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史上最高の月次・四半期販売高、big changesのランキング予想

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米SIAから月次世界半導体販売高、今回は9月、そして7-9月第三四半期とともに発表され、月次、四半期ともに史上最高を記録する販売高となっている。全体の6割近くを占めるAsia Pacific地域が堅調に伸びるとともに、Americas地域の伸びが最も大きく、両地域が引っ張るこのところである。スマートフォン、タブレットなどの活況が、関連メーカーの最高業績を次々と生み出している状況がある。早々と表わされている本年の半導体ベンダーランキング予想にもこの現況を反映して、big changesが見られている。

≪9月の世界半導体販売高≫

米SIAからの今回の発表内容は、次の通りである。

☆☆☆↓↓↓↓↓
○グローバル半導体業界、史上最高の月次および四半期販売高−9月グローバル販売高が7か月連続の増加;Americas地域の9月販売高が前年同月比24.3%増 …11月4日付けSIAプレスリリース

半導体製造&設計の米国のleadershipを代表するSemiconductor Industry Association(SIA)が本日、2013年第三四半期の世界半導体販売高が$80.92 billionに達し、四半期としては業界史上最高、そして前四半期、第二四半期の$74.64 billionから8.4%の増加と発表した。2013年9月のグローバル販売高は$26.97 billionに達して、これも月次としては史上最高、そして前年同月、2012年9月に比べて8.7%の増加である。Americas地域の9月販売高は、前年同月比24.3%増加している一方、この9月のグローバル販売高は前月、8月の$26.10 billionを3.3%上回っている。月次販売高の数値はすべてWorld Semiconductor Trade Statistics(WSTS) organizationのまとめであり、3ヶ月移動平均で表わされている。

「グローバル半導体業界は本年第三四半期を通して印象的な推進力を築いており、大方はAmericas地域の伸び増大が奏功、力強い2013年に向けて良い位置づけにある。」とSemiconductor Industry Association(SIA)のpresident & CEO、Brian Toohey氏は言う。「当業界は9月に月次および四半期の最高新記録を打ち立て、有利な流れから引き続く成長が示される。メモリ製品の販売高は昨年に比べて急激に増加しており、引き続き業界の伸びの大きな牽引役であるが、アナログおよびロジック製品の底堅い需要増加など全面的に励みになる伸びが見られている。」

9月販売高は、Americas(+24.3%), Asia Pacific(+9.9%), およびEurope(+6.4%)と前年同月を上回ったが、大方は日本円安が1つにあってJapan(-12.9%)では減少となっている。9月の販売高は前月、8月に対して全地域で増加し、Americas地域が最大の増加(+5.7%)を示している。

                                      【3ヶ月移動平均ベース】

市場地域
Sep 2012
Aug 2013
Sep 2013
前年同月比
前月比
========
Americas
4.42
5.19
5.49
24.3
5.7
Europe
2.79
2.91
2.96
6.4
1.7
Japan
3.65
3.06
3.18
-12.9
3.8
Asia Pacific
13.96
14.94
15.34
9.9
2.7
$24.81 B
$26.10 B
$26.97 B
8.7 %
3.3 %

--------------------------------------

市場地域
4- 6月平均
7- 9月平均
change
Americas
4.76
5.49
15.2
Europe
2.84
2.96
4.3
Japan
2.72
3.18
16.8
Asia Pacific
14.56
15.34
5.4
$24.88B
$26.97
8.4 %


※9月の世界半導体販売高 地域別内訳および前年比伸び率推移の図、以下参照。
http://www.semiconductors.org/clientuploads/GSR/September%202013%20GSR%20table%20and%20graph%20for%20press%20release.pdf
★★★↑↑↑↑↑

これを受けた各紙の反応が以下の通りで、過去最高、record salesなどの表わし方が相続く形である。

◇Global Semiconductor Industry Posts Highest-Ever Monthly and Quarterly Sales (11月4日付け Sacramento Bee)

◇September Semiconductor Sales Set New Records (11月5日付け EE Times)

◇Global chip sales hit record US$80.92 billion in 3Q13, says SIA (11月6日付け DIGITIMES)

◇半導体世界売上高、過去最高を更新、9月、メモリ好調 (11月6日付け 日経)
→米国半導体工業会(SIA)が4日、9月の半導体世界売上高が前年同期比8.7%増の$26.97 billion(約2兆6490億円)になったと発表、前月比でも3.3%増、単月の売上高としては過去最高を更新した旨。スマートフォンの普及などを追い風にメモリの需要が増え、販売拡大を牽引した旨。

◇Semiconductor industry posts record sales in September (11月7日付け EE Times India)

このSIA発表に続いて、IC Insightsから本年、2013年の半導体ベンダーランキング(ファウンドリーを含む)の予想が以下の通り発表されている。最も伸びが大きいと見られているのがSK Hynixでランキングも5位に上がり、メモリの好調が同社中国工場の火災の影響を補って余りある結果となっている。
また、モバイル機器向けのファブレス、MediaTek(台湾)が、16位に躍り出る(昨年は22位)予想となっている。

◇IC Insights Expects Big Changes to 2013 Top 20 Semi Supplier Ranking-SK Hynix, MediaTek, Micron, and Qualcomm each forecast to show ≧30% year-over-year growth. (11月6日付け IC Insights)
→伸び率ランキング・トップ20、下記参照。
http://www.icinsights.com/files/images/bulletin20131106Fig02.png

◇SK Hynix, Mediatek Rise in 2013 Rankings-IC Insights: MediaTek breaks into chip firms' top 20 ranks (11月7日付け EE Times)
→IC Insightsによる2013年半導体ベンダー販売高ランキング予測。
SK HynixとMediatekが2013年大きく伸びたwinnersに入り、それぞれ売上げが44%増、34%増でランキング5位、16位に躍進の旨。
・≪表≫ 2013年半導体ベンダー・トップ20
http://img.deusm.com/eetimes/2013/11/1320015/Sales.jpg

◇Expect big changes to 2013 Top 20 Semi Supplier ranking (11月7日付け ELECTROIQ)

◇IC Insights expects big changes in 2013 chip ranking (11月7日付け DIGITIMES)

以上の通りbig changesが目立つ受け取りとなっているが、急伸長のMediaTekについて、10月の売上げ、そして同社トップの2014年に向けた強気な見通しがそれぞれ次の通りである。

◇MediaTek reports record high revenues for October (11月7日付け DIGITIMES)
→ファブレスICメーカー、MediaTekの10月連結売上げがNT$13.89 billion($472 million)、月次売上げ最高を記録、前月比6.5%増、前年同月比32.3%増。MediaTekの10月までの2013年累計販売高がNT$110.15 billion、前年同期比約32.7%増。

◇China market: Smartphone sales to top 500-600 million units in 2014, says MediaTek president (11月5日付け DIGITIMES)
→MediaTekのpresident、Hsieh Ching-chiang氏。2014年の中国でのスマートフォン販売が500-600 million台を上回る見込み、2013年見通しの400 million台から25-50%増となる旨。

モバイル機器の活況がいつまで続くかがあるが、TSMC、UMCの台湾ファウンドリー勢からは第四四半期の売上げが第三四半期に比べて1割前後落ち込む見通しが打ち出されている。TSMCの10月売上げが前月比マイナスに転じる結果となっている。

◇TSMC, UMC October sales slip-TSMC, UMC see October revenue fall from September (11月8日付け DIGITIMES)
→TSMCの10月連結売上げNT$51.795 billion($1.76 billion)、前月比6.5%減、前年同月比3.6%増。2013年1-10月累計ではNT$503.01 billion、前年同期比18.3%増。
UMCの10月連結売上げNT$10.47 billion、前月比3.5%減。2013年1-10月累計ではNT$103.56 billion、前年同期比6.9%増。
第四四半期の見込みについて、TSMCは、最高を記録した第三四半期から約10.5%減、UMCも同8-10%減と見ている旨。

モバイル活況で大きく伸びてランキングも昨年と同じ4位が予想されているQualcommでも、第四四半期の伸びの鈍化が以下の通り表わされており、今後の推移に一層注目ということと思う。

◇Qualcomm Profit Rises 18% as Revenue Climbs-Chip Maker Signals the Pace of Smartphone Sales Gains May Slow-Cheaper smartphones may damper Qualcomm's growth (11月6日付け The Wall Street Journal)
→高価でないスマートフォンのチップセット需要が大きくなって伸びが滞る兆しの渦中、Qualcommが、R&D費用を切り詰める計画の旨。力強いスマートフォンから第三四半期の利益は18%増、しかし今四半期の販売高は予測に達しないとアナリストに注意を促した旨。

◇10〜12月売上高、伸び鈍化、クアルコム、成長路線一服、新興勢の低価格戦略響く (11月8日付け 日経産業)
→半導体大手の米クアルコムが6日、10〜12月期の売上高が前年同期比5〜15%増になるとの見通しを明らかにした旨。スマートフォンなどモバイル機器が急速に普及する追い風を受けてきたが、売上高の増加率は過去3年間で最低水準にとどまる見通し、中国など新興国で安価な製品の販売が増加し、部品メーカーの収益にも影響を及ぼし始めた旨。


≪市場実態PickUp≫

2四半期連続で最高益を更新しているSamsungであるが、8年ぶりにアナリストや投資家に向けた説明会を開いている。配当アップと成長鈍化懸念について理解を得るプレゼンが行われた模様であり、以下の概要である。

【Samsungのアナリスト説明会】

◇Investors eye Samsung's cash pile at rare strategy briefing (11月5日付け Reuters)
→世界最大のスマートフォンメーカー、Samsung Electronics Coが水曜6日に8年ぶりのアナリストbriefingを開催、投資家がSamsungに対して配当金および伸びを維持する計画を強く求める情勢の旨。

◇Samsung is planning its own custom chips and 4k phone displays-Samsung says it will design a 64-bit mobile processor (11月6日付け GigaOm)
→Samsung Electronicsが、モバイル機器用64-ビットapplicationプロセッサを開発、まずはARM Holdings設計、次に自前のカスタムコアで取り組む旨。これらの開発の計画線表は披露しなかった旨。また水曜6日、アナリストに対し、2年で4Kモバイルディスプレイをもち、折りたためるflexible active-matrix organic light-emitting diode(LED)ディスプレイにも取り組んでいく旨。

◇[FT]サムスン電子、投資家の成長鈍化懸念を払拭へ (11月7日付け 日経 電子版)
→Financial Times発。韓国サムスン電子の最高幹部が6日、同社の急成長に陰りはないとアナリストや投資家に説得するために6時間近くを費やした旨。「アナリストデー」と呼ばれる事業説明会が開催されたのは2005年以来2度目。同社の成長見通しに懸念が高まっていることを反映し、説明会を前にした最大の問題は投資家からの利益還元圧力の高まりだった旨。

◇2020年に売上高倍増可能、サムスン、減速懸念を否定 (11月8日付け 日経産業)
→韓国サムスン電子が6日、8年ぶりにアナリスト向け事業説明会を開き、M&Aの拡大などにより、2009年に発表した2020年の売上高を4千億ドル(約39兆円、2012年実績の約2倍)にする目標は達成可能だと表明、株式市場でくすぶる高機能スマートフォン市場の成熟化による減速懸念を否定した旨。

インテルが、「Internet of Things(IoT:モノのインターネット)」部門を新設、ワイヤレス接続とクラウドコンピューティングを駆使したInternet-connected gadgetsを扱うとしている。

【インテルのIoTグループ】

◇Intel creates new business division for connected gadgets-Intel sets up Internet of Things group   (11月5日付け Reuters)
→IntelがInternet of Things Solutions Groupを新設、同社のInternet-connected gadgetsにおける活動を担当、Intelの子会社、Wind River softwareが、該新設グループでの商用および産業用途の半導体を作る部門と合併している旨。

◇Intel Creates Internet of Things Group (11月6日付け EE Times)

◇インテル、「モノのインターネット」部門を新設 (11月7日付け CNET Japan)
→電球、サーモスタット、体重計といった日常的に使われる機器や、さらには冷蔵庫などの家電製品など、あらゆるものをネットに接続することで、「Internet of Things」(モノのインターネット)を生み出すという発想、これは、ワイヤレス接続とクラウドコンピューティングを活用する技術、このほどIntelが「Internet of Things Solutions Group」を創設した
旨。

台湾のAdvanced Semiconductor Engineering(ASE)はじめ最高業績の主因と言われているAppleの指紋センサであるが、今後に向けた動きおよび市場展開の見方である。

【Appleの指紋センサ】

◇Apple to open manufacturing plant in Arizona-Apple, GT to construct plant in Ariz. (11月4日付け Reuters)
→AppleとGT Advanced Technologiesが、Mesa, Ariz.での工場建設に合意、Apple製品向けsapphire材料を作る旨。Appleは今後sapphire材料を用いる製品の特定を控えているが、同社の新しいiPhone 5Sにある指紋センサはsapphire結晶で作られている旨。

◇Apple spurs massive growth in smartphone fingerprint sensor market, says IHS (11月5日付け DIGITIMES)
→IHS発。以前しばしば為しているように、Appleが、iPhone 5sでの指紋センサ統合で新技術ブームに火つけ、模倣者の波を刺激して向こう数年fingerprint-enabledスマートフォンの活況が市場を引っ張る旨。

Imecが、世界初、三次元化合物半導体FinFETを披露、InPのfinにInGaAsを被せる構造、300-mmシリコンウェーハ上に作っている。Intelのall-silicon FinFETプロセスとは異なるアプローチとしている。  

【Imecの3D化合物半導体FinFET】

◇Belgian Lab Brews New Chip Recipe-Imec develops FinFET process with III-V materials (11月5日付け The Wall Street Journal)
→Imecが、12-インチSiウェーハの上に作られたより高速なIII-V材料、indium gallium arsenideおよびindium phosphideを利用するFinFETプロセスを製作、該アプローチはIntelのall-silicon FinFETプロセスとは異なる旨。

◇Imec demonstrates world's first III-V FinFET devices monolithically integrated on 300mm silicon wafers (11月5日付け ELECTROIQ)

◇III-V FinFET Fabed on Silicon (11月7日付け EE Times)
→Imec(Leuven, Belgium)による世界初、三次元化合物半導体FinFETは、同じ300-mmウェーハ上にIII-Vおよびシリコン材料を統合、Imecのプロセスは、CMOS scalingを7-nm以降も続け、並びにhybrid CMOS-RFおよびCMOS-optoelectronicsを可能にする狙いの旨。
・≪図面≫ indium phosphide(InP)で作ったfinsにindium gallium arsenide(InGaAs)で被せた300-mmシリコンウェーハ上に作られた世界初のIII-V FinFETトランジスタ (SOURCE: Imec)
http://img.deusm.com/eetimes/2013/11/1320027/rcjIII-VfinFET.jpg


≪グローバル雑学王−279≫

ファシズムに踏み込んでいった我が国が、日中戦争、そして第二次世界大戦への道を選ぶことになり、我が国の降伏とファシズムの敗北で終結する経緯を、
  
『学校では教えてくれなかった! 世界のなかのニッポン近現代史』  
  (菅野 祐孝 著:歴史新書 洋泉社) …2013年3月21日 初版発行

より辿っていく。決して繰り返してはならないいきさつを改めて銘じる思いである。


第3章 ファシズムの時代 −−−1930〜1940年代前半の世界と日本 ≪後≫

3 日中戦争から第二次世界大戦へ −−大局を見失ったあとに残されたものとは?

◇内戦から第二次国共合作へ −1930年代の中国の動向は?
・1927年、中国、蒋介石の国民党と毛沢東の共産党による内戦
・1936年、西安で蒋介石を監禁、内戦停止と一致抗日を認めさせた
 …西安事件
・1937年、日中戦争開始直後に再び国共合作が成立、抗日民族統一戦線が結成

◇日中戦争はどのように展開したか?
・1937年7月7日、北京郊外の盧溝橋、日中間の軍事衝突へ …盧溝橋事件
・宣戦布告なきまま全面戦争に突入 
 …日中戦争:はじめ北支事変、のち支那事変
・1938年、近衛内閣、国家総動員法を制定
・1939年、国家総動員法にもとづいて、国民徴用令や価格等統制令
 →戦時経済統制はますます強化

◇戦争の長期化のなかでアメリカはどのような動きを見せた?
・戦争が長期化する中、日本軍は武漢や広東などを占領
 →1939年、中国の海南島に上陸・占領
・ソ連との関係、国境を巡る紛争で軍事的緊張を強める
 →1938年の張鼓峰(チョウコホウ)事件、1939年のノモンハン事件

◇第二次世界大戦はなぜおこった?
・1936年、イタリアはエチオピアを併合
・ドイツでは、ヒトラー政権のナチス恐怖政治 
 …ゲシュタポ(国家秘密警察)
・帝国主義時代の列強、領土の分割や合併を巡り、朝令暮改的に軍事・経済的な駆け引きの繰り返し
 →国際戦争の危機は日に日に増幅
・1939年8月23日、独ソ不可侵条約が締結
 →9月1日、ドイツはポーランドに進撃
 →9月3日、イギリス・フランスがドイツに宣戦布告
・1940年、パリ侵攻を受けたフランスがドイツに降伏
 →ドイツの猛攻が続く

◇世界情勢の変化に日本はどのように対応したか?
・陸軍内部にドイツ礼賛の風潮
 →日本の戦略的関心は東南アジアを中心とする南方に向けられるように
・1940年、アメリカ・イギリスを仮想敵国とする日独伊三国同盟締結
・1940年、すべての政党が解党して大政翼賛会、すべての労働組合が解散して大日本産業報国会が生まれる

◇皇民化政策 −日本は植民地の人びとに何をした?
・1937年の日中戦争開始後、強制と同化による皇民化政策を実施
・中国や朝鮮から合わせて70万人以上の人びとを強制的に連行、鉱山や港湾などで重労働に

4 アジア・太平洋戦争 −−何が悪で、何が正しかったのか?

◇アジア・太平洋戦争 −日本はなぜ戦争への道を選んだの?
・1941年、日本は日ソ中立条約締結、北守南進政策
 →アメリカ・イギリス・中国・オランダはABCD包囲網、対日経済封鎖政策を強化
・1941年6月22日、独ソ戦が始まる
・第二次近衛文麿内閣、対米強硬論者の外相、松岡洋右を更迭、総辞職
 →外した形で第三次近衛内閣が成立
・日本は南部仏印に進駐
 →アメリカは態度をますます硬化
  →在米日本人の資産凍結や対日石油輸出禁止の措置
・対米強硬論を唱える陸軍大臣、東条英機
 →開戦論を主張する東条英機内閣が成立
・1941年12月8日、日本陸軍はイギリス領のマレー半島に上陸、海軍はハワイ・オアフ島の真珠湾を奇襲攻撃
 →3日後にはドイツ・イタリアも対米宣戦
 →当時、大東亜戦争と呼ばれた

◇戦局の展開 −米軍の反攻はいつからはじまった?
・真珠湾への奇襲攻撃、連合艦隊司令長官、山本五十六の計画
 →アメリカを心理的に揺さぶる狙い
 →暗号を打電「ニイタカヤマノボレ一二〇八」(12月8日、作戦を決行せよ)
・戦局は当初、日本軍が優勢
 →危惧したアメリカは、1942年、日系人に対して強制立ち退き、有刺鉄線を張り巡らせた収容所に
 →日本の敗戦まで続いた
 →「二級市民」として差別と偏見のなかでの生活
・1942年、戦局は大きく転換
 →アメリカ軍の反攻
・大本営発表、事実と全く逆の状況報道
 →正しい戦況が国民に届かず
・1944年7月、サイパン島の日本守備隊が玉砕
 →10月、フィリピンのレイテ沖の海戦、主力戦艦「武蔵」を失う
 →神風特攻隊がこのとき初めてアメリカ艦隊を攻撃
・1945年3月10日(陸軍記念日)の未明、東京大空襲
 →4月1日、アメリカ軍は沖縄本島に上陸、戦艦「大和」も撃沈
・ヨーロッパ戦線、1943年7月、イタリアでムッソリーニ独裁政権が倒れる
・人種・血統を重視したナチス、400万人以上のユダヤ人やポーランド人をガス室で殺害
 →最終的にヒトラーは自決。1945年5月、無条件降伏。
・日独伊三国同盟の軍事的結束力はあえなくも崩壊

◇戦時体制下の国内状況 −国民生活に求められたものとは?
・1937年の日中戦争開始から1945年の敗戦まで
 →日本は一連の戦争状態のなかに
・戦時統制経済のもと、「国策」の名のもとに滅私奉公を強いられた国民
 →銃後を守る国民生活はすべてが統制・強制の対象に
・1942年、東条独裁体制のもとで翼賛政治体制協議会が発足
 →翼賛議会と化した帝国議会
・1943年、満州国など親日的な国々の代表者を東京に招いて大東亜会議開催
 →「大東亜共栄圏の建設」を確認、結束図る

◇首脳会議と終戦への模索 −連合国のハラのなかは?
・1941年8月、アメリカ大統領ローズヴェルトとイギリス首相チャーチルが会談
 →戦後の平和や民主主義についての基本構想を討議…大西洋会談
・1943年11月、ローズヴェルト、チャーチル、中華民国の蒋介石が会談
 →対日処理の基本方針を討議
・1945年2月、クリミア半島のヤルタでローズヴェルト・チャーチル・スターリンが会談
 →ドイツの戦後処理について
・1945年7月、ベルリン郊外のポツダム、トルーマン・スターリン・チャーチル(途中からアトリーに交代)の会談
 →ドイツと日本の戦後処理について最終決定
 →7月26日にポツダム宣言を発表、日本に無条件降伏を勧告
 →鈴木貫太郎内閣は黙殺
 →拒否と見なしたトルーマンは、原爆投下を指令、日本の降伏を促した
・天皇の聖断、鈴木内閣は8月14日、ポツダム宣言を受諾
 →翌日、玉音放送、国民は敗戦を知った
・第二次世界大戦は、日本の降伏とファシズムの敗北で終結

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