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2013年半導体グローバル販売高、やっとのこと$300 billionの壁突破

米Semiconductor Industry Association(SIA)から月次世界半導体販売高が発表され、今回は2013年12月、そして2013年の年間データである。2013年全体では$305.6 billionと、このデータで初めて$300 billionを越える結果となっている。大きく伸びた2010年の$298.32 billionからの足踏み状態からの脱却ではあるが、パソコンからスマホ、タブレットに急激に移行している中、牽引する新興経済圏でのGDP成長率鈍化、乱立競合模様があって、本年も$300 billion越えが安定するかどうか、予断を許さないところがある。

≪2013年12月および2013年年間の世界半導体販売高≫  

米SIAからの発表内容は次の通りである。2013年の年間のみならず、12月単月販売高も記録に残っている最も力強いデータとなっている。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○2013年の半導体業界、販売高最高を記録−2013年のグローバル販売高は4.8%増、$305.6 billionの史上最高;Americas地域の販売高は13.1%増 …2月3日付け SIAプレスリリース

半導体製造&設計の米国のleadershipを代表するSemiconductor Industry Association(SIA)が本日、2013年の世界半導体販売高が$305.6 billionに達し、業界の年間総計史上最高を記録、2012年の$291.6 billionから4.8%増えたと発表した。2013年12月のグローバル販売高は$26.6 billionに達し、記録に残っている最も力強い12月となる一方、Americas地域の12月販売高は前年同月比で17.3%増となった。第四四半期、10-12月のグローバル販売高は$79.9 billionで、2012年第四四半期の$74.2 billionを7.7%上回った。2013年の販売高総計は、World Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationの業界予測を辛うじて越えている。月次販売高の数値はすべてWSTSのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。

「2013年のグローバル半導体業界は、ほとんどすべての地域および製品カテゴリーにわたって終始一貫した着実な伸びに駆り立てられて、史上初めて販売高$300 billionを突破した。」とSemiconductor Industry Association(SIA)のpresident & CEO、Brian Toohey氏は言う。「我々の業界は記録に残る最善の12月という力強い記録で2013年を締めて、最近の勢いが2014年に持ち越される様相を示している。」

2013年の間、いくつかの製品分野で力強い需要が見られている。ロジックが、販売高では最大の半導体カテゴリーであり、2013年に$85.9 billionに達し、2012年から5.2%増であった。メモリが$67.0 billion、MOS micro-ICsが$58.7 billionで、販売高の点からトップ3分野として続いている。メモリは最も伸びた分野であり、2013年17.6%増である。メモリの中では、DRAMが特に目立って良く、前年比33.3%増である一方、NANDフラッシュは力強い8.1%の伸びとなっている。他にプラス伸長の製品分野としては、販売高$27.6 billion(年間5.3%増)に達したoptoelectronic製品および$40.1 billion(同2.1%増)に達したアナログがある。

地域別には、Americas市場が力強さを維持して、2013年では販売高が13.1%増となった。年間販売高では、Asia Pacific(+7.0%)およびEurope(+5.2%)でも増加したが、Japan(-15.2%)は日本円安が1つにあって急激な低下となった。EuropeおよびJapanについての販売高の流れは適切な方向となっており、両地域とも2014年は力強さを増す可能性がある。第三四半期の半導体販売高は第四四半期よりも力強いのがしばしばであるが、Americas地域では4.5%伸びており、季節的傾向をものともしていない動きとなっている。

     【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Dec 2012
Nov 2013
Dec 2013
前年同月比
前月比
========
Americas
4.94
5.87
5.80
17.3
-1.3
Europe
2.63
3.08
2.96
12.7
-3.9
Japan
3.19
3.07
2.93
-8.2
-4.8
Asia Pacific
13.98
15.16
14.96
7.1
-1.3
$24.74 B
$27.19 B
$26.65 B
7.7 %
-2.0 %

--------------------------------------
市場地域
7- 9月平均
10-12月平均
change
Americas
5.55
5.80
4.5
Europe
2.98
2.96
-0.9
Japan
3.15
2.93
-7.0
Asia Pacific
15.17
14.96
-1.4
$26.85 B
$26.65 B
-0.8 %

--------------------------------------
市場地域
2012年1-12月累計
2013年1-12月累計
change
Americas
54.36
61.50
13.1
Europe
33.16
34.88
5.2
Japan
41.06
34.80
-15.2
Asia Pacific
162.98
174.41
7.0
$291.56 B
$305.58 B
4.8 %


「長引くマクロ経済の逆風にも拘らず、米国半導体市場はグローバル半導体市場の約3倍の速さで伸びている。」とToohey氏は続ける。「政策決定者は、革新および市場開放を促進する政策を制定して、この伸びの維持・拡大を支えることができる。Obama大統領は先週の一般教書演説で、基礎研究出資、immigration改革および有意義な通商合意などいくつかの成長支持の政策へのサポートを表明している。政権および議会にとって今こそ、これら重要な政策優先への行動をとる時である。」

※12月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
⇒http://www.semiconductors.org/clientuploads/GSR/December%202013%20GSR%20table%20and%20graph%20for%20press%20release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

この発表を受けた各紙の反応が以下の通りである。

◇SIA: Semiconductors Finally Break $300 Billion Barrier-Global chip sales topped $300B in 2013, SIA says (2月3日付け Forbes)
→半導体業界が、1990年代半ば以降乗り越えようともがいていた壁をついに打ち破り、すなわち年間売上げが$300 billionを上回った旨。

◇Global Semiconductor Sales Rise 4.8% in 2013 -- SIA (2月3日付け The Wall Street Journal)

◇Chips Break Sales Record in 2013-4% growth expected to continue this year (2月5日付け EE Times)

◇Semiconductor industry posts record sales in 2013, says SIA (2月7日付け DIGITIMES)

この世界半導体販売高をWSTSのデータから1999年より振り返ってみると、次の通りである。ITバブルの2000年には急激に伸びて$200 billionを越えたものの、バブルがはじけた2001年には大きく落として、$200 billion台を回復したのが2004年となっている。その後徐々に伸びたもののリーマンショックで落ち込み、主要各国が政策で支えた2010年以降、$300 billionをほんの間近にした足踏みが続いたという概略の経緯である。引き続き、経済情勢、各地域市場の動きとともに、技術およびアプリの動向に注目である。

  ※WSTS 世界半導体市場
   1999年  $149.38billion
   2000年  204.39
   2001年  138.96
   2002年  140.71
   2003年  166.43
   2004年  213.03
   2005年  227.06
   2006年  247.72
   2007年  255.65
   2008年  248.60
   2009年  226.31
   2010年  298.32
   2011年  299.52
   2012年  291.56
   2013年  305.58
 

≪市場実態PickUp≫   

各社の戦略的な動きを前回取り上げたばかりであるが、IBMから半導体事業の売却を検討する動きが以下の通り欧米で報じられている。製造の切り離しが止まらない流れとなっている。

【IBM半導体売却検討】

◇IBM Looking to Sell Chip Manufacturing Operations-IBM reportedly considers sale of chip unit (2月6日付け The Wall Street Journal)
→IBMが、サーバ生産計画が減って、同社半導体製造operations売却を検討している旨。IBMは最近、low-endサーバ事業のLenovo Groupへの売却に合意、このところ外部顧客向けの半導体製造が減っている旨。

◇IBM explores sale of semiconductor business: Financial Times (2月6日付け Reuters)

◇IBM's Chip Unit on Chopping Block?-Impetus behind the talk (2月7日付け EE Times)

◇IBM continues to evolve: Semiconductor business up for sale; moving into the cloud (2月7日付け ELECTROIQ)

◇米IBM、半導体事業売却を検討、欧米メディア報道 (2月7日付け 日経 電子版)
→米IBMが半導体事業の売却を検討し始めたことが6日、明らかになった旨。
複数の欧米メディアが報じた旨。IBMは1月、低価格サーバー事業を中国のパソコン大手、レノボ・グループへの売却を決めたばかり、不振が続くハードウエア事業見直しの動きが加速してきた旨。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は関係者の話として、IBMが売却を検討しているのは製造部門で、設計部門は残す方向だとしている旨。

high-endスマートフォンの売行きが伸びず、低価格スマートフォンの新興経済圏で急増する流れがこれも止まらないということで、以下の通り大手間のさまざまな切り口でインパクトが表われている。

【低価格スマホ・インパクト】

◇Apple will need to address low-end phones, ARM exec says-Antonio Viana, an executive from one of the Apple's partners, says Apple will feel pressure from not selling cheaper devices.-ARM exec: Apple needs to have a low-end smartphone (2月4日付け CNET)
→ARM Holdingsの半導体設計executive vice president、Antonio Viana氏。Appleは、低価格スマートフォンのグローバル需要急増に反応する必要がある旨。Appleの重要パートナーとして、スマートフォン市場のtop end低迷に対しての警告の旨。

◇ARM Royalty Growth Slows as Cheap Smartphones Take Over-ARM sees royalties slow on high-end smartphone sales slump (2月4日付け Bloomberg)
→ARM Holdingsの第四四半期ロイヤリティ売上げが$146.4 million、前年同期比7%増、以前の四半期で見られた伸び率を下回る旨。安価なスマートフォンが一層行き渡って、high-endスマートフォンの売行きが伸び悩んでいることがこの低下に効いている旨。

◇Intel CFO Smith Defends Tablet Chip Economics; ‘There’ll Be Just Two Vendors Left’ at Some Point-Intel can make money on cheap tablet chips, CFO says (2月5日付け Barron's /Tech Trader Daily blog)
→Intelのchief financial officer(CFO)、Stacy Smith氏。タブレットメーカー向けのIntel奨励金が計算式に入っているとなると特に、Intelのタブレットcomputers用プロセッサは高価に過ぎる、という議論を撥ねつけて、price pointsの下げは恐れていない、人びとが該技術を採用するように価格が下がってだんだん有用な事態になるという技術の性質がある旨。

これも戦略的な動き、ARMベース・サーバについてAMDとDellの取り組みである。

【ARMベース・サーバ】

◇AMD micro server boss welcomes the age of ARM-based servers-AMD exec: How ARM designs will get us into the cloud's data centers (2月4日付け VentureBeat)
→先週のOpen Compute Project summit(San Jose, Calif.)にて64-ビットARM-ベースプロセッサを披露した、Advanced Micro Devices(AMD)のサーバ用半導体事業、corporate vice president and general manager、Andrew Feldman氏。AMDは、自社設計サーバプロセッサでより小さくパワー効率の良いARMコアを用いて、巨大なx86(Intel-ベース)サーバ半導体市場を急激に変化させる計画、同氏はその責任を負うており、同社は今年ARM-ベースサーバ半導体を出荷する旨。同氏は、ARMサーバ半導体が2019年までにデータセンター市場の25%になると予想しており、そうなればIntelに対しては大打撃となる旨。

◇Dell Unveils Proof-of-Concept ARM-Based Server-Dell demos microserver based on low-power ARM chips (2月5日付け eWeek)
→Dellが、Applied Microの64-ビットX-Geneプロセッサ搭載のproof-of-concept(機能検証) microserverを構築、Texasの同社headquartersで動かしており、シンガポールで同様のmachineを披露する予定の旨。X-Geneプロセッサは、ARM HoldingsのIC設計ベース、より低エネルギー消費でサーバ性能が改善される旨。

長らく懸案となっているインドでの半導体fab建設について、政府、業界の動きが相次いでいる。

【インド半導体fab】

◇Semicon fab to transform electronics industry in India (2月3日付け CIOL)
→IESA(India Electronics & Semiconductor Association) Vision Summit 2014(2月3-4日:Sheraton, Bangalore)にて、Applied Materials社senior VP and CTO、Dr. Om Nalamasu氏。該イベントは、インドのエレクトロニクス業界の歴史的な段階に政府、業界団体、ESDM(Electronics System Design & Manufacturing)プレーヤーおよびacademiaを結集するものである旨。

◇Expect India Fabs Green Lighted Within a Week-Approval must come before general election date is announced (2月4日付け EE Times)
→インドの2つの半導体製造拠点についてとうとうまもなく事態が動き始める旨。インド政府が1週間以内に最終承認を与える様相の旨。昨年9月、Minister for Communication and Information Technologyが原則同意を発表したが、最終承認が用意されていなかった旨。

◇State governments jostle for electronics manufacturing clusters-India's state governments woo semiconductor companies (2月6日付け The Economic Times (India))
→インドの複数の州政府が、エレクトロニクスおよび半導体メーカーのoperationsを呼び込もうと、tax dealsなど優遇策を提示している旨。
「政策は適切であり、大方の州はworld-class製造clusters開発を求めている。」(India Electronics and Semiconductor Association[IESA]のchairman、Sanjeev Keskar氏)

先ごろ来噂されていたマイクロソフト社の次期CEOが、正式に発表されるに至ったこの1週間である。インド系の方ということで、インド紙の早速の取り上げが見られている。

【マイクロソフト社CEO】

◇Microsoft CEO Search: 3 Things Satya Nadella Brings-Microsoft is set to name Nadella as its next CEO. Take a closer look at who he is and what he brings to the table. (1月31日付け Information Week)
→次期CEOが予定されるNadella氏について、次の3点。
1. Nadella blends leadership skills with technical expertise.
2. Nadella has led Microsoft's most promising efforts.
3. Nadella is an energetic leader.

◇Microsoft names Satya Nadella as next CEO (2月5日付け EE Times India)
→Microsoft社が、Steve Ballmer氏後継として、CEO、Satya Nadella氏を発表の旨。

◇マイクロソフト、CEOにナデラ氏、ゲイツ氏は技術アドバイザー (2月5日付け 日経 電子版)
→米マイクロソフトが4日、インド出身のサトヤ・ナデラ上級副社長(46才)が同日付で最高経営責任者(CEO)に昇格したと発表、共同創業者のビル・ゲイツ氏(58才)は会長を退任し、技術アドバイザーに就いた旨。スマートフォンやクラウドコンピューティングなどで出遅れており、新体制で巻き返す旨。新会長には米ソフト大手、シマンテックのCEOなどを歴任し、マイクロソフトの社外取締役を務めるジョン・トンプソン氏(64才)が就いた旨。

パソコン低迷のなか、改めて知るストレージ市場の実態である。

【computerストレージ市場】

◇Solid State Thrives as Storage Declines-HDDs & ODDs Down, SSDs Up-IHS: SSDs prop up a declining storage market (2月5日付け EE Times)
→IHSの最新レポート。solid-state drives(SSD)市場がほぼ倍増にも拘らず、computer-関連ストレージ業界の出荷が5%減と苦しんでいる旨。該市場全体の大部分を占めるhard-disk drive(HDD)の売上げが減少、そしてoptical disk drive(ODD)分野の急激なlossesが効いている旨。


≪グローバル雑学王−292≫

ヨーロッパ文明とキリスト教について3回にわたる講義の締めとなるが、

 『世界は宗教で動いてる』
  (橋爪 大三郎 著:光文社新書)  …2013年6月20日 初版1刷発行

より、キリスト教は、政治、死というものをどのように考えるのか、そしてルターの宗教改革とともに生まれたプロテスタントについて見ていく。宗教と政治組織が一体化したイスラムの世界と政教分離が原則である西欧キリスト教の対比、そしてキリスト教の死生観、考え方を受け止めている。


第一講義 ヨーロッパ文明とキリスト教−イエスの父はヨセフか、それとも神か

クエスチョン5 キリスト教は、政治をどのように考えるのか

◆キリスト教の場合
・キリスト(メシア)は、王(政治的リーダー)なのか
 →メシアとは、「油(高価なもの)を塗られた者」という意味。現れるはずの救世主(人の子)のことも、メシアと呼んだ
 →人間として、人間の苦しみを受けるために地上にやってきた。もう一回やってくる再臨のときには、イエス・キリストは王としてやってくる。
 …キリスト教徒は信じる
・初期キリスト教の時代、信仰を持たない世俗の人物が統治者 
 …ローマ皇帝
・その社会、その地域で通用している世俗の法律を守る 
 …当初からの、キリスト教徒の習慣

◆ユダヤ教の場合
・ユダヤ教には、日常生活を拘束する宗教法(律法)
 →地元の世俗法と衝突する場合が多い
 →ユダヤ人コミュニティの自治権を認めてほしいと、地元の政権に交渉することに

◆イスラム教の場合
・イスラム教は、最初から、預言者ムハンマドが政府をつくった
 →イスラム共同体(ウンマ)のすべての責任を負う
 →宗教と政治組織が一体化した体制 −神聖政治
・イスラムの基本信条 …ムハンマドは「最後で、最大の預言者」
・ムハンマドのいないイスラムの政治を、どのように組織すればよいか
 →ムハンマドの地位を、(I)政治家・軍事指揮官と、(II)法学者・裁判官と、二つに分けた
・(I)政治家・軍事指揮官 ⇒カリフ
 →最初の四代は合議によって、そのあとは世襲によって、継承
 →やがて途絶え、各地にスルタンやアミール(カリフの代理人やそのまた代理人)などの統治者が分立する状態となって、現在に
・(II)法学者・裁判官 ⇒イスラム法学者
 →イスラム法に詳しい知識人、大学などの専門機関で養成され、イスラム共同体を指導、統治者のアドバイザーも
・イスラム共同体(ウンマ)は世俗と宗教が一体となったものとして、営まれる
 ⇒イスラムのやり方
・ユダヤ教とイスラム教の違いは、ユダヤ教が地元で少数派であること
 →少数派ゆえ、多数派の異教徒と交渉して、宗教的自治を獲得する

◆再びキリスト教の場合
・初期のキリスト教
 →ローマ帝国の弾圧に耐えているうちに信者が増え、増えてくると政治の側に利用価値が
 →衰亡期を迎えたローマ帝国、キリスト教に特権的な地位を認め、優遇
・キリスト教徒は、その時どきに力のある統治者に、政治を任せる
 →その統治者に協力する条件は、信仰が守られること
・世俗の権力は国王が担い、宗教的権威を教会が担う …「二王国論」
 →政教分離が、西欧キリスト教の原則に

クエスチョン6 キリスト教は、死についてどのように考えるか

◆キリスト教徒の死
・キリスト教では、個々人の人格は永遠不滅
 →Godが造り、そしてGodが死なない(永遠である)から
・例えると、人間がバイオコンピュータで、人格がカスタマイズされたソフトみたいなもの
 →そのデータが全部、Godのもっているメガディスクに保存されている
・Godは全知全能
 →燃えて灰になったりしても、もう一回その個人の肉体をつくるのなんか朝飯前
・生死に関わることを思い悩むのは無駄
 →明日のことを思い悩む資格など、人間にはない

◆キリスト教と生命
・カトリック教会で議論した結果
 →受精の瞬間に、人間は人間になる(特定の個人になる)と決定
 →Godがその人間を、そのつど創造しているという考え方の具体化
・中絶が認められなくなる
 →神に背く行為
・キリスト教徒は、人間が死ぬのは間違いだ、と考えている
 →現在を大切にしてしっかり生き、Godに救われることのほうが遥かに重要

クエスチョン7 プロテスタントは、どうやって生まれたのか

◆ローマ・カトリック
・キリスト教は、次のように大きく分かれる
 →西方教会(いわゆるローマ・カトリック)
  東方教会(いわゆるグリーク・オーソドックス:ギリシャ正教のこと)
・ローマのサンピエトロ(聖ペテロ)大聖堂は、ローマの岩山の墓にペテロを埋葬
 →イエス・キリストの命令を実現した、教会の中の教会
・ローマ・カトリック教会は、教皇のとりなしの権限を証券化して、売り出し
 →「贖宥状」(いわゆる、免罪符)
 →金次第ということに
 ⇒神中心の、一神教の原則に反するというのが、プロテスタントの言い分

◆聖書によって分かれた
・宗教改革とともに生まれたプロテスタント
 →マルチン・ルター(1483〜1546年)
 →贖宥状を批判
  →ローマ教皇の権威やローマ・カトリック教会の存在そのものを否定
・ルターの批判の核心
 →教会はしょせん、人間の集まり
 →神の権限が代行できるとは、聖書のどこにも書いていない
・プロテスタントの側は、カトリック教会と袂を分かち、別の教会をつくる
 →聖職者の存在を認めない。たいていは牧師を置いている。

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