2024年後半の半導体市場はどうなるか、AI需要の高まりと共に解説
今年も、2024年後半から1年後の世界半導体市場について考えるセミナーであるSPIマーケットセミナー「2024年後半の世界半導体市場、AI需要の高まり」を8月23日(金)13:30〜15:50に開催する。半導体市場は少しずつ回復しているが、その回復の動きは遅い。2022年夏の半導体販売額のピーク時を超えてはいないようだ。
その中で、生成AIが登場して以来、自社の業務に採り入れている企業が増えつつあり、その勢いは加速している。半導体企業で初めてGAFAM(Google, Amazon, Facebook (現Meta)、Apple, Microsoft)を抜いて、一時的ではあるが、時価総額において全世界企業の頂点に立ったNvidiaが生成AIテクノロジーのカギを握っている。従来のAIの時もそうだったが、テクノロジーのカギを握る技術が半導体になったことを表現しているといえそうだ。
AI技術は、2012年カナダのトロント大学のジェフリー・ヒントン教授らのグループがNvidiaのGPUと、並列処理向けのソフトウエアCUDA(クーダと発音)を使って、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)を実行することによって、他社の画像認識技術よりも圧倒的に誤認識率の低いテクノロジーAlexNetを開発したことから端を発した。それまでどのモデルベースの画像認識技術よりも平均10%ポイント以上も誤認識率が低かった。「この時がAIのビッグバンだった」、とNvidia CEOのJensen Huang氏は言う。
あれから10年、AI技術は、OpenAI社の頑張りにより生成AIを生み出した。そしてNvidiaは時代の寵児になった。Huang CEOは、今から10年後にCNNは再発明されるようになる、と予言する。
AIから生成AIに進んでもテクノロジーはやはり半導体。IoTはDXを支えるキモとなり、データを高速に移動させると同時に広いユーザーに届けるための手段となる5G/6G技術も半導体なくては実現できなくなりつつある。通信事業会社であるEricssonやNokiaが自前の半導体チップを開発しているのは他社よりも優位性を得るためだ。
半導体産業は、今から1年先はどうなるか。さらに数年先はどうなるか。市場調査会社オムディアで半導体アナリストを務める杉山和弘氏にその見通しを語っていただき、セミコンポータルからも各市場調査会社の見方を紹介する。半導体から関連する装置や材料市場に関しても触れるほか、半導体をけん引するドライバーについても議論する。このSPIマーケットセミナーは、会員はもちろん、会員になっていない人でも聴講できる。申し込みはSPIマーケットセミナー「2024年後半の世界半導体市場、AI需要の高まり」から。