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アップルの新製品発表直後の反応:新たな快適さの一方、迫力不足も

アップルから注目の新製品発表が行われている。スマートフォンは、昨年のiPhone 6およびiPhone 6 Plusから今回はiPhone 6sおよびiPhone 6S Plusと、大幅な変更は見込まれていなかったが、感圧センサによる「Force Touch」入力の魅力が早々取り上げられている。タブレットの「iPadプロ」は12.9インチに画面を拡大、細やかなペン入力が特に注目されている。「アップルTV」「アップルウオッチ」と新製品ラインアップへの今後に続く市場の反応、そして半導体での回路、デバイス技術の解析など、しばし注目する材料に一層暇なしである。

≪発表前後の見方の推移≫

9月9日の発表を控えて、今回はずっと広い会場での開催などアップルの意気込みが伝わる事前の見方となっている。

◇Apple TV: 8 Questions to Ask-Games won't bring 'iPhone moment' to Apple TV (9月7日付け EE Times)
→Apple(Cupertino, Calif.)のこの水曜のfall eventにて、Apple TVの改造版が披露されるという憶測が広がっている旨。"この新しいApple TVはこの9月eventでiPhone 6Sから人気をさらう"と予測している筋もある旨。

◇Beyond iPhone 6S: What To Expect At Apple's Sept. 9 Event (9月8日付け EE Times)
→Appleが、9月9日水曜、San Francisco, Calif.でのメディアeventにて、iPhones改版はじめ新しいハードウェア、ソフトウェアおよびサービスを投入する予定、該eventはBill Graham Civic Auditoriumで行われ、ここのところの製品打ち上げで使われたYerba Buena Center for the Arts theaterよりずっと大きな場所、該eventの重みについての同社の見方を反映していると見る筋がある旨。Appleは、2つのiPhoneモデル, iPhone 6SおよびiPhone 6S Plusを投入しようとしている旨。9to5Macによると、これらには12 MP cameras, 4K video, A9半導体, Force Touchディスプレイ, およびselfies用front-facingフラッシュが搭載されている旨。

そして発表当日、すぐさまの現地各紙の反応である。プロセッサはじめ性能の飛躍的な改善、そして「Force Touch」が取り上げられている。

◇Apple Unveils New Chips For Mobile-A9, A9X promise large performance improvements-Apple debuts faster mobile processors for new iPad, iPhones (9月9日付け EE Times)
→Appleが本日9日、San Franciscoダウンタウンの7,000人収容のBill Graham Civic Auditoriumにて、いくつかの機器を披露、新しいiPadおよびiPhoneは更新されたアーキテクチャーの新しいプロセッサ搭載の旨。
タブレットのiPad Proは、Appleの第3世代カスタム設計プロセッサ、64-ビットA9X搭載、発表ではA9Xは、昨年のA8Xの2倍のメモリバンド幅、"desktop級性能"に向けたMacbook Air 2内では8Xより1.8倍高速の旨。
新しいiPhone 6sおよびiPhone 6S Plusでの64-ビットA9プロセッサは、A8より70%高速、グラフィックス性能は90%高速になっている旨。

◇Apple unveils speedy A9 and A9X processors (9月9日付け Engadget)

◇Force field: Apple's pressure-based screens promise a world beyond cold glass (9月9日付け Reuters)

一方では、辛口の反応も以下の通り見られている。

◇Apple phone, tablet and TV fail to impress investors (9月9日付け Reuters)
→Appleの株価は、引けまでに1.9%安の$110.15、最近のこのような展開の経過を再現、また、重要なholiday seasonを前に同社の販売高を活性化できる変形力のある製品に欠けることを映し出している旨。

発表から1クッションおいたタイミングとなる我が国での表わされ方、以下の通りとなっている。

◇アップル、テレビ向けソフト市場に参入 (9月10日付け 日経 電子版)
→米アップルがテレビ向けソフト市場に参入、10月後半に発売するテレビ向け配信端末「アップルTV」の新モデルにゲーム機の機能も持たせ、ゲームやドラマなど、テレビの大画面に向いたソフトをそろえる旨。テレビ向けソフトの世界市場規模は動画だけでも30兆円以上とされる旨。高いブランド力を持つアップルがこの分野に狙いを定めたことで任天堂やソニー、米マイクロソフトなどのゲーム機メーカーの事業展開にも影響を与えそうな旨。

◇アップル、iPhone新モデル、大型iPadも (9月10日付け 日経 電子版)
→米アップルが9日、米サンフランシスコで新製品発表会を開き、大型化したタブレット「iPad」やスマートフォン「iPhone」、テレビ向けコンテンツ配信端末「アップルTV」の新モデルなどを発表した旨。以下の概要:
 「iPadプロ」    …現状の9.7インチから12.9インチに画面を拡大。繊細なペン入力が可能に。
 「iPhone6S」    …画面を押した圧力の違いを反映して操作できる機能「3Dタッチ」。背面カメラの画素数は5割増え、1200万に。
 「アップルTV」   …音声入力によるコンテンツの検索。リモコン身ぶり操作。
 「アップルウオッチ」…仏高級ブランド、エルメスの専用革バンド

◇iPhone6s・6sプラスを発表、25日発売 (9月10日付け 朝日新聞DIGITAL)
→米アップルが9日(日本時間10日未明)、サンフランシスコ市内で新製品の発表会を開き、新型のスマートフォン「iPhone6s」と「6sプラス」を発表、画面を軽く押すことでよく使う機能が表示され、ハイビジョンより高画質な4Kビデオの撮影も可能、従来の3色にローズゴールドが加わり、それぞれ4色展開の旨。日本を含む12カ国・地域で12日から予約を受け付け、発売は25日からの旨。

◇12.9インチ大型iPad、3年ぶり新アップルTV、アップル、米で発表会 (9月11日付け 日経産業)

これら新製品への市場の反応、そして中の半導体での回路、デバイス技術のあり様など、しばし注目する材料に暇なしである。


≪市場実態PickUp≫

【Samsungの業界初】

Samsungから業界初2点。まずは、NANDフラッシュメモリについて、256ギガビット、3次元構造48層、TLC(Triple Level Cell)と最先端の組み合わせの量産開始である。

◇「3次元48層」サムスン量産、NAND型フラッシュメモリ、容量2倍、用途拡大へ (9月7日付け 日経産業)
→韓国のサムスン電子が、記憶容量を256ギガビットと従来の2倍に高めたNAND型フラッシュメモリの量産をこのほど始めた旨。記憶素子を垂直方向に積み重ねた3次元構造の製品で、積層数をこれまでの32から48に増やした旨。48層は東芝も開発を発表しているが量産は世界初、メモリ容量あたりの面積やコストを減らし競争力を高める旨。ソウル南部にある京畿道華城工場と、中国陝西省にある西安工場で量産を始め、既存の生産ラインを改造することで設備投資は少額に抑えたとしている旨。1つの記憶素子(セル)に3ビットのデータを保存する「TLC」と呼ぶ技術を使った旨。

次に、20-nmプロセスに成る12ギガビットLPDDR4 DRAMsのこれも量産開始である。フラッシュは3次元化が進んで、これらビット数の対応イメージがパッとつかないところがある。

◇Samsung to mass produce industry's first 12Gb mobile DRAM-Samsung sets volume production of 12Gb mobile DRAMs (9月9日付け Yonhap News Agency (South Korea))
→Samsung Electronicsが今年後半、モバイル機器用の12-gigabit LPDDR4 DRAMsの量産を開始、該メモリ半導体は20-nmプロセスで作られる旨。

◇Samsung to mass produce industry's first 12Gb mobile DRAM (9月9日付け The Korea Herald (Seoul))

【AMDの新部門】

ここのところ見せていた重点化の流れに沿って、AMDが、グラフィックス半導体を切り分けて、Radeon Technologies Groupという部門を設立している。virtual realityおよびgaming技術への重点化を高める動きとしている。

◇AMD Creates Graphics-Focused Business Unit-New AMD unit to focus on graphics technology (9月9日付け eWeek)
→Advanced Micro Devices(AMD)が、Radeon Technologies Groupという部門を設立(Raja Koduri氏が部門長)、同社のvirtual realityおよびgaming技術への重点化を高める動き、と同社CEO、Lisa Su氏。

◇AMD splits out its graphics chips into the Radeon Technology Group (9月9日付け Fortune)

◇AMD creates graphics-focused Radeon Technologies Group, taps Raja Koduri for GPU czar-Radeon Technologies Group formed to step up graphics development (9月9日付け PCWorld)

◇AMD Forms Graphics Chip Business Group (9月10日付け EE Times)

【コラボロボット】

呼び名がこれでよいかどうかはあるが、要は、より効率的に、人間と怪我のないようにコラボして働くロボットへの注目が、以下の通り見られている。

◇10 Robots That Collaborate With Humans (9月6日付け EE Times/Slideshow)
→産業用ロボットは従来、high-volume製造の生産ラインスループット高速化に向けて素早く動いて重い負荷も扱える専用マシンであるが、より小型で変化する生産要求に適合するために速度よりflexibilityを必要とする製造operationsが多くなっている旨。人間とコラボするロボット10例、下記参照。
http://img.deusm.com/eetimes/2015/09/1327614/YuMi-Chess.jpg

◇Collaborative Robots Aim to Work Alongside Humans (9月9日付け EE Times)
→従来の産業用ロボットは人間がロボットの動きに偶然にも立ち入らないように人間から隔離されているが、"collaborativeロボット"と考えられる新興途上世代のロボットは異なるアプローチをとっている旨。偶然の危害の可能性なしに人間と作業空間を共有するよう設計されており、来るRobotic Industries Association(RIA)主催の2015 RIA International Collaborative Robots Workshop(10月15日:Pittsburgh, PA)にて技術&流れを徹底的に探究する旨。

【トヨタのAI出資】

トヨタ自動車による人工知能のR&Dへの出資が、以下の通り行われている。
都市の人口、機能など拡大・高度化、そして高齢化への対応に加えて、ここでもロボット視点が見られている。

◇Toyota Investing $50 Million In AI Development (9月8日付け EE Times)
→トヨタ自動車が、Massachusetts Institute of Technology(MIT)およびStanford Universityと連携、artificial intelligence(AI)のR&Dに5年にわたって$50 millionを出資する旨。該initiativeは、都市部拡大および高齢化の課題対応に向けてintelligent vehiclesおよび生活改善ロボットの開発に重点化する旨。

◇Toyota invests $50M in artificial intelligence study (9月10日付け EE Times India)

【米国主導性の確保】

半導体の世界では米国SIAから最先端技術の優位性確保がなんども繰り返されているが、Semiconductor Research Corporation(SRC)からはpost-silicon時代に向けたbenchmarkプログラムが打ち出されている。

◇Post-Silicon Tech Compared-SRC funds next-gen benchmarking-SRC sets benchmark program for post-silicon era (9月9日付け EE Times)
→Semiconductor Research Corporation(SRC)がすでにNanoelectronics Research Initiative(NRI)およびSemiconductor Technology Advanced Research Network(STARnet)を動かしており、post-silicon次世代技術を開発、IBM, Intel, Micron, およびTexas Instrumentsで共有している旨。このほどSRCが2-1/2年の活動を追加、NRIおよびSTARnet両方でのbenchmarksを合わせて拡張、代替アプローチすべての進展を測り、長短を比較する旨。

◇Semiconductor Research Corporation expands benchmarking research program (9月9日付け ELECTROIQ)

もう1つ、中国、ロシアを意識した防衛技術の先行性確保に向けて、Defense Advanced Research Projects Agency(DARPA)が産官学を結集した3日間のフォーラム&技術展示会を以下の通り開催している。

◇DARPA Enlists Civilians to Secure U.S. Tech Lead-"Wait What?" predicts future tech (9月10日付け EE Times)
→米Defense Advanced Research Projects Agency(DARPA)主催の"Wait, What? A Future Technology Forum"が、St. Louisにて3日間行われ、米国が技術において世界の他への先行を維持するよう産官学を結集の旨。米国国防長官、Ash Carter氏およびDARPA長官、Arati Prabhakar氏が、基調講演の旨。

◇IoT Lacks Tools, Says EDA Vet-Sangiovanni-Vincentelli gives DARPA a role (9月11日付け EE Times)
→米Defense Advanced Research Projects Agency(DARPA)主催のconferenceにて、Berkeley教授でEDA大手、CadenceおよびSynopsysのco-founder、Alberto Sangiovanni-Vincentelli氏。新興のnetworkedセンサ群とそれらが生み出すサービスを統合するのに、新しい設計ツールが必要とされる旨。

◇米が先進軍備の産学連携に力、技術展示会、猛追の中ロに対抗 (9月11日付け 日経)
→米国防総省がシリコンバレーなどの民間企業や大学と組んだ産学官連携の研究開発に力を入れ始めた旨。米国を猛追するロシアや中国に対抗するのが狙いで、9日からミズーリ州セントルイスで開いた同省主催の技術展示会では民間部門と連携したロボットや無人機(ドローン)などの先進的な成果発表が相次いだ旨。
特に軍や政府機関への侵入が相次ぐサイバー攻撃には、民間の協力抜きでは太刀打ちできない旨。民間の力を取り込み中ロに対抗するために国防総省が目を付けたのが、ITベンチャーが集積するシリコンバレーと、ハーバード大やマサチューセッツ工科大(MIT)などの研究拠点があるボストン。
シリコンバレーに事務所を開設し、投資するベンチャー企業の発掘や米軍将校の企業派遣を始めた旨。


≪グローバル雑学王−375≫

言わずと知れた世界を引っ張る唯一の超大国、アメリカを取り巻く国際関係について、

『地図で読む「国際関係」入門』
 (眞 淳平 著:ちくまプリマー新書 239) …2015年8月10日 初版第1刷発行

より同国内で抱える問題、そして世界各国・地域へのアメリカの浸透と軋轢を見ていく。アメリカを二分する対立軸として、富裕層と貧困層、「都会」と「田舎」、二色に分かれた選挙地図を確認するとともに、ヒスパニックなど急増する移民問題の改めてその深さである。ドイツはじめ欧州に押し寄せる中東、アフリカからの難民が深刻な問題となっている現時点、米欧先進諸国に共通するところ多々の状況を知らされている。


第2章 アメリカ ―――リーダーシップは継続するか

◆世界最大規模の経済力と軍事力
・アメリカは、文字通り圧倒的な影響力・強制力(パワー)を持つ唯一の超大国
・国内総生産(GDP)の2012年の規模、世界第2位の中国の2倍弱、第3位の日本の3倍弱
・軍事費は、第2位の中国から第10位のブラジルまでを合計した金額よりも巨額

◆巨額の財政赤字を抱える
・近年、アメリカの覇権的地位を脅かす要素がいくつも出現
 →財政赤字の急増
・国々の債務も、絶対額ではアメリカが最大
 →アメリカ以外で最多の総債務残高を抱えている国は日本
・アメリカは、中長期的に見て、財政赤字の影響を受け続けることに
 →近年の軍事費の削減は、そのひとつの現れ

◆深刻さを増す経済格差
・アメリカの未来を危うくするもう1つの大きな国内問題は、経済格差の急速な進行
 →上位10%の人々の所得(賃金と資本所得などの合計)は、アメリカの全国民の所得合計の5割に迫ろうとしている
・ほんの一部の富裕層が巨額の財産を保有する一方、その他大勢が貧困に苦しんでいる現状
 →アメリカ人の消費行動だけでなく、政治的な立場をも二分化へ

◆都会 vs. 田舎
・富裕層と貧困層という境界線に加え、さらに国を二分する対立軸
 →「都会」と「田舎」
・都市部の住民は、公民権運動や女性運動、性的マイノリティへの理解が高い傾向
 →ITを駆使、都会的なセンスの衣料品などを好みがち
・田舎の住民は、信仰心が篤く、思想的にはより強い保守的傾向
 →銃を所有、軍への支持率も高い水準を維持
・田舎では、故郷を出て行く若者たちが多数存在
 →白人の高齢者の割合が急増、保守化が一層進んでいる

◆宗教右派と政治的保守派
・近年、アメリカで勢力を伸ばしてきた宗教右派、政治的な保守派グループ
 →聖書の記述はすべて真実であると考える「福音派」を中心とする宗教保守派の総称
・政府の役割を極力最小化すべきという考え方
・田舎に住む白人高齢者、政治的保守層、宗教右派
 →一定の共通項でまとまり、アメリカの政治に大きな影響を与えている

◆二色に分かれた選挙地図
・2014年11月にアメリカで行われた「中間選挙」(共和党が勝利)での州知事の党派別勢力図
 →大都市も多いリベラルな沿海部の州などでは民主党
 →内陸部の保守的な州を中心に共和党
・経済格差の進行、都会と田舎の両極化、先鋭的な宗教的立場を取る勢力の伸張
 →政治的立場の二極化の進行という現象

◆独特な文化、風習、考え方を持つ移民の急増
・アメリカの状況をさらに複雑にしているのが、多数の移民の存在
 →2010年の数字、人口の約13%に当たる4000万人ほどの移民(生まれたときからアメリカの市民権を持っていない人々)
  …メキシコを中心とするラテンアメリカ系(ヒスパニック)が約53%、アジア系が約28%
・ヒスパニック系の人々は、2010年時点でアメリカ人の約16%、2060年には約30%に増える、という予測も

◆アメリカに挑戦する新興国
・国際関係においてもアメリカは、さまざまな難題に直面
 →1つに、新興国の挑戦。中でも中国とロシア。
・中国は、経済成長を上回るスピードで軍備を拡充
 →軍事予算も、10年、20年単位ではアメリカを追い越す可能性
・ロシアは、2014年3月、ウクライナ領であったクリミア半島を併合
 →ロシアの動向は、欧州の安全保障を危険にさらしかねないと、大きな懸念

◆出口の見えない中東問題
・中東問題も、アメリカにとって、効果的な解決策のなかなか見つからない難問
・アメリカは2003年3月、有志連合を組織、イラクに侵攻
 →最終的に米軍は、2011年12月に全部隊が撤収
 →撤退した後も続く宗派対立などによる国内の分裂
・2001年9月のアメリカ「同時多発テロ事件」の翌月から始まったアフガニスタンでの戦闘
・「イスラム国(IS)」のようなイスラム過激派武装勢力の伸張

◆世界中に広がる基地と同盟国
・アメリカは2001年9月の段階で、世界約200ヶ国のうち、153ヶ国に兵員を派遣
 →戦略的にも非常に重要な欧州と東アジアに多く
・世界のどこかで安全保障上の問題が起きれば、その地域の米軍と、ケースによっては近隣の同盟国軍が対処することに
・近年、中国やロシアなどの新興国が、軍事的にも増す存在感
 →しかし、ここ数十年ほどの間にアメリカを凌駕することは、なかなか難しいこと

◆次世代産業を生み出す力
・アメリカは、国力の源泉となる、次世代の産業を生み出すという点においても、卓越している
 →今日のIT産業の隆盛、その次の展開としての「人工知能」の開発と応用
・さまざまな各方面の技術を統合、新たな技術や商品、サービスなどを生み出す壮大な構想力
 →アメリカにかなう国は見当たらない

◆シェールガスの存在
・アメリカ国内各地で大量に発見されているシェールガス
 …地下2000〜3000mほどに存在する頁岩層に閉じ込められた天然ガス
 →アメリカは、エネルギーの輸入を減らし、逆にエネルギーの輸出国になる可能性も
・隣国であるカナダとメキシコにも、大量のシェールガスが存在
 →アメリカのエネルギー安全保障を、より有利に

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