IC出荷個数は2022年9.2%成長の4277億個に
2022年の半導体ICの出荷個数は前年比9.2%増の4277億個になりそうだ、という見通しを市場調査会社のIC Insightsが発表した。1980年から同社がトラッキングしてきた年平均成長率9.4%とほぼ同じの割合になっている。21年は20年に対してIC個数が22%も成長したが、22年はこれまでの平均に戻るという格好だ。
図1 世界の半導体IC出荷個数の伸び 出典: IC Insights
ICの個数4277億個は、2000年時のそれと比べ約5倍、1980年時と比べると44倍に膨れ上がっている。特に1980年から1995年の間は年率20%(金額ベース)で半導体産業が成長していた時期である。その時を含めた、ICの出荷個数の伸びは個数ベースとしても平均成長率に匹敵する。
最近では2019年に前年比でIC出荷個数が落ちているが、これまで史上5回目の落ち込みであり、逆に言えば半導体の出荷数量が前の年よりも減ったのはわずか5回しかなかった。ちなみに過去4回は、1985年、2001年、2009年、2012年である。最初の1985年は1984年のプラザ合意後にドルの価値が下がった翌年であり、ITバブル崩壊翌年の2001年、リーマンショック翌年の2009年など、大きな経済不況に巻き込まれた影響が強かった。
しかし、2019年は半導体メモリバブルの翌年であり、メモリ価格の落ち込みと共にそれ以外の半導体製品も少し引きずられたという半導体産業の中の影響であった。それだけ半導体産業が大きくなったといえる。
2022年の予測では、WSTS(世界半導体市場統計)が定義した33種類のIC製品カテゴリーの内、出荷数量のプラス成長を示したのは30種類で、マイナス成長と見込まれたのはSRAMとDSP、ゲートアレイであった。
今後、2021~2026の将来予想では、ICの出荷個数は年率平均7%で伸びていく、とIC Insightsは見ている。さらに長期的には7~8%の成長率でICの出荷個数が伸びていく、と同社は予測している。
参考資料
1. "Total IC Unit Shipments Forecast to Climb 9% This Year", IC Insights Research Bulletin (2021/04/13)