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Avizaがデュアルインジェクション方式で枚様式ALDのスループットを確保

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ALD(原子層堆積)技術の応用が大量生産のDRAMから少量生産のロジックへと広がりつつある。米Aviza Technology社は、国内大手ロジックメーカーからCelsior FXP枚様式のALD装置を受注したと発表した。セミコンジャパン2007で、その詳細を明らかにした。

これまでAviza社はバッチ式のALD装置をDRAM向けに出していたが、このCelsior FXPは45nmプロセス以降のロジック系で使われるHfOやHfSiO系のゲート絶縁膜形成を狙っている。加えて、フラッシュメモリーの電荷記憶部分が従来の浮遊ゲートからONO膜を利用する電荷トラッピング膜(Nの部分)へと技術が変わりつつある。このような用途を狙う。

AvizaはこのALD装置のガス噴き出し口を二つ設け、デュアル吹きつけ構成にし、スループットを確保した。ゲート絶縁膜の応用では、Hfと酸素の割合を20%から80%まで変えられるだけではなく、シリコン界面からゲート金属に向かって少しずつ変えていくことも可能だという。つまり膜の構成をチューニングできることが他社との差別化できる点だとしている。

以前は1原子層ずつの堆積だったために、ゆっくりとした成膜しかできなかったが、今回はデュアルインジェクション方式のためスループットが上がったとしている。ただし、条件によってウェーハ処理枚数が全く違うため、単位時間当たりのウェーハ数については言及しないが、確実にスループットは上がったという。

ゲートメタルはシリコンとメタルとの仕事関数の差が、ゲートしきい電圧に関係しているため、ゲートメタルの組成構造(ストイキオメトリ)を変えながらしきい電圧を調整していく必要がある。N+、p+のゲートメタル材料の組成構成にも有効になるとみている。

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