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ゴールデンウィーク中も車載半導体不足解消目指し、半導体生産続く

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このゴールデンウィーク中、半導体企業の稼働が続いている。半導体産業をけん引するIT産業の好調さも続き、Appleは前年同期比1.5倍という売上額を達成した。反面、半導体の供給不足による自動車工場の操業停止の報道も相変わらず続いている。半導体企業はフル稼働だが需要に追い付いていない。半導体サプライチェーンの製造装置や検査装置も好調だ。

5月3日の日刊工業新聞は、ルネサスエレクトロニクスは国内のウェーハプロセス5工場がゴールデンウィーク中も全日稼働していると報じている。ルネサスの売り上げの約半分が車載向け半導体であるから、休日返上で創業し自動車業界に向けているといえる。ただし、東芝デバイス&ストレージ傘下のジャパンセミコンダクターは大分工場、岩手工場とも3日間操業を停止し、装置の保守を行うとしている。

半導体後工程のウェーハ切断、ダイシング、研磨などを得意するディスコも広島県の呉工場と桑畑工場、長野県茅野工場の3工場がフル稼働中だと4月30日の日刊工業が伝えた。ゴールデンウィーク中も割増金を出して稼働を高める、と同社関家一馬社長は述べている。

Appleが2021年1~3月期の業績を発表し、売上額は前年同期比1.5倍の895億8400万ドル、純利益は純利益率26.4%となる236億3000万ドルとなった。前年同期比2.1倍だ。売上額、利益とも過去最高となった。5GのiPhone12が好調でiPhone部門の売り上げが同66%増の479億3800万ドルとなり、iPad部門もテレワークやテレ教育需要で同79%増の78億700万ドルとなった。Appleは、今後5年間に4300億ドルを、米国内を中心に投資してカリフォルニア州だけではなく、東部のノースカロライナ州にAIなどの研究拠点を設け、中西部のインディアナ州にも物流・生産拠点を置く。

Intelは35億ドルを南西部のニューメキシコ州の製造拠点を増強すると5月3日に発表した。3次元パッケージのFoverosなど先端パッケージング技術への投資になるという。工場新設に1000人の雇用と、工場操業に700名の新規採用の雇用を創出する。工場の着工は今年の後半になる見込み。

TSMCも成熟した技術ノードに対して、生産能力を上げるため28億8700万ドル投資することを取締役会で決めた。その内容について、4月27日の日本経済新聞は自動車向け半導体を増産するため中国南京市の既存工場に新ラインを設置すると報じている。回路線幅は28nm。300mmウェーハを月産4万枚生産でき、22年後半に少量生産を始め、23年に量産体制を整える予定。

半導体企業が懸命に増産しているものの、供給不足はそう簡単には消えない。ホンダは、ゴールデンウィーク明けに埼玉製作所の狭山工場と寄居工場で6日間、三重県鈴鹿製作所で5日間操業を停止すると日刊工業が報じた。米Ford Motorも4〜6月期の生産を5割程度(70万台)減少させると日経が報じた。

4月30日の日経は、国内の乗用車メーカー8社がまとめた2020年度の世界生産は前年度比12.2%減の2311万台だった、と報じた。前半は新型コロナによる新車需要の減少、後半は回復を目指しながら半導体不足による生産調整の影響だった。

半導体製造工程で使われる化学薬品を日本のメーカーが韓国で増産しているというニュースを5月3日の日経が伝えた。東京応化工業が韓国工場のフォトレジストの生産能力を倍増し、ダイキン工業は製造ガス工場を新設する。レジスト製造に必要な原料の樹脂を日本から送り、現地で調達可能な溶剤と組み合わせて製造する。ダイキンは韓国の半導体製造装置メーカーと共同で合弁会社を設立、40億円を投じて現地に工場を設ける。22年10月から新工場でエッチング用のガスを生産する。

(2021/05/06)

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