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B/Bレシオが0.55と最低、日本製半導体製造装置の回復はまだ見えない

日本製半導体製造装置の受注はまだ回復の道筋が見えない。日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表した、この1月における半導体製造装置のB/Bレシオ(販売額に対する受注額の比)は0.55と、ここ数年で最も低い値となり、その絶対額もこれまでになく低い。3ヵ月の移動平均で見た、販売額が458億400万円、受注額は252億800万円と、いずれもここ数か月の最低記録を更新した。

3ヵ月の移動平均とは、直近の3ヵ月間の数字の平均をとったものである。例えば1月における移動平均なら、11月、12月、1月という3ヵ月の数字の平均値を求める。数値の月ごとの凸凹が滑らかになり過去からの推移が読みやすくなるというメリットがある。しかし、古いデータの集積をベースにしているため、今後のトレンドは読みにくいという欠点はある。このため、この移動平均の数字を見て、悪い状態がいつまで続くのか不安にかられやすい。

また、販売額、受注額とも3ヵ月の移動平均であり、しかも輸出も含む金額を表している。日本製の半導体製造装置が日本市場と海外市場で売れたり、受注したりするという数字である。今後の動向を知るためには実は移動平均ではなく、毎月の実販売額、実受注額の方がより実態を反映している。


半導体製造装置 日本製装置 受注高/販売高


半導体製造装置 日本製装置 受注高

半導体製造装置 日本製装置 販売高


少なくともこれらの3ヵ月移動平均値を見る限り、半導体製造装置に明るさはまだ見えない。


(2009/03/02 セミコンポータル編集室)

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