsung Electronics Co Ltdの9月四半期利益が3分の1を上回る増加の様相、力強いスマートフォンの販売高およびHuawei Technologies Co Ltdからのメモリ半導体の駆け込み受注が焚きつける旨。

◇Samsung has a good Q3 thanks to consumer rebound -Sales to consumers boost Samsung's Q3 profit to $10.7B (10月8日付け JoongAng Daily (South Korea))

◇サムスン営業益58%増、7〜9月、スマホ販売が急回復 (10月8日付け 日経 電子版 10:08)
→韓国サムスン電子が8日発表した2020年7〜9月期連結決算の速報値。売上高が前年同期比6.5%増の66兆ウォンと、過去最高だった2017年10〜12月期に並ぶ水準、営業利益が12兆3000億ウォン(約1兆1260億円)と前年同期比58%増。スマートフォン販売が急回復し、スマホに搭載する半導体やディスプレーも好調だった旨。7四半期ぶりに営業利益10兆ウォンを回復した旨。

◇サムスン、ネット販売シフト、スマホ急回復、営業益58%増、店舗販促コスト・在庫抑制 (10月9日付け 日経)
→韓国サムスン電子のスマートフォン事業が急回復している旨。ネット販売へのシフトにより7〜9月期の出荷台数は新型コロナウイルスの拡大前の水準に戻り、連結業績の拡大に寄与した旨。店頭販売に比べコストが少ないこともあり、今後もネット戦略に力を入れる方針。スマホの小売事業者は対応を迫られる旨。
8日に発表したサムスンの2020年7〜9月期の連結決算(速報値)は、営業利益が前年同期比58%増の12兆3000億ウォン(1兆1260億円)。売上高は同6.5%増の66兆ウォンと、過去最高だった2017年10〜12月期に並ぶ水準だった   旨。

Qualcommのプロセッサ製造受託も膨らんでいる。

◇Samsung to make Qualcomm chips with 8 nm tech in foundry ramp-up-Qualcomm will have Samsung make chips with 8nm tech (10月6日付け Korea Economic Daily)
→Qualcomm Technologiesが、Samsung Electronicsに8-nanometerプロセスでSnapdragon 750チップセットを作ってもらうのに合意、Samsungのファウンドリー事業にとって大きな勝利の旨。該Snapdragon 750はすでにXiaomiのMi 10 Lite 5Gスマートフォンに入っており、Samsungの次期Galaxy A42スマートフォンに入っていく旨。

【TSMCの販売高】

TSMCの8月そして9月の販売高が連続で最高を更新、7-9月四半期も最高を記録、とまさに記録ずくめの絶好調ぶりである。今年の販売高の伸びが20%を上回るとの読みもあらわれている。

◇TSMC Leads Chipmakers’ Sales Surge Ahead of New iPhones-TSMC posts Q3 revenue of $12.4B, making iPhone chips (10月8日付け Bloomberg)
→TSMCによる月次販売高データに基づくBloombergの計算評価。TSMCの9月四半期売上げが最高記録のNT$356.4 billion ($12.4 billion)、前年同期(NT$293 billion)比22%増。台湾の半導体メーカー、United Microelectronics Corp.(UMC)およびMediaTek社も木曜8日、力強い販売高を報告、該業界の広範な回復が示される旨。

◇TSMC revenue hits second consecutive record high-STRONG DEMAND: 5G chip sales are expected to grow in the fourth quarter, and revenue might this year show more than 20 percent growth, an analyst said (10月9日付け Taipei Times)
→TSMCが昨日、9月について最高記録の売上げNT$127.59 billion($4.4 billion)を発表、前月比3.8%増、前年同月比24.9%増。8月のNT$122.88 billionに続いて2ヶ月連続の月次記録。

【苦境の中国半導体】

一概に言えるかどうか、実態把握に難しいところがあるが、中国の半導体業界の厳しい側面が伺える以下の内容である。ここ1年の中断あるいは停止の半導体プロジェクト、そして特許侵害の責めについてである。

◇Six of China's largest semiconductor projects now halted-China puts the brakes on 6 new wafer fabs-Latest sanctions against SMIC to limit American tech shipped to company (10月5日付け Taiwan News)
→中国の大手半導体メーカーが日曜4日、米国が同社サプライヤに輸出制限をかけている噂を確認、同社の今後のoperationsへのインパクトの可能性を警告、中国の駆け出しの半導体業界に向けた一連の悪いニュースに加わる旨。中国state-mouthpiece、Xinhuaの子会社、ビジネス誌、Outlook Weeklyの最新版によると、ここ1年にわたって以下の6つのプロジェクトが中断あるいは停止の旨。
≪会社名 所在地 創立年 現状≫
 Tacoma Semiconductor Technology Co Nanjing(江蘇省南京市) 2015年
  2020年7月破産宣告
 GlobalFoundries Chengdu Wafer Fab Chengdu(四川省成都市) 2017年
  2020年5月に正式閉鎖通告 
  最近、前SK HynixのVice President、Choi Jinseog氏が率いる新会社に売却された 
 HuaXinTong Semitech Co. Ltd. Guizhou(貴州省) 2016年
  2019年5月閉鎖
 Wuhan Hongxin Semiconductor Wuhan(湖北省武漢市) 2017年
  かなりのTSMCのseniorエンジニアを引き抜いた中国の最も意欲的な半導体プロジェクトは、業界最大の詐欺行為で告発されており、破産の瀬戸際と言われ、エンジニアおよび建造者は1年近く無給。
 Incoflex Semiconductor Technology Co., Ltd. Shaanxi(陝西省) 2018年
  上級幹部が離れ、従業員は無給のまま
 Imaging Device Technologies Corp Huai'an(江蘇省淮安市) 2018年
  2019年後半operations中止

◇Micron looking at ChangXin DRAM patent infringement-Micron examines ChangXin DRAM patent, sees infringement (10月6日付け Electronics Weekly (UK))
→MicronがDRAMモジュールメーカーに対し、中国唯一のDRAM会社、ChangXin MemoryのICsがMicron特許を侵害と示している、とDigitimes発。ChangXin Memoryは、米国が制御する会社からの半導体製造装置が打ち消されている次の中国の半導体会社になる可能性の旨。


≪グローバル雑学王−640≫

タイトルにあるように今後の世界を引っ張っていく我が国発の科学技術としてのワイドバンドギャップ半導体素材、GaNへの取り組みが、

『次世代半導体素材GaNの挑戦−22世紀の世界を先導する日本の科学技術』
 (天野 浩 著:講談社+α新書 825-1 C) …2020年4月13日 第1刷発行

より語られ示されてきたが、以下、GaNが創り出す多彩な応用分野についての後半があらわされて今回で読み納めである。電源ケーブルを無くすとともにドローンにも給電が行える「ワイヤレス電力伝送技術」、深紫外光のLEDの殺菌作用による水の浄化、効果的なLED波長での植物栽培、そして前にも述べられた明るい高効率ディスプレイなど、いずれも社会に恩恵をもたらす非常に魅力的な応用のオンパレードである。コスト面はじめ課題が払拭されていって、もういくつもの花が咲かせられる期待である。人々の共感を得てビジネスにしていってこその研究開発、というあるべきスタンスを繰り返して締められている。


第五章 GaNが創る未来のかたち …後半

■研究が進むワイヤレス電力伝送
・電源ケーブルに代わる手段として、無線で電力を送る「ワイヤレス電力伝送技術」の検討
 →交流の電界や磁界を用いた電磁結合によって電力を伝える技術、あるいは電磁界の伝播を利用して電力を伝える技術
・走行中のEVに、ワイヤレス電力伝送技術を使う研究も

■飛行中のドローンにも給電
・工場内で稼働中のロボットに対してワイヤレスで電力を送る研究も
 →飛行中のドローンにも、やはりワイヤレスで電力を供給できるように
・ドローンは、搭載する電池の容量で最大飛行時間が制限される課題
 →現状、大半のドローンは電池を搭載、電池交換のため、定期的にドローンポートに戻らなくてはならない

■千葉市はドローンによる宅配も
・電力会社は、自社設備の点検にドローンを利用することを検討
 →東京電力「ドローンハイウェイ構想」
 →ワイヤレス電力伝送技術への注目
・ワイヤレス電力伝送では、その送電部と受電部に、やはり電力を扱えるパワーデバイスが必要に
 →高周波でも動作するパワーデバイスに限定
 →この部分にGaNを適用しようという研究
・その他にも、ドローンの産業的な利用の試み
 →千葉市は、東京湾臨海部の物流倉庫から幕張新都心内の集積所まで物を運ぶ構想の実証実験を開始

■GaNの殺菌システムで浄水を
・GaNは、水の殺菌によって、多くの人の飲み水を供給することにも一役
 →GaNと、その仲間、AlN(窒化アルミニウム)の混晶、AlGaN(窒化アルミニウム・ガリウム)を用いて、深紫外光のLED
  ※深紫外光…青色の光より波長が短く、目に見えない紫外光より、さらに波長が短い光
 →殺菌作用があり、水に当てると、水に潜む細菌やウィルスを不活性化、すなわち増殖しないようにできる
・それぞれの国における公共水道の品質や経済的な要因も関係する課題 
 →1つとして、深紫外光LEDによる殺菌システムが使えると思う

■LEDを使った植物工場を都市に
・GaNは農業のあり方を変える可能性も
 →植物の成長に効果的な波長があり、それに合わせたLEDを用いれば、効率良く植物を栽培できる
 →LEDを利用した植物工場で野菜を水耕栽培する試み

■広がる低温プラズマの可能性
・原子核と電子が高温の状態でバラバラに飛び回る状態…プラズマ
 →その温度を下げたものが低温プラズマ
  →医療での応用では低温プラズマやプラズマ活性溶液による選択的なガン細胞の破壊
  →農水産分野の応用では植物の成長促進効果についての研究
   →低温プラズマを生育時のイチゴの苗に照射すると、ガンや老化予防に効果がある果実中の抗酸化成分「アントシアニン」が増加
・植物工場や飲料水などの滅菌・殺菌に利用されるようになると、高効率で高電圧を発生する電源システムが必要に
 →ワイドバンドギャップ半導体のパワーデバイスが貢献できるのでは

■GaNがディスプレイを変える
・今後、GaNはディスプレイの進化にも一役
 →白色光とカラーフィルターの組み合わせをやめ、三原色のLEDを並べることで画素を構成する方式を用いる
 →さらに明るく綺麗で、高効率なディスプレイができるはず
・GaNは、窒化アルミニウム・ガリウム、そして窒化インジウム・ガリウムと構成元素を調整することで、紫外光から青色まで光を制御することができる
 →何百万ものトランジスタを一度に作り込む半導体集積化技術を使えば、低コストで作ることができる

■マイクロLEDディスプレイとは
・液晶ディスプレイの次に実用化されたのが有機ELディスプレイ
 →色フィルターなしで、画素そのものを発光させられる
 →バックライトを必要としない
・もう1つ期待を集めているのが、マイクロLEDディスプレイ
 →バックライトを用いず、赤、緑、青の三色は、LEDで作る
・近い将来、マイクロLEDから、いままでにない新しいサービスや産業が誕生するのではないか

■次世代の光電子融合システム
・次世代の光技術、量子ドットレーザー
 →nmという微細なサイズのレーザーを作ると、量子効果という物理現象が顕著に
・今後ますます重要になる解決すべき技術課題、データセンターの省電力化
 →光技術とシリコン半導体集積回路を融合した情報処理技術の研究開発
 →GaNを用いた光素子開発でも、ナノロッド(nanorod:形状がロッド状[棒状]のナノ微粒子)という高い効率でレーザーを発振させる素子の検討 
・若い人たちが、材料の性質やデバイスの機能に興味を持ち、その潜在能力を引き出す新技術を創出してくれることを期待

≪あとがき――ビル・ゲイツに憧れた研究者の夢≫

・イノベーションを興すためには、「その技術が世の中を変える」と、まず人々が認識する必要
・工学を目指す人間として研究開発を行う以上、その結果をビジネスにすることが必須
 →世の中の人々の役に立つ技術を製品にして世に送り出してこその研究である
・GaNという無限の可能性を秘めた素材には、大きなビジネスチャンスがある

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