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2022年のOSAT市場、上位10社で市場シェアの80%を占める

2022年のOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)のトップ5社ランキングを米系市場調査会社のIDCが発表した。これによると、1位のASE、2位Amkor、3位JCETの順位は変わらず、上位10社で80%の市場シェアを握っている。2022年のOSAT全体の市場は前年比5.1%増の445億ドル(約6.2兆円)に拡大した。2023年は同13.3%減に下がるが、24年は大きな成長が見込まれている。

Worldwide Top 10 OSAT Conpanies, 2022 Market Share / IDC

図1 2022年のOSATメーカーの市場シェア 出典:IDC


OSAT大手10社のランキングでは、台湾企業が1位のASEをはじめ5位のPTI、6位以下のKYEC、Chipbond、ChipMOS、Sigurdが入っており、中国企業は3位のJCET、4位のTFME、6位以下のHua Tianがいる。2位のAmkorは米国企業である。

世界OSAT市場で見ると、台湾企業の市場シェアは2021年より2.5%低下して49.1%となっている。中国企業は、中国政府の半導体国産化政策に基づき、シェアを21年比1%増の26.3%増に上げた。中国企業のTFMEはAMDの売り上げと共に成長している。Amkorを含む米国企業は1.7%増の18.8%となり、その他の韓国、日本、東南アジアの企業は5.8%となっている。

2023年の半導体業界は民生市場の需要減少とAI以外のクラウドサーバー需要の低迷による在庫が膨らんだことで低迷している。OSATの稼働率は23年の前半では50〜65%の企業が多く、23年後半では60〜75%に少し回復するとIDCは予想している。先端パッケージングは急速な需要から80%の稼働率になっているようだが、2022年の70〜85%とはまだ開きがある。

しかし、2024年は、HPC(高性能コンピューティング)やAI/機械学習、生成AIなどの進展に欠かせない2.5D/3D-ICのヘテロジーナス集積技術を使う先端パッケージング技術への需要が拡大し、OSAT業界は回復し、OSATメーカーの投資が増えるとIDCは見ている。

(2023/08/01)
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