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半導体材料メーカーが好調、生産を拡大

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ITサービス企業やハードウエア企業が好調、心臓部となる半導体産業も好調が続き、半導体の生産に使う材料メーカーが好調な業績を示した。先週の決算発表は半導体材料企業が多く、好調さを生かし増産する企業も多い。

2月9日に報じた日経産業新聞によると、日立製作所やNEC、伊藤忠テクノソリューションズ、野村総合研究所、NTTデータはすべて増収増益で、スマート工場や小売り・サービス業、流通などの業務の効率化を促進するためのIT投資が増えたことによるという。日立はIoTプラットフォーム(中身はデジタルトランスフォーメーションのためのハード・ソフトを含めたプラットフォーム)「ルマーダ」の売り上げが1兆円に迫る勢いのようだ。増収増益のNECは、今のうちにエネルギー部門の内、蓄電池や電極事業を縮小するため3000名の早期退職者を募集している。今後、エネルギー部門の中でSI事業に集中する。

半導体メーカーでは、ルネサスエレクトロニクスが2017年12月期の決算を発表した。これによると、GAAP(日本会計基準)において2017年1〜12月通期の売上額は前年同期比22.1%増の7803億円、営業利益は784億円で営業利益率10%と好調さを持続している。ただ、直近の10〜12月期は売上額2102億円と「できすぎ」と呉社長はコメントしている。

台湾のTSMCのグループ企業である世界先進積体電路がIoTの電源管理や指紋認証などの新需要が拡大し、新工場の建設を検討を始めた、と9日の日本経済新聞が報じた。

半導体メーカーの好調さを受けて、消耗品が多い半導体材料メーカーも好調だ。日立化成は、CMP研磨用のスラリー材を増産すると発表した。30億円を投じ、工場の設備を増設、2018年夏をめどに新型製品の生産能力を5倍に高める、と9日の日経産業が伝えた。新型スラリー「ナノセリアスラリー」は2013年から量産を始めた材料で、従来のスラリーよりも粒子が細かく研磨による傷を減らしやすいという。

大陽日酸は2017年4月〜12月期の連結決算では、売上額が前年同期比13%増の4714億円、純利益が同54%増の399億円だったと発表した。半導体向けのガスが好調で中国や韓国、台湾での需要が拡大したという。特に、3D-NANDフラッシュは深いエッチングとデポジションが必要なためガスの消費量が増えたとしている。

フォトレジスト液の濾過に使う多孔質フィルムを帝人が量産すると発表した。7日の日経によると、30億円を投じ愛媛県松山事業所に設備を新設、2019年の稼働を目指す。

旭硝子は、フォトマスク原版を大幅に増産すると発表した。子会社のAGCエレクロニクスの本社工場(福島県郡山市)で新設備を導入し、従業も増やすとしている。7日の日経産業の記事によると、EUV対応のフォトマスクに対応するものらしい。

シリコン結晶そのものを製造しているSUMCOは、2017年12月期(1〜12月)の連結決算は、売上額が前年比23%増の2606億円、営業利益は同3倍の420億円になった、と6日発表した。純利益は270億円で前年の65億円から205億円増加した。主力の300mmウェーハが17年初めから値上がりし、年間で2割程度上昇したもようだと7日の日経が報じた。営業利益が大幅に増加したのは値上げによる。

後工程材料も好調だ。パナソニックは、BGAやCSPのようなボール端子の隙間を実装後に埋め込むアンダーフィル材料を従来の四日市工場から上海工場に移し3月から量産すると発表した。スマホ用の半導体のアンダーフィルに使うため、スマホ工場からの需要に短納期で応えるためだとしている。

材料ではないが、やはり消耗品で、ウェーハからチップを切り出すブレード(刃)を生産しているディスコは、2018年3月期の連結売上が前年度比22%増の1643億円、純利益が同45%の351億円になりそうだと発表した。従来予想は35%増の327億円だったが、5期連続で最高益を更新するという。チッピングの切断装置や研磨装置が伸びている。

(2018/02/13)

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