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熱を帯びるIoT/wearable市場に向けた多種多彩なアプローチ

昨年末から一気に活況の度合いを上げているInternet of Things(IoT)およびwearable electronicsの熱気が、今年に入っても続くとともに、いろいろな切り口での一層具体的なアプローチが世界の方々から噴出している様相がある。IoTが進化した新たなインターネットのイノベーション、Internet of Everything(IoE)という表し方の打ち上げも見られて、どこまでどのように進展していくか、大きな注目である。Apple Watchの発表に向けた敏感な市場の期待、反応が、1つに物語るところとなっている。

≪いろいろな切り口≫

MEMS業界が、輪を広げてIoT/wearableへの取り組みである。

◇MEMS Group Targets IoT-Industry group exec discusses sensor future-MEMS makers tout sensor fusion for IoT, wearables (1月19日付け EE Times)
→MEMS Industry Group(MIG)などのmicroelectromechanical system(MEMS)デバイスメーカーが、連携してAccelerated Innovation Communityを結成、Internet of Things(IoT)応用およびwearable electronicsに向けたopen-sourceアルゴリズムを開発する旨。「センサfusionにより、non-MEMSセンサがMEMSセンサとインタフェースで連結するopportunityがさらに得られる」(MIG Executive Director、Karen Lightman氏)旨。

新年早々のInternational CESが端的に示すIoT用半導体に向けた業界模様が、次の通りである。

◇Internet of Things frenzy drives chipmaker land grab-Chipmakers are eager to stake a claim in the new market that promises to make dumb things smart by connecting to the Internet.-Connected devices inspire frenzy among chip vendors (1月19日付け CNET)
→先の今月International CES exhibitionが証明しているように、IntelおよびQualcommなどInternet of Things(IoT)半導体市場で成功を収めようと競争に入っていく半導体サプライヤが増えている旨。

低電力microcontroller(MCU)の極地到達に向けて、sub-thresholdトランジスタ動作によるアプローチが見られている。

◇Ambiq Micro has made a chip that consumes 10 times less energy-Startup unveils energy-efficient chip for wearables (1月19日付け GigaOm)
→Ambiq Micro(Austin, Texas)が、wearable electronics用に意図した低電力半導体、Apollo microcontroller(MCU)を投入、該技術は、元々University of Michiganのresearchersが作り出し、該半導体を製造するファウンドリー、TSMCとの協働で開発された旨。

◇Sub-threshold operation for lowest MCU power (1月20日付け Electronics Weekly (U.K.))
→sub-thresholdトランジスタにより、32-ビットARM Corex-M4F microcontroller(MCU)が、35μA/MHz動作が可能になる(‘off’あるいはpartially ‘on’のいずれかの状態。fully onはない。)旨。
University of Michiganのスピンアウト、Ambiq Microが発表した該製品は、同大で発明した技術を使用、ファウンドリー大手、TSMCとのコラボで開発の旨。

設計業界からは、IoT応用製品に向けてcompiled code analysisの必要性が謳われている。

◇Comment: Compiled code analysis is a must for designers -Viewpoint: Designers must use compiled code analysis (1月19日付け Electronics Weekly (U.K.))
→IAR SystemsのCEO、Stefan Skarin氏。compiled code analysisが、Internet of Things(IoT)などの応用向け製品の設計に必要となっている旨。code analysis市場は、embedded業界だけでなく伸びている旨。

IoTに向けたネットワーク構築に向けても、いくつかの陣営がstarterの鎬を削っており、3月始めの恒例、Mobile World Congressでもそれぞれの進展ぶりが注目されるところである。

◇IoT Carriers Sought by Semtech-Semtech seeks carriers to join its IoT initiative (1月20日付け EE Times)
→Semtech(Camarillo, California)が、来るMobile World Congress(2015年3月2-5日:Barcelona)に、Internet of Things(IoT)向け900-MHz wide-areaネットワークに取り組む同社LoRa Allianceに参画する1つ以上の新しいcarriersとともに望む期待の旨。ライバルのSigfoxは、米国での900-MHzネットワーク構築に向けて資金を調達しており、該Weightless SIGは、オープン標準に向けてサポーターを呼び集めようとしている旨。
そして、802.11ah標準の支援者は巨大なWiFi ecosystemが大きな役割を果たすと見ている旨。

◇IoT Hears Two Cellular Calls-LTE MTC vies with 2.5G upgrade (1月23日付け EE Times)
→準備中の2GおよびLTE標準versionsは、Internet of Things(IoT)に向けてcellular linksの低コスト化、低電力化版を約束するが、完了するのは2016年以降であり、一握りの独自のもの、主に900-MHzアプローチに門戸が開かれている旨。

世界初というIoT向けApp Storeが、次の通り打ち上げられている。

◇Drones and Wearables App Store Launches-Ubuntu Shrinks Linux for Smart Wearables (1月20日付け EE Times)
→Ubuntu Linuxのメーカー、Canonical Ltd.(Douglas, Isle of Man)が本日、世界初のInternet of Things(IoT)向けApp Storeを発表、同社はすでにUbuntu operating system(OS)搭載computers向けapp storeはもっているが、この新しいIoT App Storeはgraphic user interface(GUI)をもたない機器向けとなる旨。無人飛行機(drone)およびロボットが、CanonicalのIoT App Storeの最初の標的の旨。

IoTについても民生用、産業用という区分が定着しそうな雰囲気も感じるが、そのindustrial IoTに向けたアプローチの一端である。

◇B&B Bringing Legacy Systems into Industrial IoT (1月21日付け EE Times)
→産業効率の改善が手堅いビジネスのあるInternet of Things(IoT)の1つの応用、このindustrial IoT(IIoT)市場に向けて多くが新しい取り組みで臨む中、M2M(machine to machine)通信メーカー、B&B Electronics(Ottawa, IL)は異なるアプローチ、legacy産業用機器のIIoTへの持ち込みを目指している旨。

製造材料分野では、flexible回路基板に向けた連携が次の通りである。

◇Thinfilm teams with Xerox so it can print a billion chips a year for the Internet of Things-Thinfilm, Xerox partner for printing connected-device chips (1月21日付け VentureBeat)
→ThinfilmとXeroxが、Thinfilmのprinted electronics技術を用いてInternet of Things(IoT)応用向け半導体の量産でコラボしており、Xeroxとの協働によりThinfilmは、plasticあるいは紙などflexible基板上での"roll-to-roll"製造が行える旨。

AMS(オーストリア)は、ホームIoTの中核としてのスマート照明に向けた製品を発表している。

◇Spectrometer Lights Up IoT, Smartly-Spectrometer brings intelligence to lighting with connected devices (1月22日付け EE Times)
→アナログ, MEMS, およびセンサのベンダー、AMSが、スマート照明management用integrated spectrometer、AS721xを発表、同社は、スマート照明が家庭でのInternet of Things(IoT)センターになるとしている旨。

またまたInternational CESであるが、smartwatchについての概況が以下の通り。Apple Watchの動向に市場の目が大きく向いているところがある。

◇Digitimes Research: CES 2105 highlights new developments of parts and components for smartwatches (1月22日付け DIGITIMES)
→Digitimes Research発。最近のCES 2015にて、smartwatchベンダーが、市場の反応をテストするために、新しいprototypesおよび新たに開発したpartsおよびcomponents、主にディスプレイ、watchbandsおよびセンサを展示していた旨。

台湾のUMCは、IoT/wearable対応に向けてembeddedフラッシュメモリIPの拡充を行っている。

◇Cypress licenses 40nm embedded flash IP to UMC (1月23日付け DIGITIMES)
→UMCが、40-nmプロセス技術nodeについてCypress SemiconductorのSONOS(silicon-oxide-nitride-oxide-silicon) embeddedフラッシュメモリintellectual property(IP)のライセンス供与を受ける旨。該技術は主に、Internet of Things(IoT)応用, wearables, microcontrollers(MCUs)およびlogic-dominated製品で用いられる旨。両社の間でここ3年で3回目のSONOS技術コラボとなり、2013年に65-nm技術認定、2014年に55-nm技術の供与を受けた経緯の旨。


≪市場実態PickUp≫

【中国の半導体業界投資】

中国の自国半導体業界への$20 billion振興投資計画が、台湾の半導体メーカーに利益を与えるとか、また、その5ヶ年計画のインパクトおよびアプローチが改めて、以下の通りレビューされている。

◇China could benefit chip industry: UBS-UBS: China's chip plan is good for Taiwanese companies (1月17日付け The Taipei Times (Taiwan))
→UBS AG発。自国の半導体業界に$19 billion以上投資する中国の計画は、台湾の半導体メーカーにとってプラスの影響がある旨。北京の産業政策および中国の相当に大きいスマートフォン市場に支えられて一層活発になる中国の半導体業界から、台湾の半導体メーカーが利益を得る可能性の旨。

◇Will new policy in China trigger big changes? (1月21日付け ELECTROIQ)
→2014年6月、中国の国務院が、同国内の半導体業界を支援する“National Guideline for the Development and Promotion of the IC Industry”を発行、該文書は、開発の目標、アプローチおよび対策を扱っている旨。意欲的な開発目標および国家IC業界投資ファンドに向けたかなりの大きさの支援から、半導体業界に力強く響くとともに、グローバルな注目を引きつけている旨。以下のポイント概要:
 What's new?
 (1) The Ambitious Development Target
  中国IC業界の2015年売上げがRMB350 billion、2020年まで20%以上のCAGRを維持。言い換えれば、2020年の売上げが$143 billionに達すると見ており、2013年の$40.5 billionから3.5倍に。
 (2) National IC Industry Investment Fund Establishment
  業界支援の仕方が以前の政策とは著しく変わっており、こんどは市場志向のアプローチを採用、業界の発展を支援する国家IC業界投資ファンドを通して遂行される。

【ワイヤレス給電関係】

部屋の天井に取りつけた機器から光を当てて、机の上のスマホを充電するという以下の考え方である。

◇Microsoft Research's AutoCharge can automatically charge smartphones with light beams-Microsoft develops light-based wireless charger prototype (1月19日付け VentureBeat)
→中国のMicrosoftのresearchersが天井据えつけ機器prototypeを製作、AutoChargeと呼ぶシステムを通してワイヤレスに机の上のスマートフォンを充電可能、光線を用いてhandsetsにBluetoothにより、あるいは電話のLEDに電力を与える旨。

Apple Watchの発表が、今年のワイヤレス給電市場規模を30倍以上に高めると、敏感な以下の反応、動きが見られている。

◇Apple Watch spurs rapid growth of market for wireless charging in wearable technology in 2015 (1月20日付け ELECTROIQ)
→IHS Technology発。Apple Watchの到来が推進、wearable応用のワイヤレス電源および給電のグローバル市場が、2014年に対して今年莫大な3,000%の拡大を得る見込み、wearable応用のワイヤレス電源受送信機出荷からの今年のグローバル売上げが、昨年の$15 millionほどから$480 million以上に急増すると見る旨。2019年までに$1 billion超の売上げを生み出す旨。

◇Local firms to benefit from wireless charging boom-Taiwanese suppliers see wireless-charging gold (1月20日付け The Taipei Times (Taiwan)/CNA)
→Apple iWatchの来るリリースが引っ張って、Generalplus Technology, MediaTekなど台湾のIC設計会社が、ワイヤレス給電製品にやってくる活況にあやかろうと備えている。IHSは、wearable gadgetsのワイヤレス給電市場が2014年の$15 millionから2015年には$480 millionになると予測している旨。

【2014年半導体buyers】

2014年の半導体購入額のメーカー別ランキングが発表され、1位のSamsungと2位のAppleで全体$339.9 billionの17%を占める一方、2013年からの伸び率ではLenovo、Huaweiの中国勢が目立つ内容である。

◇Samsung and Apple Continue to Lead as Top Global Semiconductor Customers in 2014, According to Gartner-Samsung and Apple Together Consumed 17 Percent of Total Semiconductor Demand in 2014 (1月21日付け Gartner)
→Gartner社発。2014年の半導体buyersのトップは依然Samsung ElectronicsおよびAppleであり、両社合わせて17%を占め、合わせた金額では$57.9 billion、2013年から$3.9 billionの増加の旨。データ内容、次の通り:

《2014年半導体設計TAMによるトップ10メーカー速報》(金額:USB$)

2013
2014
メーカー
2013
2014
2013-2014
2014
順位
順位
金額
金額
Growth(%)
シェア(%)
11Samsung Electronics
30.6
32.1
5.1
9.4
22Apple
23.5
25.8
9.8
7.6
33HP
13.7
14.7
7.1
4.3
44Lenovo
9.5
12.8
33.9
3.8
55Dell
9.1
10.3
13.2
3.0
66Sony
7.7
7.4
-2.8
2.2
97Huawei
4.9
6.0
21.6
1.8
78Cisco Systems
5.6
5.8
3.1
1.7
109LG Electronics
4.7
5.5
15.9
1.6
810Toshiba
5.5
5.3
-4.0
1.5
その他
200.2
214.2
7.0
63.0
[全体]
315.0
339.9
7.9
100.0

[Source: Gartner (January 2015)]

◇Samsung and Apple remain top semiconductor customers, says Gartner (1月23日付け DIGITIMES)

【Qualcommの過熱問題】

Qualcommの新プロセッサ、Snapdragon 810の発熱問題が取り上げられているが、Samsungが自前品に置き換える動きの一方で、LG Electronicsではこの問題は出ていないという見解になっている。

◇Samsung Drops Qualcomm Chip From Next Galaxy Smartphone-Samsung may sub own chips into future Galaxy S phones (1月21日付け Bloomberg Businessweek)
→Qualcomm半導体の発熱の問題から、Samsung Electronicsが、今後のGalaxy Sスマートフォンで"QualcommのSnapdragon半導体の新バージョン"、810について自前のプロセッサに置き換える可能性の旨。

◇LG Electronics says no overheating issue with new Qualcomm processor-LG's tests show no overheating in Qualcomm 810 chip (1月22日付け Reuters)
→LG Electronicsが木曜22日、同社のテストではQualcommの新しいSnapdragon 810プロセッサでの過熱問題が出ていない旨。
Samsung Electronicsは、次期Galaxy Sスマートフォンで自前の半導体に置き換える用意の旨。

【2015年技術トレンド】

半導体製造装置および材料メーカーが本年に期待する技術の流れとして、以下の通り表わされている。三次元のデバイスおよび実装、プロセスの高難度化、そしてビッグデータ時代到来への注目となっている。

◇2015 outlook: Tech trends and drivers (1月20日付け ELECTROIQ)
→業界エキスパートの2015年に期待するものの見方について。3Dデバイスおよび3D integration, プロセスcomplexity増大および“big data”などがホットなテーマの旨。以下の内容:
 Entering the 3D era (Applied Materials)
 Increasing process complexity and opportunities for innovation (KLA-Tencor Corporation)
 Controlling manufacturing variability key to success at 10nm (Lam Research Corporation)
 2015: The year 3D-IC integration finally comes of age (EV Group)
  2015: Curvilinear Shapes Are Coming (D2S)
 Data integration and advanced packaging driving growth in 2015 (Rudolph Technologies, Inc.)
 Process Data - From Famine to Feast (FEI)
 Diversification of processes, materials will drive integration and customization in sub-fab (Edwards)


≪グローバル雑学王−342≫

平成元年生まれの著者が、映像授業で世界の後進地域の教育の質を上げるという大変な志をもって起業に挑んでいるプロセスを、

『ゆとり世代の愛国心 −世界に出て、日本の奇跡が見えてきた』
  (税所 篤快[さいしょ あつよし] 著:PHP新書 941) …2014年9月1日 第一版第一刷発行

より読み進めてきているが、今回は我々大方は訪れていない世界各地に著者が踏み出してみて分かった日本に対する好印象が示されている。それぞれの地で、我が国の先人が営々と築いたイメージが強く認められる一方、実際に踏み出し、踏み込んでからでないとあれこれ他国の評価はできないと警鐘を発している。


第5章 日本はたしかに世界から尊敬されている

◇日本人そのものが信頼されている
・アジア、中東、アフリカ、東ヨーロッパで移動するあいだ、日本人だと答えてネガティブな反応が返ってきたこと
 →6年にわたるプロジェクト生活で、ただの一度もない
・「ベンガルの賢人」とも呼ばれるバングラデシュ工科大学教授、モザム・フセイン先生
 →1960年、国費留学生として来日、東京大で博士号
・フセイン先生曰く、日本人への世界各地での称賛、メイド・イン・ジャパン製品のイメージが大きく寄与
 →ビジネスのパートナーとして、日本人は絶大な信頼
・日本人の好印象
 →現地で仕事をともにしてきた日本の諸先輩方の尽力によって、具体的に創造されるもの
 →日本人にとっては当たり前の「ポライトネス」(礼儀正しさ、丁寧さ)が大きな評価に

◇尊敬の下地をつくったのは「団塊の世代」?
・フセイン先生曰く、日本の戦後の底辺の状況から、ここまで飛躍的にイメージアップを果たしたカギ
 →1960年代から1980年代の官僚やビジネスマンたちの影響が大
・なんと「団塊の世代」(1940年代後半生まれ)が大半
 →平成生まれのことを「内向きだ」「覇気がない」とボロクソに批判している世代
・僕(著者)たち平成生まれは、先人たちが積み上げた日本人というブランドに下駄を履かせてもらっている
・フセイン先生曰く、『団塊の世代』の彼らは日本をよくすることで精一杯だった
 →(平成生まれの)あなたたちは違う。世界が舞台。

◇「Pray for Japan」で集まった10万円
・2011年3月11日、東日本大震災の一報はバングラデシュにもすぐに
 →翌々日の3月13日、ダッカ大学で「Pray for Japan」キャンペーンを開始
 →バングラデシュの人たちの温かい気持ちがこもった募金、かけがえのない10万円
 →「バングラデシュは独立のときから、日本の世話になりっぱなし。こんどは返す番」
・世界中の国々から寄せられた義捐金とお見舞いの言葉
 →日本人が各国で一つひとつ積み上げてきた信頼の証左なのでは

◇世界の果てで戦う日本人
・多くの発展途上国に中国人ビジネスマンが進出
 →アフリカ・ルワンダの山奥で見かける、中国国旗を掲げた工事会社のプレハブ小屋
・ところが、カネにならなそうな場所、命の危険にさらされそうな場所には中国人の姿はない
 →驚くべきことに、日本人はちゃんといる
・イスラエルによる経済封鎖
 →その状況下で働く日本人が存在している
 →UNRWAのガザ地区本部に勤める大澤小枝さんはその一人
  →アラビア語にも堪能、パレスチナ人の現地スタッフの信頼

◇空港で食べた焼肉御膳の味
・帰国するたびに決まって訪れる羽田空港の展望デッキ
 →バングラカレーを1ヶ月食べ続けたあと、羽田空港の「焼肉チャンピオン」で食べた焼肉御膳の味、生涯忘れることはない
・海外でのプロジェクトは緊張続き
 →だれを信用したらいいのかわからない
 →現地の政治情勢に翻弄されることも
 →日本に帰ってくると、安心感に身体全体が包まれる

◇修学旅行はぜひ発展途上国へ
 ・世界でいろいろな愛国心の高揚政策
 →バングラデシュでは、すべての学校に建国の父、ムジプル・ラーマンと現首相、シェイク・ハシナの写真
・自分(著者)にはある過激なアイデア
 →高校生の修学旅行の行き先を発展途上国にしたら?
 →大学生が長期休暇中に、必ず一度は途上国での体験教育をするように必修単位に設定するのは?
・アメリカ?、オーストラリア?、いつでもだれでも行ける
 →高校生たちが自力で行けないところに導くべき
・強烈なリアル体験が教育現場に付与されれば、日本への愛国心など自然に湧いてくると思う
 →感じるであろう「日本への慕情」は、原体験として心に深く刻み込まれるはず
・学校教育現場でのリスク管理
 →上記提言が容易な話ではないとは思う

◇中国によるアフリカ進出のための陽動作戦?
・最近感じる、「自分は日本が好きだ」と言える雰囲気
 →さまざまな要因
  →民主党の体たらくな状況 →「もうリベラル勢力はたくさんだ」という機運
  →中国の拡張志向 →強まっている「国」を重視する姿勢
・(著者には)中国の壮大な「陽動作戦に思えてならない」
 →中国はアフリカを人道援助の対象ではなく、「ビジネスパートナー」と公言
 →中国のアフリカ侵食戦略は徹底
・国に閉じこもってお題目を唱えているだけでは、国の本当の姿はわからない
 →よくも悪くも実際に一歩を踏み出すこと
 →今後のグローバル社会では求められること

◇善悪二元論の限界
・つい最近、日本人と中国人、韓国人のボーダーについて感じること
 →こんな近い距離でいがみあっている
 →その外側の世界ではけっこうどうでもいい争いに見えてくる
・ひと口に中国人、韓国人といっても、一概に悪いと決めつけることはとてもできない
 →日本から一歩も出たことがない人に「愛国」という言葉の本当の意味がわかるのか?

◇日本人はなぜ挑戦できないのか?
・最後に、誤解を覚悟でささやかながら注文
 →海外と日本のいちばんの違いは、挑戦することに対する態度
・子供のころに(著者たちが)見た大人たちは、みな一様に疲れた顔
 →とくに満員電車に漂う負のオーラ
 →この姿が日本全体の空気を停滞させているのかも
・従来の横並び構造を脱し、チャレンジを推奨する社会へ、敗者復活を許す社会へ
 →日本が脱皮していけば、日本の国際的な存在感はさらに高まるのでは?
  →世界の現場を歩いてきた実感

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