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メモリが半導体全体、エレクトロニクス全体をけん引

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半導体産業の好調が続いている。この1〜3月期および2016年度の決算発表が各社から発表され、メモリを中心とする半導体メーカー、半導体製造装置メーカー、シリコンメーカーなど軒並み好業績が発表された。今回の半導体の好調はDRAMとNANDフラッシュのメモリが半導体産業、さらには電子産業全体をけん引している。

5月26日の日本経済新聞によると、韓国のSK Hynixの1〜3月期売上額は6兆2895億ウォン(5975億円)、営業利益は前年同期比4.4倍の2兆4676億ウォン(2340億円)となった。スマートフォンやサーバー向けのメモリが好調で、四半期ベースでの営業利益は過去最高という。同社のメモリ売上額はDRAMが3/4、NANDフラッシュは1/4だとしている。

やはりDRAMメモリを生産している台湾の南亜科技の1〜3月期の売上額は前年同期比18%増の122億台湾元(458億円)、純利益は同77%増の32億台湾元(120億円)であった、と27日の日経が伝えた。スマホだけではなく、電子機器全体で伸びているとしている。

半導体トップのIntelは、1〜3月期の売上額が 前年同期比8%増の148億ドル、GAAPベースの利益は同40%増の36億ドルと好調だが、同社が手掛ける唯一のメモリ、NANDフラッシュの売上額は同55%増の8億6600万ドルとなった。55%の増加率はIntelの全ての事業部門の中で最高の成長率である。

これらのデバイスメーカーの好調さは製造装置メーカーも同様に推移している。東京エレクトロンは28日に決算説明会を開き、1〜3月期および2017年3月期の決算を発表した。年間売上額は、前年比20%増の7997億円、純利益は同48%増の1152億円と好調だった。直近の1〜3月はもっと良い。その売上額は前年同期比59%増の2606億円、前四半期比でも40%増である。特にSPE(半導体プロセス装置)部門の売上額は過去最高を記録した。1〜3月の純利益は、前年同期比2.5倍の472億円、前四半期比82%増である。さらに1〜3月の受注額は前四半期比9%増の2904億円と依然年好調だ。

半導体テスターのアドバンテストの2016年度売上額は前年比3.8%減の1559億円となったが、当期利益(純利益)は前年比75%増の142億円となった。直近の1〜3月で見ると、売上額は前年比5.4%増の483億円で、前四半期比では54%増となっている。この1〜3月で急激に伸びた。当期利益は前年比70%増の68億円だが、前四半期比は61倍となっている。1〜3月の受注額は前年同期比19%増の484億円、前四半期比10%増である。

シリコンウェーハのトップメーカーである信越化学工業の2017年3月期の連結売上額は、前年比3.3%減の1兆2374億円だが、経常利益は10%増の2421億円となった。その内、半導体シリコン部門は売上額が前年比3.8%増の2526億円、営業利益は同%19増の559億円と好調。

半導体の好調は電子部品産業にも広がっている。半導体はプリント回路基板上に電子部品と共にアセンブリされるからだ。1〜3月期の受長総額は前年同期比12%増の1兆3300億円となった、と27日の日経が報じた。

27日の日経は、「ルネサス再建完了へ」と題した記事を掲載、7割を出資している官民ファンドの産業革新機構が2割弱の株式を売却する、と報じた。現在の株価で3500億円に相当する。革新機構は2013年に1383億円を出資した。ルネサスは年内にも数千億円規模の公募増資に踏み切り、成長に向けた資金を調達する。革新機構の出資比率は5割程度に下がり、ルネサスに自立の道を促す。

日立国際電気は、半導体製造装置だけではなく放送・映像機器も扱っているが、日立製作所は半導体製造部門を米国系ファンドのKKRと日本産業パートナーズに売却する方針を固めた。日立国際の連結売上額は2017年3月期では前年比4.9%減の1718億5700万円、当期利益は同43%減の74億4300万円、営業利益は同8.6%減の147億5900万円だった。このうち半導体製造装置部門は、同1%増の915億4400万円、営業利益は開発のための新棟建設などの設備投資により、同13.7%減の137億800万円となっている。半導体製造装置と映像・通信機器とは相乗効果が薄い。それぞれを別会社に切り分け成長させていく。

(2017/05/01)

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