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メモリトップ3社に見る2020年の半導体市場

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今年の景気は悪くないといわれているが、今や全半導体販売額の3割にも達していたメモリの動向がある意味、景気の指数となってきた。このほどメモリのトップ3社であるSamsung、SK Hynix、Micron Technologyの最新決算レポートが揃った。韓国2社はカレンダー年と同じ四半期(10~12月)だが、Micronは異なる四半期(9~11月)となっている。

第4四半期(10~12月期)売上額におけるSamsungの半導体部門は、前年同期比10%減の18兆7500億ウォン(約1兆7015億円)になっている。Hynixの第4四半期では同30%減の6兆9270億ウォン(約6286億円)となっている。ただし、第3四半期からは1%増となっており、回復傾向にある。Micronの最近の四半期(9~11月期)は、2020年度の第1四半期となっており、数字はひと月ほど古い。35%減の51億ドルとなっている。それでも前四半期と比べると6%増であるので、やはり回復傾向にあるといえるだろう。しかし、Samsungの売上額は前四半期比では5%減となっており、回復はしていないがマイナス幅が縮まっている。

Samsungは2019年の通年の見通しも発表している。これによると、2019年通年の売上額では、前年比25%減の64兆9400億ウォン(約5兆9095億円)であるため、2019年の前半が大きくマイナスだったことを示している。

企業の利益は、各社で大きくばらついている。第4四半期における営業利益はSamsungが55.6%減の3兆4500億ウォンとなっている。これは前年同期が7兆7700億ウォンもあったため、儲けすぎ状態にあったといえる。19年第4四半期でも営業利益率は、20.5%もあり、むしろ今が適正利益率といえる。前年同四半期には営業利益率は、41.4%もあった。ちなみに、日本の大手総合電機は良い場合で5~6%であるため、利益が薄い企業体質になっているといってよい。

SK Hynixの利益は同決算期で、前年同期比95%減の2360億ウォン(214億円)で、営業利益率は3.4%しかない。営業利益はプラスだが、純利益はマイナスとなり、118億円の損失を計上した。これは為替の影響とHynixが持っているキオクシアの資産の時価評価額が下がったことによると説明している。、また、前四半期比でも営業利益が50%減の4730億ウォンだった。ちなみに前年同期では、営業利益率は44.6%もあった。Micronの直近の四半期の営業利益率は10.7%で、営業利益は5億9400万ドルとなっている。

これらの結果から、2020年はどうなるか。SamsungとMicronはこれについても発表している。Samsungは、2020年のメモリはデータセンターからの需要が旺盛で、引き続きライバル他社と差をつけるために、モバイル用のLPDDR5や高密度データセンター向け製品などハイエンド製品に注力する。プロセス技術的には1Z nm(15~16nm)DRAM製品で微細化し、NANDフラッシュは第6世代のV-NAND技術へとシフトしていく。Samsungの半導体ビジネス全体に占めるメモリの割合は78.5%を占め、メモリ以外の半導体も強化している。特に5G通信向けSoCとCMOSイメージセンサ、そしてファウンドリビジネスだ。5nm/7nmプロセスを拡張し、3nmプロセスの開発に力を入れるとしている。

一方、Micronは全体の見通しとして産業界全体と、Micronの計画を発表した。DRAM産業界全体ではビット成長率は2019年が20%だったが、20年は15%前後に緩むと見ており、Micronは19年が15%前後のビット成長だったため、20年は業界平均よりも少し上回る計画である。長期的にビット成長率は15~19%程度とみており、Micronも同じペースになると見ている。

NANDフラッシュは、業界全体で19年に45%前後だったが、20年は27%~33%程度だとしてビット供給は需要よりもやや低いのではないかとみている。Micronのビット供給は業界のビット成長よりも少し下のビット成長率になるが、もし在庫調整が進むと業界並みになると見ている。

SK Hynixの見通しは、2月1日の日本経済新聞によると、「データセンター投資の再開やスマホの出荷台数増によって20年はDRAMで20%、NANDフラッシュで30%の需要増加が期待できる」と報じている。

(2020/02/03)

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