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世界半導体販売高が23ヶ月連続前年比増、中国を初めて分けて表示

米国Semiconductor Industry Association(SIA)より月次世界半導体販売高データが発表され、今回はこの3月および1-3月の第一四半期について示されている。モバイル機器が引っ張る現下の市場基調のもと、3月で23ヶ月連続の前年同月比販売高増となり、第一四半期も前年同期比6.0%増加して、年間販売高のまたまた史上最高更新の期待を膨らませている。今回から市場地域区分で中国を正式に分けて表示しており、この3月は全体の28.3%を占めていてその大きさに改めて注目させられている。

≪3月の世界半導体販売高≫

米SIAからの今回の発表内容が、次の通りである。市場地域別のデータに中国が従来のAsia Pacificから分けて示してあり、中国以外をまとめてAsia Pacific/All Otherと表わされている。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○第一四半期半導体販売高が、前年同期比6%の増加−23ヶ月連続の前年同月比販売高増;Americas地域の3月販売高がすべての地域を引っ張って前年同月比14.2%増 …5月4日付け SIAプレスリリース

半導体製造&設計の米国のleadershipを代表するSemiconductor Industry Association(SIA)が本日、2015年第一四半期の世界半導体販売高が$83.1 billionに達して、2014年第一四半期に比べて6.0%の増加と発表した。2015年3月のグローバル販売高が$27.7 billionで、2014年3月の総計$26.1 billionを6.0%上回り、前月、2015年2月の総計を0.1%下回った。月次販売高の数値はすべてWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。

「マクロ経済の課題にも拘らず、第一四半期のグローバル半導体販売高は、半導体売上げの最高の年となった昨年の同期間を上回っている。」とSemiconductor Industry Association(SIA)のpresident & CEO、John Neuffer氏は言う。「Americas地域がすべての地域別市場を引っ張って6ヶ月連続の二けたの前年同月比の伸びを示し、DRAMおよびアナログ製品が引き続きグローバル販売高の伸びを大きく牽引している。」

地域別では、販売高の前月比でAsia Pacific/All Other(3.1%), Europe(2.7%)および今回から初めてこの販売高データで国・地域に分けて表わしているChina(1.0%)において増加している。Japan(-0.4%)およびAmericas(-6.9%)はともに、販売高が前月比で減少している。前年同月、2014年3月との比較では、Americas(14.2%), China(13.3%), そしてAsia Pacific/All Other(3.8%)では増えたが、Europe(-4.0%)およびJapan(-9.6%)では減っている。

                         【3ヶ月移動平均ベース】

========
市場地域
Mar 2014
Feb 2015
Mar 2015
前年同月比
前月比
Americas
5.08
6.23
5.80
14.2
-6.9
Europe
3.08
2.88
2.95
-4.0
2.7
Japan
2.81
2.55
2.54
-9.6
-0.4
China
6.91
7.75
7.83
13.3
1.0
Asia Pacific/All Other
8.27
8.33
8.59
3.8
3.1
$26.15 B
$27.74 B
$27.71 B
6.0 %
-0.1 %
--------------------------------------
市場地域
10-12月平均
1- 3月平均
change
Americas
6.73
5.80
-13.8
Europe
3.01
2.95
-1.7
Japan
2.80
2.54
-9.1
China
8.03
7.83
-2.5
Asia Pacific/All Other
8.57
8.59
0.2
$29.13 B
$27.71 B
-4.9 %
--------------------------------------

「議会ではTrade Promotion Authority(TPA)(貿易促進権限:[注]1990年代まではファスト・トラック権限[fast track negotiating authority、早期一括採決 方式]と呼ばれていたもの)という法制initiativeを検討しており、これは半導体分野そして米国経済全体の伸びの継続推進を支えるものである。」とNeuffer氏は続ける。「貿易自由化は米国半導体業界に肝要である。2014年に米国半導体メーカーの販売高総額が$173 billionとなって、グローバル市場の半分を越え、それら販売高の82%が米国以外の顧客に向けられている。TPAは貿易自由化の道を開き、議会はそれを敏速に制定すべきである。」

※3月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
http://www.semiconductors.org/clientuploads/GSR/March%202015%20GSR%20table%20and%20graph%20for%20press%20release.pdf
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この発表を受けて、各業界紙の反応、表わし方が以下の通りである。

◇First quarter semiconductor sales up 6% compared to last year (5月4日付け ELECTROIQ)

◇Global Semiconductor Sales Rise 6% in First Quarter-Driven by increases in the Americas and China, chip sales rise to $83.1 billion, industry association says (5月4日付け The Wall Street Journal)

◇Chip Market Growth Strong Q1 in US, China (5月5日付け EE Times)
→World Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationまとめのデータに基づくSemiconductor Industry Association(SIA)発。グローバル半導体市場は引き続き、欧州および日本市場が前年比で減少、米国および中国が二桁の伸びとなる状況となっている旨。

◇Global 1Q15 semiconductor sales rise 6%, says SIA (5月5日付け DIGITIMES)

世界の30%近くに達する中国の半導体市場というものを認識させられているが、纏わる現下の動きを取り出してみると、まず、中国が国家計画に盛り込んでいるDRAM自立化に対して台湾のDRAMメーカーから困難視する以下の内容である。

◇China unlikely to develop home-grown DRAM technology within five years, say Nanya and Inotera-China won't be a DRAM power for years, memory makers predict (5月4日付け DIGITIMES)
→中国のメモリ業界に踏み込む大望に反応、Inotera MemoriesおよびNanya Technologyがともに、中国が少なくとも5年以内に自分で作るDRAM技術を開発できそうにない、と思う旨。中国は技術licensingを通して専有技術に近づけるかもしれないが、ある程度の生産capacity規模の構築には依然ある期間を必要とする旨。ということで中国のメモリ業界に対するインパクトが感じられるのは、2-3年以降になる旨。DRAM市場はSamsung Electronics, SK HynixおよびMicron Technologyが席巻しており、これら3社は中国メーカーにそれぞれの先端技術をライセンス供与しそうにない旨。

中国のスマートフォン市場については、ベンダー別でトップを走る地元のXiaomiをAppleが急追する構図がこの第一四半期に見られている。

◇Apple iPhone captures 12% smartphone market share in China in 1Q15, says Strategy Analytics (5月4日付け DIGITIMES)
→Strategy Analytics発。2015年第一四半期の中国へのスマートフォン出荷が109.8 million台、前年同期の93.6 million台増。Xiaomiがトップベンダーを維持、Appleが急速に差を詰めている旨。
 Xiaomi 14.0 million台 シェア 12.8%
 Apple  13.5 million台 シェア 12.3%

一方、市場の飽和感が強まって先行き警戒の声も高まってきているが、モバイル機器用半導体についてQualcommが仕掛ける値下げの波紋が次の通りである。

◇China market: Prices for 4- and 8-core handset chips to fall (5月6日付け DIGITIMES)
→中国の業界筋発。8-core handset半導体の価格が2015年に$10以下に下がる一方、quad-core半導体の方は$5になる見込みの旨。Qualcommが仕掛ける価格戦争、ライバルのSpreadtrum Communicationsがこれに従って、MediaTekも第二四半期から値下げを決めている旨。

中国の半導体サプライヤについて、ファウンドリーでトップのSMICに続くShanghai Huali Microelectronics(HLMC)が、メモリ半導体の受注を獲得、新たなステップに立ち至っている。

◇Commentary: Huali Microelectronics sets new milestone for entering memory chip segment (5月7日付け DIGITIMES)
→中国・Shanghai Huahong Group傘下の12-インチウェーハファウンドリー、Shanghai Huali Microelectronics(HLMC)が、台湾のNORフラッシュメモリ半導体サプライヤ、Winbond Electronicsからファウンドリー受注獲得、1つのmilestoneに達している旨。1年前にHLMCはまた、28-nmプロセス共同開発でスマートフォンソリューション・ベンダー、MediaTekと協力合意調印、SMICに次いで28-nmノードの時流に乗れる中国で2番目のファウンドリーhouseとなっている旨。

一層のこと、このSIA発表の機会に中国市場の動静を注視していくことになっていく。


≪市場実態PickUp≫

【サムスンの世界最大半導体生産ライン】

サムスン電子が、韓国・京畿道の平沢(ピョンテク)産業団地で世界最大規模の半導体生産ライン建設に向けた起工式を行っている。朴槿恵(パク・クネ)大統領を迎え、半導体に賭ける意気込みが伝わる光景が見られている。

◇サムスン電子、世界最大の半導体生産ライン着工…15兆6000億ウォン投資 (5月7日付け 韓国・中央日報)
→サムスン電子が7日、京畿道(キョンギド)平沢(ピョンテク)産業団地で「平沢半導体団地起工式」を行い、世界最大規模の半導体生産ライン建設に向けて本格的に着手した旨。サムスンの平沢半導体団地は総敷地面積がサッカー場400個分に相当する289万m2に達し、サムスン電子はこのうち79万m2の敷地に第1段階として歴代最大規模の半導体生産ライン1基と関連インフラを建設、2017年までに合計15兆6000億ウォン(約1兆7113億円)を投資する計画、単一の半導体生産ライン投資では史上最大規模の旨。

◇Samsung to build biggest chip factory in Pyeongtaek (5月7日付け The Korea Times)

◇Samsung Breaks Ground on $14 Billion Fab-World's most expensive semi fab (5月8日付け EE Times)

【TSMCの売上げの伸び】

TSMCの4月売上げが発表され、昨年後半からのモバイル機器対応が引っ張る著しい伸びが続いている。4月そして1-4月累計の前年比の伸びが示す通りである。サムスンとの先端先陣争いにも引き続き注目となる。

◇TSMC reports revenue growth for April (5月8日付け DIGITIMES)
→TSMCの2015年4月連結net売上げが約NT$75.33 billion($2.45 billion)、前月比4.2%増、前年同月比21.7%増。1-4月累計がNT$297.36 billion、前年同期比41.5%増。TSMCは、2015年6月に台湾中部の12-インチウェーハ工場で新しいfabを起工、該fabは10-nmプロセス技術による半導体製造に向けて設計の旨。

【後半黒字化】

今年後半の黒字化を目指す2態様。まずは、インテルが懸案のモバイル事業についてプロセッサ出荷踏み上げによる黒字化を期待している。

◇Intel's recipe to make it in mobility-Intel hopes its mobile strategy is a game changer (5月4日付け ZDNet)
→Intelは昨年Mobile and Communications Groupでは特別の目的をもって赤字になったが、ここ12ヶ月の間に約46 million個のモバイルプロセッサを出荷、2014年に40 million個出荷という目標を勢いよく通り過ぎている旨。同社chief financial officer(CFO)、Stacey Smith氏は、今年さらに大きな清算が見込まれ、モバイル事業が後半に黒字になる期待の旨。

もう1つ、AMDは製品を絞って重点化、シェアを上げて黒字化を図ろうとしている。

◇Advanced Micro Devices Sharpens Focus to Target Bigger Market Share-Company will lose money through the first half of 2015, but return to profitability in the second half-AMD seeks more market share, profits with new product strategy (5月6日付け The Wall Street Journal)
→Advanced Micro Devices(AMD)のCEO、Lisa Su氏がWall Streetアナリストに対し、同社は製品戦略を改定しており、サーバ半導体およびcustomizedプロセッサに一層の重点化、2015年後半の黒字化を目指している旨。

【OmniVision買収】

以前から噂されていた米国のCMOSイメージセンサメーカー、OmniVisionを中国の投資家グループが買収する動きが、最終合意に入ったと以下の通りである。最近該分野の業界シェアを下げている同社の今後に注目である。

◇China investors near deal to acquire OmniVision (5月4日付け DIGITIMES)
→モバイル機器用CMOSイメージセンサ開発のOmniVision Technologies(Santa Clara, California)発。同社は、Hua Capital Management, CITIC Capital HoldingsおよびGoldStone Investmentなど中国の投資家グループによる買収の最終合意に入った旨。該合意協約のもと、OmniVisionの株主は$29.75/株 in cash, 総額約$1.9 billionを受ける旨。

◇Consortium buys US chip producer OmniVision-OmniVision to be acquired by investor group for $1.9B (5月5日付け China Daily (Beijing))
→Hua Capital Managementが、OmniVision Technologiesの$1.9 billion in cashでの買収に合意している中国投資家コンソーシアムを主導しており、該投資家グループにはCITIC Capital HoldingsおよびGoldStone Investmentが入っている旨。

【インテルの新High-Endプロセッサ】

IBMのPower8をも上回らんとする性能、電力でデータ解析、科学技術分野に威力を発揮するというXeon E7v3を、インテルがお披露目している。最大18コア、"Haswell"ベースの設計となっている。

◇Intel's High-End Xeon E7v3 Debuts -Intel is catching up to IBM Power8 (5月4日付け EE Times)
→Intel社(Santa Clara, Calif.)発。新しいIntel XeonプロセッサE7-8800/4800 v3製品ファミリー(Xeon E7v3)は、データanalytics向けに最高速のプロセッサであり、工学、科学などworkloadsについてもそんなに粗末ではない旨。最大18コアあるXeon E7v3は、性能を高める一方、電力を削減、主な競合、IBMのPower8より先んじる、とIntelのData Center Group、chief technology officer(CTO)のEdward Goldman氏。

◇Intel's 18-core Xeon chips tuned for machine learning, analytics-The Xeon E7 v3 chips are based on Haswell-Intel offers server chips for Big Data, machine learning (5月5日付け PCAdvisor.co.uk (U.K.)/IDG News Service)
→Intelが、サーバ用Xeon E7 v3 "Haswell"プロセッサを投入、Big Data analytics, データベース, enterprise resource計画システムおよびmachine learning応用向けの旨。最大18コアをもてる該半導体は、transactional synchronization拡張を特徴とし、メモリ半導体に蓄積されたデータに素早くアクセスできる旨。

【Nvidiaのmodem撤退】

高性能ゲームなどに事業重点化を図っているNvidiaが、来年までに3GおよびLong-Term Evolution(LTE) modem事業から撤退すると以下の通りである。

◇Nvidia to Wind Down Icera Modem Operations-Graphics chip maker shifts focus to gaming, automotive and cloud computing-Nvidia will exit modem devices by 2016 with Icera shutdown (5月5日付け The Wall Street Journal)
→Nvidiaが、来年までに3GおよびLong-Term Evolution(LTE) modem事業から撤退、Icera部門を買収して5年、該modemsがスマートフォンおよびタブレット市場のどちらでも牽引力を得られていない旨。

◇Nvidia's shift away from mobile devices cuts modem unit (5月5日付け PCWorld/IDG News Service)

◇Nvidia Exits LTE Modems (5月6日付け EE Times/Blog)
→統合modemをもつことはいくつかの応用で依然重要な差別化要因になるが、それをもたないことがNvidiaの他の応用での成功を不可能にすることはない旨。

続く業績発表でも、この再構築が次の通り織り込まれている。

◇Nvidia Sees Revenue Below Wall Street View, Boosts Dividend-Profit fell 2% as company expects to book $100 million to $125 million in restructuring charges-Nvidia posts disappointing results, sets restructuring charge (5月7日付け The Wall Street Journal)
→Nvidiaの4月26日締め第一四半期売上げが前年同期比4%増の$1.15 billion、net incomeは前年同期の$137 millionに対し$134 million。今四半期売上げは約$1.01 billionと予想、アナリスト評価平均を下回る旨。Nvidiaは、同社Icera modem半導体事業の売却あるいは閉鎖に関して最大$125 millionの再構築費用を計上する旨。

【Apple Watchの波紋】

まずは、ハードウェアコストの占める比率が今までのApple製品の中で最も低いとteardown解析の速報である。

◇Apple to Cash on Watch, Says IHS (5月5日付け EE Times)
→IHSおよび同社Teardown Mobile Handsets Intelligence Serviceによる評価速報。Apple Watchは、どのApple製品の流通価格と比べても最もハードウェアコストが低く、実際のハードウェアコストはmanufacturer's suggested retail price(MSRP)の4分の1を下回る旨。比較のため、IHSが調べている他のApple製品についてのハードウェアコスト対MSRP比評価は29%〜38%の範囲である旨。

◇New Apple Watch has lowest ratio of hardware costs to retail price, IHS teardown reveals (5月8日付け DIGITIMES)

立ち上がりの顧客対応にいろいろあれど、Appleの世界最善と言われるsupply chainの対応能力が謳われている。

◇How Apple Watch shows supply chain best practices (5月6日付け EE Times India)
→先週顧客がApple Watchesを待つ一方、Wall Street Journalは欠陥品がsupply chainのへまの原因と報じた旨。しかしながら、Appleのsupply chainはなんとか危機を乗り切った様相の旨。Appleは世界最善のsupply chainをもっているが、同社はBig Dataおよびcloud-ベースsupply chain analyticsのような新技術がsupply chainsのリスクを如何に減らせるかを強調している旨。

高級ブランドの時計業界も強力な異色新顔の登場で、早くも波乱の様相が見られている。

◇アップルウオッチで高級ブランド市場に参入 (5月6日付け 日経 電子版)
→景気回復を追い風に好調な売れ行きをみせる高級腕時計。そんな時計業界がいま警戒を強めているのが4月に発売された「アップルウオッチ」、スマートウオッチ(腕時計型端末)は既に複数出ているが、米アップルは一部百貨店などに販路をしぼり込む新たなブランディング戦略を展開している旨。大本命と言われたアップルウオッチの登場により、時計業界とIT業界の“手首争奪戦”に注目が集まる旨。


≪グローバル雑学王−357≫

戦国の世が外国人にはどう見えたのか、2回に分けた前半の今回は、宣教師、ザビエルの書簡などから、

『外国人がみた日本史』
 (河合 敦 著:ベスト新書 469) …2015年3月20日 初版第1刷発行

より辿っていく。織田信長から豊臣秀吉と、昨年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」での外国人が登場するいくつかの場面を思い起こしている。□以下の各アイテムについて、最初の◎以下に注目する記録の出典が示されている。


第二章 外国人がみた戦国時代―――武器をこよなく愛する日本人=2分の1=

【戦国時代の日本 概説】

・1455年、享徳の乱、関東地方は争乱状態
 1467年、応仁の乱、西日本で勃発
 →戦国時代へ突入
 →こんな時代、日本人ははじめてヨーロッパ人と交流
・鎌倉時代後期、元を訪れたベネチアのマルコ・ポーロが書いたとされる『東方見聞録』
 →日本を黄金の国ジパングと紹介、大航海時代を招く一つの遠因になったとも
・1543年、日本にもヨーロッパ(ポルトガル)人が来航
 →交易と植民地の獲得、キリスト教の布教が目的
・織田信長は、大量に鉄砲を所持、天下平定を進め、同時にキリスト教の布教を積極的に認めた
・豊臣秀吉は、南蛮貿易(ヨーロッパ人との交易)には積極的、キリスト教には警戒感
・戦国日本は、銀の産出大国
 →世界の産出量の3分の1が日本産の銀だったと推定
 →大国、明の貨幣経済を支えていた
・日本を統一した豊臣秀吉は、海外への進出を意図
 →1592年、15万の大軍を明へ派遣、文禄の役の始まり
 →その後再び、大軍を朝鮮半島へ上陸、慶長の役
 →戦いのおり多数の朝鮮人陶工が戦国大名に拉致
  →有田焼、薩摩焼、萩焼などの特産品として発展

□武士の名誉心
◎1549年に日本にはじめてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエル(Francisco de Xavier)が、同年11月5日にインドのゴアにいるイエズス会(Societas Iesu)の会友宛てに出した書簡
・日本に武士という支配階級、どんなに貧しくても庶民から高い尊敬を受けていることに驚き
 →ヨーロッパでは、長年の戦争によって貴族や騎士階級は没落
・「それは、武士が名誉心を失わないからだ」そうザビエルは理解
・江戸中期までは、武士はまだザビエル時代の性向
 →江戸時代後期になると、高潔な倫理観は武士から失われていき、身分制度は明治維新前に崩れていた

□日本人にとっての武器
◎前掲、ザビエルの書簡
・日本人が人を殺傷する武器を大切にしていることに驚き
 →戦国の世が百年近くも続くと、人の気持ちも荒々しくなり、武器は日本人にとって手放せない大切な道具に

□外国人の織田信長観
◎宣教師、ルイス・フロイス(Luis Frois)の織田信長についての観察記録
・戦術にきわめて老練、非常に性急、ほとんど家臣の忠言に従わず、一同から極めて畏怖される
 →まさに我々のもつ信長のイメージ
・信長を本能寺で倒した明智光秀についても記述
 →術策と表面だけの繕いにより、あまり謀略に精通していない信長を完全に惑わせる

□宣教師がみた仏教の堕落
◎前掲、ザビエルの書簡
・ザビエルが日本を去った20年後、織田信長が大軍で比叡山を包囲、徹底的な焼打ち
 →僧侶だけでなく美女や小童が大勢捕縛
  …僧侶の愛人や子供であったのはほぼ間違いない
 →こうした仏教界の実態はザビエルにとっては堕落としか
・宗派についても、それが違うと激しく争うヨーロッパ人と異なり、かなり日本の庶民はいい加減
 →現代の日本人にもつながっている性向

□流行に乗りやすい国民性
◎朝鮮出兵で藤堂高虎軍の捕虜となった朝鮮の朱子学者、姜(きょうこう:カン・ハン:Gang Hang)の日本での見聞記、『看羊録』
・日本人が、尊び誉れとすることについては、よく調べもしないでひたすらそれに従う傾向
 →世間の評価を盲信して追従する傾向が日本人には多分に

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