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Gartner、PCやスマホなどデバイスの出荷台数を23年4.4%減と予測

半導体の消費量が最も多い分野であるITデバイス(PC、タブレット、スマートフォン)の2023年における出荷台数は、前年比4.4%減の17億4000万台になりそうだ。こう予測するのは市場調査会社のGartner。特にパソコンの出荷量は2022年が16%減だったが2023年はさらに7%減となると予想する。

2022-2023年 デバイス出荷数と成長率 / Gartner

表1 Gartnerが予測する2023年のデバイス出荷台数 出典:Gartner


Gartnerが集計したこれらのITデバイスの内、PCデバイスにはノートPCやデスクトップPC、ウルトラモバイルプレミアム、クロムブックが含まれている。またタブレットにはアンドロイドとiOSを含む。

PCの在庫レベルが増えたことと、消費者の需要が弱かったことのために2022年は低迷したが、同社は景気低迷が2023年いっぱい続き、デバイス需要を低く抑えるだろうとみている。特にエンドユーザー向けのデバイスは、2023年には5.1%減るだろうという。インフレや景気低迷は2023年の第4四半期まで続くとみている。

2020年には、業務用PCではWindows 10への更新ができたのにも関わらず、しなかった例が多かったという。2023年末までには業務用PCの25%がWindows 11に更新するだろうとGartnerは予測する。ただしそれだけでは需要を喚起するのには十分ではない。PCとタブレットの買い替えサイクルを2023年いっぱい伸ばすとみている。

Gartnerは、スマートフォンもPC同様、買い替え時期を伸ばすとみて、2023年のスマホの出荷台数を2022年の12.8億台から4%減の12.3億台にとどまるとしている。消費者はスマホに欲しくなるような重要な機能がなければ、買い替えをしなくなるとみる。加えて、メーカーが新しい半導体や部品のコストを価格に上乗せすればスマホ需要はさらに下がるだろうと予想する。総じて2023年におけるスマホの出荷台数は3.8%減少するとみている。

(2023/02/01)
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