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マイコンの世界ランキング、NXPがトップを維持するも5社の寡占化進む

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マイクロコントローラ(MCU)、いわゆるマイコンはトップ5社が世界市場全体の82%のシェアを占めていることがわかった(表1)。これは米市場調査会社IC Insightsが調べたもの。それも、2021年のマイコン世界販売額は前年比27%増の202億ドルとなったが、マイコンが特に成長製品という訳ではなく、もはや汎用品となって何にでも使われるようになった。

Leading MCU Suppliers ($M) / IC Insights

表1 マイコントップ5社の売上額 出典: IC Insights


2021年にマイコンは27%も伸びたが、これは2020年、2019年とそれぞれ前年比2%減、同7%減と少しずつ落ちてきたことへの反動でもある。特に2020年は新型コロナによる経済全体の落ち込みと連動し、工場のロックダウンなどで半導体の供給が不足したため、単価が上がった影響も大きい。2021年にマイコンの出荷数量は同13%しか伸びなかったが、平均単価は同12%も上昇した。

マイコンでは欧州が強く、上位5社の内、3社が欧州の3大メーカーで、米国が1社、日本が1社という勢力図である。これら5社が世界全体の82%も占めるようになったが、2016年には72.2%と、10%ポイントも少なかった。

マイコンの寡占化が進んだ原因はM&Aである。1位のNXP Semiconductorは旧Freescaleの持っていたマイコンとMPUを2015年末に手に入れて以来、それまでトップだったルネサスエレクトロニクスを抜き、トップになった。2位のMicrochipはMicrelやAtmel、Microsemiなどを買収し成長した。

ルネサスは今や3位になってしまったが、日立製作所、三菱電機、NECがそれぞれ持っていたマイコンを整理・統合したことで、マイコンの種類を減らした。しかし会社組織を再構築(リストラクチャリング)したことで、グローバル企業へと変身を遂げつつある。

5位のInfineon Technologiesは、2020年4月にCypress Semiconductorを買収、クルマのインパネ用のグラフィックス内蔵マイコンを手に入れた。Cypressは、富士通のマイコンとアナログの事業部を買収したSpansionを買収したことで、元々のPSoCに加え、旧富士通のマイコンも持つようになった。この結果Infineonはパワー半導体に強い企業だったが、マイコンでも5位になった。

(2022/06/16)

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