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2019年半導体購入企業のトップはApple、4年ぶりの返り咲き

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2019年の半導体スローダウンの年に最も多額の半導体を購入した企業はAppleであった。これは、米市場調査会社のGartnerが調査をまとめたもの。前年トップだったSamsungは2位に落ちたが、7位までは前年と同じ順位であった。8位には前年10位だった中国の小米が飛躍し、10位には前年圏外の鴻海が入った。

表1 世界の半導体ユーザー上位10社 出典:Gartner

表1 世界の半導体ユーザー上位10社 出典:Gartner


Appleは前年比12.7%減の361億ドルと後退したが、Samsungの落ち込みはそれ以上に大きく、同21.4%減の334億ドルとなった。Samsungはスマートフォンの市場シェアを落としてきたために2017年、18年の半導体メモリの強い需要に対して生産数量をほとんど増やさず単価を2.5倍にまで上げてしまい、その結果営業利益率が6割、7割と異常ともいえる儲けすぎの実態をさらけ出した。2019年はその反動をメモリユーザーから受け、スマホの落ち込みをメモリでカバーできなかった。

2018年にメモリ価格が大きく上昇したためOEMにとっては大変な重荷になり、全チップ購入額の45%をも占めるようになった。2019年にはこの比率は36%に落ちたものの、半導体ユーザーはプロセッサの改善やメモリ内容の工夫によりコンピュータシステムの性能改善を図った、とGartnerは見ている。半導体のメモリをけん引する応用としてデータセンターがその一つに浮上してきたために動向は気になるが、やはり大きな市場はスマートフォンだ。

半導体購入企業上位10位の中に3位の華為、5位のレノボ、6位のBBK、8位の小米と4社もいる。このため、中国におけるスマートフォンの市場を見ることも半導体購入企業の動向を分析する上で欠かせない。

2019年の中国におけるスマートフォンの出荷台数は、7.5%減の3億6670万台にとどまった(参考資料1)。この中で華為だけがプラス33.9%成長を果たし、1億4060万台を出荷した。しかしそれ以外のメーカーは軒並みマイナス成長で、Oppoと小米はそれぞれ20.4%減、21.2%減と大きく落ち込んだ(図1)。6位以下のその他の企業は51.7%減と大きく、中国のスマホ市場は冷え切っている。華為は米トランプ大統領による制裁を受けた格好だったため、中国国民が特別に華為を応援したものと想像できる。中国人は国産愛好者が極めて多いためだ。


図1 中国におけるスマートフォン市場は台数ベースで7.5%減に 出典:IDC

図1 中国におけるスマートフォン市場は台数ベースで7.5%減に 出典:IDC


かつてはSamsungが中国市場でトップを続けていたが、中国産スマホが手に入るようになってきたために徐々にシェアを落とし、昨年はついにSamsung製スマホのシェアは1%にも満たないという結果になった。

半導体購入企業で華為は、中国市場では大きく伸ばしたものの、国外ではマイナスだったため、全体で前年比1.8%減少となった。逆に中国市場で20%以上もマイナスだった小米は国外で伸ばし、全体では1.4%増となった。

参考資料
1. China's Smartphone Market Dropped 7.5% in 2019 as Outlook for 2020 Remains Challenging Due to Coronavirus, IDC Reports (2020/02/11)

(2020/02/14)

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