2021年のESD産業は15.8%増の132億ドルに成長
2021年第4四半期におけるESD(Electronic System Design:電子システム設計、かつてはEDAと呼ばれた)業界は前年同期比14.4%増の伸びを示し、販売額は34億6820万ドルとなった。これはSEMIのESD Alliance部門が発表したもの。半導体およびプリント回路基板設計ツールやIP、検証ツールも含めている。
表1 2021年第4四半期のESD産業は14.4%成長 出典: ESD Alliance of SEMI
半導体IC設計ツールベンダーは、Synopsys、Cadence Design SystemsそしてSiemens EDA(旧Mentor Graphics)のビッグスリーが占めているが、もはやIPベンダーまでも買収してIPもESD産業に含めるようになった。米国企業が非常に強く、売り上げを計上した地域別の売上額シェアでも米国が強い。2021年第4四半期の数字では、米国での売上額は全体の45.5%となっている。
ESD産業は、設計や検証のツールを購入後、数年は使いこなすため、半導体製品ほど高い成長率ではない。SPICEをベースにする回路シミュレーション(CAE)では、四半期成長率が前年同期比11%成長で、2021年通年でも12%程度に留まり、ICの物理設計(配置・配線・レイアウトなど)はこの四半期はむしろ-2%に減少となり、年間でも7%成長にとどまっている。
他方、半導体IPとなると、半導体製品と直結するため、その売り上げの成長率は、半導体製品の年成長率である26%成長に近い。
2021年全体での各数字をESD Allianceは公表していないが、全体では前年比15.8%増の132億ドルに達している。
参考資料
1. "Electronic System Design Industry Logs 14.4% Year-Over-Year Revenue Growth in Q4 2021, ESD Alliance Reports", SEMI (2022/04/04)