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WSTS、2008年予測を4.7%増に下方修正

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世界半導体市場統計(WSTS)は2008年の世界半導体市場を2007年秋季予測の9.1増%から大きく下方修正し、前年比4.7%増の2677億ドルになる見通しを示した。WSTSには世界の半導体メーカー65社が加盟しており、この程、今後3年間の市場を予測した。

8月に開催される北京オリンピックのイベントイヤーへの期待も、サブプライムローン問題や、DRAM価格の下落に吸収された格好だ。しかしながら2009年の市場規模は前年比5.8%増の2833億ドル、2010年は同8.8%増の3080億ドルと堅調な成長を示すと見込まれている。製品別では2007年から2010年までの年平均成長率はディスクリート5.2%、オプトエレクトロニクス9.9%、センサー4.4%、IC全体は6.3%と順調な成長と予測された。

世界地域別市場予測


2008年はロジックではディスプレイドライバやスタンダードセルが成長し、フラットパネルテレビの数量増と携帯電話等のディスプレイの高精細化の好調を受けて前年比+13.4%、762億8000万ドルの市場規模が見込まれている。太陽電池をはじめとするオプトエレクトロニクス関係の成長も見込まれ、同10.4%の175億5000万ドルの市場規模とされた。

2008年の日本半導体市場については前年比3.8%減の5兆5300億円とマイナス成長の見方を示した。07年秋季予測では同3%程度増との設定だったため、大きく下方修正された形だ。ドルベースでは7.4%増予測のため為替要因でのブレが大部分を占める。2008年の日本市場特有の要因として次のように見ている。2007年にはアナログICの生産調整に対する後半の戻り基調が期待された。しかし回復が遅れ、パソコン市場、すなわちMPU市場が当初予想よりも伸びず、MOSマイクロが下方修正された。大局的に見ると、2006〜2007年に成長が鈍化し2008年に底入れ、2009年以降はプラス成長に転じる予測傾向自体に変化はないため「2008年の谷間が深くなった」(井熊正裕会長)と捉えている。


世界のIC製品別市場予測

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