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SEMATECHと東京エレクトロン、3Dインターコネクトと高移動度チャネル材料で協力

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 東京エレクトロンと半導体製造のコンソーシアムであるSEMATECHが、先端半導体製造における、3Dインターコネクト技術と高移動度チャネル材料において、複数年にわたる共同開発プログラムを開始した。

SEMATECHと東京エレクトロン、3Dインターコネクトと高移動度チャネル材料で協力
 従来半導体デバイスメーカーを会員企業とするSEMATECHであるが、先端半導体製造には優れた装置・材料サプライヤーとの共同開発など協業が欠かせないとの見方から、今回の相互協力は、SEMATECHと優れたサプライヤーとの新しいコラボレーションのスタートといえる。また、今回の協業モデルはサプライヤーに対して、研究開発コストの削減、技術開発における成果の促進、最先端生産工場への効率的かつ効果的な技術導入をもたらす。

 両者間の契約には、知的財産の交換と資金提供を含み、SEMATECHと東京エレクトロンのエンジニアは、(1)量産における3Dインターコネクトプロセスの障壁打破を目指す3年計画のプログラム、(2)トランジスタのゲートスタックにSiGeを使用し、処理スピード向上の可能性を高める2年計画のプログラムという2つのプロジェクトを平行して走らせる。

 今回の3Dインターコネクトプログラムでは、SEMATECHと東京エレクトロンは、Cost of Ownership(COO)モデリング、プロセスのベンチマーク、標準化確立、技術ロードマップの作成、3Dインターコネクト(貫通ウェーハシリコン・ビアの形成)など、開発の初期段階におけるさまざまな課題に共同で取り組むことになる。この取り組みに関連して、東京エレクトロンは、国内の開発拠点でこれまでに培った広範なハイレートエッチングの能力を活用するとともに、SEMATECH傘下にある試作開発ファンドリー、ATDFにインストール済みの低誘電率(low-k)エッチング装置をアップグレードする。このアップグレードにより、多孔性のlow-k素材のエッチングの解析における柔軟性が大きく増すとともに、プロセス均一性とチャンバーの能力の向上、さらには、45nmおよび32nm世代向けのlow-k素材の開発に寄与することが期待される。

SEMATECH 3D Program

 3Dインターコネクトテクノロジは従来の2次元デザインに比べて、高性能、高機能性、省電力、省スペース、開発費削減、Time-to-marketの短縮化などに大きな期待が寄せられている、とSEMATECHのInterconnect部門長のSitaram Arkalgud氏は述べ、東京エレクトロンの本プログラムへの参画はこの技術開発にむけたインフラ構築に画期的な一歩となったと語っている。
 東京エレクトロンが3Dインターコネクトと同時に結んだもう一つの契約プロジェクトは、FEP分野で、両者はhigh-kメタルゲート材料開発にむけて共同で取り組む。

SEMATECH Memory Program

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