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ニューノーマル時代のグローバル対応

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テレワークをはじめとするニューノーマル時代、遠隔保守を進めている東京エレクトロンに続きアドバンテストも遠隔支援サービスを始めた。出張せずにVR/ARを使いながら顧客をサポートする。台湾のIT企業の業績が好調だ。1月の主要上場19社の合計が1年前より32%も増収だった。また海外生産拠点は中国を避けるようになり始めている。

東京エレクトロンは、スマートグラスなどを使った遠隔サポートを活用している、と2月18日の日本経済新聞が報じた。東京エレクトロンの日本にいるエンジニアが、パソコン越しに中国の半導体工場にいるエンジニアに指示を出し、装置のメンテナンスや研修を行う。ここでは中国半導体工場に設置している装置から得られる日々の1000種類以上のデータを解析し、装置の不具合検出に活用している。スマートグラスを使えば、作業者は設計図面や指示を投影された画面から知ることができる。もちろん、日本と中国で試行錯誤を重ねながら行っている訳だが、リアルタイムで映像を共有しながら指示を出せるため、作業効率は増す。

半導体工場は厳しいセキュリティで守られている。このため従来は出張ベースで顧客の工場へ直接出向き装置の修理や改造を東京エレクトロン側が行っていた。コロナ禍では出張がままならないため、遠隔支援サービスを活用する。東京エレクトロンの売上額は半導体製造装置、FPD製造装置、そしてフィールドサービスの3本柱だが、遠隔新サービスはフィールドサービスの売上額に含まれる。同社の2020年4〜12月期のフィールドサービス部門の売上額は2589億円と1年前より18%増えた。特に、20年10〜12月期は同25.3%増と遠隔サービスの効果が出ている。

半導体テスターのアドバンテストも遠隔支援サービスを拡充している、と22日の日経産業新聞が報じた。同社の開発した「アドバンテスト・コネクトプラス」遠隔支援サービスでは、テスターの情報に加え、作業の様子をカメラで撮影しデータをやりとりしてディスプレイ越しにアドバンテストのエンジニアが助言・サポートする。テスターを利用する半導体メーカーやOSATは、これまで製造ノウハウの流出を恐れ、テスター情報を提供して来なかったが、アドバンテストはセキュリティレベルの高いソフトウエアシステム「SecureWISE」を導入することで、このサービスを始めたという。

SecureWISEは、IoT通信に強いTelit Wireless Solution社が開発したシステムで、インターネット回線ではなく専用回線を使い、顧客だけの認証システムと暗号化によってセキュリティを確保したもの(参考資料1)。世界の半導体工場の90%がこのソフトウエアシステムを使っている。現在は、SecurityWISE部門をTelitから切り離し、フロリダ州の米SecurityWISE社が提供している。元々はIBM Microelectronicsのフロリダ工場で作られたソフトである。

台湾では、クリスマスと旧正月の端境期に当たる1月は通常、業績が落ちる月であるのにもかかわらず、IT大手19社の売り上げは1年前よりも32%成長し1兆1472億台湾元(約4兆3000億円)にもなったと19日の日経が報じた。需要を支えたのがコロナ禍でのノートパソコンやゲーム機、5Gスマートフォンだという。19社の内16社が2桁成長を見せた。特に半導体のMediaTekは78%の増収。台湾行政院は、2021年のGDP成長率を、4.64%に上方修正したと22日の日経が報じている。

また米国のAmazonは中国を避け、インドに電子機器の生産を始めると18日の日経が報道した。実際の生産は鴻海精密工業に委託し、同社のインド南部のチェンナイ工場で生産する。インドは国内で製造業の進行を進めており、内部で自立した経済を目指している。インドは、中国との国境紛争で対立しており、国内でのサプライチェーンの整備に力を入れている。

堀場製作所は韓国にある工場で半導体装置向けのマスフローコントローラ(MFC)の生産能力を2倍にする、と19日の日刊工業新聞が伝えた。投資額は1億円、生産能力は月産1000台となる。高精度・高速のMFCは、ALD(原子層堆積)や薄いCVD膜の製造には欠かせない。

参考資料
1. 半導体工場のビッグデータをセキュアに守るシステムをTelitが提供 (2015/11/18)

(2021/02/22)

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