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「次の手」を模索する動きが活発に、CEATECでも

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先週は、CEATEC 2018が幕張メッセで開催され、久しぶりにB2Bで盛り上がりを見せた。ただ、メディアの採り上げ方、切り口は全くバラバラ。どうやら一言で言い表せない模索の時代に入ったようだ。シリコンバレーよりシアトル、イスラエル企業とのお見合い、VC(ベンチャーキャピタル)に群がる起業家たちなど、次のITを模索する動きが出ている。

10月22日の日経産業新聞は、AI(人工知能)技術者がシリコンバレーではなく、シアトルに集まっていることを報じている。ここにはMicrosoftやAmazon.comという大きなIT企業が集まる上に、Intel、Mentor GraphicsやTektronix、Lattice Semiconductorなど半導体関係のハイテク企業も多い。また昔からの航空機のBoeing社もある。Washington州立大学もあり、ハイテク企業からの寄付講座もあり、産学協力体制ができている。ここにAIに特化したVCも設立され、AI関係のエコシステムができていることが強みだ。

このようなエコシステムを背景にワシントン州政府は通勤電車「ライトレール」が空港からダウンタウンや州立大学へつながっており、そのアクセスしやすさを訴求する。加えて、高騰するシリコンバレーの住宅の平均2/3の価格で、住居が入手でき生活しやすいとする。

日本の自動車大手とイスラエルのITベンチャー企業との「お見合い」も先月あった、と22日の日経産業が報じた。トヨタ自動車のサプライヤーズセンターで、イスラエルのスタートアップ企業6社がプレゼンした。例えば、Guardian Optical Technologiesはクルマの天井にマシンビジョンカメラを取り付け、奥行きデータも取り込み、3次元データで車内の乗客のわずかな動きも見逃さないというシステムを提案している。機械学習によって動きのデータを学習させ推論させる機能もある。ただし、これによって乗客毎に必要だったカメラの数を1個にまとめられるというが、何ができるかについては述べられていない。

「次の手」を模索する動きは、何か新しい事業を始めるベンチャー企業への興味につながる。独立系のVCのBダッシュベンチャーズは、10月上旬に福岡市で起業家などが集めまる「Bダッシュキャンプ」を開催、ブロックチェーンやVチューバなど20の分科会でディスカッションした、と22日の日経は伝えている。またプレゼン大会ではドローン開発のベンチャーが優勝するなど、投資すべき起業家を求める動きは活発だ。

CEATECレポートでは、17日の日経産業は、「NEXCO東・コマツ、IT時代、波乗る異業種」という見出しを掲げ、IoTとAIでショベルカーとブルドーザーを互いに無人で連携させるデモを行った。同日日刊工業新聞は「超スマート社会へ シーテックの新技術・サービス」と当たり障りのない見出しだが、日経産業は19日にも「シーテックが引き出す需要、新アイデアの見合いの場所に」という見出しを付け、B2Bへの移行を印象付けた。ここではダイキン工業のエアコンに人の位置を感じるセンサを取り付け、新しい風を送り込むようなデモを行ったという。

なお、個別企業では、Micron TechnologiesがAI関連企業に1億ドル(112億円)を投資すると16日の日経産業が報じた。Micron傘下のベンチャーキャピタルであるMicron Venturesを通して出資する。AIの機械学習には大量のデータが必要で、メモリ製品は今後さらに重要になる、との認識を示している。Micronは今や米国第2位の半導体企業となり、企業ベンチャーキャピタルを通してスタートアップにもっと積極的に投資し始めたと言える。

(2018/10/22)

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