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最高更新に向かう世界半導体販売高、月次塗りかえ、累計10.4%増

米Semiconductor Industry Association(SIA)から定例の月次世界半導体販売高データが発表され、今回はこの7月についてである。3ヶ月移動平均で表わされているが、7月販売高は$28.1 billionと、史上最高の月次販売高を記録している。新興経済圏でまだまだ急速に伸びるモバイル機器をはじめとして、幅広い応用分野が拡がっていることは、半導体製品カテゴリー全部にわたって販売高が増えていることが裏づけている。今年の累計も昨年同期を10.4%上回り、従来の最高である昨年を大きく越える勢いとなっている。

≪7月の世界半導体販売高≫

米SIAからの今回の発表内容は、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○グローバル半導体市場、7月も広範囲に一貫した伸び−グローバル販売高は前年同月比9.9%増;すべての地域および製品カテゴリーにわたって前月比増加 …9月2日付け SIAプレスリリース

半導体製造&設計の米国のleadershipを代表するSemiconductor Industry Association(SIA)が本日発表、2014年7月の世界半導体販売高が$28.1 billionに達し、業界史上最高の月次販売高総計となり、前年同月、2013年7月の$25.5 billionから9.9%増となっている。2014年7月のグローバル販売高は、前月、2014年6月の$27.4 billionを2.4%上回った。地域別では、Americasの販売高が昨年7月から8.1%増加、欧州は2010年10月以降最も力強い前年同月比の伸び(14.9%)となった。月次販売高の数値はすべてWSTSのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。

「7月のグローバル半導体業界は史上最高の月次販売高を示し、依然記録更新の2014年に向けた軌道にある。」とSemiconductor Industry Association(SIA)のpresident & CEO、Brian Toohey氏は言う。「すべての地域が3ヶ月連続で前月比および前年同月比ともに増加、これは4年以上ぶりのこととなる。7月の販売高は半導体製品カテゴリー全部にわたって増えており、この市場の広範で一貫した力強さを表わしている。」

地域別には、前年同月比でEuropeが14.9%, Asia Pacificが11.2%, Americasが8.1%およびJapanが2%、とそれぞれ増加している。販売高前月比では、Americasが3%, Europeが2.9%, Asia Pacificが2.3%, およびJapanが2%、とそれぞれ増加した。

                                  【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Jul 2013
Jun 2014
Jul 2014
前年同月比
前月比
========
Americas
5.02
5.27
5.43
8.1
3.0
Europe
2.85
3.18
3.27
14.9
2.9
Japan
2.93
2.94
2.99
2.0
2.0
Asia Pacific
14.73
16.02
16.38
11.2
2.3
(うち中国)
(7.51)
(7.73)
(9.3)
(3.0)
$25.53 B
$27.40 B
$28.07 B
9.9 %
2.4 %

--------------------------------------
市場地域
2- 4月平均
5- 7月平均
change
Americas
5.00
5.43
8.6
Europe
3.06
3.27
6.9
Japan
2.84
2.99
5.3
Asia Pacific
15.43
16.38
6.1
$26.34 B
$28.07 B
6.6 %

--------------------------------------

※7月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
http://www.semiconductors.org/clientuploads/GSR/July%202014%20GSR%20table%20and%20graph%20for%20press%20release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

今年に入ってからの累計、1-7月販売高総計の伸びが、地域別に次のように表わされている。中国の伸びに改めて注目している。

    市場地域 YTD growth
    ============================
    Americas 11.3%
     Europe 10.6%
    Japan 2.9%
    Asia Pacific 11.5%
     (うち中国)  (20.6%)
    計 10.4%

上記SIA発表に関連する内容を示すと、まず、同じSIAから今年前半をまとめてのレビューであるが、記録更新に向かうデータ内容が確認されている。

◇Semiconductor Market Setting Sales Records through the First Half of 2014 (8月29日付け SIA BLOG)
→SIAの今月始めの発表にある通り、2014年第二四半期の世界半導体販売高は$82.7 billionに達し、業界史上最高の第二四半期販売高となっている旨。実際、2014年6月データリリースでは他にも"史上最高"があり、最高月次販売高そして最高上半期販売高がある旨。下半期の販売高がこのペースを保つと仮定するのは早すぎるが、グローバル半導体業界は確かに記録更新の年に向かう位置づけにある旨。

上記7月販売高について、欧州地域の前年同月比の伸びが強調されている。
  
◇Europe leads world in chip market growth (9月2日付け EE Times Europe)

SIAのお膝元、米国では、半導体業界の輸出への貢献はじめその重みについて議会へのアピールが続けられており、米国地域の今まで続く好調な伸びがここでも前面に打ち出されている。一方で、米国製半導体自体の売上げの低調さも示されている。   

◇Semiconductor and circuit manufacturing: one of the top export industries in the United States (9月2日付け ELECTROIQ)
→Semiconductor and Circuit Manufacturing業界は米国の輸出トップ産業の1つであり、Semiconductor Industry Association(SIA)によると、アメリカ人250,000人にjobsを間接的に供給、$79.5 billionの規模、2014年までの5年は年率平均4.8%で伸びている旨。しかしながら、米国製半導体は国際競争および積極的な輸入攻勢により打ち消されて、2014年は売上げが1.7%減る見込みの旨。

上記SIA発表に続く内容ではあるが、米国経済の拡大基調が報告されている。

◇「米経済活動、拡大続く」、米地区連銀報告 (9月4日付け 日経 電子版)
→米連邦準備理事会(FRB)が3日に発表した地区連銀経済報告(Beige Book)は、総括判断で「米経済活動は拡大が続き、いずれの地区でも全体的な成長ペースは前回報告時からほぼ変化なし」と指摘した旨。

肝心の我が国については、復興、再生を目指す渦中にあるが、上記の地域別データが如実に示す現時点となっている。


≪市場実態PickUp≫

【Semicon Taiwan 2014】

半導体製造装置市場の国・地域別ではNo.1である台湾での開催、恒例のSemicon Taiwan 2014(9月3-5日:台北)の概要である。

◇Semicon Taiwan 2014: Focus on new processing, packaging technologies-Semicon Taiwan 2014 conference kicks off (9月2日付け DIGITIMES)
→今回は、先端ウェーハプロセス、次世代メモリ技術、3D ICsおよびSiP実装技術に焦点を当てたテーマ、全体で650社以上が新製品あるいは技術を1,340のブースで展示、40,000人以上のvisitorsを見込んでいる旨。

モバイル機器が引っ張る活況を反映している台湾市場ということで、今回の開幕を控えて半導体主要関連株が上昇している。

◇IC sector rises on conference: dealers-Semi stocks rise in Taiwan on eve of conference (9月2日付け The Taipei Times (Taiwan)/Chinese News Agency)
→株式市場traders発。水曜3日開幕のannual Semicon Taiwan conferenceの前日に、MediaTek、SPILおよびTSMCの株価が立ち直り、半導体メーカーにとってpositive leadsを生じる見込みの旨。

◇IC stocks up ahead of SEMICON Taiwan (9月2日付け The China Post)

1つとして、話題の新技術、3次元実装、3D ICsについて、本格立ち上がりには3年以上かかるとした今回の場での見解について、早速に問題提起のやりとりが見られている。一概には括れない切り口と思うところである。

◇Demand of 3D ICs may not take off for 3 years, says Amkor Technology-Amkor exec: 3DIC demand could take years to develop (9月3日付け DIGITIMES)
→Semicon Taiwan 2014開幕に先立って開かれたpressイベントにて、Amkor Technology Taiwanのpresident、Mike Liang氏。3D IC品需要が本格化し始めるのは、高い生産コストの懸念から3年以上経ってからになる可能性、現在、非常に高性能なICsを必要とする数少ない特殊な応用が3D ICs使用を求めているが、このような3D ICsの量はフル生産ラインサポートには十分ではない旨。

◇Are we Getting Mixed Messages on 3D IC Production? (9月3日付け 3D InCites)
→3D IC生産がメモリデバイスで進んでいる一方、3D ICs需要はまだ何年も先という向きがある旨。両方とも正しいのか、両立しない、矛盾するやりとりになっているのか?

【64-ビットプロセッサアーキテクチャー】

ARMサーバ市場の命運に注目が集まっているが、64-ビットプロセッサアーキテクチャーの好調な展開ぶりが以下の通り表わされている。

◇ARM claims growing momentum for 64-bit chips with 50 licence deals-ARM seals 50th license for 64-bit processor architecture (9月1日付け V3.co.uk (U.K.))
→ARM Holdingsが、同社64-ビットARMv8-Aプロセッサアーキテクチャーの50番目のlicensing合意調印、先端アーキテクチャー設計に向かう業界の推進力をアピールの旨。64-ビットアーキテクチャーを用いる半導体は、モバイル機器に加えて、現在サーバに入っている旨。

◇Anatomy of an ARM Server Chip (9月2日付け EE Times)
→サーバ市場は、ARMがここ数年血まみれにされている戦いの場となっている旨。ARMサーバの市場を開拓してきた米Calxedaの2013年末での崩壊は大きな痛手であったが、特にARMv8 64-ビットアーキテクチャーの人気からecosystemは戻してきている旨。

Imagination Technologiesからは、2016年のモバイル機器搭載プロセッサに向けた64-ビット・アーキテクチャーのプロセッサコアが投入されている。

◇MIPS Moves Multicore Battle to Clustering (9月2日付け EE Times)
→Imagination Technologiesが、I-class I6400 MIPS 64-ビットプロセッサを打ち上げ、1個のコアから数100まで及ぶmultithreading, multicore, およびmulticluster coherent処理に重点化の旨。

◇First mobile device with MIPS 64-bit processor coming in 2016-The Warrior i6400 chip will support Android 64-bit operating systems starting with the L release-Imagination debuts 64-bit MIPS processor for mobile devices (9月2日付け Computerworld/IDG News Service)
→Imagination Technologies Groupが、MIPS Warrior i6400プロセッサコア設計を投入、64-ビット・アーキテクチャー、Androidモバイルoperating system(OS)の64-ビット版搭載の旨。該設計を取り入れたプロセッサを搭載する最初のスマートフォンおよびタブレットcomputersは2016年と見ている旨。

【Samsung関連】

Samsungより紹介されている直近の先端技術を2つ、TSV(貫通電極)を使う3次元DDR4型DRAMモジュールの量産化、そしてIFA 2014(ベルリン)の場で披露された曲面型画面のAMOLED phabletである。

◇3-D TSV semiconductor memory under production by Samsung (8月31日付け EE Herald)

◇Samsung、TSV使う3次元DDR4型DRAMを搭載するモジュールの量産をサーバー向けに開始 (9月1日付け 日経テクノロジーonline)
→韓国Samsung Electronics社が、TSV(through silicon via)利用の3次元積層DDR4型シンクロナスDRAMを搭載するメモリーモジュール(RDIMM:registered dual inline memory module)の量産を始めた旨。TSV利用の3次元積層のDDR4型SDRAMを使ったメモリーモジュールは今回が初めての旨。

◇Can Curved AMOLED Give Samsung a Clear Edge? (9月4日付け EE Times)
→国際コンシューマ・ エレクトロニクス展、IFA 2014(9月5-10日:ベルリン国際見本市会場)にて、Samsungが、Galaxy Note Edge、wraparound画面を特徴とするcurved 2,560 x 1,440 pixel AMOLED phabletを披露、Samsungはcurved機器市場ではAppleに打ち勝っていると思われる旨。同様な技術が、今月発表予定のiPhone 6の特徴と噂されている旨。

【中国関連】

上記のSemicon Taiwan 2014にて、半導体製造装置のNo.1市場が台湾と触れたが、伸び率では以下の通り中国となっている。

◇China to post highest growth in semiconductor manufacturing equipment spending in 2014-Sources: China to boost spending on IC gear by 47% this year (9月3日付け DIGITIMES)
→業界筋発。台湾が依然グローバルに2014年の半導体製造装置への最大投資元であるが、中国の半導体業界の台頭で、半導体製造装置投資の国別では中国が最高の伸び率47%となる旨。中国における半導体製造装置需要は急速に増大しており、中国は次から次へと8-および12-インチfabsを建設、さらに進んだ製造プロセスも開発を始めている旨。

中国の工場での労働条件の問題の指摘が見られている。

◇Employees at Apple Supplier Factory at Risk, Report Says-Poor working conditions may be condition of Chinese manufacturing (9月4日付け EE Times)
→nonprofit organizations(NPO)のChina Labor Watch(CLW)およびGreen Americaからのレポート。Suqian, China(江蘇省宿遷)のある工場で、いくつかの健康、安全、環境および人権の侵害が見られている旨。Catcherは、metal iPad筐体および第5世代iPhones部品を製造、Dell, Hewlett-Packard, Lenovo, Sony, HTC, Motorolaなどと契約している旨。

中国の半導体業界を巡る投資、買収の最近の動きから、今後の方向性を問う論調が見られている。

◇Can China Buy Its Way Into Global IC Industry?-Why it makes sense for China to invest in OmniVision -What's the end goal of China's IC investments? (9月4日付け EE Times)
→中国を巡る動きについての疑問:
 1. SpreadtrumのIntelへの売却、すなわち海外半導体大手の現中国国有会社への出資許諾は、中国にとって意味を成すのか?
 2. 中国がOmniVisionを買収したいとする背景にある真の動機は何か?
 3. これらの動きのどれも中国が最近発表した“National Framework for Development of the Integrated Circuit Industry”と何か関係があるのか?(結局のところ、中国政府は同国半導体業界をサポートする巨額のannual投資ファンドを設立している)

【高性能プロセッサ】

ゲームやグラフィックスなどパソコンのプロ応用に向けた高性能プロセッサが、IntelとAMDから凌ぎを削る形で発表されている。8つのコア、最大動作周波数レンジなど相通じる様相となっている。

◇Intel Unveils 8-Core Desktop Chip for Gamers, Enthusiasts -Intel debuts 8-core processor for gaming, performance desktops (8月29日付け eWeek/First Read blog)
→Intelが、Core i7-5960X Extreme Edition desktopプロセッサを投入、8つのコア、最大3.0 gigahertz動作の旨。該Haswellアーキテクチャー半導体は、22-nmプロセス製造、高性能PCs向けでビデオゲームなどgraphics-intensive応用で用いられる旨。

◇Intel Moves to Excite Extreme PC Speed Freaks (8月29日付け The Wall Street Journal)

◇AMD's new eight-core FX chips are based on aging Piledriver architecture-FX chips intended for home PC builders making their own desktops for $1,000 to $1,500-AMD targets home PC makers with 8-core FX chips (9月2日付け Computerworld/IDG News Service)
→Advanced Micro Devices(AMD)が、3つのFX-Seriesプロセッサを投入、おのおの8コアをもち、自前のdesktop PCsを作りたいユーザ向けの旨。該FX-8370半導体は、125 wattsの電力、最大4.3-gigahertz動作が可能の旨。


≪グローバル雑学王−322≫

今回からは、少しリラックスして、「世界史」と「地理」をドッキングさせたユニークな本、

 『知れば知るほど面白い 地理・地名・地図から読み解く世界史』  
  (宮崎 正勝 著:じっぴコンパクト新書 198) …2014年7月7日 初版第1刷発行

を、「時間」と「地理」のすばらしい世界に誘う旅気分で楽しく読み進めていきたい。6つの章立てで、世界の歴史、40の最重要事項について、地理・地名・地図の「謎」から読み解いて、世界史の展開をレビューしている。現時点で更新された雑学知識が加わって、世界史のマイ知識をできるだけしっかりアップデートする期待である。


≪はじめに≫

・変動する世界情勢を理解するため、現在の世界が、どのような過程を経て形づくられてきたのか
 →世界史の基礎の基礎をもう一度学び直すという意図
・「地理・地名・地図に関する興味深い雑学知識」の項目

第1章 四大文明から始まった世界の変遷

1 あのアメリカにある「ブルースの聖地」の地名のルーツは、エジプトにあった?
  ……→四大文明の興隆

◇地名の謎1:プレスリーを育てた音楽の都「メンフィス」
・エルヴィス・プレスリーが育ち、その生涯を終えたテネシー州のメンフィス
 →この町の名称はオリジナルのものではない
 →古代エジプト王朝の首都「メンフィス」にあやかり、未来への希望を託した
・「エジプト」という地名は、メンフィスの古名が変化してできた言葉

◆世界史の展開1:

〓大いなる文明は四つの川沿いの地域から生まれた
・世界初の文明は、中緯度地帯の大河流域の四つの地域で
・エジプト文明
 →「エジプトはナイルのたまもの」…定期的に氾濫→肥沃な土壌
                          →豊かな農業地帯
 →紀元前3000年ごろ、「ファラオ」と呼ばれた王のもとに統一国家、栄えたメンフィス
・メソポタミア文明 →さまざまな民族、国が勃興を続けた

〓閉ざされた地域で栄えた二つの文明
・インダス文明 →バラモン教やカースト制度を形成
・黄河文明 →たびたび氾濫、大規模な治水事業、強力な中央集権体制

2 世界最大の内海のおかげで、エジプトの神殿は建築できた?
  ……→フェニキア人とギリシア文明

◇地理の謎2:杉の産地として有名だったレバノン
・エジプトやメソポタミアの人々は、どのようにして木材を入手したのか?
 →古代より建築資材として有用な「レバノン杉」の産地として有名なレバノン
 →レバノンはアラム語で「白い」の意、地中海から見た山脈の雪の白さに由来
・現在のレバノンの国旗の中央には、名産「レバノン杉」

◆世界史の展開2:

〓地中海に広がるフェニキア人の痕跡
・レバノン杉の輸出などで栄えたフェニキア人
・地中海沿岸には、フェニキア語に由来する多くの地名
 →「シチリア」…「農民の土地」の意
  「マルタ島」…「避難所」
  「サルディニア島」…その形から「足跡」
  「カルタゴ」(北アフリカ)…「新しい都市」
  「リスボン」…「穏やかな入り江」
・現代に残されたフェニキア人の遺産の最大のものは、アルファベット
 →フェニキア文字がもとに

〓古代ギリシアの発展と衰退
・紀元前8世紀ごろ、ギリシアに都市国家(ポリス)
 →人口が増加、地中海や黒海沿岸に植民市を建設、活路
・紀元前550年、イラン人(ペルシア人)の国、アケメネス朝
 →紀元前500年、ギリシア諸ポリスとアケメネス朝との戦いの火ぶた
  …ペルシア戦争
 →大国、アケメネス朝に対するギリシアの奇跡的な勝利
・ギリシアの商業的社会も長続きせず
 →有力ポリス同士の争い →内部から社会の崩壊が進んだ

3 インドの名づけ親は、あの「英雄」だった?
  ……→アレクサンドロス大王とヘレニズム文化

◇地名の謎3:あの西欧人の東征が、インドという名に関係していた?
・「インド」の名づけ親
 →ペルシア人のアケメネス朝を倒したアレクサンドロス(アレキサンダー)大王
 →サンスクリット語で「川」の「ヒンドゥ(hindu)」

◆世界史の展開3:

〓地中海と西アジアを融合させたアレクサンドロス大王の大帝国
・ギリシアの諸ポリスに代わり、台頭してきたマケドニア
 →マケドニア王、フィリッポス二世の息子、アリストテレスを家庭教師として育ったのが、アレクサンドロス大王
  →即位の2年後、紀元前334年、無謀にも当時の唯一の帝国、アケメネス朝に遠征、22才の若さ
・唯一の帝国を倒し、地中海、西アジア、インドに3つの帝国が分立する時代の基盤を築いた

〓ペルシア帝国を継承したヘレニズム
・アレクサンドロス大王は、各地に「アレクサンドリア」を建設、現在確認できるのは25
・大王は32年と少しという短い生涯
 →東方遠征と融合政策のお蔭、ギリシア文明が東方に波及、独自のヘレニズム文明が栄えていくことに
 →約300年のヘレニズム時代

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