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大型買収、液晶、EV電池管理、セキュリティなど賑わうカーエレ

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クルマの電子化、すなわちカーエレクトロニクスの進展が加速している。この分野のリーダーである欧州のティア1サプライヤの大型買収が進み、カーエレに出遅れたドイツのZFが米TRWオートモーティブを買収する。日本経済新聞などからカーエレ加速の実態を拾う。

自動車産業では、自動車メーカーをOEMとして、彼らに大きな部品を納入するティア1サプライヤ、その大型部品に搭載する小型部品メーカーのティア2サプライヤなど、階層構造が出来ている。このティア1サプライヤのトップがロバートボッシュであり、2位が日本のデンソーだ。ちなみに2014年におけるボッシュの売上額は489億ユーロ(6兆8606億円)、デンソーのそれは4兆959億円である。1ドル=80円という円高時代には両社はほぼ拮抗していたが、1ドル=110円だと、差が付いている。

欧州では、カーエレで先行するボッシュを追いかける形で、このほどZFが買収を仕掛けた。調査会社によれば2013年における自動車部品メーカーの売上額の9位はZF、10位がTRWで、それぞれ197億ドル、174億ドルとなり、合計すると第3位に浮上する。3月17日の日経によると、TRW買収に135億ドルを投じるという。

23日の日刊工業新聞は、ジャパンディスプレイが車載ディスプレイ向けに低温ポリシリコン(LTPS)技術による液晶パネルの量産に乗り出すと、伝えた。ジャパンディスプレイはティア1サプライヤを通じてOEMからの車載LTPS液晶パネルの受注を獲得した。石川県川北町の石川工場を軸に調整しており、2〜3年内にスタートされるとしている。愛知県の東浦工場ではフロントガラスに情報を映し出すヘッドアップディスプレイを生産しているが、その数量はまだ少ないという。

電気自動車(EV)は電池切れの不安があるが、EV専門メーカーの米Tesla MotorsはEVの電池切れを予防するソフトウエアの配信を今月末に始めると発表した。急速充電器網と通信し、空いている充電器を、インターネットを通じて常に把握し、電池切れの心配があるクルマに道案内ソフトと連動させて知らせる。ハードウエア的にはクルマにM2M(machine to machine)通信モジュールを搭載しており、モバイルネットワークを通して、データセンターと通信する。データセンターが各クルマの電池状態を把握する。

自動車にM2M通信モジュールが搭載されるようになればクルマでのセキュリティも大きな関心の的となっている。20日の日経産業新聞は、クルマがインターネットとつながっている場合にハッキングが起きることが実証されており、注意が必要だとしている。17日の日経産業では、東芝が開発したセキュリティ技術がIEEEの標準規格に採用される見通しになったと伝えた。東芝は、HEMSやスマートメータなどの機器にIPアドレスを振り分け、各機器を大小のグループに分けてそれぞれのグループごとに管理するという。

セキュリティ技術では、暗号化をハードウエア(半導体チップ)で実現し、しかもデータ保存場所をネットと接続する場所と接続しない場所に分けることが基本となる。ARMのセキュリティ技術のTrustZoneでも、安全な部屋とつながった部屋を構成している。

民生用のIoT技術として腕時計型のウェアラブル端末をITベンダーやエレクトロニクスメーカーではなく、時計メーカーも参入していると20日の日経が報じた。スイスのバーゼルで開催された宝飾品の見本市で、時計メーカーのタグホイヤーがグーグル、インテルと提携して商品開発を進めると表明した。タグホイヤーの親会社はフランスのモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)。明らかに高級品であり、アップルが発表した高級品時計分野がウェアラブル市場になる。

(2015/03/23)

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