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新型コロナを前提としたニューノーマル時代のテクノロジーが続出

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ニューノーマル時代は誰しもが新型コロナウイルスを持っているという前提で距離を保つなどの飛沫感染を避けることが欠かせない。そのためのテクノロジーが続出している。中でも人間の代わりにロボットを利用する提案が相次いでいる。さらにロボットからのデータを処理・分析するサービスへとつなげるビジネス展開をオムロンが進めている。

テレワークWFH(Work from Home)を推進するためにはデジタル化が欠かせない。富士ゼロックスは米Ripcode社と合弁会社を作ることで合意した。Ripcode社は、書類のホッチキス針を外し、書類を1枚ずつベルトコンベアに流しスキャナで高速に読み取り、テキストをデータ化する、という業務を行っている。データ化さえしてしまえば、クラウド管理が可能になりWFHでも仕事ができるようになる。合弁によってRipcodeの業務を全面的に日本でも展開する。新会社の社名は、富士フィルムRIPCODE合同会社。神奈川県足柄上郡を拠点とする。出資比率は50%/50%。

工場の生産ラインの作業の一部をロボットに移管し、人間と協調しながら作業効率を高めていく、というロボット需要が高まっている。9月7日の日本経済新聞が報じたもので、国内最大手のファナックが2021年中に協調ロボットを3倍に増産し、三菱電機や芝浦機械も参入するという。協調ロボットは、動作速度が遅くセンサで人を感知すると停止する機能を備えているという。三菱電機は、食品工場などからすでに受注しており、包装済みの商品を箱に詰めるという作業をロボットが担当するとしている。

医療現場での手術支援ロボットの国産化が始まった。川崎重工業と血液検査機器大手のシスメックスが折半出資するメディカロイドが、9月内に国産初の手術支援ロボットを発売する、と7日の日経産業新聞が伝えた。これまでは米Intuitive Surgical社の手術支援ロボットの独占だったが、主要特許が切れたことで市場参入が増えそうだとしている。内視鏡による手術に威力を発揮する。

物流や商業施設では自律走行ロボットが使われるが、オムロンは自律走行ロボットに向けた3次元センサLiDARを発売した。周囲にある物体や段差などに近赤外線を照射しその反射を検出するまでの時間から距離を測るもの。オムロンは、東京の品川駅近くに開発工場ともいうべきオートメーションセンターTOKYOを1月に開設したが、顧客が開発するシステムを再現・検証するだけではなく、データ分析を活用するという。これまでのセンサやロボットの販売だけではなく、データ分析によって、課金型のビジネスモデルも加えていく。

ハードウエアのロボットだけではなく、ソフトウエアロボットも人と密にならないツールになる。RPA(Robotic Process Automation)と呼ばれるソフトウエアロボットは、人手で入力し直す定型作業を自動化するのに向く技術。例えば、イベントのチケット販売で、子供、大人、割引、イベントコンテンツの分類などさまざまな情報をインターネットで告知しても、客から来るのは電子メール、添付ファイル、電話、ファックスなどさまざまな形式が多い。これを人手でスプレッドシートに入力させていたが、これらを文字認識や音声認識のAIと電子データのテキストなどをスプレッドシートのセルに入力する作業をRPAが行う。ただし、業務が数カ月続いた後に、RPAロボットが野良犬状態になるという問題があった。このため、管理が必要になるが、その運用管理を遠隔監視するサービスを日本IBMが始めた。IBMの監視センサを通してRPAの品質チェックとスケジュール調整、稼働監視に加え、AI診断と問題判別用ログ検索、改善提案などを行うという。

ロボットだけではなくIoTの活用もM2M(machine to machine)として人間が常に現場にいることなくモニターするシステムである。IoTセンサをクラウドにつなげる場合に常にWi-Fiを使える環境にあるとは限らない。そこで頼りになるのはやはりセルラーネットワークだ。4Gやこれからの5GのセルラーとつなげるためにはSIMカードを使わざるを得ない。SIMカードの取り扱いに習熟しているのがソラコム社である。同社は数年前にKDDIに買収され、その傘下に現在もあるが、買収されてからKDDIのセルラーネットワークにすぐつなげられることから、契約回線数が買収前の25倍にも増えたと7日の日経が報じた。

リモートワークではビデオ会議は欠かせないが、その一つZoomの運営会社Zoom Video Communicationsの5~7月期の売り上げが前年同期の4.6倍にも増えた、と9月2日の日経が報じた。売上額は6億6352万ドルで、前四半期比でも2倍を超えたとしている。従業員10人以上の企業の契約数は5.6倍の37万社に達した。

(2020/9/7)

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